ドラムとジャックが目を覚ますとそこは見たことのない森の中だった。
「ジャック、ここは一体どこだ?」
「分からない。とりあえず人やモンスターに会えれば分かるかもな。」
ドラムとジャックは森の中を進んで行った。
すると森の中に一軒の家が見えた。その家の壁には蔓が沢山生えている。とても人が住んでいる見た目では無い。
ドラムは、
「とりあえず入ってみるか?廃墟だったらしばらくの寝床にしようぜ。」
「いつ帰れるかも分からないからな。雨風を凌げるならいいんじゃないか?」
ドラムとジャックがその家に近づいていくと、その家の扉が開いて中から黒い三角帽をかぶり黒いスカートに白い前掛けをつけ、手には箒を持っている金髪の少女だった。
完全に魔法使いっていう見た目をしている。
その少女はドラム達に気づく。
「ん?お前たち何もんだ?新しい妖怪か?」
「俺らは妖怪じゃねえ!つうか妖怪ってなんだよ!」
ドラムが少女の言葉に反論する。
「妖怪じゃ無いのか?じゃあ外の世界で流行ってる『バディファイト』のモンスターって奴か?」
「そうそうそれそれ。」
「少し話を聞いてもらっていいか?」
ドラムと少女の会話にジャックが入る。
「なんだぜ?」
少女はジャックの話に乗る。
「ここは一体どこなのだ?どうやったら帰れるのか?わかるか?」
ジャックは少女に質問をする。
「なるほどな。お前らは外来人か。なら説明してやるぜ。」
少女説明中
「なるほどな〜。ここは俺たちが住むワールドとは違う隔離された世界『幻想郷』という場所か。」
「帰るのも博麗の巫女や八雲紫とやらに頼まないといけないのか。」
ドラムとジャックは少女からの説明で納得する。すると少女がこんな事を言ってきた。
「私、今から博麗神社に行くんだけど一緒に来るか?そこから外の世界へ帰れるぞ。」
「なに、そうなのか!?ジャック、ついて行ってみようぜ!」
「確かにこんな所にいても意味無いな。」
その言葉にドラムとジャックはその少女についていく事にした。すると少女は箒にまたがり空を飛ぶ。
ドラムとジャックもそれに続いて飛ぶ。
「お前らも飛べるのか。そういえば自己紹介してなかったな。私は『霧雨魔理沙』。普通の魔法使いだぜ。」
「じゃあ俺も。俺は『ドラム・バンカー・ドラゴン』だ。長いからドラムでいいぜ。」
「私は『ジャックナイフ・ドラゴン』だ。ジャックと呼んでくれ。」
「そうか ドラム、ジャック、よろしくな。」
少女+モンスター移動中
博麗神社
「霊夢〜、お前にお客さんを連れてきたぜ。」
霊夢と呼ばれた脇の空いた紅白の巫女服を着た少女が魔理沙の方を向く。
「なによ、さっき結界の修復が終わったんだけど…。で、何の用なの?」
魔理沙の後にドラムとジャックが付いてくる。
「こいつらを外の世界へ帰してやってくれ。」
「無理よ」
魔理沙の言葉に霊夢は断言する。それにドラムが反論する。
「なんでだよ!理由はなんだよ!」
ドラムの質問に霊夢は答える。
「さっき結界の修復が終わったの。それでしばらくは結界をいじれないのよ。大体三日ぐらいかしら」
霊夢の言葉にジャックは納得する。
「成る程な。それなら仕方ないだろう。ドラム、もう少し待ってみよう。」
「仕方ないか…。」
「せめて、帰れるまで神社に置いてあげるわ。食べ物は自分たちでなんとかしてね。うち家計キツキツだから。」
「霊夢の昨日の飯、ご飯一杯だったもんな」
「なんでそれ知ってるのよ!?」
霊夢と魔理沙が楽しそうに喋っている。ジャックが、
「私たちは邪魔みたいだな。ドラム、あっちの縁側でバディファイトしないか?」
「お、いいね。久しぶりだから楽しみだ。」