ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜   作:ふぇるみん

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五河シスター編。
多分サクッと終わります。
→終わりませんでした。


第36話 エースちゃん、がんばる。

 

琴里のリミットが知らされてから数時間後のこと、夜も更けてきた天宮市の港に併設された軍事基地では慌ただしく準備が進んでいた。

 

「全艦発信できるように準備しておけ!」

 

「琴里ちゃんのデートを応援するとはいえ、まさかティーレの他に【ヴォルガ】まで動員するとはね...。」

 

「仕方のないことだ。明日のデートは少しでも失敗すると琴里が死にかねんからな、念には念を入れておくべきだ。」

 

ドッグで慌ただしく明日への準備が進められているビッグトレー級陸上戦艦3番艦ティーレと新造された6番艦ヴォルガのを確認していたクロエとヴィンセントだったが、さらに今日はもうひとりいた。

 

「ん、兄様、私の弾薬は生産できた?」

 

「気が早いんだよピィ....。」

 

「...これが、本当に女王が作った最側近のうちの一人なの?どう見てもお兄ちゃんに懐いてる妹のような存在にしか見えないけど....。」

 

「失敬な!もう戸籍上では二人の義理の妹ということになってますよーだ!」

 

そう、女王の最側近にしてヴィンセントの数少ない電脳世界での仲間こと【ピィ】改め【エージェント・エース】。今の恰好は無愛想な迎撃モードなどではなく、上はいつものパーカーだったが、下はスカートに長ニーソと少しばかりお洒落をしてヴィンセントの右腕に引っ付いていた。なおクロエも対抗と言わんばかりに左腕にピタリと抱きついいるので実質今ヴィンセントは両腕に何かしらひっついた状態である。

 

 

「そのくらいで喧嘩はよせ、後で帰ってくるティーレたちに何言われても知らんぞ....。」

 

それを聞き言い合いを辞める二人だったが、やはりスキンシップは止まらない。腕に少しばかりの胸を押し付けるクロエとほっぺをすりすりするピィ。二人の戦いはもう少し続きそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところ変わってDEM改めAST基地では、この動きを察知したのか再生した基地で作戦会議が建てられていた。だが、その心持ちは重い。

 

 

「現状、我が部隊に残された装備はそう多くはないわ。スカーレット・リコリスもあるけどあれは常人には扱えない。なんだったら、あの襲撃のせいで人手ですら足りないのだから。」

 

「本来増員されるはずだった崇宮真那二尉は行方不明になり、折紙元隊員はあのあと裏切りASTの敵とも言えるアクシズに身を寄せていると来た。全く、どうすればいいのやら...。」

 

「装備班から報告させていただきますと、現状で用意できる装備は一式が約1個大隊、リコリス、そしてDEM社から補充兵器として用意された例の無人兵器【バンダースナッチ】、及びその改良型である【アラストル】がどちらも100体ずつ配備されています。」

 

「報告ありがとう。うちの情報部によるとラタトスクはここの遊園地を交渉にて抑えたらしいわ。つまりここで何かをするのは確実よ。すでに上層部に破壊許可も得ているので、ここを徹底的に破壊し精霊を撃破するわよ、いいわね?」

 

その後、発令された作戦はこの後の展開を大きく変えることになるのはまだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日のことである。とある遊園地へと足を運んだ琴里と士道、そしてその付き添いできていた四糸乃や十香たちとともにサクサクとデートをしていた。もちろん琴里のことを考えて四糸乃と十香は二人で遊び合っているに過ぎないが。そんな四人を見守っていたのは他でもないヴィンセントだった。

 

「何事も起きなければいいが......。」

 

「よっぽどのことない限りは動かないと思いますよ?それよりも今までの分甘えさせてください...!」

 

女王の庇護がありつつも、完全なる自由行動を手に入れたビショップことピィは腕に抱きつき頬擦りをしている。感情を制限されていた今まではどうしようもなかったが、ヴィンセントと再会し感情が開放されたことで女王にも予知できないような存在へと昇華していたのだ。そんな二人であったが、もちろんやるべきことはやっている。

 

「少し離れろ....どうやらお客さんは相当早く来たみたいだっ!!!」

 

ヴィンセントが上をみやる。そこにははるか遠くではあるが飛行する機影が大群を為してやってきているのが見えた。ピィもそれを視認したのかすぐさま迎撃モードへ移行しガトリング砲をこちらに向けた。

 

「兄様、押さえつければいいんだね?」

 

「判断は任せる。」

 

それを聞いたピィは満面の笑みで飛び上がった。それを見送ったヴィンセントはインカムを軽く叩き全員へと通信をつなぐ。

 

 

 

 

「お客さんがきなすった。プランBだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、士道と琴里は二人きりで観覧車へと足を運んでいた。

 

 

「琴里、その、大丈夫か?お前が自分から封印されてほしい、なんて言うの、なんというか、おねだりみたいに見えて嬉しかったんだ。」

 

「...私だって、おにーちゃんとデート、....一緒にお出かけできたの嬉しかったんだもん!」

 

「そうか....。そんなにもてなしができなくてごめんな。琴里の中では点数は低いだろうけど、これが今俺にできる最大限の一日だよ。」

 

