プロの仮面ライダー   作:晩舞龍

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第六話

 RBSコーポレーション最上階、社長室。広々とした見通しの良いデスク……そのドアを蹴破り、伊武――仮面ライダー邪武が突入してくる。

 

「やれやれ。狂犬には躾ではなく、殺処分が必要なようだ」

 そう言いながら立ち上がる男こそ、この部屋の主にしてRBSコーポレーション社長・三角(みすみ)雄三(ゆうぞう)

 邪武の襲来を前に落ち着いた様子の彼は、その手に持った携帯電話型デバイス・デルタフォンを口元にあてる。

 

「変身」

 

 腰に巻いたベルト、その脇に備え付けられたデルタムーバーにデバイスを装着すると彼の体を水色のラインが走る。

 瞬時に変身を完了した、仮面ライダーデルタが射撃。

 それを剣ではじき返した邪武にさらに射撃を続ける。

「ライダーバトルに使用する動物系ライダーシステム。警察や警備に配備される機械系ライダーシステム。それに比べ、君の発明した植物系は燃費が悪すぎる」

 そう言いながらデルタは、邪武を遠距離から攻撃し近づけさせない。

 邪武も負けじと銃撃をするが、決定打にはならない。

「それが君の弱点だ。もうすぐ警察のライダー部隊が到着する……それまでここに足止めさせてもらうよ」

 社長は柔和な雰囲気を崩さないまま、徐々に邪武を追い詰めていく。

 

 だが、伊武にはまだ笑う余裕があった。

「はッ……自分の開発したものの弱点くらい当然わかってるっての!」

「ほう……?」

「それを克服する手段も、もう用意してあるんだよ!」

 

 彼女の手には、先ほどのタイラント戦で取り返したドラゴンフルーツエナジーロックシード。拡張スロットとともにドライバーに装填する。

「なんだ、その機能は!」

 焦る三角。彼でさえ知らない、開発者である伊武自らが忍ばせておいた秘密兵器。

 毒林檎型アーマーがドラゴンフルーツ型アーマーと融合し、陣羽織へと変形する。

 

 仮面ライダー邪武 ジンバードラゴンフルーツアームズ! 

 

 先ほどタイラントも手にしていた弓型兵器・ソニックアローを引き絞り、エネルギーの矢を放つ。

 銃撃を押し返し、その威力を弱めることなくデルタの装甲を直撃。

「ぐっ!!」

 たまらず一歩下がるデルタ。攻撃の手が緩んだその隙を逃さず、邪武はソニックアローで切りかかる。斬撃がボディアーマーに亀裂を入れる。

「どうした!? さっきまでの威勢は!」

 立ち上がる間もない猛攻。デルタは銃を構えることすらできない。

 邪武はデルタの首根っこをつかみ、持ち上げる。窓ガラスに叩き付け、その体を蹴り落とした。

「社長の座、陥落だな」

 

 到着した警察の機動隊員たちを蹴散らし、伊武は実質的にこの会社を占領した。社員たちは逃げ出し、外は警察が取り囲んでいるが、彼女は気にしない。

 この会社内の施設を利用し、究極の発明をする……その邪魔をするものは誰であろうと殺す。

 そう言い放ち、彼女は最上階から次々と機動隊員たちを突き落としたのだった。




新規登場人物

デルタ 三角雄三
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