いい資料映像が増えました(笑)
「……とまぁ色々あったけど、こうして無事に曲もできて名前もμ’sに決まったのでした」
μ'sの名が決まるまでの経緯を穂乃果はレムに話し終えた。
やらなくてはいけないことが一杯だったが、どうにか自分たちの歌を歌うことができるようになった喜びは今でも忘れることができない。
「あの後ネットに曲をアップしたらランキングが上がったんだよね」
「だってすごく良い曲だもん!ありがとうね、真姫ちゃん」
「だからあれは私じゃなくて、匿名希望の誰かでしょ」
ことりと穂乃果が真姫にお礼を言うが、真姫は未だにあの時の曲の提供者だと認めようとはしない。今はμ’sの作曲担当なのだから隠す必要はないと思うのだが、どうにも素直になれないらしい。
「そういえばμ’sって名前は誰が考えてくれたんだろうな?一緒に紙が入っていたんだけど真姫は知らないんだよな?」
「え?知らないわy……だからCDも私じゃないって」
「本当に誰なんだろうな?」
海未の説教からようやく解放された陸がCDと一緒に入っていた紙について真姫に聞いた。最初はてっきり真姫が考えたのかと思っていたがどうやら違うらしい。誰かと詮索するのは無粋だと思うが、やはり気になるものは気になる。
「さぁ、誰なんやろうな?」
そんな陸を見て、希は笑みを浮かべながら1人呟いた。
『それでファーストライブはどうだったのですか?』
「えっ?それは……」
レムの問いかけに陸は答えに詰まった。μ’sのファーストライブは……
でも逃げてはいけない。あのファーストライブがあったから穂乃果たちの今の頑張りがあるのだから。
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ファーストライブを数日後に控え、穂乃果たちに特訓の成果が出ていた。
始めた頃は階段ダッシュを終えただけで疲れ果てていたのに、今ではすぐにダンスの練習ができる程の体力がついている。
(これなら何とかなりそうだな)
手でリズムを取りつつ3人のパフォーマンスを確認して僕はそう思った。
ダンスの方もだいぶ様になってきて、日に日に動きのキレや全体のバランスも良くなってきている。
一通りの練習を終えたところで休憩となり、僕は穂乃果たちにタオルとドリンクを差し出した。
「お疲れ。まさか穂乃果やことりがここまで頑張れるとは思わなかった。特に穂乃果は寝坊するとばっかり……」
「大丈夫。その分、授業中に寝ているから!」
「オイッ!」
どや顔で言う穂乃果に呆れ顔でツッコみを入れる。さっきの感心した心を返せ!
そろそろ練習を再開しようかとしたところに、レムからライザーに通信が入った。慌てて応答すると街に巨人が出現したらしい。レムに開発してもらったアプリを使って、スマホの画面に偵察機”ユートム”からの映像を出してもらう。そこに映っていたのは黒い巨人の姿だった。
「この人もウルトラマン?」
ことりが僕にそう聞いてきた。分からない。でも何か違う気がする。
「何かを探しているようですが……」
海未が言う通り、その巨人はまるで探し物をするかのように周囲を見渡していた。だが、その動きが止まったかと思うと、いきなり目から光線を発射し街を破壊し始めたのだ。スマホの映像から悲鳴が聞こえる。行かなきゃ!
「3人は急いで星雲荘に非難しろ。僕はあいつを止めてくる!」
そう言うと僕はウルトラカプセルを起動し、ジードに変身した。
『やめろ!!』
僕は謎の巨人に組み付き制止させようとした。だが巨人はいとも容易く僕の腕を振りほどくと、そのまま攻撃を仕掛けてきた。その攻撃は恐ろしく精確で鋭く、まるで機械の様だ。
『データベース照合。陸、その巨人の名は”ダークロプス”。ロボット戦士です』
レムからこの巨人についての情報が伝えられた。まるでじゃなくて本当に機械だったのか。
『だったら遠慮はいらないな!』
負けじと僕も反撃する。しかしこちらの攻撃は最初に数度攻防しただけで見切られてしまい、寸でのところで回避もしくは最小の動きで捌かれてしまい有効打が与えられない。
(本当にロボットの動きかよ、こいつ!?)
格闘戦は不利と判断し、僕はダークロプスから距離をとった。
(だったら一撃必殺のレッキングバーストで決めてやる!)
僕がレッキングバーストを放つためにチャージの体勢をとった。だがその間の無防備な僕に、ダークロプスは額からビームを放つ。その直撃を受けチャージが阻止されてしまった。
あー、今思い出しても腹が立つ。変身や必殺技中の攻撃は、敵が絶対にやってはいけないお約束だろう!?
その後もダークロプスは攻撃の手を緩めることはなく、僕は防戦一方になった。3分間しか戦えないのに、この一方的な状況で焦りを感じ始める。
(こいつ強い!?こうなったら……!)
