次元世界の魔導士は最弱の錬成師と仲間達共に行く   作:ウィングゼロ

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37話

オルクス大迷宮の外、冒険者などで栄えるホルアドのとある宿屋の一室。

かつてアリサ達と会ったクロウ・アームブラストが寛いでいるなか、部屋の開いたスペースに立てられている大きい紙の魔法陣が輝き出し、光が溢れた直後、オルクス大迷宮の内部にいた四人はその場に転移された。

 

「よう、お疲れだったみたいだな」

「クロウ、見張り番ご苦労様」

 

四人が無事に帰ってきたことを見て、労うクロウ。そんなクロウに、黒フードの人物は、丁重語を崩してこの部屋にいてくれたことを感謝する。

 

「さて、少し休憩したいところですが……そうもいってられませんね。彼等が地上に帰ってきたら、直ぐにデュバリィさんやフウ、黒兎も指名手配されるでしょうから……心配……しなくても大丈夫だとは思いますけど、上手く隠れてくださいね?多分、今夜中には戻ってくるでしょうし」

「言われるまでもありませんわ。作戦に備えて王都の近郊にでも身を寄せるつもりではいますが……あなたは直ぐにでも王都に戻らないといけないのでは?」

「一応、連絡できなかった3人の安否確認のために来ましたから、手は打ってきています。それに、あれを使えば王都には3時間程度で帰れますし」

 

これからの段取りを詰めていく四人。これからの方針を纏めていく。

 

「そうだ。神速、お前らから見てどうだったんだよ……神の使徒様って言うのわよ。直接戦ったんだろ?」

「……正直言って、殆ど甘ちゃん揃いですわ。何より、あの天ノ河という少年は、少し剣に覚えはあるようですが、剣士として……いいえ、人としてどうかしています」

「前情報の評価から、一部以外は許容範囲内かと」

 

天ノ河達を見て厳しい評価を下すデュバリィと黒兎に、クロウも苦い笑みを浮かべて見ていると、フウだけは二人とは違う言葉を出す。

 

「雫は戦ってみて楽しかった」

「おいおい、風帝に目を付けられた奴がいたのか?」

「彼女達を除いて、あの神の使徒の中では一際抜きん出ていたのは、八重樫雫だった……のは、前もって知っていましたけど……」

「今度あったら戦っていいよね?」

「ええ、良いですよ」

 

これは何言っても聞かないなと周りは理解し、暫くしてからクロウを除く四人は、この宿にいたことすら悟られずにホルアドを後にした。

 

 

アリサSIDE

 

「これで……全部ね」

 

漸く落ち着ける。そう思って大剣を背中に担ぎ直して辺りを見渡すと、あの無人機の残骸と、疲弊の色が濃く見えるメルドさんや雫達の姿。

 

私達も雫達ほどではないけど疲労していて、少しは休憩を取らないといけないだろう。

因みに香織は、戦闘が終わったら直ぐに負傷したみんなの治療に回っている。まだまだ余力はあるみたい。

そんな周りの様子を見ていると、メルドさんが近付いてくる。

 

「メルドさん」

「アリサ達も無事で何よりだ。しかしこの魔物は一体……あの者が操っていたように見えたが」

「これは魔物……じゃない……機械っていう、私達の世界では当たり前に普及している、日常や戦うためにも精通する技術で……恐らく、私達が逃がさないことを想定して、前もって準備して出していたんだと思います」

「ふむ、だからこそ……あの者達が、この世界の住人ではないと言い切れたのか……しかしあの剣士、ベルカといったか……そんな国が、お前達の世界に存在するのか?」

 

メルドさんの問に、私は首を振って違うと否定して、続けて話し始める。

 

「ベルカっていうのはアインスの生まれた国……です。厳密には大昔になりますけどね。私達の世界でもあんな兵器、実在しませんし……あれも異世界の技術で出来たものだと思う」

「そうか……これは一度王都に戻る必要が出てきたな……魔人族だけではなく……ベルカという異世界の住人までも敵となったのだ……対策を練らねばならん。アリサ達も悪いが来て貰うぞ」

「……はい」

 

これはもう仕方が無い。

どちみちあれ以上奥に進めなかったし、戻るつもりだったからいいけど……この件で、私達の嫌な方向に向いていかなければ良いけど

 

 

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