最果ての航路 作:ばるむんく
「……騒がしいわね」
鉄で覆われた殺風景な部屋の中、一人で本を読んでいたティルピッツは、地下故に窓もない部屋の壁を見た。本来ならば外の音も聞こえるはずのない環境下で、ティルピッツの耳は廊下方面から聞こえてくる何かを破壊する音を感じ取っていた。この部屋に囚われてからずっと一人で過ごしてきたティルピッツにとって、現在の世界の情勢は過去のまま止まっている。プリンツ・オイゲンとの手紙をやり取りしているので、重桜が鉄血に追従する形でアズールレーンを脱退した程度は理解しているが、自分の目で外を見られない現状ではそれ以上の情報を手にする方法が存在しない。
「誰か来たのかしら」
本を置いて椅子から立ち上がったティルピッツが、足の調子を確かめながら扉の方へと手を伸ばそうとした瞬間に、鉄板よりも分厚い扉があっさりと切り裂かれた。流石に扉が粉々に切り刻まれるとは思っていなかったティルピッツは刀を持って部屋に侵入してきた瑞鶴の姿に警戒を強めた。
「いた!」
「……重桜の艦船が何故この母港にいるのかしら?」
「見つけたか」
刀を持つ瑞鶴相手とどう戦うかを考え始めたティルピッツは、あっさりと刀を納めて背後からやってきた人間に道を譲った姿を見て、警戒を緩めた。彼らがなにを目的でここにやってきたかは理解できていないが、同じレッドアクシズである重桜が刃を向けてくることはないだろうと考えた。
「指揮官、こちら側の制圧も済んだぞ」
「久しぶり、ティルピッツ」
「オイゲン? それと……」
指揮官と呼ばれた男の背後から現れたプリンツ・オイゲンと、ユニオンの英雄であるエンタープライズの姿を見て、ティルピッツは余計に混乱してしまった。
「話は後だ。すぐにでも追手がやってくる」
「追手? 何を言っているの?」
「話は後と言った。急ぐぞ」
ティルピッツの足を一瞥してから、恭介は瑞鶴に前方、エンタープライズに後方の索敵と敵の無力化を指示して廊下を走り始めた。
鉄血北部の半分氷に閉ざされた母港の地下に存在するこの施設に、恭介達は強行突破で侵入した。鉄血所属である人間の生体情報が必要なことを知り、瑞鶴に邪魔な扉諸々を斬らせ、見張りの人間達を全てエンタープライズに任せての行動だった。当然、艦船実験用の施設が何者かに襲われていることはすぐに知られてしまうので、速度を重視した動きでティルピッツの奪還を狙っていた指揮官は、囚われている大まかな場所を事前に探らせ、虱潰しに瑞鶴と探し回った。結果として上手くティルピッツを発見し、警報システムが鳴り始める前に脱出の為に動き始めていた。
言われるがまま恭介達の背中を追いかけて走り始めたティルピッツは、廊下の所々で転がっている兵士たちを見てから目の前の男が、重桜で艦船を指揮している男だと理解した。理解したが故に、そんな重桜の指揮官が何故か多国籍の艦船を従えながら鉄血の施設を襲った理由が分からなかった。
「指揮官、出口!」
「やっと外か……気を付けろよ。外にも既に展開してる可能性はある」
「後ろは大丈夫そうだ。隔壁が閉まってきているからな」
空母としての特性上室内で十全な力を発揮することのできないエンタープライズだが、背後から迫ってくる兵士たちの足止めの為に矢を最低限放って火災に反応するはずのスプリンクラーと隔壁システムを誤作動させて追手を上手く足止めしていた。オイゲンの調べた情報から恭介の指示に従って前方を走っていた瑞鶴は、侵入する時に自分で斬り裂いた分厚い扉の向こうから見える外の光を見て、鉄の廊下に足跡ができる程の膂力で外へと勢いよく飛び出た。
「一、二……二隻だけなら余裕ッ!」
「侵入者が外に……重桜艦船っ!?」
