俺&スペクター「デュエル!!」
互いのライフは4000
先攻はスペクター
スペクター「私のターン、私はローンファイア・ブロッサムを召喚、効果発動、このカードをリリースし、デッキからギガプラントを特殊召喚します。さらにフィールド魔法 化合電界を発動。このカードは1ターンに1度、デュアルモンスターをデュアル召喚できます。私はギガプラントをデュアル召喚。ギガプラントの効果、墓地からローンファイアブロッサムを特殊召喚、再びローンファイアブロッサムをリリース、デッキから我が聖なる守護者、椿姫ティタニアルを特殊召喚!私はこれでターン終了です。」
草薙「大型モンスターを2体も…」
俺「いくぞ、俺のターン、ドロー。(椿姫ティタニアルは植物族が対象に取られた時、無効にする効果を持っている…だが対象を取らない除去なら…)俺はサイバース・シンクロンを召喚、そして手札からサイバース・コンバーターを特殊召喚。俺はレベル2のサイバース・コンバーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング、シンクロ召喚、レベル3、サイバース・インテグレーター」
スペクター「ほぅ、シンクロ召喚ですか。」
俺「さらにインテグレーターの効果、墓地からサイバース・シンクロンを特殊召喚。サイバース・シンクロンの効果、インテグレーターのレベルを6にする。俺はレベル6となったサイバース・インテグレーターにレベル1のサイバース・シンクロンをチューニング!」
スペクター「レベルの合計は7…おそらくあのモンスターが来る…」
俺「紫電一閃!未知なる力が飛竜乗雲となる。シンクロ召喚!降臨せよ!サイバース・クアンタム・ドラゴン!」
草薙「よし、クアンタム・ドラゴンを呼んだぞ」
俺「インテグレーターの効果で1枚ドロー。バトルだ!クアンタム・ドラゴンでティタニアルを攻撃、この瞬間、クアンタム・ドラゴンの効果、ティタニアルを手札に戻す。ドライブバックショット!」
スペクター「ほう、ティタニアルの効果の穴をついて来ましたか。」
俺「まだだ、クアンタム・ドラゴンはドライブバックショットに成功した時もう一度攻撃できる!ギガプラントに攻撃、クアンタムエンプリクション!」
スペクター「くっ」
スペクターライフ4000→3900
俺「俺はこれでターンエンド」
スペクター「さすがですね、ですが私の力もまだこんなものではありませんよ。私は粘糸壊獣クモグスをあなたのクアンタム・ドラゴンをリリースし、あなたの場に特殊召喚します。」
俺「くっ」
スペクター「さらに手札から魔法カード 死者蘇生を発動、墓地からローンファイアブロッサムを特殊召喚します。そしてリリースし再びデッキからギガプラントを特殊召喚します。さらに化合電界の効果でギガプラントをもう一度召喚しデュアル状態にします。そしてギガプラントの効果、手札から再び現れろ、椿姫ティタニアル!」
草薙「せっかく除去したティタニアルをこうも簡単に…」
スペクター「バトルです、ティタニアルでクモグスを攻撃」
俺のライフが4000から3600に減る。
スペクター「続けてバトルです!ギガプラントでダイレクトアタック!」
俺「ぐっ」
俺のライフが3600から1200に減る。
スペクター「私はこれでターン終了。さぁもっとあなたの本気を見せてください。でないとあなたはあの方に会う資格はありません。」
草薙「あの方だと…」
俺「誰だっていい、望み通り今すぐに倒してやる。俺のターン、ドロー!クロック・ワイバーンを召喚、効果でクロックトークンを特殊召喚、クロックトークンでリンク召喚!リンク1リンクリボー!手札のマイクロ・コーダーとリンクリボーでリンク召喚!リンク2、コード・トーカー!墓地のマイクロ・コーダーの効果、デッキからサイバネット・コーデックを手札に加え、そして発動、続けて手札からバックアップ・セクレタリーを特殊召喚!リンク2のコード・トーカーとバックアップ・セクレタリーでリンク召喚!リンク3、トランスコード・トーカー!」
スペクター「そうです、それでいい。もっとあなたの力を見せてください」
