魔法科高校の劣等生 零の物語   作:Touli

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入学編
入学編 Ⅰ


魔法。

それは伝説やおとぎ話の産物ではなく、今や現実の技術となった。

魔法が個人の能力となってからというもの、核兵器すらねじ伏せる強力な魔法師は国家にとって兵器であり力そのものだ。

二十一世紀末ー西暦二〇九五を迎えても、未だ統一される気配すら見せぬ世界の各国は魔法師の育成に競って取り組んでいる。

☆陸久side☆

「納得できません。」

「まだ言っているのか」

高校入学式開会二時間前の早朝。入学式の会場になる講堂の前にして、真新しい制服のに身を包んだ一組の男女が何やら言い争っていた。

しかし、その制服は明確に違いがある。女子生徒の制服には八枚の花弁がデザインされた第一高校のエンブレムがある。男子生徒の制服にはそれが無い。

「なぜお兄様が補欠なのですか?入試の成績はトップだったじゃありませんか!本来ならば私ではなくお兄様が新入生総代を務めるべきですのに!陸久さんも、あやなもそう思いますよね?」

おおっとこちらに話を振って来た。俺は読んでいた本を閉じて口を開く。

「この学校では筆記試験よりも実技試験の方が優先されるんだよいくら筆記の成績が良くてもな。それは仕方ないさ。」

窘めるように言う。そう言うと、隣にいた女子生徒も口を開いた。

「 達也君の実力は私達が一番よく知っているじゃない。」

「それに仮に辞退したとしても代わりに俺が選ばれることは無い。同率1位になったのに答辞を辞退する陸久はどうかと思うがな」

「「それは・・・・・・」」(深雪、陸久)

「それにな、深雪。俺は楽しみにしているんだよ。可愛い妹の晴れ姿をこのダメ兄貴に見せておくれ。」

兄貴だけあって扱いが上手いなコイツ。

「お兄様はダメ兄貴なんかじゃありません。わがままを言って申し訳ありませんでした。ちゃんと見ていてくださいね。お兄様、陸久さん、あやな。」

「ああ。」

「お姉ちゃんにまっかせなさい!!」

 

ここは国立魔法大学付属第一高校。ここへの入学を許された時点で魔法の才能を認められたエリートである。

 

☆達也side☆

深雪達と別れたあと、3人でベンチに座りそれぞれ読書していた。「やーねー。ウィードといるなんて、ブルームのプライドがないのかしら。」なんてことを言う生徒がいる。恐らく上級生だろう。

そんなことを思っていると、突然頭上から声が降ってきた。

「新入生ですね。そろそろ開場の時間ですよ。」

「ありがとうございます。すぐに行きます。」

「関心ですね。皆さんスクリーン型ですか。さらに読書。私も読書好きだからなんだか嬉しいわね。」

左腕に巻かれたCADに目がついた。生徒会役員か?

「申し遅れました。私は生徒会長を務めています、七草真由美です。ななくさ、と書いて、さえぐさ、と読みます。よろしね。」

数字付き(ナンバーズ)しかも七草か。

「俺、いえ、自分は、司波達也です。」

「私は零宮あやなです。」

「零乃陸久です。」

2人も挨拶をした。

「ぜろ・・・」

「やっぱりご存知ですよね。すみません。」

「い・・・いいえ、こちらこそごめんなさい。あなた達が総合成績同率1位の零乃陸久君と、総合成績2位の零宮あやなさんと、入学筆記試験第1位の司波達也君だったのね?」

よく生徒の成績を知っているな。それにしても、やはり零の名前には反応してくるか。

「ペーパーテストだけです。情報システムの中だけの話ですよ。」

達也は自分は実技ができないということを左胸を指さしながら言った。

しかし、真由美は首を横に振りながら言った。

「そんなすごい点数、少なくとも私には真似出来ないわよ?私も実は理論系も結構上の方なんだけどね。同じ問題を出されても司波君のような点数は取れないんだろうな。零乃君と零宮さんも2人とも凄い成績だったしね。3人とも真似出来ないなー」

「そろそろ時間ですので失礼します。」

「私も失礼します。」あやなもそう言って振り返った。

3人歩きながら話し始める。

「2人のの名前に反応していたな。」

「零家は禁忌の魔法実験を行ったからね。仕方ないよ。その全て魔法を完璧に使うことができるのは今じゃゼロくんしかいないけどね。」

 




あやなを第一高校に入学させた理由は、他校だと絡ませづらいからです。さて禁忌の魔法?なにそれ零式行列ぐらいしか考えてない。作者自身も考えますが、なにかご意見・お考えがある人は感想にくださると嬉しいです。丸々採用するか、少し変えるかは分かりませんが、参考にさせていただきます。

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