俺達の素晴らしい人生に祝福を!   作:くろすけ17854

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前書き


題名からわか方もいるるかも知れませんが、今作はB'zの『ハピネス』と言う曲からインスピレーションを受けて書いた物になります。

二人の関係を再度見直して、お互いに愛を深めて行ける良い機会になればと思い、この話しを書きました。
大人の階段登った二人が精神的にも大人になる第一歩です。

いつまでもお子様じゃいられない現実が、二人を待っている!






エッチなシーン?
無いに決まってるじゃないですか!
何てったってこの2次創作は至って "KENZN" ですから!(大嘘)










あらすじ?そんな物はありません。
前作を読んで下さい(暴論)


唐突な里帰りにハピネスを!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ここは紅魔の里のグリフィンの石像前……いや、紅魔族によって石にされた可哀想なグリフィンの前と言った方が正しいだろう。

 

俺と、 "俺のめぐみん" はとある事情でこの紅魔の里に来た。

事情の説明はさておき、実は今回の来訪は目的も方法も結構イレギュラー。

 

 

「カズマ、私達屋敷から逃げて来ちゃいましたけど…これどうするんですか? 先程まで私達が立っていた一帯の床や絨毯の一部、何かよく分からない木片まで………。 屋敷の一部ごと転移しちゃってるじゃないですか! 」

 

 

そう、昨晩過ごした俺達のアダルトな夜が早速アクア達にバレてしまったのだ。

身の危険を感じた俺は慌ててめぐみんの腕を引き寄せ、そのまま強引にテレポートで咄嗟に紅魔の里まで逃げて来たのだが……何とまぁ屋敷の一部ごと転移してきてしまった。

その上、何の前触れも無く里の広場に出てきてしまったので、当然周りにいる紅魔族の皆にも俺達の不自然さに気付かれている。

結構集めてしまった後なのでもう遅いが、流石に数十人もの人々に好奇の眼差しを向けられるのはやはり恥ずかしい物だ。

 

そもそもどうしてこんな事が起こるのかって話しだけど、そう言えば昔ゆんゆんがとある事を忠告していた。

 

 

『これから上級魔法のテレポート、転移魔法を教えます。幾つか注意事項を説明するので聞いててくださいね。先ず、絶対に魔方陣の中では暴れないでください。次に、一度に転移出来るのは最大で4人までです。最後に、屋敷などの屋内や物の多い所では、危険なので転移魔法は使わない様にしてください。特に最初のと最後のは本当に危険なので絶対しないでくださいね。』

 

 

言われてたじゃん……これって絶対するなって言われてた内の1つじゃないか!

然したる程に、気を付ける事の数も多くないにも関わらず、その中の……特に絶対やっちゃ行けないとまで言われていた事をしでかすとか。

俺って実はアクアのおつむと大して変わらないのか?

 

こめかみを抑え、悲しい想像に苦悶していると…

 

 

「ちょっとカズマっ! ウンとかスンとか言って下さいよ。 話し聞いてるんですか?」

 

 

急にめぐみんが肩を揺すって不機嫌そうに言い始めた。

 

 

「おお……。どったの? 俺のめぐみんよ。」

 

 

俺は状況も理解せず、おどけた口調で返して見るがめぐみんのジト目は相変わらずだ。

 

 

「『どったの?』じゃありまんよ。ふざけてる暇があったら話しを聞いて下さいっ! さっきから1人で悩んでばかりいて、全く私の話し聞いてくれてないじゃないですか。 もうそろそろ怒りますよ?」

 

「オレェノォッめぐみんを、不愉快にさせる何て赦せねぇ! そんな輩は俺が成敗してやる。」

 

「それなら……自分で自分を成敗してみるがいいです。」

 

 

た……大変だ…。

めぐみんの目はマジだ…。

 

おふざけもここまでにしておいた方が良いだろうと判断した俺は、取り敢えず謝罪をする事にする。

 

 

「ごめんなさい………。」

 

「分かってくれたなら良いんです。 それでこそ、私のカズマです! 」

 

 

何故か可愛く嬉しそうに笑うめぐみん……。

あぁ……やっぱりめぐみんの笑顔は世界一可愛い………

 

あれ?