俺「サイバネット・コーデックの効果でコード・ジェネレーターを手札に加える。トランスコードの効果、このカードのリンク先にコード・トーカーを特殊召喚!さらにコード・トーカーと手札のコードジェネレーターでリンク召喚!リンク3、エクスコード・トーカー!墓地のコードジェネレーターの効果でドット・スケーパーを墓地へ。サイバネット・コーデックの効果でリンク・インフライヤーを手札に。そしてドット・スケーパーの効果で自身を特殊召喚!」
スペクター「おぉ、これがあなたの得意とする連続リンク召喚ですね…素晴らしい」
俺「まだだ、手札のリンク・インフライヤーをエクスコードのリンク先に特殊召喚、リンク・インフライヤーとドット・スケーパーでリンク召喚!リンク2、クロック・スパルトイ!クロック・スパルトイの効果、デッキからサイバネット・フュージョンを手札に加える!魔法カード サイバネット・フュージョンを発動!場のクロック・ワイバーン、クロック・スパルトイ、エクスコード、トランスコードを融合!」
スペクター「今度は融合召喚ですか、ますます楽しませてくれますねぇ!」
俺「今、雄大なる翼のもとに集いしつわものたちよ…。新たなる伝説となれ。融合召喚!出でよ!サイバース・クロック・ドラゴン!」
俺「クロック・ドラゴンの効果!融合素材にしたリンクマーカー1つに付き1枚デッキからカードを墓地に送りその枚数分攻撃力を1000アップする!融合素材のリンクマーカーは8つ、よって8000アップ!」
スペクター「攻撃力10500…」
俺「バトルだ!サイバース・クロック・ドラゴンでティタニアルに攻撃、パルスプレッシャー!」
スペクターライフ3900→0
スペクター「さすがですね、私の想像以上でした…」
俺「さぁ約束通り知ってることを教えてもらおう」
スペクター「えぇ、もちろんです。ですが言ったはずです。それを伝えるのは私ではないと…どうぞこの中へ…そこで全てを知るといい…」
草薙「行くのか…?」
俺「あぁ…ここまできて引き下がれない」
草薙「わかった」
俺と草薙さんは施設の中に入った…。
草薙「ここは何かの研究所か?」
俺「さぁな、だがここに俺と草薙さんの弟の真実があるはず」
草薙「今通ってきた道で何か思い出すことは?」
俺「いや、今のところはない…」
草薙「そうか…」
俺と草薙さんはある部屋にたどり着く。
俺「ここは…」
草薙「なんて数のモニターなんだ、それにモニターに映っているのは…あれは仁!?だが…姿は幼い…。まるで10年前くらいの…」
俺「映っているのは草薙さんの弟だけじゃない…あれは…俺!?うっ」
俺は頭痛に襲われその場に跪く、そしてあるヴィジョンが脳内によぎる。いやそれはただのヴィジョンではなく、俺自身の記憶がフラッシュバックしたものだった。
俺「今のは…ぐっ」
さらに頭痛に襲われる、そして次々フラッシュバックする記憶
その記憶はVR装置を付けた幼い俺がデュエルに負け電流を流され倒れる様子、デュエルに負けた俺への食事が粗末になっていた様子、そしていつまで続くかわからないこの状況に絶望した俺の記憶…。
草薙「お、おい大丈夫か…どうしんだ!?」
俺「思い出した…」
草薙「何を思い出したんだ…」
俺「この施設のことだ…」
草薙「この施設のことだと…」
俺「あぁ、俺はたしかにこの施設にいた。だけど自分の意思でいたんじゃない…俺は誘拐されてここに監禁された。そしてデュエルを強要された。食事と睡眠以外はずっとデュエルをさせられ、負ければ身体に電流が流れそして食事もまともに与えられなくなる…。」
草薙「そんな…それじゃあ仁も…」
俺「あぁ、間違いない…草薙さんの弟も紛れもない被害者だ」
???「その通りだ」
草薙「誰だ!?」
リボルバー「私の名はリボルバー、ハノイの騎士のリーダーだ。」
草薙「お前がハノイの騎士のリーダーだと」
リボルバー「そうだ、久しぶりだな被験体001」
そこには白いフルフェイスのメットをかぶった男が立っていた。
メットのせいで素顔は見えない…。
こいつが俺たちを…
俺「被験体だと…それは俺のことか」
リボルバー「そうだ、お前は10年前、とある計画の実験を受けていた。そう、草薙仁もその内の1人だ。」
