「大変だったなセーマ。まさか最初の仕事が人殺しだったとはな」
「全くだ…それに横流しされた物資を取り戻さないとな…鉄血だって来るかも知れないしな」
「…そう言ってるけどさ何時まで吊るされてるの?」
「俺は無実だ…不可抗力やねん…」
45と416に土下座したけど吊るされた。45はあの殺気まみれた視線で睨み416はごみを見るような目で見下された。この事を知ったG36は
「ご主人様?どういうことですかそれは?」ジー
あんな目で見られてドスの聞いた声を聞いたら震えるしかないじゃん‼というか助けて‼吊るされてる時に下着が見えたのは内緒、言ったら頭がザクロにされる。9に助けを求めてたけど
「9ちゃん助けて‼頭がパーンって弾けちゃう‼」
「えーどうしようかなー?」
「お願い何でもするから‼」
「誇りはどうしたの?」
「命が優先じゃ‼」
「じゃあ指揮官45姉と416のさわり心地はどうだった?」
「柔らかったです。はい」
「だってさ二人とも!」
「え?」
「指揮官ー?あと一時間延長ね♪」
「あ゛あ゛あ゛あ゛頭が痛い…」
漸く解放された…兎に角基地の再建を急がないと行けない。地区内の犯罪組織の掃討と鉄血の侵略も防がないと行けないという面倒事が二枚重ねになってる。どちらも脅威であり片方をないがしろにする訳には行かない
「よーし全員集合」
復旧作業している職員と人形達を一旦集めさせる。
「まあ、文句は言いたいだろうが…そうも言ってられる状況じゃない。地区の浄化に鉄血との戦い…やるべき事は沢山ある。そこで臨時編制の部隊を作る」
「第一部隊は治安を担当する。ここには練度の高い人形で編制する。第二部隊は鉄血との戦いに主旨とし練度を低い人形で構成し俺も戦う」
「指揮官!?戦うのですか!?危険ですよ‼」
「大丈夫だ日本でよくEILD討伐に参加していたからな…それに本社で訓練を受けているし引き際も弁えるさ」
「それじゃあ編成は…」
第一部隊
G36 G36C リーエンフィールド Vector FNP9
第二部隊
MG5 F2000 K5 ステンMkⅡ G3
「これを中心にローテーションで回していく待機中の人形は基地で復旧に従事と警備にあたってくれ。ユーリ物資の補給と補給網の開拓頼むぞ」
「任せろ。APCを用意したこれを使え2台あるから各部隊に配備するヘリはまだ一機しかないから第一部隊で運用させてもらう」
「構わん、第二部隊行くぞ。鉄血の進行を止めるぞ」
V01基地から数キロ地点…
「指揮官さん見えました。プロウラーとスカウトです」
「ご苦労様G3…それなりにいるな各自準備はいいか?G3、F2000は攻撃用意。ステンは前線で掻き回せK5はステンの援護、MG5は部隊を後方から火力支援」
「了解した指揮官。各員攻撃開始‼」
プロウラーとスカウトの集団の側面から攻撃する。今のところは順調に進んでいる。交戦エリアを変えつつ鉄血の侵攻を遅らせる事に成功した。暫くは大丈夫だろう
「よし切り上げるぞ」
「あの指揮官。後一回分の弾薬ならありますが…」
「撤退中に撃てないとなると危険だ。まずは生きる事を優先しろ一人減ったらその分戦力が低下すると思え。これからはこのやり方だいいな?」
「分かりました指揮官さん」
彼女達を言い聞かせる。撤退中に襲われる事も考えて弾薬は使い切らない方針にしてる。これならいざとなった時に戦えるし帰れば一回分の物資を節約できる。確かに倒し続ければ鉄血の進行を止められるが基地の状況から一人でも欠けさせてはならない。
APCに乗り込んで基地へ帰ることにした。浄化はユーリからは順調と聞いてるから大丈夫だろうな…と思ったら装甲車が傾いた。人形達の悲鳴が木霊する。ドライバーも切羽詰まった表情していた。
「ドライバーどうした!」
「狙撃です!鉄血のイェーガーからタイヤを狙撃されました!衝撃に備えてください!」
その時、世界一回転した。意識が一瞬途切れた…
