ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜 作:ふぇるみん
あ、ちなみに今回デアラ要素は皆無っ!!
思わぬ来客に首を傾げたふたり。だが、アリスとノアはダーウィンの横にいる人物に怪訝な目線を向けた。
「....っ、なんでアインさんがここに。」
「そりゃ、あなたを連れ戻すために決まっているでしょう。アリスがこっちに来ている間に色々めんどくさいことになったから....早く戻って解決してもらわないと困るのよ。」
「駄目だ....アイン、いまアリスたちを戻したらこっちの収拾がつかなくなる...!!」
「....なんですって?」
ダーウィンが愚痴った一言に反応したアイン。ここまで止まっていた二人もようやく再起動し話し合いに加わる。
「...今こっちの世界ではお前たちの言うところのディザスターとやらが蔓延っている。だからその処理をするためにも、この四人は外せない....。」
「っ.....どうしてディザの事を....それに四人?ここには3人しか....。」
「ただいま〜!!.....あっ。」
「「「「「アッ。」」」」」
運が悪かった。いつものごとく買い出しに出かけて帰ってきたラヴィジとアインたちが鉢合わせしてしまった。思わずアリスたちは目を覆った。
「.....聞いてはいたけどほんとにあなたが元のラヴィジなの?どう見てもあっちにいたときのあなたに見えないんだけど....?」
軽く情報は得ていたのかアインの言動は意外にも穏便だった。それに対しヴィンセントほか二人が細かい説明をしていく。
「まあ、そうだろうな。改めて説明するがコイツはラヴィジ。ただしディザスターとしてではなく進化適応したラヴィジ、だがな。」
「ディザスターが進化適応!?」
予想だにしない展開にアインが驚くが他の三人はまあ無理もないよねっといった反応が多い。
「元々はディザスターだったんだがどうやらこちらに来た影響かダーウィンのEvS無しで環境適応したようでな、昔の姿を取り戻しているらしいんだ。」
「.....話はわかったわ。でも、それだけじゃアリスをここに残す原因にはならないわよ?」
「....私から説明するよ。」
そこで出てきたのはアリスだった。アリスはコントロールパネルを操作しブリッジの画面に数体の体を映し出す。
「これは今この街に潜伏しているディザスターの数よ。」
「...っあのピリジにグラッジ、サクリファイスに.....そして.....フェルミ?」
フェルミはディザスターでは無いはずだが、と思った矢先にアリスから補足が入った。
「まあ、驚くのも無理はないと思うよ。簡易解析での結果にしか過ぎないけど、今フェルミはブラスフェミーによって支配されていることがわかったわ。」
「「「っ!?」」」
全員に電撃が走る。サクリファイスのように憑依してこちらに来ているディザスターがいたのは薄々出てくるだろうなとは思っていたがよもやここまで早かったとは。
「.....現在地はわかるの?」
「さっぱり、ただ、順々に探していけば大まかな座標は特定できると思う。」
「わかった。アリスは.....。」
アリスがそこまで告げた途端爆発と振動が艦内を襲った。
「っ、何だ!?」
「.....っ、こ..れは、お兄様!!」
クーの声を聞きすぐさまディスプレイを見る。そこには、
【サクリファイス、再顕現】
と書かれていた。
ことは数時間前に遡る。四糸乃を連れて家へ戻ってきた士道は帰路で聞こえた空腹の音を満たすために冷蔵庫を漁っていた。
「そう言えば、四糸乃はなんで逃げてばっかりなんだ?」
士道は十香を封印していこう、ある程度大雑把な精霊の行動パターンを学習していた。そのうち、四糸乃は決して交戦せず、逃げに徹する精霊だということを知っていたのでこのような質問が出たのである。四糸乃は口を開き、
「......痛いのがいや、だからです。」
と、短く答えた。
「.....四糸乃らしいじゃないか。ASTのことも考えてるなんて。」
「私だって、痛いのは、いや、です。同じ痛みに合わせたくなんか、ない、です。」
士道は四糸乃が純粋すぎると感じた。自分が攻撃したら、また自分がやられる。だから逃げに徹して自分が害が無いことを示そうとする。そこまでの平和主義にある種の敬意まで払える。諤々話していると片手間で親子丼もどきが出来たので四糸乃に出した。
「雨で体冷えているだろう?これで温まるはずだ。」
「あり、がとうございます、士道さん。」
「良いって。......そういえば、そのよしのん、とか言ったか?四糸乃にとってはどんな存在なんだ?」
士道は不意に気になっていたことを聞いてみた。四糸乃は一口飲み込むと、箸をおいて口を開いた。
「よしのんは私、みたいに弱くなくて、心強くて、私を支えてくれる子です....。」
「.....いいじゃないか。けどな、それなら俺だって負けてやるつもりはない。」
「.....え?」
士道は椅子に座ると四糸乃と対面を向く形になった。
「四糸乃、俺がお前のヒーローになってやる。いつ、とは言えないが、その悲しい毎日から俺が救い出してやる。」
「.....っ!」
四糸乃は少しビクッとするとそのまま消えてしまった。タイミングが悪かったのだろう。士道は四糸乃を探したが、窓に映るのは悪化していく天候と大雨の曇り空のみだった。
そして転移した四糸乃は、というと。
「【ハーミット】を確認!!全員、処理を開始しなさい!!」
速攻で追われていた。
「どうして....どうして!!」
「逃げるよーー!!」
ー『ふん、君たちは分かッてナいネ』ー
「「っ!?」」
四糸乃とよしのんは不意に足を止めた。同じく声が聞こえたのかASTもその動きを止めて発信源を探し始めた。音源はよしのんからだった。
「っ、何をするのさ!?」
ー『君たチは所詮捨テ駒、僕達が正しイ世界を見セてあげルよ。』ー
四糸乃は自身の力が抜け落ちていくのを感じた。それと同時によしのんが自身の右手から外れ天空に浮かび上がった。ふと闇のオーラを漂わせながら浮かび上がっていった。誰もが見守る中、それは顕現した。
「.....何ヶ月も待チわびタんだ....セいぜイ、楽シませテよ?」
贄を求める機械が、顕現した。
To be continued......
サクリファイス、実際は寂しいだけのご様子。