スクスタの主人公が男で決闘者だったら   作:トモカズ

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第12話

 

〜ある日曜の部室〜

 

 

俺「活動記録はこれで完了っと。同好会始めてから書き続けてるけど、すごい数になってきたな。ちょっと前のやつ、見てみるか」

 

 

俺は過去の活動記録を読み返した。

 

 

俺「あぁ、こんなことあったなー。このころに比べたらみんな本当に強くなったよな。それに同好会がなくならなくて本当によかった…。」

 

 

 

俺「この辺からはAqoursのところに行ってのか。Aqoursもよく急に尋ねてきた俺を受け入れてくれたよな。千歌なんかただで旅館に止めてくれたし。また千十万泊まりたいな。あの旅館の造りがいいんだよな、風情があってさ。それに海眺めながら練習できて楽しそうだったな。みんな、よく足取られないで砂浜で練習できるよな」

 

 

 

 

俺「やっぱりハノイと戦ってた時の活動記録はないか…そういえば俺部活来てなかったもんな…。あの時はみんなに迷惑かけちゃったな…みんながいなかったら俺今頃どうなってたんだろうな…。」

 

 

 

俺「次は、μ'sのこと書いてるな。千歌の紹介で穂乃果がカフェナギに来てくれてそっからμ'sとの交流ができたんだよな。デュエルはまだ教えられることはあるけど、歌やダンスに関しては勉強させてもらうことしかなないからな。本当、流石はμ'sって感じだな。そろそろニジガクのみんなとも会わせてあげないとな」

 

 

 

俺「次の記録はえーと『デュエルカーニバル校内選抜全員で通過!』か。なんだちゃんと部長っぽいこと言ってるじゃん。次は『デュエルカーニバル本戦絶対優勝!』か…これは同好会じゃなくて俺の目標だな…。この時は大会が中止になるなんて思わなかったよな。そういえばこの頃からみんなの新しいソロ曲ができはじめたんだよな。そうそう果林のソロ曲は俺が作ったんだよな。結果気に入ってもらったけど、感想は聞くまでは結構ヒヤヒヤしてたんだよな…。」

 

 

 

俺「やっぱり2回目のハノイと戦ってる時の記録も書いてないな…。あの戦いで尊が前に進めるようになって本当によかった。リボルバーのやつ、今どこで何してるんだろうな。それにこの戦いでかすみを巻き込んじゃったんだよな。今度、ちゃんとお詫びしないとな。そんで、デュエルカーニバル本戦のことが書いてあるな。みんなの署名活動のおかけで再開されて本当よかった。やっぱりこのころの記録は気合いが入ってるな。俺と尊で優勝準優勝できたし、歩夢、せつ菜、果林はいい成績残せたし。ま、果林とせつ菜は決勝トーナメントで早々に当たちゃったからな。もっとあとだったら順位も変わったかもな。」

 

 

 

 

俺「ここからは最近の記録か。エマのやりたいことが見つかって、彼方も遥ちゃんとちゃんと話し合えたんだよな。あとは、そうそうA-RISEの統藤英玲奈さんともデュエルしたんだよな。英玲奈さんは今までデュエルしてきたスクールアイドルの中で1番強かったな。次はAqoursとの鞠莉とのデュエルか。手札がよかったから1ターンで勝てたけど、Aqoursのデュエルのレベルも確実に上がってるな。元々、歌やダンスはAqoursの方が上だし、俺たちもうかうかしてられないな。」

 

 

 

 

俺「さてと、こんなもんなか。思い返すと本当いろんなことあったな。まさか俺が部長をやるとも思ってなかったしな…。俺がこれまでやれてきたのもみんなのサポートありきだしな…。ん?このノート…『マル秘活動記録』…?中身は…これは…かすみの字だな…。しかもこれ…前に同好会が空中分解した時期の頃が書いてある…。他には…俺がハノイと戦っている時の活動記録だ。しかも2回とも書いてある…。けど、俺が活動記録付けてるころの時期のは書いてないな…。そっか俺がいない間はかすみがこうやって記録書いててくれたんだな。今思い返せば同好会が空中分解した時も1人で部室に籠城して同好会を守ってたんだよな。かすみ…普段はあんなだけどきっと誰よりも同好会を大切に思ってるんだな…」

