ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜   作:ふぇるみん

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ようつべでとあるゲーム2つ分のトゥルーエンド見てたらとても悲しくなった。

救いたくなったので書き起こした。




第○○話 二人は救われていいんだよ

※これは、彼らが出会うまでの物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「士道.....鞠奈と一緒に私を破壊してください。」

 

「っ!?何を、言っ、て.....。」

 

鞠亜からのお願いに口が止まった。

 

「私は【愛】について十分知ることができました。ギリギリまで教えてくれた士道には感謝以外の言葉が見つかりません。ですが。それと同時にフラクシナスは制御を失い墜落しているのも事実。感染した私と鞠奈を消去して一刻も早く制御を取り戻してください。」

 

「そんな.....せっかく、和解できたじゃないか.....そう簡単に諦めるなよ....!!」

 

三人が会話する合間にも外ではフラクシナスが墜落を続け姿勢を崩している。こうなればもう時間はない。士道は二人に近づきお互いに肌を撫でるように手を当てた。

 

「ごめんね、士道。でも私達に【愛】を教えてくれてありがとう。」

 

「私が消えようとも士道は私達のことを忘れないでください。それが私達にとって一番のご褒美です。」

 

「う.....わかった.....さようならとは言わない。またいつか、再開できる日を祈って。またな!」

 

『......うん!』

 

その言葉を最後に士道は二人のデータを跡形もなく消した。それと同時に士道も引っ張られるように電脳世界から弾き出されるのだった......。

 

 

 

 

 

 

その数分後。

 

三人の人物が電脳世界へと侵入した。

 

「全く.....ああ言えばこう言うやつなんだからもう。」

 

「ちゃっちゃと済ませますよ!」

 

「分かってるわよ!こういうときこそ私達の本分だよってのに!」

 

3人の名前はアリス、エジソン、フロイト。どれもALICEに所属するユーザーであり電子世界においても肉体を持っていた。それ故にヴィンセントから抹消された二人のサルベージ、及び復旧を依頼されたのだ。凄まじい勢いでサルベージを開始していくアリス。ここから数日にも及ぶ復旧作業が始まるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

無事に姿勢制御機構を取り戻したフラクシナスはバックアップデータのインストール、及びAIの再インストールのため一時ドックに帰還し修理を行っていた。その際、士道も呼び出され力仕事を手伝うよう言われていた。十香達はおにぎりを作って自分たちのために奔走してくれている士道たちに差し入れを持っていっているようだった。

 

「しかし、鞠奈と鞠亜か。もう一度でいいから会ってみたかったな。」

 

「でも、士道さんが言うにはデータは全部消えてもう二度と会えないって....。」

 

「ええ、今朝あえて遅れてつくように設定された電子メールが届けられて士道に渡したけどやっぱり中身は自分が死すことを予知していたかのような書き残しでね.....。」

 

指示を出しながら差し入れも作っている琴里には頭が上がらないばかりだ。そこにドックの主であるヴィンセントもやってきた、が、両手に抱えているのは仕事用のタブレット端末だった。

 

「あら、ヴィンセントじゃない。何してるの?」

 

「おう、琴里か。今ちょっと電子世界に仕事を頼んでおいた三人と通信しててな。もう少しで終わるらしい。」

 

「へー?なんの仕事よ?」

 

「データのサルベージさ。こういうことはマックスとプランクが適任なんだがあいにく今あいつらは長期お昼寝状態に入っててな。それでうちらから3人呼んでサルベージしてもらっているわけさ。」

 

「それはご苦労さまね。でもなんでここに?」

 

「ああ、伝えておきたいことがあってな。一週間後に士道をここの司令部に呼び出しておいてくれ。」

 

「......?」

 

突然の士道の出頭要請に四糸乃は意味がわからず首を傾げた。十香も首をひねっている。唯一噛み砕いたらしい琴里は再起動すると問いかけ始めた。

 

 

「それは良いけど.....でもなんで司令部に?こういう呼び出しならいつも応接室かティーレの艦橋でしてなかったかしら?」

 

「まあ事情が事情なだけにな。今後を左右するかもしれない事情なんだ。時間厳守で頼むぞ。」

 

「え、ええ。分かったわ。」

 

「それじゃ、よろしく〜。」

 

そう言いヴィンセントは隣のドックへと足を運んでいってしまった。それを見届けていた三人は硬直から復帰できなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何もない空間。一面の真っ黒な空間の中で二人は目覚めた。一人はボロボロ、もう一人白い衣装こそ少し煤けているものの傷はついていなかった。

 

「.....なんで、目覚めたんです?」

 

最初の第一声はそれだった。データを抹消されもう二度と蘇ることもないだろうと思っていた鞠亜にとってこの事態は異常だった。そしてさらに鞠奈も目覚めると周囲を見渡し慌てる。

 

「どうして.....完全に消えなかったの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それはどうだろうかねェ....。」

 

『っ!?』

 

 

背後からの声に二人はボロボロだった霊装を残った霊力で補修しその声の主と対峙する。段々と輪郭が見えてきたその姿はまるで....、

 