「....言われなくたって満点よ、ばか。」

 

いつの間にか白いリボンから黒いリボンへと付け替え司令官モードになっていた琴里は顔を赤らめながらそう言った。士道はほっと息をつき、琴里の方へ顔を上げる.....そして顔を青ざめ、咄嗟に琴里を庇った。

 

瞬間、二人のいるゴンドラが爆発した。

 

琴里は何がなんだかわからず、煙が晴れるまで待った。しばらくして晴れると、士道の拘束が弱くなっていることに気づき、士道の方を向く。そこには、左足と右腕が根本から吹き飛び、血塗れになっている士道の姿が写った。

 

 

「し....どう....!?」

 

琴里は声を失った。その攻撃の原因だと思われる方を振り向くと、そこには巨大なCRユニットを背負ったASTが居た。

 

 

「たしかに負荷が凄い...わ。私でもそう長くは持たない、かもね....だけど、目的は半分達成できた。」

 

 

リコリス型CRユニットの試作一号機である【スカーレット・リコリス】を展開した隊員のその言葉を聞いたとき、琴里から思考が消え去った。

 

 

 

「....【灼爛殲鬼】!!!!」

 

 

 

もう躊躇うことはないだろう。だってもう私は、後戻りできないのだから。

 

 

 

その日、少女は正真正銘の【鬼】へと変貌した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「....やーっべ、総員第一戦闘配備!ヴォルガとティーレを叩き起こせ!アリスとアインに連絡!いつでも出られるようにしておけと!あとはクロエとクーはピィとともにバンダースナッチ隊の足止め!折紙は改修したホワイト・リコリス改を受領後琴里を抑えに向かってくれ!」

 

『了解!!!!!』

 

ことの重大さを理解した全員がすぐさま動く。駐車場で待機していたヴォルガと基地にて眠っていたティーレがステルスを解除し側面砲塔と主砲塔が起動していく。

 

ヴィンセントの予測があっているのならば、今の琴里は反転しかかっている状態だ。このまま意識を呑まれると完全に殺さなければならなくなってしまう。その前に意識を引きずり戻さなければならない。さらにヴィンセントにとって懸念事項はもう一つあった。

 

「おそらく士道はあの爆発で多少なりとも負傷しただろう。もしこれで死んでいたら....。」

 

「それは大丈夫ですわ。【四の弾】で体はもとに戻しましたわ。」

 

「一気に難易度が下がった!!!」

 

思いもよらぬ狂三からの朗報に一気に難易度が下がったことを理解する。だがそれでも凶報は止まなかった。

 

『ごめん、ヴィンス!解析したら琴里ちゃんの中にディザスターが隠れてた!』

 

「「えっ?」」

 

『個体名【アウトレイジ】、鬼の災害だわ!おそらく琴里ちゃんが暴走しかかっている原因はこれだよ!』

 

「まぁた厄介なことで!!!」

 

アリスからの情報はまさにありえてほしくない情報だった。先の襲撃により戦力は大方出払っており、十香や四糸乃もバンダースナッチ隊を抑えるのにつきっきりだ。だからこそだろう。

 

「.....アリス、アインにも伝えてくれ。琴里を開放してくれ。」

 

『ふふ、任せておいて。だって私はパパの遺した最高の娘、だからっ!』

 

アリスは満面の笑みで通信を切った。

 

現状災害化しようとしている琴里、そしてバンダースナッチ隊、更にAST残存部隊と約3方面に分かれて戦闘をしており、もはやデートは続行不能である。ヴィンセントはひとり考える、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バンダースナッチを薙ぎ払っていたピィだったが、やがてそれにも限界はあった。

 

......カタタタタタタンッ!

 

「....残弾数ゼロ....。」

 

「足が止まった....!全員、あいつに向かって総攻撃!!!」

 

ピィの強大なガトリング砲がその息を引き取った瞬間、分散していたヘイトが一気にピィへと向けられる。しかし、ピィもまた、諦めるつもりなど毛頭なかった。

 

「私は女王から名を受けて行動している。故に、負けは許されナイ....。だから.....EvS起動、モード移行開始。」

 

無機質な声とともにピィのガトリング砲が分解され別の武装へと構築されていく。やがてひとつの大剣になったかと思うと、それを片手で持つ衣装の変わったピィの姿。だが、前までとは違い黒ずんだような服ではなく、白と水色に染められた澄んだ服装だった。目の色も黄色から澄み渡った赤へと色を変えていく。

 

「私は負けるわけにはいかない!だから、ダーくんから無理やりもらったこれを使ってでも、あなた達はここから一人たりとも逃さないっ!!!」

 

それはピィの覚悟であり、自身がここに居住をする覚悟の現れだった。よく言えば体のいい雛立ちともいう。

 

長い一日はまだ終わりそうにない。

 

To be continued.....




ブロット全崩壊ですたすけて。

本来のブロット
→デートまではごく普通にやってこのまま新要素はあまり増やさずに原作順序で進める予定だった。

今のブロット
→例のゲームのあいつが全部悪い。お陰様でブロット位置から組み直しです終わりだぁ....。


どこかで軌道修正かけたいですけどどうも無理そう。
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