外へと思い切り飛び出した人影へと冷静に照準を定めたZ23は、しっかりと相手を認識した瞬間に目を見開いた。彼女の瞳に映る艦船は、間違いなくプリンツ・オイゲンがビスマルクに無断で鉄血へと入ることを許していた神代恭介と共にいた艦船である瑞鶴。右腕で構えていた艤装の標準を狂わせたZ23は、艤装を展開して艦載機を飛ばそうとする瑞鶴を見て対空砲を起動させた。
「ライプツィヒさん、敵は空母です!」
「わ、わかったよ!」
すぐさま背後のライプツィヒへと声を張り上げてから、Z23は二人で固まっている所に爆撃されることを危惧してライプツィヒから一歩離れて対空砲の射角を調整しながら主砲を構えた。
「待て瑞鶴、今戦う必要はない」
Z23の動きを見て艦載機を発艦させようとした瑞鶴の肩に手を乗せて止めた恭介は、背後から走ってくるプリンツ・オイゲンとティルピッツを見ながらZ23とライプツィヒへと視線を向けた。
「ふぅ……あら? ニーミじゃない」
「お、オイゲンさん? それに……ティルピッツさん!? 無事だったんですか!?」
「……なんとか、ね」
恭介が口を開こうとした瞬間、背後からやってきたプリンツ・オイゲンが深呼吸をしながらZ23へと視線を向けてひらひらと手を振り、その横からティルピッツが久方ぶりの太陽に目を細めながらゆっくりと歩いて出てきた。それから更に少し遅れて、艤装を構えたエンタープライズが地下入り口上部の岩盤を弓で破壊して入り口を完全に塞いだ。
「丁度良かったわ。ニーミ、ビスマルクと通信繋げるかしら」
「……できますけど、後で本当に説明してくださいね」
居場所を悟られない為に通信機諸々を置いてきたプリンツ・オイゲンは、Z23にビスマルクへと通信を繋げるように頼んだ。途轍もなく軽い感覚で頼まれたことにZ23は呆れながらも、向けていた銃口を降ろして素直にビスマルクのいる中央母港へと通信を繋げようと機会を弄り始めた。
「オイゲン姉ちゃん……」
「安心しなさい。別に鉄血を裏切った……ことになるのかしら?」
「知らん」
「はぁ……」
ライプツィヒが泣きそうな顔で見ていることに気が付いたプリンツ・オイゲンは、罪悪感を覚えながらも言い訳をしようとして、先程までの行為が明らかに鉄血皇帝に背くことだと理解して、恭介の方へと向いて首を傾げるが、鉄血の人間では無い恭介にわかるはずもなく適当に返事をされていた。自分がやったことの重大さがいまいち理解できていない姿にティルピッツは大きなため息を吐いた。
「ティルピッツの無事は確保できた。これでビスマルクとの約束も守ったことになるか」
「ビスマルクと? 貴方は……貴方達は一体何のしようとしているの?」
エンタープライズの持つ端末機器を受け取って周辺海図を確認した恭介は、一先ず頼まれたことを果たせたことに息を吐いた。まだまだやらなければならないことは大量に存在するが、研究施設からティルピッツを連れ去ることが最も難易度が高かったこともあり、安堵の息を吐いていた。
いきなり入り込んできた重桜の指揮官と艦船、それに従うユニオンの英雄とプリンツ・オイゲンの姿に困惑していたティルピッツは、彼の口から出てきたビスマルクの名前に驚いていた。
「俺達に手を貸す条件として、お前を助けるように求められた。俺達が……アズールレーンが目指す物の為にお前を見捨てることは俺にもできることではなかった。利害の一致ってやつだ」
「……」
「指揮官、ビスマルクと繋がったわよ」
「ありがとう」
『随分と派手にやったようね』
恭介の口から出てきたアズールレーンという単語は、単純に四大陣営が結集して作られた組織ではないことをティルピッツは理解していた。