 

「っ、ケモ、耳?」

 

鞠奈がそうつぶやくと同時、全貌が明らかになった。

 

「やぁ或守鞠亜、或守鞠奈。君たちの活躍は僕達もずっと見ていたよ。」

 

「何なのですか貴方は!?それに、私達の名前を何故!?」

 

「ん?あぁ、何だそんなことか。」

 

そっけない返しに二人はさらに警戒度を高める。しかしその先の答えはある意味呆れたものだった。

 

「【あの程度の】プロテクト、僕達なら一瞬で覗けちゃうからね。」

 

「んなっ、フラクシナスのサーバープロテクトは何者でも外部からの閲覧は出来ないようになっていたはず.....!?」

 

「DEMだってそうよ!?どこから情報が....。」 

 

二人は彼の答えた答えにあまりの呆気なさに混乱しているようだった。そこにケモ耳の人物は追加で補足を加えた。

 

「先の質問に答えておこう。僕ァダーウィン。このフラクシナス....いや、フラクシナスを含むこの軍事基地の廃棄データの選別を統括しているAIさ。」

 

「ダーウィン.....?」

 

「まあ、本元のお仕事はもっと有るんだけどね。とりあえず君たちが今いるであろう場所を教えてあげようじゃァないか。」

 

二人はその言葉を聞いてひとまず落ち着いた。今なぜもう一度目を覚ましたのか、なぜ二人は消えていないのか、聞きたいことはたくさんあったがまずは彼の説明を聞いてから聞こうと思った。

 

「ここは【フラクシナス】から廃棄、抹消されたデータ群たちがたどり着く最後の処分待機場、通称【SIGNAL-RV】。いわば消去を待つデータたちが待機している最後の中継点だ。」

 

「そんなところでなぜ私達が?」

 

「何、彼奴等から頼まれてな。直球的に質問しようじゃァ無いか。」

 

「.....?」

 

「ふたりとも、士道にもう一度会いたくないか?」

 

 

 

「っ!?!?!?」

 

それは鞠奈や鞠亜の顔を変形させるのには十分すぎるほどの情報だった。たちまち鞠奈がダーウィンを押し倒して馬乗りの格好となり詰め寄る。

 

「アイツにもう一度会えるの!?ねぇ、教えなさい!!今すぐに!!」

 

「ぐえぇぇ.....ゆらさないでおくれ.....。あいつは今二人の最後の言葉を聞いて泣きながらバックアップ作業をしている。」

 

「っ.....彼に合わせて!!!無理を言っているのは分かっています!!でも、それでも、私達は士道とまだ一緒にいたい!!過ごしていきたい!!!」

 

鞠亜の必死の願いが、叫びが彼にのしかかる。それと同時に鞠奈も叫ぶ。

 

「私もっ.....まだアイツと一緒にいたい!!騙してたこと謝りたいっ!!!....士道に...会い...ったい!!!!逢いたい、逢いたいよぉ.....!!」

 

 

鞠奈のこぼれだした涙と共に干渉していくその願い。そんな二人の願いを聞いたダーウィンだったが、その答えは決まっていた。懐のポケットからチップを取り出すと二人にそれを一枚ずつ投げた。小さなチップは、しかしそれは確実に彼女たちの元へ届き二人は両手でキャッチした。

 

「っ、これは....?」

 

「それはEvS-Extra。あらゆる環境に適応するためのシステム補助をする存在さ。まあ、君たちに関してはそれを用いて素体を作る感じかな。」

 

「素体....?」

 

「ああ、今君たちが触ったその瞬間から外にいるアリスたちを通して僕達ALICEの外部管理者にデータが届けられ始めている。そのデータを元に君たちの身体を生成する。」

 

「でもそれって....。」

 

鞠奈がそう呟いたところでダーウィンは突如姿を変えた。

 

「僕ァ忙しいんだ。そう何度も言わせないでくれ。もうすぐ君たちは士道君に会える。その事実を受け止めてもう少しだけ眠ってくれ。」

 

その言葉とともに二人は再び意識を落とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てな訳で二人のデータを随時送ってるから体の作成よろしく頼むよ。」

 

「アリスたちの捜索は何だったんだ.....とにかく感謝する。あとはこっちに任せとけ。」

 

 

事の巻末を聞いたヴィンセントは軽く話を交わすとダーウィンとの通信を切り、別の人物に繋げた。

 

 

『どうされましたか?』

 

「イノベイド生成装置、使えるな?」

 

『ええ、二人の生成準備はバッチリです。』

 

「データを送る、3日で仕上げてくれ。」

 

『お任せください。』

 

 

声の主はハナヨである。元々自身も電子マイスターだったハナヨは二人の経歴を見てまず救うことを決意した。それに感化され、ましてや同じ性格でせっかく気の合うやつを見つけたのにそいつを失うわけには行かないとハヤナも救出を決意。そしてマイスター生成装置の使用ができるようになったのである。あとは3日待つだけ。そう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしイレギュラーは起きるものなのである。

 

 

 

次の日のことだった。

 

 