 

 

 

その時、部室の扉が開く。

 

 

かすみ「あれ?先輩、こんなところで何してるんですか?」

 

 

俺「おぉ、かすみ。あぁ、ちょっと学校の近くに来たついでに活動記録整理してたんだよ」

 

 

かすみ「そうだったんですか」

 

俺「かすみこそどうしたんだよ?」

 

かすみ「えへへ、実はかすみん、部室に宿題忘れまして、明日提出なので急いで取りにきたんです!」

 

俺「そっか…まぁやろうとする姿勢は偉いよ」

 

 

かすみ「ですよね!えへへ先輩に褒められちゃいました」

 

 

俺「それでどれくらい残ってるの?」

 

 

かすみ「はい、これくらいです!」

 

 

俺「これって…全くやってないだろ」

 

かすみ「もちろんです!」

 

俺「いや、堂々とするところじゃないから…。よし、そしたら俺が宿題見てあげるよ」

 

かすみ「え!?本当ですか!?やったー!」

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

かすみ「先輩が手伝ってくれたおかけでちょー早く終わりましたー!ありがとうございます!」

 

俺「まぁかすみが集中してやったからだよ」

 

 

かすみ「えへへ」

 

俺「普段からこれくらいやればいつもテスト前に赤点で騒がなくて済むのにな」

 

 

かすみ「それは無理です!かすみんは〜もっともっーと可愛くならないといけないのでこう見えて忙しいんです!可愛いだけは誰にも負けるわけにはいかないので!」

 

俺「そ、そっか…(そういえば前、そんなこと言ってたな…)」

 

 

 

 

かすみ「ん?あー!それ!」

 

 

俺「あぁ、このマル秘活動記録?」

 

かすみ「なんで先輩がかすみんのマル秘活動記録を持ってるんですか!?」

 

 

俺「なんでって…ここに置いてあったから」

 

 

かすみ「うぅー、よりによって先輩に見られるなんて〜」

 

 

俺「別に恥ずかしがることないだろ、いいこと書いてあるじゃん。みんなことも本当よく見てるし」

 

 

かすみ「そ、それはライバルの弱点を探すためです!」

 

俺「はいはい、そういうことにしておくよ」

 

かすみ「むー」

 

 

俺「ありがとうな」

 

かすみ「え?」

 

俺「俺がいない時もこうやって書いてくれてて」

 

かすみ「い、いやそれは皆さんの弱点をかすみんが探してただけで活動記録というわけでは…でも先輩がお礼を言ってくれるなら素直に受けっておきますね!」

 

俺「それだけじゃないよ」

 

かすみ「?」

 

 

俺「過去の活動記録見てて思ったけど、かすみが同好会を守っててくれなかったら今の俺たちはいない。だから同好会を守っててくれてありがとう」

 

 

かすみ「ど、どうしたんですか急に…そんなこと言われたら…」

 

 

俺「大丈夫か?顔赤いけど」

 

かすみ「赤くなってないです!でも先輩はそうやって言ってくれますけど、愛先輩はいつもかすかす呼ばわりしてくるし、果林先輩はいつもかすみんのイタズラを逆に利用してイタズラしてきますし、もっと感謝の言葉を言ってくれていいと思うんです!」

 

俺「ま、みんな今更恥ずかしくて言えないだけで心の中ではみんなかすみに感謝してるよ」

 

 

かすみ「ほんとですかー?」

 

 

俺「あぁ」

 

 

かすみ「じゃあ…そういうことで…」

 

 

俺「そういえば、かすみこのあと空いてる?」

 

 

かすみ「このあとですか?はい!先輩が宿題を手伝ってくれたのでたっぷり時間ありますよ!」

 

俺「よし、そしたら一緒に遊びに行くか」

 

 

かすみ「え!?それって…デ、デ、デ」

 

 

俺「どうした?行く?行かない?」

 

 

かすみ「行きます!もちろん、行きます!」

 

 

俺「よし、それじゃあ行こうか」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

 

〜ショッピングモール〜

 

 

かすみ「先輩〜この服、先輩に似合うと思うんですけどどうですか?」

 

俺「これか。いいんじゃないか、ちょっと試着してもいい?」

 

かすみ「もちろんです!」

 

 

