次元世界の魔導士は最弱の錬成師と仲間達共に行く   作:ウィングゼロ

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今回は短くしてます。いつも通りすると更新速度が遅くなるな…やっぱり


16話

 

 

 

もうここに来て数日が経ったか…

備え付けられている豪勢なベッドから体を起こし近くにある窓からは変わらぬ景色が広がっていた。

 

「………誰かいないか?」

 

扉の方に顔を向けて声を掛ける。しかし誰も返事はない。

しかし気配でわかる。扉の向こう側に警備している兵士が二人いることに気付いている。恐らく私に関わりたくないのかそう厳命されているのか…もしくは両方か。

 

どちらにしてもここに来てから周りから阻害されているのは事実。唯一交流があるとすれば…

そう考えていると外からカートを引く音が聞こえてくる。もうそういえばそんな時間になっていたかとこの場所には時計がないためにそんなことを思っていると部屋の扉をノックする音が聞こえてくる。

 

「失礼いたします」

 

部屋の外からあの子の声が聞こえ、扉が開く。開いた扉の向こうにはやはり警備している兵士と目が合ったが直ぐに兵士が視線を切る。恐らく私のことを恐れているのだろう。そんな中外からミント髪をショートヘアで整えたメイド姿の少女が私に向き合って微笑んだ。

 

 

「お食事をお持ちしました」

「そうか、いつもすまない」

 

軽く会釈をしたメイドは部屋に備え付けられている机にテキパキと食事の準備を執り行う。

外で警備している兵士とは違い、その振る舞う様子には私に対する恐れなどはない。

 

「その少し聞きたいことがあるんだが…」

 

私の問にはいっとカップに飲み物を注ぎ終えたメイドは私に体を正面に向けて如何様ですか?と訪ねてくる。

 

「他の者達は…どうしている?」

「他の方々ということは勇者様達の今の状態ということでしょうか?私はあなた様の専属でお世話を任されていますので他の方々の状態を見たというわけではございませんが…妹が…」

 

 

 

NOSIDE

 

王宮内のクラスメイト達が泊まっている部屋が立ち並ぶ廊下を水色が掛かった白銀の髪を後ろで纏めた幼いメイドが食事を乗せたカートを押してある1室の部屋の前で止まる。

 

「失礼いたします」

 

声を掛けたが返事がない。しかしメイドはあまり取り乱すこともなく入室する。

中は殆ど使われていないような清潔感が保ちベッドには今もそこにいるであろう人物の膨らみが見えた。

 

「香織様お食事をお持ちしました」

「…………」

 

メイドの言葉に対してベッドに横たわる香織は無言。それでもメイドは気にせず持ってきた食事を机に置き飲み物を注ぐ。

 

「それでは失礼いたします」

 

香織を向けて軽く会釈をしてメイドは部屋から出て行く。

 

香織の部屋から出たメイドは再び廊下に置いてあるカートを押し始め、次の部屋に籠もる人物の元へと向かっていく。

 

「失礼いたします」

「は、はい」

 

扉前でメイドが中にいる人に声を掛けると今度は返事が返ってきて、扉を開けると椅子に座り机に何かを広げて考えていたであろう。少年…ハジメの姿があった。

 

「お食事をお持ちしました。」

「あ、ありがとう。えっと…そこに置いておいてくれないかな?」

 

トレーを持ってどこに置いて奥か訪ねるメイドに言葉を詰まらせながら指を指した机に置いておいてというとメイドは畏まりましたと食事の準備を整える。

 

「お食事の準備が整いました。えっと…他に何か不自由なことはございませんか?」

 

ハジメに対して他に何か訪ねるメイド。

そんな献身的なメイドにハジメはとても居心地が悪かった。

元々王宮での生活や奉仕されることにも馴れていない。その上自分より幼いハジメの見立てでも中学に入るか入らないかの幼げを残す少女に献身に奉仕されることにもどことなく罪悪感を覚えていたのもあった。 

 

「だ、大丈夫だから、食事を持ってきてくれてありがとうね」

「はい!お役に立てて光栄です」

 

咄嗟に不安がっているメイドを見て食事を持ってきてことにお礼を言うハジメにメイドは花が咲くように先程と違い笑みを浮かべる。

 

「それでは、私はこれで何か御用でしたら食堂までお越しください」

「あ、待って!?」

「はい?何でございましょう」

「えっと…白崎さんのことなんだけど…彼女大丈夫だった?」

「香織様…ですか?…先程お部屋にお食事をお持ちましたが…ご就寝されていました。ただお持ちするお食事を少しだけしかお召し上がってなくて…」

「そ、そうなんだ」

「あっ、気を悪くしてしまい申し訳ございません。それでは私は失礼いたします」

 

香織の現状を聞いて俯き、それをみた慌ててメイドは謝罪した後。ペコリと怖じ気をした後部屋から出て行く。

そんなメイドの姿に少し気が和らいだ。ハジメは香織のことを思う。

 

「もうあれから数日経つんだよね…アインスさんから聞いた話。今でも信じられない気持ちだけど…」

 

あれは夢だったのではないのかとしみじみ思うハジメ。ハジメの脳裏にはあの日正人がナハトヴァールに乗っ取られて何処かへ転移していった直後のことを思い浮かべるのであった。

 

 

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