「っ、何?下手すれば暴走、だと?」

 

目の前のモニターを見ながら主であるヴィンセントはそう告げた。その対面者は同じくモニターの向こうで生成を待つ二人だった。

 

『ええ、鞠亜さんの方順調に進んでいますが、鞠奈のボディについてはバグデータもそのまま継承してしまっています。万が一そのデータがポッカリと消えるようなことがあれば鞠奈は暴走し殺さなくてはならなくなります。』

 

「っ....だが、下手なことさえしなければ問題ない。そうだな?」

 

『それはもう。』

 

「分かった。このまま生成を続けてくれ。対策は俺たちの方で取る。」

 

そういい通信を切ったヴィンセント。しかしその顔はやつれていた。

 

「はぁ.....難儀なことになったな.....。」

 

このまま無事に終わってくれないかと、祈るしかないヴィンセントだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一週間が過ぎた。通告通り時間指定されヴィンセントたちが管理する基地へ招かれた士道はクロエとヴィンセントだけの部屋である司令室へと招かれた。

 

「急な呼び出しにも関わらず来てくれて感謝する。」

 

「いえ、今日は暇でしたし。それで....重要なことって.....。」

 

士道は気になるのか自ら話題を切り出してきた。ヴィンセントもそれに答える。

 

 

「あぁ。新しい精霊が見つかった、とでも言えばいいか。」

 

「っ!!....新たな.....精霊。でも、それは琴里の性分じゃ?」

 

「事情が事情なだけにな.....。(次だぞ。)」

 

会話で合図を送るとヴィンセントが目線を向けていたドアから光でモールス信号が発せられた。それを確認したヴィンセントはコンソールを叩き画面を映し出した。

 

「個体名【アポルクス】、及び【ナトルクス】。双子の精霊だ。コイツラは特定の体を持たず、いわゆるこの前士道が攻略した鞠亜と鞠奈と同じような形の精霊だ。」

 

「二人の......。」

 

二人の名前を聞いて途端に動きが固まった士道。それを他所にヴィンセントは話を進めていく。

 

「この二人を攻略するにはいささか対策が立てづらいからな。そのため今回外部協力者を雇い、少しでも情報を得ることにした。既に呼んであるから部屋に招き入れよう。入ってくれ!!」

 

士道は誰なのかとドアの方向を向きその人物を待つ。そして入ってきたのは、

 

「....久しぶりね、士道。」

 

「..,..元気そうで何よりです、士道。」

 

「....鞠、亜....鞠....奈!?」

 

かつて消滅する直前の姿で出てきた二人に士道は声が出ず、涙が出始めている。それを見てヴィンセントはゲラゲラと笑い始めた。

 

 

「アハハハッハッッ!!!」

 

「.....いきて、るんだ、よな?」

 

「幽霊でも見てるんじゃないわよ。私は正真正銘キミに惚れて!!封印されて!!!ヴィンセントに復活させてもらって!!!あんたに会いに来た、或守鞠奈よっ!!!!」

 

「鞠奈っ!!鞠亜っ!!」

 

たまらず士道は二人に駆け寄り涙を流した。

 

「良かった、生きていてくれてて!!」

 

「ふ、ハヤナやハナヨたちに協力してもらって二人を探してサルベージを終わらせたんだよ。さっきの精霊も二人を合わせるためのデタラメさ。」

 

「そんな大掛かりなことなんて..........。」

 

「こうでもしなきゃ士道は行ってこなかった、違う?」

 

「そうよ?私だってキミとまた一緒にいたくて必死になって願いを込めて!!ようやく今日復活できたの!!」

 

「これでまた、一緒に暮らせますね....!!」

 

 

再会の会話を交わし詰まる話もあるが、問題はそこではなかった。いち早く復帰した士道が、

 

「そう言えば。二人はもう天使を使えないのか?フラクシナス達からはもう隔離されているだろうし。

 

「それに関しては問題ないわ。」

 

奥のドアの方から遮るように声が入り士道はそのドアに注視する。入ってきたのはヴィンセント達の艦の制御をしているアリス達だった。

 

「んなっ!?」

 

「この姿で合うのは久しぶりかな....?」

 

アリスの作戦行動時の姿に驚いた士道だったが今まで精霊の真の姿を見てきた士道にとってこの姿でもだいたい驚かなくなっていた。

 

「二人に関しては士道の方に経路は繋がっているから問題なく天使は出せるよ。根幹データに関しては最終廃棄処分場から私の権限でバックアップ及びデータ全体をこのティーレ中枢制御システムに組み込んだわ。」

 

「じゃあ....!!」

 

「ええ、二人とは所属が異なってしまうとはいえ今日から二人もラタトスク、及びアクシズの一員よ。」

 

またこうして再会できたことに喜びの感情が勝ったのか再度二人を抱きしめる士道。この後、二人は後のラタトスクとアクシズを大きく補助、補佐していく存在となって行くのだがそれはまた別のお話......。

 

 

To be continued.....




久しぶりに5000文字以上書いた気がする。
今後もこういった出会いの番外編とか書いていくのでよろです〜。
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