ディザスター・ア・ライブ 〜Returns of Missing〜   作:ふぇるみん

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久しぶりに先行執筆。
時期的には六喰とエクスケリオルとの戦いかな?





第○○話 そこは俺たちの庭だ

 

 

「司令!11時方向に不明艦影12!、艦種はアルバテルと....ゲーティアの模様!」

 

「早速本命が襲ってきたわね....。ヴィンセントたちとは連絡が取れないの?」

 

「それが、ひどいノイズで聞こえないみたいで....。」

 

このクソ忙しいときに彼奴等は何どこかへ行方不明になっているのかと危惧したが、しかしてそれは次のアラートにかき消された。

 

「っ!?司令!艦後方より不明艦影....不明!なおも増えています!」

 

 

それがおそらくヴィンセントが乗っていることは明らかだった。直後、全方位通信にて回線が開かれた。

 

『この場に存在するすべての艦船に告ぐ!この宙域は我がアクシズの宙域内である!速やかに反転、撤退されたし。従わない場合は武力を持ってこれを殲滅する!』

 

その声は明らかにヴィンセントのものだと琴里は確信した。と、不意に通信が入ってきた。画面に映ったのは脱力していたヴィンセントだった。

 

「ヴィンセントっ!?これって...。」

 

『安心しろ、お前らは死んでも一発たりとも当てやしないさ。うちのレウルーラとムサカ、それにヴォルガを舐めないでもらいたいな。』

 

喋っていると横から何かが流されてきた。それは紛れもなくここの中域の配置図であった。ここを包囲するかのごとく艦船が配置されていたのだ。

 

『旗艦レウルーラに配下のムサカ3隻、そして警備艦であるヴォルガ級航宙巡洋艦12席、さらにエルが同化した通称【ELSヴォルガ】が45隻。』

 

「げっ...あの見境なしにひっついてくるあの子の仲間が45隻分も....!?」

 

『まあ琴里は士道のサポートに徹しておけ。死んでもDEMは通さねぇよ。』

 

 

それを最後に通信は切れた。琴里は悩んだ末、士道のサポートを優先することにした。

 

 

「あそこまでお膳立てされたのならば、それに答えるのが私達の役目。士道の支援を続けて!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、DEM側はアクシズと徹底抗戦の構えを整えていた。アルバテル級が包囲するかのように待ち構えアクシズ艦隊を真正面に見据える。その中心にいたゲーティアを操縦するエレンは総攻撃の合図を唱えた。

 

「あの目障りな部隊から潰していきましょうか、全艦攻撃開始!!!」

 

 

 

 

そしてその動きを察知したヴィンセントもまた指示を投げる。

 

 

「全艦、砲撃開始!エル、全員に伝えろ!【容赦なく食ってよし】だ!」

 

【はーい!全ELSヴォルガ侵食モードへ移行、行動開始〜!!】

 

跡形もない史上最大の艦隊戦の幕開けであった。アルバテルから放たれた先制砲撃は何発かがムサカの装甲を撫でるだけで終わり、これ幸いとレウルーラのメガ粒子主砲8門が唸りを上げ光条を吐き出した。後ろにいた白と黒とグレーにそれぞれ染められたムサカからも主砲が吐き出され、更にその後ろにいるヴォルガからミサイルと主砲が放たれる。圧倒的な物量差によって行われたそれは意外にもアルバテル一隻を装甲を掠めるに留めた。

 

「やはり【随意領域】か!」

 

 

 

 

 

「所詮旧世代の兵器、ならば我々には傷一つつけられませんよ。バンダースナッチ隊を射出、1隻1隻落としなさい。」

 

エレンの号令でアルバテルからバンダースナッチ、そしてアルテミシアが展開しヴィンセント達の戦艦へ肉薄していく。しかし、そこは織り込み済みである。

 

 

 

 

 

 

「此処から先へは行かせないっ!!!!」

 

大量の銃弾が吐き出され最前線にいたバンダースナッチを粉微塵にした。後ろにいたバンダースナッチは止まり、アルテミシアもまた一時止まった。煙が晴れるとそこには二丁のガトリング砲を左右に携えたグレーの少女が。

 

「兄様から承った任務、そして、我が女王陛下から賜った激励のお言葉。ここから先へは何人たりとも通しはしない。」

 

そう、ビショップことピィだった。しかし問答無用でアルテミシアはガトリング砲を切り裂くと、ピィの腹部を貫いた。だがピィは辛そうな顔もせず、その剣をさらに奥深くにまで差し込んだ。

 

「ふん...刺しちゃったね?私の一番奥にまで...。」

 

「だから何だと言うんだい?これでもう君は死ぬんだよ?」

 

「残念ながら、死ぬのはあなただよ。....リミッター解除、体を攻撃モードへ移行。」

 

