超絶☆マイクラン 〜心の底からお前を見ている〜   作:エクセレント☆アックア

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大樹の節ラストです


7話 大樹の節その3

 

 濃い緑の髪をたなびかせ、セテスが高らかに宣言する。

 

 「青獅子の学級で少々トラブルがあったが、解決した様なので予定通り模擬戦を開始とする」

 

 「よし」

 

 気合を入れて、気持ちを奮い立たせる。実はガルグ=マク大修道院の雑用係として採用されて以降、戦うのは久々だ。

 

 「先生の決定だから従うが、お前にアッシュの代わりは務まるのか?」

 

 ディミトリ殿下からの厳しい一言。全く持ってその通りでございます。ああ、何だか不安になってきたな。最悪の場合肉壁として頑張ろう。

 

 すると何かを察した殿下は、

 

 「もし、厳しいと感じたら遠慮しないで逃げろ。俺達がカバーしてやる」

 

 で、殿下〜。一生付いていきます。

 

 「それでは、始め!」

 

 

 

 各学級が動き出す。俺達は森側を陣取っているが、他のクラスは回復する床をそれぞれ手に入れている。

 

 俺は、チームとしての連携がまだ全く取れないため、主に一人でヒットアンドアウェイを指示されていた。まあでも、活躍したかどうかはかなり怪しい。

 

 「イグナーーーーーツ!!!!!」

 

 「え、僕ですか!?」

 

 森からイグナーツを狙って弓を射るも命中せず、逆に彼の攻撃を食らったり、

 

 「ぐぁっ」

 

 無駄に有る機動力を生かし、フェルディナント=フォン=エーギルとマラソン大会を勝手に開始したり、

 

 「お前の名はフェルディナント=フォン=エーギル」

 

 「そう、我が名はフェルディナント=フォン=エーギル……だが、待ちたまえ!」

 

 「無理ですその槍を食らったら即死しちゃううううううう」

 

 最終的にはハンネマン先生に魔法でやられました。

 

 「君は面白い動きをする。今度吾輩の研究室に来たまえ」

 

 「魔法はいやだああああああああ、ぐぁっ」

 

 あ、勿論、我が学級? である青獅子の学級は勝ちましたよ。そりゃ戦場の全てを俯瞰的に把握出来て、生徒それぞれに的確な指示を出せるベレト先生が付いているんだもん。当然よ。

 

 「あらあら、大丈夫?」

 

 ありがとうございますメルセデス姉さん。いや、マイクラン的には姉さん呼びは違うかも。でも、ゲームをプレイしていた当時の俺にとっては年上だったからなー。

 

 まあ、とにかく、俺の模擬戦デビューは苦いものとなった。てかもう模擬戦はやらないと思うけれども。無いよね?

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 模擬戦が終了し、各クラスのメンバーがそれぞれ自分のクラスの代表者たちの元へと集まる。青獅子の学級のメンバーもちらほら現れだした。

 

 その中には、アネット、アッシュ、イングリッド、シルヴァン、フェリクスの姿があった。 

 

 よし、これからぶつかるであろう最大の難関であるシルヴァンに先制攻撃を仕掛けておこう。

 

 「よろしくお願いします! シルヴァンさん! イングリッドさん! 新人のスティーブ・マイクラです!」

 

 「……ああ、よろしく」

 

 「こちらこそよろしくお願いします」

 

 なるべく明るく、それでいてハキハキとした態度でなんとかやり過ごすことに成功したと思うので、後は今回迷惑をかけたメンバーに謝罪だ。

 

 「ごめんなさい」

 

 と、アネットが先に頭を下げてきた。

 

 「いやいや、割合で言えば0対100で俺が悪いのに頭を上げてよ、本当にごめんなさい」

 

 するとアッシュも、

 

 「僕がもう少ししっかりしていればスティーブさんが戦う必要無かったのに、大丈夫でしたか?」

  

 アーッシュゥうううう、お前も模擬戦に出たかった筈なのに、お前は神か仏か何なんだ。俺の頭は自然な動作で地面に吸い寄せられた。ついでに膝も畳まれている。いわゆる土下座だ。

 

 「お前ら、揃いも揃って地面を見ている暇があったら鍛錬でもしたらどうだ」

 

 呆れた風にフェリクスが言うと、俺達は何だか照れくさくなって笑った。おっ、俺このクラスで上手くやっていけるかも。あ、フェリクスに挨拶するの忘れてた。

 

 因みにツィリルは、「仕事があるから」と言って先に帰ったらしい。すまんツィリル。今度お詫びするよ絶対。

 

 このまま打ち上げの流れに乗ろうと思ったが、俺も仕事がある事を思い出した、先生に断って先に大修道院へ帰ることにした。

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 仕事を全て終わらせる頃には太陽も定時を迎えていたようで、辺りは真っ暗。打ち上げがまだ続いているか分からなかったけど、かなり疲れたので自宅に帰宅。

 

 俺の家はガルグ=マクの端の方にあるんだが、特にこれといった特徴は無い。強いて言えば、玄関に一本の槍が飾ってある程度か。

 

 一人暮らしには慣れてきたが、俺がこの世界に来てからの相棒? であるマイクランは暫く会ってない。てか出てこない。引きこもっているのか。

 

 そもそも、俺が何故この世界にいるのかも不明だ。別に神に会ってないし、トラックに引かれてないし、引き出しからドラえもんも出てきてない。

 

 色々考えていたら眠れなくなった。そうだ、久しぶりに槍でも磨くか。

 

 槍は弓に比べても全然ダメで、嫌になって家の飾りになっていたが、この槍が無ければ今の俺は生きてないのも事実。一応感謝しとかないとな。

 

 俺は槍を持った。すると、突然声が聞こえてきた。

 

ーーおい、今まで何をやっていた?

 

 え、マイクラン!?

 

ーーお前はなぜ俺から全てを奪った男と同じクラスに所属した!

 

 いきなりの登場でびっくりしたけど、なぜか頭が冴えてきた。

 

 そうだ。マイクランの望みなんて分かりきっていたじゃないか。コイツから全てを奪った男、いや、奪ってしまった男。彼に対する劣等感や復讐心をなんとかしなければ、俺もマイクランも未来は無い。これを何とかする方法は唯一(ただ1つ)

 

ーーオレは奴を

 

 「「シルヴァンをぶっ飛ばす(ーーシルヴァンをぶっ殺す)」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




来節予告
「これ、粗品ですが…」「それってもしかしてウ○コ」「イグナーーーツ!!」「結局紋章ねぇじゃん」「本当にスイマセン」「ぎゃあああああああああ」


 「確かに今なら殺せるかも知れないけど、そんなんじゃ多分スッキリしないぜ」
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