俺「実験だと…あれのどこが実験だっていうんだ。あんなのただ拷問だろ」
リボルバー「たしかにやっていることは拷問そのものだろう。だが、あれは人類の後継種を生み出すための大いなる実験」
草薙「ふざけるな!幼かったこいつや仁を監禁し、デュエルを強要させた。それのどこが大いなる実験だと言うんだ!」
リボルバー「そうだな、何も知らなければそう思うだろう。だがお前たちはここに真実を知りに来たったのだったな。私が送ったメールを頼りに。」
俺「あのメールを送っていたのはお前だったのか…」
リボルバー「あぁ、お前には真実を知る権利があると思ってな。そしてお前は来た、再びプロジェクトハノイの被験者になるとも知らずにな!」
俺「ふざけるな、俺はそんなものになるつまりはない!それにさっきからプロジェクトハノイってなんなんだよ!」
リボルバー「そうだな、では話すとしよう。プロジェクトハノイとは、私の父が始めた人類に変わる新たな種族、意思を持ったAIを生み出す計画…」
草薙「意思を持ったAIだと」
リボルバー「そうだ、幼い人間の思考回路を分析しそれをデータに反映させ、成長させ、そしてやがてそのAIは自我を持ち人間同様意思を持ち始める」
草薙「だが、なぜ人類に代る種族を生み出さないといけないんだ」
リボルバー「我々がしたシュミレーションでは近い将来、人間は自らの過ちで戦争を引き起こし地球を滅ぼす。いや我々のシュミレーションだけではない、現代社会における大気汚染や環境破壊、我々がシュミレーションなどをしなくとも人類が地球を滅ぼすのは明解だ。それを防ぐために新たな種族、人間より合理的で知能の高く無益な争いを生み出さない完璧な生命体、そう意思を持ったAI イグニス が必要があると私の父は考えた。」
草薙「だがそれと俺の弟たちが実験に巻き込まれるのに何の関係があるんだ」
リボルバー「被験者にはある共通点がある。」
俺「共通点だと…」
リボルバー「そうだ、それは他の人間よりネットワークの気配を強く感じることができることだ。人類には生まれつき人よりもネットワークの気配を感知するのに優れた者がいる。ネットワークと我々の感覚、それは一見無関係に見えるようだが、実際我々の意識といういうのは大勢の人間の集合意識という大きなデータから構成されている。だからこそ、生まれつきその集合意識を感知するのに優れた者が存在し、彼らはネットワークの気配を人より感じることができる。そしてお前と草薙仁もその1人だった。」
草薙「だが、それが優れているからと言ってどうしてこいらは被験者に選ばれた!?」
リボルバー「ネットワークの気配を感じるのに優れた者のデータは他の人間によりもより強くイグニスに反映することができる。それによりイグニスはより完璧な存在へと進化するのだ」
俺「そんなのただのシュミレーションの1つだろ。それに人類が地球を滅ぼすなんてまだ決まっちゃいない。イグニスだって人間のデータを元にしているなら完璧とは限らない。なのに…。そんなことのために…。そんなことのために俺たちを…お前たちだけは絶対に許さない!」
リボルバー「ふん、貴様に許しをこうつもりはない。我々の行いこそ正しい行いなのだからな。」
俺「話してても無駄なようだな、だったらデュエルで倒してお前たちの罪を償わせてやる。」
リボルバー「デュエルか…ふん。その前に貴様は何故自分がサイバースデッキを使用しているか疑問に思ったことはないか?いつから自分がそのデッキを使っていたことに疑問を持ったことはないか?」
俺「それは………まさか」
リボルバー「そうだ、そのデッキとデュエルディスクは我々が実験の際に与えたもの。サイバースという種族はよりイグニスのデータに反映されるからな」
俺「サイバースデッキはここで与えられたもの…」
その時俺はあることを思い出した。
リボルバー「ふん、気づいたようだな。」
俺「俺の他にサイバースを使うやつがいる…」
リボルバー「そうだ、それがどういうことかわかるな」
俺「そんな…嘘だ…そんなの…」
草薙「まさか…」
リボルバー「いいや、それこそが紛れもない真実だ!」
俺「そんな…歩夢が………この事件の被験者…」
To be continued …