 

ピィから光が溢れ出し、アルテミシアを突き飛ばすと、ガトリング砲が分解され、新たな武器を構築していく。やがてアルテミシアが体制を立て直す頃には自身の身長より大きい大剣を片手で構えていた。

 

「っ....それは...!!」

 

 

「見たことがあるなら....あなたは一度領域に来たことがあるってことだ。なら、なおさら見逃スワケニハ行かなくナッタ。」

 

そう言うピィの目からはハイライトが遠征していた。

 

「女王からの司令を確認、全バンダースナッチの排除を開始する。」

 

 

 

 

女王最側近最大火力の持ち主が、吠えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、第一斉射からしばらくたった艦隊戦は思わぬ方向へと動いていた。

 

「第4ブロックから42ブロックまで隔壁閉鎖!艦稼働率24%にまで低下!」

 

「腐っても最強の魔術師か!!!ミサイル一斉射!」

 

「艦後方に砲撃光!直撃します!」

 

「エル!!!」

 

【はいさぁ!】

 

やはり腐っても魔術師、すでに無人艦であるヴォルガが2隻沈黙し、ELSヴォルガが1隻轟沈し、その残骸がレウルーラに回収されるや否や人形に戻りヴィンセントに泣きついていた。やはりエルに絆されたからかやけに人懐っこいのである。

 

「バンダースナッチが止まらないよぉ!!!」

 

「チィッ!クロエ!クー!ふたりとも精霊化して迎撃開始!エル、全ヴォルガに通達、分裂して攻撃再開だ!」

 

「『『了解っ!!!』』」

 

次の砲撃をもらえばこのレウルーラとてもう落ちるだろう。既に艦橋にはヴィンセント以外はとっくの昔に退避してもらっており、一人残ったヴィンセントもまた、ここをあとにしようとしていた。

 

「ったく、あのときは貫通したが、当たりどころが悪いとこうも傷を与えられんとはな!」

 

ブリッジから格納庫へ走り、1機ポツリと鎮座していたトーリスリッターに飛び乗る。同時にエルも引っ付いてきてハッチに貼り付くとそのまま同化していった。

 

『バンダースナッチに触れたら私が制御下に置くから!』

 

「助かる!.....全艦に通達!損傷過多により遺憾ながら旗艦レウルーラを放棄、自爆シーケンスへ移行!以降の旗艦は臨時でヴォルガにて行う!ヴィンセント、トーリス、出るぞ!」

 

『正しくは簡易融合型ELSトーリスだけどね!』

 

「つべこべ行っている場合かっての!!」

 

出撃しようとハッチを開けると目の前にはバンダースナッチがこちらに銃口を向け今にも放とうとしていた瞬間だった。だが、ヴィンセントは慌てない。

 

「エル!!!」

 

『はいはーい!同化したときにすでにリチャージは済ませておいた!』

 

「メガ・ビーム・ランチャー発射っ!!!」

 

言うが早いか懸架していたメガ・ビーム・ランチャーを慣れた手つきで銃口を向けると戸惑うことなく引き金を引いた。光条が迸りバンダースナッチたちを消し炭にしていく。そしてそれはアルバテルはおろかゲーティアにまで伸び、アルバテル三隻が貫かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「んなっ!?この砲撃は....。」

 

『兄様の必殺兵器ダ。』

 

 

「......何っ!?いつの間に...!!」

 

『我が陛下の力を舐めルナ。お前らなぞ一撃で葬れるのだからな。』

 

アルバテルが無様に轟沈していくのを見ることしかできないエレンは見慣れぬ声に困惑し、そして恐怖した。そこにはアルテミシアを限界までいたぶり、そして拘束した【ビショップ】の姿があったのだから。

 

『喜べ、お前は兄様からの慈悲により今回は見逃してヤル。だが、次は容赦なく殺ス。』

 

そう言いビショップはアルテミシアをゲーティアへ投げ返すとそのまま飛び去っていった。以降、エレンはビショップに対して異常なまでの怨嗟を抱くことになるのだが、それは早く兄様に褒めてほしいからサクッと戻っていったピィにとってまだ先の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、この六喰攻略作戦と呼ばれた戦いはラタトスクの完全勝利にて幕を閉じることとなる。

 

ラタトスク側の被害は件のエクスケリオルが小破、レウルーラが自沈処分、他ヴォルガとELSヴォルガが3隻ずつ沈んだものの、DEM側が被ったアルバテル全艦撃沈、ゲーティア大破、アルテミシアの重症にバンダースナッチ隊の9割が壊滅したことを考えると十分にお釣りが来るほどの損害だった。

 

 

 

 

 

To be continued.....




実際ELSって大量にやってきたら誰でも抗えないと思うんだけどね?
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