プリンツ・オイゲンから手渡された通信機器に耳を当てた恭介は、向こう側から聞こえてくる疲れ気味の声に苦笑を浮かべた。
「悪かった。艤装が見つからなくてな」
『でしょうね。そもそもティルピッツが本気で抵抗すればそんな場所すぐに破壊できるのだから、その場に置いてあるとは思っていなかったわ』
ティルピッツ救出で最も予想外だったのは、プリンツ・オイゲンがもたらした情報の中にはティルピッツの艤装に関するものがなかったことだった。念のために、ティルピッツ救出時もエンタープライズと瑞鶴に全ての部屋を虱潰しに探させたが、資料の一つも見つからなかった。
「他の母港にあるのか?」
『単純に考えればそうなのでしょうけれど……』
「なにか引っかかるか?」
妙に歯切れの悪いビスマルクの言葉に、恭介は何かしらの事情を知っているのだろうかと首を傾げながらプリンツ・オイゲンの方へと視線を向けるが、そう言ったことは専門外だと言わんばかりに首を振っていた。
『……私の首輪としてティルピッツを使うなら、何時までも戦場に出さない訳が無いわ。そして、いつか戦場に出した時にティルピッツが抵抗することを防ぐ為に何かしらの特殊技術を使っているとしたら?』
「セイレーン、か」
『可能性は高い』
「なら艤装の回収は危険か」
下手に艤装を回収して、ティルピッツに悪影響が及べばそれこそセイレーンの思う壺である。安全性を考えるのならば、ティルピッツが戦場に出られないことを覚悟してこのまま母港を脱出することがいいと、恭介は考えていた。
『ティルピッツの艤装に関しては、貴方に任せるわ』
「俺に? それはどういう意味だ」
『どんな形でもいい。ティルピッツの安全を確保して欲しい……これは、私の個人的な願いよ』
「……お前にも、そんな心配そうな声が出せるんだな」
『……今のは聞かなかったことにしてあげる。頼んだわ』
「任せろ」
妹を心底心配していることがわかる声色に、恭介は笑みを浮かべながらティルピッツの方へと視線を向けた。先程からこちらをチラチラと見ていたティルピッツへ、恭介は通信機を投げ渡した。突然のことにティルピッツは目を白黒とさせていたが、手元にある通信機を見て素直に耳に当てた。
『今なにか音がしたけど……何をしているの?』
「…………姉さん、ありがとう」
『ティル、ピッツ……無事でよかったわ』
「ふふ……もっと言うことは無いの?」
突然聞こえてきたティルピッツの声に、ビスマルクは震える声で何とか返事をした。そんな受け答えがティルピッツの中でなにかしらの意味を持っていたのか、嬉しそうに笑みを浮かべながら姉の指導者然としている言葉に文句を付けるように返した。
『突然のことで驚いただけよ』
「声が震えているわ」
『揶揄わないでちょうだい……本当に、元気そうでよかった。まだしばらく会えなさそうではあるけれど──』
「大丈夫よ。私達は鉄血最強、でしょう?」
『──そうね。じゃあまた会える日まで』
鉄血のトップとして、なによりティルピッツの姉として、ビスマルクは彼女に言葉をなんとか紡ごうとするが、妹は微笑みながらも自分が折れていないことを端的に伝えた。妹を失ったとずっと思っていたビスマルクにとって、ティルピッツのその言葉は何よりも勇気をくれるエールだった。
しばらくの沈黙の後通信が切れたことを確認したティルピッツは、プリンツ・オイゲンへと手渡してから恭介の方へと正面から改めて向き合った。
「これからよろしく頼むわ。指揮官として」
「……こちらこそ、だな」
ティルピッツの言葉にエンタープライズと瑞鶴が嬉しそうに笑みを浮かべ、恭介は微笑みながら手を伸ばした。断ることなく握手を交わしたティルピッツは、彼の手から伝わる温かさを感じながら一つの覚悟を決めた。必ず姉ともう一度再開し、真の意味で姉妹となれる日を追い求める覚悟を。
