超絶☆マイクラン 〜心の底からお前を見ている〜   作:エクセレント☆アックア

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5話 大樹の節その1

 フキフキ、フキフキ。よし。

 

 からりと晴れた青空に向かってそびえ立つ建物がある。そうガルグ=マク大修道院だ。その建物に何やら人間がへばりついている。

 

 そんな風景も、今では日常の1つとして受け入れられている。

 

 俺の名はスティーブ・マイクラ。包帯で顔をぐるぐる巻にしているミイラ男で、今は見てわかるように掃除をしているのさ。え?、女子の部屋の窓も拭くのかって? ハハハ。大丈夫。人がいないのを確認した後にこっそりやるから。

 

 俺が勤めているガルグ=マク大修道院は士官学校でもあるため、学生さんも大勢いる。貴族の生徒が多いけど、平民の生徒も結構いる。

 

 「おーい、スティーブ」

 

 おっと、我が先輩ツィリルが俺を呼んでいる。急がなければ。

 

 俺はまるでゴキブリの様に音も立てずに壁を這う。

 

 「なんですか先輩」

 

 ツィリル先輩は俺の動きを見てキモいとハッキリ言ってくる。でも先輩。フルスピードで移動するとああなってしまうんですよ。

 

 「今日はもういいよ」

 

 え、何故? まだ半分も終わってないのに。もしかして…首。表情に出てしまっていたのか、ツィリル先輩が説明してくれた。

 

 何でも今日はお客さんが来るらしい。誰が来るのかは教えてくれなかったが、誰であろうと、お客さんが来るときは大人しくしていたほうが良さそうだ。よし、いつもより早いけど切り上げますか。

 

 俺の家はガルグ=マクの端の方にある。最初の頃は不審なミイラ男として近所を賑わせたが、今では包帯の擬人化、壁しか友達がいない人などと噂されている。

 

 家へと帰る途中、遠くに各学級の級長達と共にいるジェラルトとベレトを発見した。お客さんってこの人達か。

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 「…」

 

 あの男、どこかで会ったような?

 

ーーなんじゃあの者は、ってお主見覚えがあるのかの!?

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 なんだかんだで27日になってしまった。壁拭きとそれ以外の仕事が山のようにあり、時間があっとゆう間に過ぎた。雑用係も楽な仕事では無いのだ。

 

 今日は久しぶりにもらった休日をベレト先生のクラス調査に使う事にした。ベレトが先生になった事は知っているが、どのクラスかはまだ知らない。

 

 大修道院での暮らしに慣れ始めた生徒達は俺を見て不審者扱いしなくなってきた。最近の反応は淡白なもので、あ…壁の人だ、と呟かれる程度だ。俺も馴染んできたな。

 

 さーて先生はどこかなっと。

 

 げ、シルヴァンと目が合ってしまった。咄嗟に壁に張り付く事でシルヴァンはこっちへの興味を失い、その視線は彼を囲む女の子たちへと向いた。

 

 ふう、危なかった。

 

 壁から降りた俺は、ツィリル先輩をさっさと見つけて聞きたいことだけ聞いて帰ろうと思い歩き出した。

 

 なんだか真後ろから圧を感じる。

 

 誰? 俺は振り向いた。ベレト先生!

 

 「俺のクラスに来るか?」

 

 「スカウトだと…」

 

 この時期から勧誘できたっけ? ええ!?

 

 「早すぎでは?」

 

 《どうやら弓と壁の技能が足りないようだ》

 

 「え? 何? どこから聞こえるのこれ?」

 

 「残念だ」

 

 そう言ってベレト先生は去った。なんだあの人。びっくりしすぎてどのクラスにしたか聞くのを忘れてしまった。

 

 今日は疲れたので帰ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところで壁の技能って何?

 

 

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