ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜   作:ふぇるみん

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どうして(極フェス)

後日談兼次章への布石。


第21話 識別名【イーヴィス】。またの名を......

あの日から数日。精霊【プリンセス】は【夜刀神十香】として彼らの学校へ転がり込んできた。当然全員がこの時期の転入にはてなマークを浮かべているが、そこは、手続きの遅延、という形で纏めた。当然、同じクラスの折紙が突っかかるがそこは相棒。クロエが度々止めてくれた。復旧したエルとともに。

 

 

そんなある日のこと。二人は何時ものように放課後を迎え、折紙に声をかけた。

 

 

「鳶一、ちょっと良いかー?」

 

「.....何用、ミスターグライスナー。そもそも私達は所属は敵同士。本来なら相容れない存在。」

 

「(いやまあ本質的には協力関係なんだが.....。)ちょっと気になることがあってな。」

 

「気になること?」

 

折紙がそう返すと待ってましたの如くクロエが懐から1枚の写真を取り出し見せた。

 

「この子、知らない?」

 

そう言って折紙が見て見えたのは緑色の髪にケモミミがついた人間。しかしてそれを彼女は知っていた。いや、知らざるを得なかった.....。

 

「......この写真、いや、この人物をなぜ?」

 

「ちょっと頼まれてな、人探しってやつだ。」

 

「......ついてきて。」

 

「ついでにアスも連れてくぞ。」

 

「.....なんで【ブラダマンテ】まで?」

 

「.....ALICE止めるぞ?」

 

「.....余計な模索はしない。連れてきて。」

 

「オーライ。クロエ、アイツをここまで。」

 

「あいあいさ。」

 

クロエはニッコリ笑うと準備のため教室から出ていった。続いてヴィンセントも後を追うべく教室から出ていこうとする。そして、

 

「集合場所は?」

 

「AST基地入り口でいいだろう。こちらから出向く。」

 

「......了解。」

 

折紙がそう呟くと、ヴィンセントは今度こそクロエを追いかけていった。折紙も自身のノルマを果たすべくASTへの基地へと急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、予定の時刻になった折紙は入り口でその3人を待っていた。

 

「本当に来るのか?」

 

「ええ、あの人はそういう人。」

 

付近で門番をしていた隊員にそう返すと同時にけたたましいサイレン音が鳴り響いた。折紙と隊員もその突然のサイレン音に驚くが、折紙の事情を知っている顔を見てなんとなく察した隊員。

 

「.....来た!」

 

そう言った次の瞬間、上空を3機のMSが駆けていく。

 

「.....嘘、でしょ?【ライダー】に【リッター】.....それにもうひとりの未確認精霊!?」

 

門番の隊員はもはやどういうことがわからず混乱していた。そうしている合間にも装備したASTの隊員達が3機に向かって攻撃していくが尽く撃ち落とされていく。そうして隊員の山ができる頃には、3機は基地の土地へと降り立っていた。

 

「.....また厄介なものを持ってきてくれた。」

 

「仕方ないだろ、アストルフォもつれて来るならこれごと持ってくるしかなかった。」

 

「私のツヴァイとお兄ちゃんのキャヴァルリー、そしてアスちゃんのネプリスリッター改め【ブレインズ・リッター】。まあ真正面からやり合うやつなぞ居ないでしょ。......案内してくれる?」

 

「わかった。だが、変な真似をしたら即座に撃つ。」

 

「撃ったら撃ったでフェレシュテ、アクシズ全員敵に回すだけなんだけどなぁ。」

 

皮肉の言い合いをしつつ四人は内部へと入っていく。しばらく進んだところで突き当たりの資料室へとたどり着いた。折紙はそれを手際よく開放すると、三人を中に入れて席に座らせる。自身は機器を操作し記録画像を見せた。

 

「つい一週間ほど前から確認された精霊。現段階での被害は無く、なぜかこちらに友好的で上層部から討伐より保護、住民権の付与を優先されている極稀な例外措置が取られている精霊。我々はこれを【イーヴィス】と呼んでいる。」

 

三人はよくよくその映像を凝らしてみてみる。頭の上にある輪っか、若々しい黄緑色の髪の毛、それに連なる猫耳的なもの。それを確認したヴィンセントは懐から端末を取るとどこかへと電話をかけ始めた。

 

「ああ、もしもし、俺だ。.....ああ、見るか?」

 

声の主に映像を見たいとでも言われたのか、ヴィンセントは端末を机に置くと拡声モードで全員に聞こえるようにした。

 

「.....ミスターグライスナー、この声は?」

 

「うちの知り合い。対女王特化型AIことアリス・リデル。ALICE防衛機構の切り札の一人だ。」

 

「以後宜しく。」

 

覚醒音声からの声を拾い渋々応答していく折紙。しかし、悪夢はここからだった。 

 

『さて、本題はここからよ。先程見たけどやはり私達の仲間であるダーウィンであることがわかったわ。けどなんでそんなことになってるのはいまいち分からないの.....。』

 

「そうか.....。」

 

「強いて言うならクーロンちゃんとフロイトちゃんが些細なことで喧嘩して何人かがALICEから行方不明になってるくらい?」

 

「.....なんでぇ....。」

 

『もしかしたら彼女等もダーウィンと同じくこちらに来ている可能性は否めないわ。そこで.....。』

 

「で?」

 

『取り敢えず精霊になってみようかなって。』

 

「ごめん何言ってるかわからない。」

 

「.....馬鹿?」

 

唐突にアリスが言い出した宣言に開いた口が塞がらない一同。アリスは更に口を開く。

 

『まあ、ここだけの話で言うとダーウィンが密かにEvSを渡してくれたのよ。【チュールには黙っておいてあげるから外の世界に出てみよっ】って。それがこのEvS。多分ダーウィンはこの権能を使ってそちらの世界に来ているのだと思うわ。』

 

「.....どすんよ?」

 

『もちろん連れ戻すわよ?けど、もう何年も閉じ込められて、私もボナちゃんやローズ達と戦ってきたのよ?ちょっと位お休みがあったっていいじゃない。』

 

そう言うと突如としてアリスの体が光り始める。

 

 

「えっ、ちょっ、おまっ、えっ!?」

 

「.....何が起きるの!?」

 

「.....お兄ちゃん?」

 

「.....どしよ。」

 

「....なんか、ドンマイ?」

 

四人の反応とは裏腹に連絡端末からの光は更に濃くなっていく。瞬間、圧倒的な光量に全員が目を覆う。数秒して光が止んだのを確認したヴィンセントが目にしたのはやはりと言うべきかそうでないのか.....。

 

 

「......うそーん。」 

 

「....ふふっ、来ちゃった!」

 

「おいおい.....そんなことってありか......アリス。」

 

「大義名分があるんだから良いんじゃない?......改めて、私はアリス・リデル。形としては精霊にはなっちゃうけど、気軽に【アーク】とでも呼んでくれたら良いわ!」

 

 

何を求めてやってきたのか、そこにはEvSとともに顕現したアリスがいた。

 

 

To be continued.....




次回は彼視点
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