ドラゴンクエストーダイの大冒険ー ~忍者に憧れた転生者~   作:KANDAM

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第034話 ミストバーンの最期

ミストバーンはヒュンケルの体に入り込み乗っ取ってしまった。

 

(マズイ・・・。穢土転生を解くしかないか・・・?)

 

「リョーマ、私に考えがあります。大変申し訳ありませんが、またミストバーンの足止めをしていただけますか?」

 

(この状況で打開策があるのか?この人ハンパないな・・・。流石ダイ達の師匠といったところか・・・)

 

「分かりました。」

 

オレは先ほどと同様仙人モード&写輪眼でスキを作り、山土の術を仕掛けた。

 

「何度も同じ手は食わぬわ!」

 

ミストバーンは山土の術の壁を壊してしまった。

 

(やっぱ同じ手は食わないか・・・なら)

 

オレは口寄せの術の印を結んだ。

 

「口寄せ・蝦蟇口縛り!」

 

あたりの壁が生物の内臓のようなものに変わっていく。

 

「何だこれは?貴様何をした?」

 

「妙木山岩宿の大蝦蟇の食道の部分を口寄せさせてもらった。」

 

あたりの肉壁がミストバーンを襲ったが、ミストバーンはヒュンケルの魔剣で切り払う。壁による攻撃だけでは厳しいと見たオレは蛙組手を仕掛けた。仙人モード&写輪眼による格闘戦ではオレに分があるようだ。オレはミストバーンのスキをついてミストバーンを大蝦蟇の食道の壁に打ちつけた。ミストバーンの手足が壁に埋まった。

 

「くっ!」

 

「今です!」

 

アバンはまたしても羽をミストバーンに投げつけた。羽が羽が五芒星を形成する。

 

「ニフラム!」

 

ヒュンケルの肌の色が元に戻って行く。

 

「やったか?」

 

「いえ、今のは手ごたえがありませんでした。」

 

どうやらヒュンケルからミストバーンが飛び出したようだ。ミストバーンの気配はあるが、どこにいるか把握できない。

 

「どこだ?ミストバーン!」

 

しばらくオレ達が探しているとミストバーンが再びヒュンケルの後ろから現れた。

 

「くくく、残念だったな。オレは何度でもヒュンケルに入り込むことができるぞ、こんな感じにな」

 

ミストバーンは再びヒュンケルに入り込もうとする。

 

「ぐ、ぐぉぉぉぉ!何だこれは?これは光の闘気だと?ぐぁぁぁぁ!」

 

今度はミストバーンが入り込んでもヒュンケルの肌の色が変わらない?

 

「ヒュンケル?ヒュンケルなのか?」

 

「あぁ、オレだ。ミストバーンは今オレの中で消滅した。一度オレの中から抜け出したのがミストバーンの失敗だったな。オレはミストバーンが抜け出した後、光の闘気を溜め、奴に備えていたのだ。」

 

「ヒュンケル、やりましたね。」

 

「オレは飛雷針の術で先にダイ達の下へ行きます。」

 

「ちょっと待ってください。これを持って行ってください。」

 

アバンはオレに砂のようなものを渡した。

 

「これはルラムーン草を材料に作った魔法の砂です。これがあれば私達も一瞬であなたに追いつけます。」

 

「分かった。」

 

オレはアバンから魔法の砂を受け取るとダイ達が持っているであろうオレの飛雷針の術のマーキングが入ったクナイに向かって飛んだ。続いてアバンとヒュンケルも同じところに飛んできた。目の前には先ほどミストバーンが入っていたと思われる男が構えを取って立っており、その前でダイとマァムがかろうじて立っており、見慣れない玉が地に転がっていた。

 

「ダイ、マァム、大丈夫か?ポップやレオナは?」

 

「ポップやレオナならそこだよ。ダメージを負い過ぎてバーンに闘う資格なしとされるとあの額の目で玉にされちゃうんだ」

 

ダイはオレの問いに答えた。

 

「くくく、余に逆らうものがまだおったのか?どれ、貴様たちは余と闘う資格があるかな?」

 

バーンの額の目が光った。するとヒュンケルが玉にされてしまった。

 

(なぜだ?ヒュンケルはダメージもないし、レベルもかなり高いはず・・・)

 

「死人如きが余と闘う資格等持たぬわ!」

 

「ダイとマァムの回復をお願いします!オレは時間を稼ぎます。」

 

「待って、リョーマ!一人で無茶よ!」

 

オレはマァムの静止を振り切り、仙人モードに入り、写輪眼を発動し、バーンに接近戦を仕掛けた。するとバーンはオレに掌底を仕掛けてきた。オレは写輪眼で先読みし、それをかわす。その後間髪入れず、手刀でオレに攻撃したがオレはこれもかわした。するとバーンは呪文を仕掛けてきた。オレはかわしきれそうになかったので飛雷針の術でマァムのところへ飛んだ。

 

「ほう、余の天地魔闘の構えをかわし切るとはな。だがかわすので精いっぱいといったところだな。」

 

(その通り、今のは仙人モードと写輪眼でもギリギリだった。ダイ達はこんな奴とさっきまでずっと闘っていたのか・・・)

 

(接近戦を仕掛けるのは不利極まりないな・・・遠距離はどうだ?)

 

オレは手裏剣を取り出し、手裏剣に雷遁を覆わせ、バーンに向かって投げて印を組んだ。

 

「雷遁・手裏剣影分身の術」

 

雷遁を覆った手裏剣が分身し、無数の手裏剣がバーンを襲う。

 

「ほう、面白い技を使う。ならばこれならばどうだ!カラミティウォール!」

 

バーンは手刀を地面に向けて振り払うと闘気の壁ができてオレ達に向かって襲い掛かってきた。手裏剣は全てはじかれた。

 

(マズイ、このままだと回復中のダイとマァムのところに行ってしまう。)

 

オレは土遁の印を組んだ。

 

「土遁・土流割!」

 

地面が割れてせり上がり、カラミティウォールも共にオレ達の前で割れて霧散していく。

 

「ふははは、貴様面白いぞ!こうまで余の技をしのぐとはな!」

 

(とはいうものの、オレの攻撃はまだ奴には一つも届いていない。)

 

「リョーマ、待たせたわね!」

 

どうやらダイとマァムが回復を終えたようだ。

 


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