 

俺「どうかな?」

 

かすみ「すごく似合ってます!やっぱりかすみと先輩は〜好みも合うんですね〜」

 

俺「せっかくかすみが選んでくれたし、これ買おうかな」

 

かすみ「本当ですか!?なんだか嬉しいです」

 

 

 

 

かすみ「先輩、こっちとこっちだったらどっちがかすみんに似合いますか?」

 

 

俺「うーん」

 

 

かすみ「あ、先に言っておきますけどどっちも似合うはなしですよ、それはかすみんもわかってますから。どっちかっていうとどっちですか?」

 

俺「うーん、こっちかな」

 

かすみ「ですよね!やっぱり先輩とかすみんは趣味が合いますね!先輩が選んでくれたこの服、買ってきますね!」

 

俺「うん」

 

 

 

かすみ「お待たせしました〜」

 

俺「さて、次はどこに行くか」

 

 

かすみ「それなら…あれ乗りたいです…」

 

 

かすみは窓の外を指差す

 

 

俺「観覧車か…いいよ行こう」

 

 

かすみ「本当ですか!?やったー!!」

 

 

 

 

〜観覧車〜

 

 

かすみ「あ、先輩、あれって虹ヶ咲学園じゃないですか?」

 

俺「そうだな、ここまで来ればだいぶ街が見えるな」

 

かすみ「先輩…ちょっと思ったんですけど…」

 

俺「ん?」

 

かすみ「なんか今日かすみんに甘くないですか?」

 

俺「そうか?」

 

かすみ「はい、いつもだったらこんなに甘やかしてくれないのに…今日はやけに優しいっていうか…」

 

俺「そうだな…。ちゃんと言わなきゃな」

 

かすみ「え?言うって何をです…?」

 

 

 

俺「かすみ」

 

 

かすみ「は、はい」

 

 

俺「この前はハノイとの戦いに巻き込んでごめんな」

 

かすみ「え…それだけ…ですか?」

 

俺「うん」

 

かすみ「なーんだ、つまんないのー。」

 

俺「なんだと思ったの?」

 

かすみ「べ、別になんでもないですー。それにそんなことならかすみん全然気にしてないですよ。むしろ、かすみんこそ先輩の足を引っ張っちゃって、謝んなきゃいけないのはかすみんの方なのに…。よし、先輩、かすみんの方こそハノイの騎士の口車に乗って人質になっちゃてすいませんでした。」

 

俺「…。俺も気にしてないよ」

 

かすみ「えへへ、先輩ならそう言ってくれると思いました。それじゃあくらい話はこれで終わりです!せっかく先輩との2人きりの時間なんですからもっと楽しい話をしましょう!」

 

俺「楽しい話か〜。この前、しずくにイタズラしようとしてバレてめちゃくちゃ怒られた話とか?」

 

かすみ「それは全然楽しくないです!」

 

俺「赤点ギリギリの小テストを愛にバレないように隠してて、点数がいい時だけ報告してることとか?」

 

 

かすみ「それも違いますー!ていうけなんでそんなことまで知ってるんですかー?」

 

 

俺「割と堂々とやってるからな」

 

 

かすみ「むー。ばれてないと思ったのに…」

 

 

俺「そうこうしてる間にもう下に着きそうだぞ」

 

かすみ「もー、もっとロマンティックな話がしたかったのにー」

 

俺「ま、それはまた今度な」

 

 

かすみ「本当ですか!?絶対ですよ!?約束ですよ!?」

 

俺「あぁ、約束する」

 

 

かすみ「やったー!!」

 

 

 

 

 

俺「さて、そろそろ日が暮れてきたな。家まで送って行くよ」

 

かすみ「ありがとうございます…先輩…もう一つお願いがあるんです…」

 

俺「何?」

 

かすみ「今ここでかすみんと…デュエルしてください!」

 

俺「デュエルか、いいけど…」

 

かすみ「先輩と出会ってかすみんがどれくらい強くなったか、先輩に確かめて欲しいんです!」

 

俺「…。わかった、そういうことならお安い御用だ。」

 

かすみ「ありがとうございます!よーし、頑張るぞー!」

 

俺「それじゃあいくぞ」

 

 

かすみ「はい!」

 

 

2人「デュエル!!」


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