スクスタの主人公が男で決闘者だったら   作:トモカズ

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第1話

 

 

〜海外某所〜

 

 

 

案内人「しかしMs.小原、本当にここにホテルを建てるんですか?」

 

 

鞠莉母「Of course!このご時世、どこにbusiness chanceがわかりませんからね」

 

 

案内人「(金持ちが考えることはわからないな…)さぁ着きましたよ。」

 

 

鞠莉母「案内、Thank youデース。それにしても聞いていた通り何もない場所デースね。」

 

 

案内人「えぇ、そうですよ。ここの辺は本当に人が寄り付かないんですよね」

 

 

 

鞠莉母「あの遺跡は何でデスか?」

 

 

案内人「あれですか?あぁ、あそこはやめておいた方がいいですよ。あの遺跡に入ると出てこれないって噂があるんですよ。おそらくあの遺跡のせいでここに人が来ないのかと…」

 

 

鞠莉母「そうデースか。しかし主人にはこの土地の全てを調査してこいとのことデース。それにここに人がこない理由があの遺跡だとすれば調査しなければいけまセーン。」

 

 

案内人「ま、まさか、あの遺跡に行くって言うんですか!?申し訳ないですけど、私は行きませんよ、あの遺跡の案内は当初の契約には入ってませんよ!」

 

 

鞠莉母「そうデースか」

 

 

鞠莉の母はおもむろに小切手を取り出し、小切手に数字を記入していく。

 

 

鞠莉母「これでどうデースか?」

 

 

案内人「こ、こんなに…。わ、わかりました…。けど、案内するだけであなたの身の安全は保証できませんよ」

 

 

鞠莉母「Of course. 自分の身の安全は自分で守りマース。それでは行きましょう」

 

 

 

案内人と鞠莉の母は遺跡の中に入っていく。

 

 

 

案内人「薄暗い、君が悪いですね…」

 

 

鞠莉母「今のところ、特に変わったところはありませんね」

 

 

 

さらに2人は遺跡の奥に進む。

 

 

 

すると2人は1枚の石板を見つける。

 

 

 

鞠莉母「この石板は…?」

 

 

案内人「こ、これは…」

 

 

鞠莉母「知ってマースか?」

 

 

案内人「え、えぇ。この石板は…神炎皇ウリアの石板だ…」

 

 

鞠莉母「神炎皇ウリア…どこかで聞いたことがある名前デースね」

 

 

案内人「そりゃそうですよ。ウリアは伝説の三幻魔のカードの1枚ですから」

 

 

鞠莉母「三幻魔…」

 

 

 

案内人「三幻魔、それは紅き炎の化身 神炎皇ウリア、金色の雷の化身、降雷皇 ハモン、そして青き悪魔の皇 幻魔皇ラビエルの3体。その3体が地上に放たれる時、世界は魔に包まれ、混沌が全てを覆い、人々に巣食う闇が解放され、やがて世界は破滅し、無へと帰する と言われている伝説のカードです…。」

 

 

鞠莉母「そんな伝説なカードの石板がここに…うっ」

 

 

その時、鞠莉の母は自分の頭の中に別の意識が入っていくのを感じた。

 

 

案内人「だ、大丈夫ですか?」

 

 

 

鞠莉母「えぇ、それより」

 

 

案内人「ちょ、ちょっと。その石板に触るのは危険ですよ!もしかしたら今まで戻らなかった人たちはその石板に…ってちょっと!」

 

 

案内人の制止も聞かず鞠莉の母は石板に手を触れる。

 

 

すると石板が光り輝き、1枚のカードが鞠莉の母の手元に現れる。

 

 

 

 

案内人「そ、そのカードは…神炎皇ウリア!?」

 

 

鞠莉母「これがウリアのカードデスか。」

 

 

案内人「ま、まさか…Ms.小原、あなたはウリアに選ばれた…?」

 

 

鞠莉母「そのようデースね。それとこの遺跡、もう奥はないようデースね。ということはもうここは安全」

 

 

案内人「(まさか…本当にウリアに選ばれるとは…)」

 

 

鞠莉母「さぁ、こんな薄暗いとこ、早く出ましょう」

 

 

案内人「は、はい!」

 

 

 

 

 

鞠莉母「それでは案内、Thank you.私はここで失礼するわ」

 

 

案内人「え、えぇ…お気をつけて…」

 

 

 

 

鞠莉母「(このカードがあれば…)」

 

 

 

 

 

〜浦の星学院〜

 

 

千歌「いけー!ブラック・ネオス!ラスオブブラックネオス!」

 

 

花丸「ずら〜」

 

 

花丸ライフ0

 

 

千歌「よっし、連戦連勝!」

 

 

花丸「千歌ちゃんは本当に強くなったずら〜」

 

 

千歌「へへへ〜でしょ〜」

 

 

曜「そういえば、今日3年生は?」

 

 

ルビィ「お姉ちゃんの生徒会の仕事手伝うから今日は練習ちょっと遅れるって」

 

