ドラゴンクエストーダイの大冒険ー ~忍者に憧れた転生者~   作:KANDAM

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第003話 魔王軍襲撃

外からドーンという音が聞こえたので外へ出てみると、森からモンスターの群れが街に向かってくるのが見えた。

 

「やっぱりこの時が来たか。」

 

オレはすぐさまレストランのアルバイトと客を避難させ、城下町に来て以来着てなかった忍装束に着替えた。森の入り口付近に行くと、城の兵士がモンスターと闘っている。幸いモンスターの群れの規模はそんなに大きくないようだ。

 

(忍術は人目に付くところでは使用したくないな。体術と忍具で何とかするか・・・)

 

オレは転生してから2年と少し、こちらの世界での暮らしにも愛着が出てきていた。こちらの世界にない忍術を使う事で人々の自分を見る目が変わり、今の生活を失う事にオレは少なからず恐れを抱いていた。レストランを経営している手前怪しげな術を使えるって事が知れたら少なからずオレの生活に影響がでるだろう。

 

「加勢します!木ノ葉旋風!」

 

モンスターに蹴りを入れると、モンスターは昏倒した。

 

(よし!オレの体術は十分通用する!)

 

「あんた、スゴイな!」

 

兵士達から称賛の声が漏れた。

 

「みなさん、まだいます!気を付けてください!」

 

こんな調子でオレは体術とクナイ、手裏剣を駆使してモンスターを次々倒していった。モンスターは不利と判断したのか森へ逃げ帰っていった。

 

「あれ、あんたは確か忍飯店の・・・」

 

兵士の中の数人の人がオレが誰なのかに気付いたようだ。

 

「ええ、私は忍飯店のオーナーです。ネイル村の方が気になるのでこれからそっちに向かいます。」

 

転生して真っ先にお世話になったネイル村の人々が気になった。兵士に挨拶をするや否やネイル村に走った。

 

「くそ、こんな事ならネイル村に飛雷針の術の印をつけとくんだった・・・」

 

ネイル村に着くと、村はどこか緊張しているものの思いの他無事だったようだ。

どうやらネイル村の村長が事態をいち早く察知し、村の周りに聖水を撒いていたようだ。

 

「さすが、村長。」

 

「ほっほっほっ、伊達に前回の魔王襲撃の頃から生きとりゃせんよ。こんなこともあろうかと村の倉庫に聖水をため込んでおいたのじゃ。」

 

と村長と話しているとマァムがやってきた。

 

「リョーマ、あなたも無事だったのね?その格好は・・・」

 

「ああ、これ?非常用の装備ってところかな?これを着たのは久しぶりだよ。」

 

「あなたやっぱりただものじゃなかったのね。」

 

「ま、まあね」

 

と歯切れ悪い返事をした。まあ、流石にこれをとぼけるのは無理がある。それにマァムなら大丈夫だろう。

 

「城の方はどうなっているの?」

 

「今のところ被害はないよ。モンスターの群れが襲ってきたけど、城の兵士とオレで撃退したから。相手も様子見って感じだったし。」

 

「そう、良かったわ。あなたはこれからどうするの?」

 

「マァム達の無事が確認できたから、オレはまた城の方へ戻るよ。レストランの方も心配だし。」

 

「心配して来てくれてありがとう。」

 

村の人達に挨拶して村を離れると飛雷針の術で早々とレストランの中に戻った。どうやらオレがネイル村に向かってからから襲撃はなかったようだ。

 

モンスター襲撃から数日、人々はどこか緊張しながらも通常生活へ戻って行った。

 

オレはというと案の定というべきか、お城から遣いがきて、城へ招かれた。大方、先日のモンスター襲撃の件についての事情聴取と軍への勧誘だろう。

 

「リョーマ殿はおられるか、ロモス王が城へお呼びである。早速で申し訳ないが来ていただけないか。」

 

「分かりました。今いらっしゃるお客様がお食事を終えられましたらただちに伺います。」

 

お客がいなくなると準備して早速お城へ向かった。

 

お城につくと国王の間まで丁重に案内された。以前コックとして来た時と何も変わらないが、やはり緊張した空気だ。国王の間ではロモス王が玉座に座っていた。

 

「おお、よくぞ参った。」

 

「ご無沙汰しております、陛下。」

 

「先日の料理は中々の美味であったぞ。だが、今回は料理の依頼で呼んだ訳ではないのじゃ。先日のモンスター襲撃の際にお主が加勢してモンスターを撃退したという報告があっての。その真偽を問いたい。それは真か?」

 

「はい、真でございます。私にとってこの王都は大切なお客様の住む地、そして小さいながらも私が始めたレストランがある地でございます。その地を守るのは私にとって当然の事でございます。」

 

「ふ~む、真であったか。料理人であるお主がまさかあんなマネができるとはのぉ。聞いたときは仰天したものじゃ。」

 

「恐れ入ります。」

 

「どうじゃ、わが軍に入って我が国を守ってくれまいか?」

 

「恐れながら申し上げます。軍は私の性分にあっておりませんし、私にはお客様に料理を提供するという大事な仕事がございます。その代わり、王都の危機の際には先日同様微力ながら王都の防衛に力添えさせていただきたいと思います。」

 

「そうか、分かった。お主の料理が食べれなくなるのも辛いしの。王都が危機の際には頼むぞ。」

 

「はっ、有事の際には微力ながら全力を賭して王都の防衛に加勢させていただきます。」

 

軍への勧誘を辞退するとオレはレストランへ帰っていった。

 

オレは自分がどうするべきか迷っていた。

 

(魔王が復活したのか?ならドラクエみたいに勇者になりきって魔王退治に出るべきか?いや、今の力量でそんなことができるのか?持っている術も全然使いこなせていないのに?)

 

(そもそも魔王を倒すために苦難の旅に出るような覚悟はオレにはまだできていない。何が何でも魔王を倒すんだという思いがない。感覚的にまだどこか他人事だ。今の生活を捨てる事に抵抗がある。こんな状況で魔王退治の旅に出る等自殺行為だ。もしやるなら東大を目指して勉強していた時のような執念、覚悟が必要だ。)

 

(しかし、勇者というものが存在せず、誰も何もしないのであれば、状況はどんどん悪くなっていく一方だ。何もしないで状況が悪化し、後で後悔することだけは絶対やりたくない。)

 

こんな感じでモンスターが現れてからずっと迷っていた。

そんなある日、夜中に扉をノックする音が聞こえた。

 

「はーい(誰だろうこんな夜中に)」

 

出るとそこにマァムと少年2人がいた。

 

 

 

 

 




遂に次回はダイが登場します。

2019/10/19
本編のストーリーに影響しませんが、読みにくいところ、台詞等を修正しました。

2019/10/25
本編のストーリーに影響しませんが、読みにくいところ、台詞等を修正しました。
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