さっきまで怒ってたはずなのにもう笑顔って………。

もしや大して怒ってなかった?

って事はさっきのはフリか!?

 

………してやられたっ!?

 

うぅ……何かめぐみんの手の平で良い様に転がされてる気がする。

しかし、それはそれで良いやと思えてしまう自分も又いて…………。

本当にめぐみんの事が好きに成ってから俺も甘くなったんだなぁと強く実感させられる。

 

そんな事を考えていると、めぐみんが恥ずかしそうに俺の耳元にまで背伸びをして顔を近づけると、耳元でコショコショと囁いた。

 

 

「そ…其れより、周りの目線が段々ウザイ物に変わってきたので、一旦場所を変えましょう。」

 

 

回りをもう一度見回してみる。

本当だ……。

随分と注目を集めてしまった俺達だが、さっきまでは動物園の珍獣を見るかの様だった彼ら紅魔族の目付きが、気が付けば何か面白い物を見ているかの様なニヤニヤした目付きに変わってきている。

 

俺もコソコソと言葉を返す。

 

 

「そう言えば…俺達お互いに『俺の…』とか『私の…』とか恥ずかしい事言い合ってたもんな。」

 

 

すると、めぐみんが意地っ張りな事を言い返してきた。

 

 

「私わっ……別に、カズマ程の回数はそんな事言ってませんよ! その代わり………私のは一回でも『好き』の意味が深いのです。」

 

両手を胸の前で合わせながら甘い言葉で囁く

 

か……可愛い!?

俺を常にときめかせないと生きていけない性分でも有るのだろうかと疑いたくなる。

 

しかし余りにも嬉しい事を言ってくれる物だから…俺もついつい顔がふやけて。

 

 

「やっぱマイエンジェルの可愛さは他と閣が違うんだからしっかりそこんとこ自覚しろよな。それとドストレートにそんな嬉し可愛い事言ってくれるなよ…。 何だか無性に恥ずかしくなるだろ……。」

 

「まいえんじぇる……? が何かは分かりませんが、もう1つの事に関しては止める積もりはありません。 精々恥ずかしがるが良いですよ! 」

 

 

そんなに平たい胸を張って言う事なのだろうか?

何故かドヤ顔でふんぞり返りながら俺を見つめてくるめぐみんの黒髪を、俺は思わずクシャクシャと撫でた。

 

だが、めぐみんはどうやら俺の目線がお気に召さなかったらしい。

 

 

「今……私の胸を見て思った事を言って貰おうじゃないか! 」

 

 

何故分かった!?

読唇スキル何てめぐみんは持って無かったはずだよな。

とりあえず誤魔化してみるか………。

 

 

「へ…変な事は考えていないぞ?」

 

「では、何故一瞬カズマの視線が私の胸元に集中したのですか? 」

 

 

あ、無理だ…降参です。

 

俺は両手を上げて降参をアピールする。

 

 

「やっぱりそうじゃないですか!? それならもう凄い事はしませんよ。」

 

「それは凄く困る!? お願いだから許してくれ。 」

 

 

それをされると精神的にも色々とガタッとくる。

昔の様に武骨な自分のライトハンドにはもう戻れないのだ。

 

俺達がこうやってグダグダとじゃれあっていると、ある人物が気まずそうにこっちへやって来た。

 

 

「やあ、お二人さん共。熱々なのは良い事だと思うんだが、少しは周りの目線を気にしたらどうだい?」

 

 

俺達の間に入ってきたのは苦笑い顔のぶっころりーだ。

俺達も結構気にしていた所を突かれたせいで一気に恥ずかしくなる。

 

第三者から注意を受けるとか、まるで脇目も振らず街中でラブラブし合ってるバカップルみたいじゃないか。

いや、実際問題その通りか………。

今まではこんなカップル見掛けたら『爆発しろ』って心の中で叫んでいたけれど…………うん、実際やってみるとこう言うのも悪くないものだ。

それに、考え様によっては最近めぐみんに良い様にされてばかりな気もするし、多少反撃出来るチャンスじゃないか!