「どういうことだ」
「そのままの意味、としか言いようがありません」
「ふざけるなよ」
鉄血皇帝へ首を垂れながらも、ビスマルクは自分の言葉を撤回することはないのだと態度で静かに示していた。
北方に位置する実験施設の隠れ蓑として機能していた母港が壊滅した報告を受けた皇帝は、事の真相を聞くためにビスマルクをすぐに呼び出したが、帰ってきた返事は詳しくは知らないの一言だった。
「貴様の同型艦であるティルピッツが脱走したのかもしれんのだぞ? もし本人がやったのならば私に対する裏切りだ」
「ティルピッツはあの母港にいたのですか? 私は知らされていませんでしたが」
「惚けるのもいい加減にしろ!」
怒りに満ちた表情のまま手に持っていた金属製の杖で床を叩き、皇帝は肩を怒らせながらビスマルクへと近づいた。
「三度目は無いと言った」
「……では、処分を」
「失態は自分で片付けろ。確実に逃げたティルピッツとその共謀犯を潰せ!」
「既に追手は放っています」
「ふん……船風情が」
杖の先で顎を上げさせて威圧する皇帝に、ビスマルクはいつも通り表情の変わらない指導者のままただ事実を口にした。不気味とも言える表情の変わらなさに先に怯んだ皇帝は、そのままビスマルクを放置して退出していった。傍に控えていた大臣や護衛の人間達はオロオロとしながらも、皇帝の後を追っていき、ビスマルクはそんなものは関係ないと言わんばかりに立ち上がってその場から立ち去った。
「……追手、か」
「事実よ」
「そういうことにしておこう」
謁見を終えたビスマルクはため息を吐きそうになりながら廊下を曲がると、壁に背を預けているグラーフ・ツェッペリンと、その横で静かに目を閉じているZ46の姿があった。
「ビスマルク、貴女は彼に何を託す」
「……未来よ」
「ふ……我には終末の使者に見えるがな」
「それもまた未来よ」
真っ直ぐと何かを見透かす様な目をゆっくりと開いたZ46の問いに、ビスマルクは妹やエンタープライズのことを思い浮かべながらも自分の中での全てを表す言葉で答えた。独特な世界観を持っているグラーフ・ツェッペリンには恭介の中のなにかが見えるのか、度々彼のことを終焉と呼ぶことがある。しかし、ビスマルクとしては彼が世界の破滅を望むのならば、それも未来として受け入れることしかないと考えていた。ティルピッツが傷を負った時からビスマルクの中で燻り続けている憎悪の炎は、未だに勢いを落とすことなく彼女の身を焦がそうとしていた。
「ビスマルクよ、精々その破滅の力……扱い間違えぬように気を付けることだ」
「…………」
楽しそうに笑み浮かべながら離れていくグラーフ・ツェッペリンの背中へと鋭い視線を向けながらも、ビスマルクは自分の内に秘められている憎悪の根源は心当たりを既に発見していた。ティルピッツが現れる直前、セイレーンを名乗る正体不明の存在からもたらされた黒いメンタルキューブ。いつの間にか消滅していたそのキューブが、もし艦船のメンタルキューブへと異常を発生させるものだとしたら。
「人に対する……いえ、全てに対する負の感情を増幅させるメンタルキューブ……何処まで変化しようともメンタルキューブは何かしらの想いを反映する物、か」
「ギリギリで完成したから動くかどうか微妙だったけど……まさか本当に動くとは思わなかったにゃ」
「本当に一人で動かせるとは……驚きだぞ、ご主人」
「……すまん、俺も本当に一人で動かせると思ってなかった」
ビスマルクから出されていた条件であるティルピッツ救出を終えた恭介達は、明石と夕張が数日で急ピッチに改造した母艦の上で全員が驚いた表情のまま航海を続けていた。