「いってぇー…やられたか…各員無事か?」
「私は大丈夫です…他は気絶してます…」
「そうかMG5は大丈夫か?」
「問題無い。武器も無事だ」
「分かった…外の安全を確保するぞ…たぶん鉄血はいるだろうな」
「どうする指揮官?このままでは…」
「いや安心しろ。俺にはこれがある」
そう愛刀がな。こいつの間合いなら一瞬で殺れるからな…
「武器を捨てて出てこい!」
だっくそ!もう来たか…俺はMG5に耳打ちした。彼女は納得してない顔をしていたが…俺は確かな自信があって彼女を装甲車に匿った。
side MG5
指揮官の指示で装甲車に身を潜めた。鉄血兵がすぐそこまで迫り指揮官は取り囲まれてしまった。
「なんだこいつ?刀を持ってるぞ?」
「時代遅れも良いところだ…ふっ」
指揮官の刀を見て嘲笑している鉄血兵ども…指揮官に助けられた私としてはすぐにでも助けたい…しかし、私一人ではどうしようもできない。F2000が漸く目を覚ますが…左腕をやられてる為戦力にはならない。
「時代遅れ…か…だが」
「俺の間合いだぞ?」
その時だった。何かが走った気がした。気が付いたら…鉄血兵から血渋きが飛び散っていた。
「ぐっぁあ…‼」
「かはっ!?」
指揮官は刀を逆手で握っていた。真後ろにいた鉄血兵も切り裂いていた…鉄血兵も反撃しようにもお互いに誤射しやすい距離にいる為引き金が引けない指揮官の独壇場だ。
「油断したな…それがお前達の命取りだ!」
鉄血のガードが盾を構え指揮官の斬撃に備えるが指揮官は刀を振らず突きだしガードを盾ごと串刺しにした。あの刀はそこまでの威力があるのか!?乱戦の最中聞こえるのは鉄血の悲鳴だけだった。
「よし終わったぞ…MG5他の皆は?」
「あ、全員無事ですが負傷者も多いです。ドライバーは基地の方に連絡して応援が来ます」
「そうか、ご苦労…」
「指揮官…あれは…」
「あぁ抜刀術だ。正確には剣術ではないが…俺の得意分野だ。あんな風に油断してる相手なら一瞬で殺れる。応援が来るまで警戒だ。油断するな」
指揮官は指示を出し擬似血液で塗れた刀を拭き取っていた。とても美しい刃紋だ…思わず見とれそうだ。その後、無事に帰還しメンテナンスを受ける事になった。指揮官は仕事と言って部屋に向かっていった。浄化の方は順調に進んでるらしい…この町が正常になるまでもう少しだ。
side ペルシカ
「へぇー面白いねぇ彼…」
私は一人の男を見ていた。最近指揮官になった男で何でも時代錯誤な日本刀を持っていた…まあ高周波ブレードらしいが。まあそれはいい私が惹かれるのは
「一瞬で周りの鉄血を切り裂きガードをシールドごと突き刺す…凄いわね」
私は新たな戦術人形の構想プランを考えていたが…変わったコンセプトが欲しかった。簡単には言うと銃以外武器の烙印システムだ。最近では近接戦にも対応すべくそれに見合ったコアを造る予定だったが…肝心なのは格闘や体術を本格的にしなければならないということだ。一部に人形には可能なのが何体か存在するが。
アイデアが思い付かない時に彼が現れた。実はグリフィンに呼ばれた時に彼の剣術をチラッと覗き見をした。丸太を切り裂き缶ジュースをピンポイント尚且つ何度も斬った腕前にこの戦闘力。そこで私は彼の戦闘データを元に自衛隊から取り寄せた武器をベースに一体の戦術人形を産み出した。それは
「20式小銃…ある意味挑戦的な戦術人形になるわね」
栗色のポニーテールで如何にも日本の女子高高校生を思わせ迷彩のソックスとスカーフ、リボンを結んだ少女…この娘が目を覚ますまでもう少しだ。私はパソコンの画面に釘付けになりコーヒーを飲みながらキーボードを打った。彼の剣術をコアに書き写して
次回は地区の浄化。つまり悪党ども成敗っ!時代劇みてぇだな…
追記
9mmけん機関銃が先行サーバーにおるやんけぼけぇ‼という事で自衛隊で採用される予定の20式に変更です