 

そう考え至ると、俺はぶっころりーの側に回り、空かさず助太刀を入れる。

 

 

「そうだぞ! お外で凄い事とか……そんな大胆発言してたら後で恥ずかしい思いするのはめぐみんだぞ? 」

 

「何ですか二人して?私のこめっこを付け狙っているロリコンブロッコリーは五月蝿いですよ。 それにカズマも話しがややこしくなるので、変な所で突っかかって来ないで下さい! 」

 

 

辛辣なめぐみんの返しに俺とぶっころりーがぎょっとする。

 

 

「ひ……酷いなぁ!? 俺はロリコンじゃない!それに俺の名前はぶっころりーだ! 緑色の野菜でもない! なぁめぐみん…お前、今のは確信犯だろう? それに凄い事って……めぐみんまさかこの彼と……。」

 

隣に来た俺を指で指すぶっころりーだが。

聞くや否や顔を紅くしためぐみんがぶっころりーの胸ぐらに掴みかかり、核心を突く前に中断される。

 

 

「これ以上変な事言ったらぶっころりーを里ごと爆裂魔法で吹き飛ばしますよ!? 」

 

 

端から見ていると何だかヤンキーのカツ挙げを少女が行っているイケナイ場面に見える。

だが、俺のめぐみんはそんなのじゃないので俺は止めに入る事にする。

 

二人の間に両腕を張って分け入ると、俺はちょっと溜めてから……イカしたvoiceでめぐみんに語りかけた。

 

 

「めぐみん……。俺とお前ならこれからも上手くやっていけると思うんだ。だから、俺達で今夜もアダルトな宵を………ぅぶっ…うぶぶぶ!? 」

 

「ああああああああー!?」

 

 

そんな俺の粋な計らいは、過去最高に取り乱しためぐみんにそのまま思いっきり首を閉められた事で……中断された。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

一旦里の中心から離れて、俺達は2人で歩いている、が…先程からめぐみんは口を固く閉ざしたままで一切口を聞いてくれない。

 

 

「なぁめぐみん……機嫌直してくれよ。」

 

「………………。」

 

「俺にはめぐみんしかいないんだ……。 だから… 」

 

 

するとめぐみんは諦めた様な溜息と共に、やっと口を開いてくれた。

 

 

「はぁ…そんな事わかってますよ。 カズマ見たいなダメ男の隠れた長所を理解してあげられる女の子が、私以外に居ると思ってるんですか? 」

 

「だっ…ダメ男だとぉ!?それを言ったら…… 」

 

 

俺は慌てて言葉を返そうとするが、めぐみんはそれを許さない。

 

 

「そう言う所ですよ、カズマ!

直ぐに反撃しようとしないで自分の悪い所をしっかり反省するのは大事な事です。カズマは悪知恵が働くせいで、よく相手の痛い所を突きますが 、誰これ構わずそうしてたら、いずれカズマが痛い目を見る事に成りますし、そんなんだから皆から鬼畜だの何だの言われるのです。それに、カズマはとても不器用ですから上手く自分の誠意を相手に伝える事も出来ていません。これじゃカズマの良い所が……私の大好きなカズマが何だかわからなくなってしまうではないですか。 」

 

 

優しくも、誠意の籠っためぐみんの説教には言い返す言葉もない。

 

 

「それにカズマはこの前言ってましたよね。自分には残酷な使命が託されているのだと、本当は怖いし辛いしそんな事をしたく無かったって。それならどうして引き受けると決めたのですか?もう一度私に聞かして下さい。」

 

 

あの時誓ったじゃないか。

 

 

「めぐみんが大好きだからだ。めぐみんと一緒に居たかったらだ。俺がめぐみんに相応しい男になるって誓ったからだ。」

 

「じゃあ、カズマも……私も覚悟しなきゃ行けませんね。 もう今までのままじゃ居られないって。

私もそうですが、カズマには今足りない物が一杯あります。」

 

 

うつ向く俺の側に近寄るめぐみんは、小さな自身の両手で俺の手を取ると話しを続ける。

 

 