恭介からもたらされたメンタルキューブ二つをなんとか艦艇へと融合することに成功した二人は、これだけで動くなど夢にも思っていなかった。メンタルキューブの力が正しければ艦艇が人型になったり、特殊な力を発揮したりと色々と起きるはずだったのが、最初は全く反応を示さなかったのだ。しかし、恭介達がティルピッツを連れて工廠へと戻ってきたと同時に恭介の胸ポケットに仕舞われていた勾玉がいきなり光始めて、一斉に軍艦としての機能を起動させた。まるで主人が帰ってくるのを待っていたかのように。
「原理は全くわからないけど……取り敢えず指揮官なら動かせるってことだけはわかったわね」
「そうっぽいな。実際は装甲と対空砲の付いた客船みたいだがな」
セイレーン大戦後に、まだ取り付けていなかった主砲などを全て解体されたこの名もなき軍艦は、申し訳程度の対空砲と無駄に分厚い装甲だけが残されていた。エンジンなどはメンタルキューブを融合させた過程で勝手に何処からともなく生えてきた、と明石と夕張は言っていた。
「それにしても……何でいるんだよ」
「それはこっちが聞きたいですよ!」
動かせる原理や、メンタルキューブがどう作用しているのかなども全くわからない状態ではあるが、無事に艦船達の母艦としての役割が果たせそうなことに安心した面々は、普通に乗り込んでいる鉄血の艦船に目を向けた。
鉄血へとやってくる時に連れていた、エンタープライズ、クリーブランド、長門、天城、瑞鶴、夕張、明石。本人の希望でついてきたティルピッツと、無理やりついてきたプリンツ・オイゲンに加えて、ライプツィヒとZ23の姿が艦上にあった。
「ビスマルクが正体不明の共謀犯と共に鉄血を脱走。それを追いかける為に私とライプツィヒとZ23は追手として放たれた訳よ」
「それが! どうして寛いでいるんですか!」
「うるさいわよニーミ。細かいことは気にしないの」
ビスマルクが皇帝へと言っていた追手であるはずのライプツィヒとZ23とプリンツ・オイゲンは、極自然に恭介達と共に船の上で寛いでいる状況だった。叫ばずにはいられないZ23だが、ビスマルクが鉄血皇帝へと不信感を持っていることは事前にプリンツ・オイゲンから聞いているので、この状況にも一応の納得はできていた。できてはいるが、まさか鉄血を出発する時から既に一緒に居るとは思いもしなかった。
「なんか潜水艦の子達には手を振られるし……ライプツィヒさんはオイゲンさんと一緒に居られるからって満足してるし、ティルピッツさんも随分と彼のことを信頼してるみたいだし……」
「……あれは、苦労人って奴なのか? どう思う瑞鶴」
「うん……まぁ、大変そうだなって思う。なんか愛宕さんの相手している時の高雄さんみたいな?」
「成程」
変な方向に納得した恭介は、ビスマルクから渡された欧州海域の海図を確認しながら潮風を感じていた。インスタントコーヒーの入った水筒を片手に横から海図を覗き込んだクリーブランドとエンタープライズは、今の進路を確認して首を傾げた。
「帰るんじゃないのか」
「いや、寄って行くところができた」
現在恭介達一行を乗せた軍艦は、忘れされていた時間を取り戻すかのようにいきいきと波を割いて走っていた。しかし、順調そうな航海とは裏腹に、重桜南西海域に位置する新生アズールレーンの拠点とは真反対と言える方向へと船は移動していた。疑問を口にしたクリーブランドだが、すぐに海図に描かれている海流から彼が何処を目指しているのかを理解した。
「本気?」
「当たり前だ。今から俺達が向かう先は、ロイヤル本島だ」
平然と口にした恭介の言葉に、全員が信じられないようなものを見る目を彼に向けていた。