そこで僕は状況を打開するために、前回の戦いで雪穂のリトルスターから起動したウルトラマンレオのカプセルを取り出した。
レオカプセルを手に入れた直後、レムからウルトラカプセルの使い方についての説明を詳しく受けていた。
変身にはウルトラカプセルが2本必要だが、カプセルの力を同調させる必要があるため、全てのカプセルを組み合わせて変身できるわけではないらしい。
残念ながら、レオカプセルはウルトラマンとベリアルどちらとも同調できず、今のところ変身には使えなかった。
だが変身に使えないカプセルが無駄というわけではない。
単独で使用すれば、そのカプセルに込められたウルトラマンの力を一時的に付与することができるというのだ。
<ウルトラマンレオ>
ライザーでレオカプセルをスキャンする。コール音が響くと共にウルトラマンレオの力が僕の身体に宿る。ぶっつけ本番だけど、今はこれに賭けるしかない。
『ハァァ!!』
レオカプセルの力は格闘能力の向上。四肢が灼熱の様に紅く染まっていく。
『レオジードキック!!』
その強化された力で高く跳躍すると、渾身の蹴りをダークロプスに叩き込んだ。
ゴォォォン!!
鈍い音が周囲に響く。僕の一撃はダークロプスは後方に大きく吹き飛ばした。……のだが、
『痛ってぇぇぇ!!!』
蹴った僕の右足が悲鳴を上げた。ダークロプスがロボットだと教えられていたが、その装甲は想像以上に硬くまるで岩を思いきり蹴ったかのようだった。
あまりの激痛に右足を払って痛みを紛らわせようとする。折れてはいないだろうが、またこれをやれと言われたら正直キツイ。さっきので倒せていれば良いのだけれど……
そんな僕の淡い期待をあっさりと裏切り、ダークロプスは何事も無かった様に立ち上がった。
いや実際はダメージを与えられているのかもしれないが、ロボットが痛みを感じるわけないから分かるわけない。
僕もダメージを我慢して構えをとる。だがレオカプセルの効果はさっきの一撃で切れてしまい、奴を倒す手段が無くなってしまった。それどころか、無理に身体能力を向上させた反動か急激な疲労感に襲われ、カラータイマーも点滅を始めた。
ダークロプスはその隙を見逃さず、頭に装着していた2対の鋭利な刃物をブーメランの如く投げつけた。
(まずい!?)
何とか躱そうとするが右足の痛みと疲労感で体が思うように動かない。投げつけられた刃は僕の身体を数度切り刻んでいった。あまりのダメージに膝をつき倒れる。
(このままじゃ……)
手元に戻った刃を今度は両手に構え、僕を直接切りつけんとダークロプスが迫ってくる。
(やられる!?)
僕は思わず目を閉じた。
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あれ?
いつまで経っても攻撃がこない。恐る恐る目を開けてみる。
すると目に映ったのは、雄々しく立つ巨人の背中、そしてその背中越しに倒れ伏すダークロプスの姿だった。
僕はその――今も追いかけ続けている――背中の大きさを忘れることはないだろう。
『あなたは?』
僕がそう問いかけると巨人はこちらに背を向けたまま答えた。
『俺はゼロ、ウルトラマンゼロだ!』
~独自設定~
ウルトラカプセル
ウルトラマンヒカリによって開発された、ウルトラマンの力を内包するカプセル。
これ1つで戦況を覆すことができるトンデモアイテム……のはずだけど、テレビ本編では変身アイテム以外の使い道がほぼ無かったので単独使用の場合を盛りました。
単独で使用した場合、そのウルトラマンの技や能力が各フュージョンライズ形態に付与される。
だが効果は一時的であり、陸が未熟な事もあり単独使用ではその性能をフルには発揮できない。性能をフルで発揮するのはフュージョンライズで使用した場合のみである。
開発はゼロのウルティメイトブレスレットの解析から始まっている。
ウルトラマンサーガになった際にブレスレットにダイナとコスモスの力が宿り、ゼロはM78星雲で初のタイプチェンジ能力(メビウスはパワーアップ形態なので厳密には違う)を獲得。
これを疑似的に再現しようと試みた結果生まれたのが、フュージョンライズという技術であり、そのためのツールとしてカプセルとライザーは開発された。
これにより一般の宇宙警備隊員の力が底上げと生存率の向上が期待されたが、そもそも合体ウルトラマンになるためにはウルトラ兄弟クラスの地力が必要であり、兄弟たちも道具に頼らず自己の研鑽を望んだのでクライシスインパクト後にライザーの量産はされなかった。
しかしベリアルとの決戦を想定し、相当数のウルトラカプセルが開発されたのだが、本編開始の数年前に何者かに盗まれて行方不明となっている。