ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜 作:ふぇるみん
なぜか書かなければならぬ義務感に駈られた。後悔はしていない。
第1話 プロローグ
あの戦争からはや23年。ISという存在が宇宙利用のためとなってから14年。計37年の時が過ぎた。本来出会うことのなかった軍事利用という目的は根元である団体の壊滅によりその役目を終え、今や万能船外活動用兵装として機能するようになった。また、その生産の根元である束はいつの間にかその表舞台からは姿を消しこの世からは消えていた.....いや、正しく言えば隠居の身と成ったというべきか。役目を終えたと言わんばかりに速攻でゆっくりし始めた辺り子供っぽい一面はまだ残っているのであろう。一夏達もそれぞれの道を歩み始めすでに会うことは無い。そんな仲間の中で、特にゆっくりしている二人は今日も気分よく眠っている....。
かと思われたが。
「・・・・・また来たのか。」
「お兄ちゃん、タイプはこの前と同じ【プリンセス】だよ?」
「・・・懲りないなぁ・・・。メインエンジン始動、バリア展開してダメージを防ぐぞ。」
「りょーかい!けど一応形式的には【同じ仲間】なんだけどね?」
「バカいえ、あいつらと俺たちとでは格が違いすぎるよ。」
「まあ、あっちは【精霊】、こっちは存在するはずのない【英霊】だからね。・・・・ですよね?束さん。」
彼女はそう言った。それを聞いていた椅子に座っている少女はくるりと椅子を回転させるとクスッと笑った。
「だね~、いくら【精霊】だと言っても所詮は破壊することしかできない悲しき性を背負った少女にしか過ぎないよ。その点、二人は精霊すら超越した兄妹なんだから、気を強くもって。」
「気休め程度に受け取っておくよ。・・・・行くぞ【クロエ】。」
「分かったよ【ヴィンス】。」
そう言うと二人は格納庫へ通じる通路へと消えていった。その去り際、ヴィンスは束に独り言を呟く。
「・・・・もしもの時には【フェネクス】を起こしてくれ。彼女にも手伝ってもらうかもしれん。」
「分かったよ、・・・・無事で帰ってきてね?」
「そりゃもうもちろん。」
そう言うと今度こそ消えていった。見送った束は後ろに掛けていた指揮帽を深く被る。
「さあ、こっちに被害が来ないようにちょぉっと頑張っちゃおうかな!メインエンジン始動!各連装主砲起動開始!いい?絶対に【プリンセス】がこちらを攻撃するまでは撃ってはダメ!良いね!!」
「分かってますよ、博士。」
「そんなに私たちが信用できない?もう3年の仲なのに。」
「良いじゃん、形式的にだけでも艦長代理らしいことしなきゃ!」
「そんな暇があるなら後ろにいるリタちゃんを鎮めてくださいよ....。」
「え?」
束は忠告をされた少女【ルリ】に反応し恐る恐る後ろを振り向く。そしてそこには二枚の浮遊するシールドに座っている一人の少女。
「また【プリンセス】と遊んじゃダメなの?」
「待って待って!?リタちゃん、今回は合図さえあれば【フェネクス】使っていいから!?それまで待ってて!?」
「・・・・・出してくれるなら良いけどさ....。」
そう言われた【フェネクス】の精霊ことリタちゃんは艦長代理席の横の副艦長席にボフッと座った。束がひっそりその顔を見てみる。膨れていた。そして束はなにかを察する。これでは不味いと思ったか内線を準備しているであろうヴィンス達に繋ぐ。
「もしもし?準備中なんだが?」
「・・・・ごめんもう【フェネクス】がキレそうなの。」
「おぉんまじか....。」
「・・・・ヴィー君の指示を絶対に聞くように言い聞かせるから一緒に連れて行ってくれる?」
「・・・・はぁ、分かった。但し、クロエから離れないよう言伝してくれ。あいつが暴走したらクロエにしか止められん。」
「りょーかい、リタちゃんのわがままに付き合ってもらっちゃってごめんね?」
「良いですよ。何となく最近の機嫌でそろそろ不味いなぁとは感じてましたし。」
「それじゃ後から追わせるね。」
「了解。其じゃ、出撃する。」
「行ってらっしゃーい。」
そうして内線を切った束は今度はもっとふてくされていたリタちゃんを見つめる。
「リタちゃん、ヴィンスから出撃許可が降りたよ。」
「ほんと!?」
「うん、但しちゃんとヴィンスの指示を聞くこと、そしてクロちゃんから離れないこと、これが条件だよ。」
「分かった!!すぐに【フェネクス】を使って追い付くよ!」
「くれぐれも無事でね。」
「はーい!!」
これは再び戦場に身を置く二人の兄妹と精霊を巡った小さく、けれども壮大なストーリーである。
とりあえずプロローグだけ。
このあとのお話はISが完結してからとなりますがもし読みたかったら活動報告とかに凸繰れれば。
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