あと、評価に色がつきました!!しかも赤!!ありがとうございます!!これからも無口をよろしくお願いします!!
理亞「……………」
伊吹『……………』
伊吹が上野さんに変わり、私の隣に座ってから、どれくらいの時間が経過したのだろうか。
バスは、今、高速道路を走っている。そて、バスの中ではバス内に設置されているテレビでディズニー作品の映画が流れていて、みんなそれに夢中だ。
だが、私は映画なんて見る気ないし、見ていたとしても内容は頭の中に入ってこない。なので、ずっとスマホを手にしてダンスの動画を見ている。
それは、伊吹も同じ気持ちなのか、彼は窓側の方に顔を向けて、ずっと空の景色を眺めていた。
話しかけたいところではあるけど………、やっぱり以前のやつを思い出してしまい中々、口を開くことができない。
ふと、伊吹の方に視線を移すと、同じタイミングで伊吹もこちらの方にチラッと視線を移す。
理亞・伊吹「『ーーーーーッッ!?』」
目が合った瞬間に、私達はすぐに顔を逸らす。何なのよ、これ……………。
そんな感じでぎこちない時間を過ごしているとバスが途中、トイレ休憩ということで、パーキングエリアへと止まる。
バス内にいた何人かはトイレに行ったり、購買に行ったりとバスから出ていく。
私もお手洗いに行きたかったので、バスから降りて、女子トイレへと向かう。
中に入ると、誰もいなくガランとしていた。どうやら、私が一番乗りらしい。
まぁ、いいや。と思った私はササッと個室トイレに入って下着を脱ぎ、催そうとした所……
「ーーーーーーーーーー」
「ーーーーーーーーーー」
個室の扉の外から声がキャッキャと聞こえてくる。何人か、女子トイレに来たようだ。
それに、この声………………なんか、聞き覚えがある。
「あー、本当にうっぜぇんですけど」ドォン
理亞「ーーーーー!!!」ビクッ
この声は………………八代さんだ。扉越しでも分かるほど、不機嫌のように見える。何か叩いてるし…………。
「まぁまぁ。落ち着きなって八代ちゃん。」
「落ち着けれるわけないでしょ!!折角、バスの中で天草くんの隣に座れると思ったのに!!上野のやつ、ここで生理とかマジでありえないんですけど!!!」ドォンドォン
八代さんは壁か何かを何度も何度も叩きながら大声で叫ぶ。
なるほど。元々、八代さんは伊吹の隣に座るはずだった。なのに、上野さんと入れ替わる形になってしまったから怒っているんだ。八代さんは伊吹のことを本気で狙っているみたいだし……………。
「それと、鹿角。あいつも気に入らない」
理亞「ーーーーーッッ!!??」
突然、私の名前を呼ばれたため、無意識に私は息を呑み両手を口に当ててしまう。
この流れ的に何となく分かっていた。彼女達の口から私の名前が出てくるのを。
だけど……………、改めてこうやって名前を呼ばれてしまうと、心が苦しくなる。
「あいつもさー、何で先生に言っちゃうかな〜。いいじゃん、放っておけば。生理ぐらい。本当にうぜぇんだけど」
…………やめて。
「少し天草くんと仲が良いからって調子に乗りやがって。あんなの、どこがいいのよ。ぼっちで弱々しいのに。私の方が100マシだわ」
…………やめてよ。やめてったら
「あーあ、萎えるわー。マジで上野と鹿角のやつ………………」
……………やめて!!それ以上は言わないで!!
「死んでしまえばいいのに…………」
私は彼女達の残酷な陰口をただ歯を食いしばり、涙を流しながら聞いていた。
彼女達がトイレから出ていった後、私はヨロヨロとしながら個室から出る。少しでも力を抜いてしまったら膝が床に付いてしまいそうだ。
伊吹含め周りから悟られないように私は顔を何度も洗う。何度も何度もバシャバシャと水飛沫が跳ね上がるまで洗い続けた。その後、トイレから出る。
できれば、バスに戻るまでは誰とも会いたくはないのだが………………。
伊吹『ーーーーーーーーーー』
うん悪く伊吹と出くわしてしまった。彼の手にはお茶やらお菓子やらが入った袋がある。購買で買ってきたのだろう。
それに、よりによって伊吹に見られるのはヤバい。クラスメイトならともかく一緒に暮らしているこいつならば、私の心情に気付くかもしれない。
悟られるな。察しられるな。
とにかく、私はすぐに顔を逸らしてバスの方へと向かう。
あいつが私の顔を見たのはたった数秒。これならばギリギリ大丈夫だと思う。
よし。このままバスへ…………
ーーーガシッ
理亞「ーーーーーえ??」
途中、背後から腕を掴まれる。掴んだのは当然ながら1人しかいない。
伊吹だ。相変わらず真顔で私の顔を見つめる。
そして、濁った目線で私にこう訴えかけてくる。
ーーー何かあった??…………と。
こいつは、たった数秒の間に私が普段とは違うと分かったというのか。
理亞「何も無いわよ。」
私は動揺しているのを伊吹に見られたくないため、腕を振り下ろしながら無愛想に答える。そして、バスの方へと向かった。
その時、今までに感じたことがない以上に心が痛かった。
そして、私はそれに苦しんでいることに気にし過ぎて、背後から鋭い目線で私を見つめる伊吹の存在には気付かなかった。
次回、合宿先の施設到着!!
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