「それでも私は、そんなカズマの不器用な所も含めてカズマの事全てが大好きなんです。

でも……本当にカズマの事を想っているから、私はそう言う所は直していくべきだと思うんです。別に悪知恵が良く働くこと事態は悪い事じゃないんですよ? どんなに最悪な状況でも最後には『しょうがねぇな』と言いながら何でもこなしてしまうカズマは凄くカッコいいですから。」

 

「俺は何でも出来る様なスーパーマンでも超能力者でも何でも無いぞ? 」

 

 

めぐみんは抑えきれない様に小さく吹き出す。

 

 

「そうですね。カズマはよわっちいですもんね。」

 

「うぅぅ………俺はめぐみんのヘッポコぶりも指摘したい所だが、そうだな。俺は確かによわっちい。他人に言われると何だか釈然としないけど。」

 

 

俺は決心するとめぐみんに自分の意思を伝える。

 

 

「でもそうだな、めぐみんが言う通りだ。ありがとう、俺に覚悟を決めさせてくれて。やっぱり俺はめぐみんの事が大好きだ! 」

 

 

めぐみんはウルウルとした双眼を上に向け、押さえきれなかった一筋の涙を拭うと嬉しそうに上擦った声で言った。

 

「ヘッポコとは……魔王めぐみんに随分な物言いですね、カズマ。」

 

「その魔王設定まだ続いてたのか…。

あれ、待てよ………てかあの時言ってた『いずれ妻となる予定の者』って言葉もまだ効力が有るんじゃ………? 」

 

「あ! そ……そう言えば! …………こんな所でずっと話し込んでいるのもあれですし、早く行きましょうか! 」

 

 

あからさまに話しを反らし出すめぐみん。

パッと手を放し両目を擦ると、トコトコと先を行ってしまった。

だが、そんな可愛い彼女の後ろ姿に俺は問いかける。

 

 

「おい…めぐみん。図星なんだろ。」

 

 

あたふたと急ぎ足になめぐみんは、俺の言葉にピクッと動きを止めると、そのまま固まって振り向いてくれなくなった。

紅くなってしまってるであろう顔を隠そうとしているのだろうか?

だが、後ろから見ても耳が紅くなってるのはモロバレだ。

 

そんなめぐみんを無性に後ろから抱きすくめたくなる………が、やっぱり俺にそんな度胸は無い。

 

 

「ほっ…ほら! 行きますよ! 早く来ないと置いて行きますからね! 」

 

 

俺はキョトンと返事を返す。

 

 

「行きますよって何処に? 」

 

「他に行く所もないでしょう。私の実家ですよ。」

 

「実家って…他に行く所がないから行く物なのか? 」

 

 

どうやら行くらしい。

俺も急ぎ足でめぐみんの後ろを追いかけて行く。

 

 

「なあめぐみん、悪かったって(笑) ちょっとからかい過ぎたって思って反省してるよ。」

 

「本当ですか?」

 

「あぁ本当さ。それに、めぐみんに言われた事も気を付けてみる。

俺だってこれからは『アクセルの鬼畜』としてだけではなく、ちゃんとめぐみんの彼氏をやっていかなきゃいけないんだ。何てったって俺は運命に抗う覚悟はもうしてあるんだ。これくらい……神様の使命に比べちゃ何て事ねぇよ。」

 

 

笑顔で俺が手を差し伸べるとめぐみんがそれを取って繋いでくれる。

 

彼女の暖かい手から信頼が、愛情が伝わってくるのが分かる。

 

確かに過酷な現実に向き合うのは怖い事だが、めぐみんの前ではそんな事でうつ向いていられない。

沸々と沸き上がってくる勇気と自身が俺の心を満たして強くするんだ。

 

先ず待ち受けるは第一の関門、めぐみんのご両親に挨拶をし、この俺達の覚悟を伝えに行く事か。

 

反対されるかも知れない、悲しまれるかも知れない。

でも決めた、決心した、覚悟したんだ。

 

めぐみんの一生を命を懸けて幸せにして見せると!

 

それが……俺があの時、あの場所でエリス様に願い、誓った人生最大の目標なのだから。

 

 

「行こうか、めぐみん。」

 

 

「はい、行きましょう。」

 

 

 

 

俺達の背中を、吹き抜ける細やかな『愛』と『勇気』の風が後押ししてくれた。

 

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