曜「そっかー、ダイヤさんたちも大変だね〜」

 

 

 

 

 

〜生徒会室〜

 

 

鞠莉「oh…」

 

ダイヤ「ここ数日、入学希望者は増えていませんね〜」

 

果南「うーん、結構頑張ってると思うんだけどな〜」

 

 

鞠莉「まだよ、まだ、まだやれる。私たちなら絶対廃校を阻止できる!そうでないと私が理事長になった意味がない…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、気持ちはわかりますがただ闇雲にやっては…」

 

 

鞠莉「じゃあどうすればいいの!?千歌っちたちはすごい頑張ってる…なのに入学希望者は全然増えない…。私が理事長としてなんとかするしかないじゃない!」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん…」

 

 

果南「鞠莉、鞠莉は本当によくやってるよ。でも鞠莉1人でできることは限られてる。だからもっと私たちを頼ってよ」

 

 

鞠莉「果南…」

 

 

果南「ほら、今日のミーティングはこれで終わり。難しいこと考えたあとは身体動かしてスッキリしよ!」

 

鞠莉「えぇ、そうね」

 

ダイヤ「さすが果南さんですわね」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

果南「お待たせ〜」

 

千歌「あ、果南ちゃん」

 

果南「ちゃんと練習してた?」

 

千歌「もちろんだよ!」

 

果南「そういえば、新曲の歌詞の方はどう?」

 

 

千歌「え!?そ、それは…」

 

梨子「それは私も気になるわね、千歌ちゃん?今週中にはできるだったよね?」

 

 

千歌「う、うん!も、もちろんだよー、ほ、ほらみんな練習しよう」

 

 

梨子「逃げたわね」

 

曜「うん、逃げたね」

 

 

 

 

一方

 

 

〜カフェナギ〜

 

 

俺「ん?非通知のビデオ通話?もしもし?」

 

 

画面にはリボルバーが映っていた。

 

 

俺「リボルバー!?」

 

 

リボルバー「久しぶりだな」

 

 

俺「どうしたんだよ急に。」

 

 

リボルバー「ある奇妙な情報が入ってな。念のためお前にも教えてやろうと思ってな」

 

 

俺「奇妙な情報?どんな情報だ?」

 

 

 

リボルバー「数日前、ある遺跡から1枚のカードの封印が解かれ、どこかに持ち出されたらしい。」

 

 

俺「遺跡に封印にカード?」

 

 

リボルバー「貴様も知っての通り、デュエルモンスターズには我々の想像が及ばぬ程の力がある。貴様は三幻神のカードを知っているか?」

 

 

俺「あぁ、もちろんだ。神のカードと呼ばれる3体の神、オシリスの天空竜、ラーの翼神竜、オベリスクの巨神兵。本当に実在するかはわからないけど、伝説のカードたちだろ。」

 

 

リボルバー「そうだ。この世界には神のカードのように我々の人智を超えたカードが数多に存る。その中で、三幻魔と呼ばれるカードを聞いたことがあるか?」

 

 

俺「三幻魔…少しだけ聞いたことある。3体の封印が解かれるとこの世に災をもたらすカードだったような」

 

 

リボルバー「そうだ。そして今回の遺跡の封印が破られ持ちされたカード、それがそのうちの1枚、神炎皇ウリアと言われている。」

 

 

俺「三幻魔の1体の封印が…。それは本当なのか?」

 

 

リボルバー「確実ではないが、可能性は高い。さらに厄介なのは幻魔のカードはお互いに引き合う特性を持つと言われている。」

 

 

俺「つまりウリアのカードを持っていれば、他の2体を手に入れる可能性が高くなるということか?」

 

 

リボルバー「そういうことだ」

 

 

俺「けど、どうしてその情報を俺に」

 

 

リボルバー「情報によれば残り2体の内、1枚の所在は不明、そしてもう1枚は日本に封印されているらしい。」

 

 

俺「日本に…そうだ、リボルバーお前、今どこにいるんだよ」

 

 

リボルバー「そうだな、今は日本にはいないことだけは言っておこう」

 

 

俺「そっか…。ウリアを持つデュエリストがどこかでもう1枚を手に入れてそして日本に来たら…」

 

 

リボルバー「日本で幻魔が復活。言い伝え通りなら世界に災がもたらされ、日本はまず滅びるだろうな」

 

 

俺「…つまりお前は、そうならないように幻魔を持つデュエリストが現れた時は、俺がそいつを止めるためにこの情報を流したのか?」

 

 

リボルバー「どう捉えるか、お前の自由だ。好きにしろ」

 

 

俺「全く、まぁお前の目論見通りだとしても、どの道世界が滅びるなら最後まで戦ってやるさ。」

 

 

リボルバー「そうか…相手は伝説のカードたちだ。気を付けるんだな」

 

 

そうするとリボルバーとのビデオ通話は切れてしまう。

 

 

俺「気を付けろって…。リボルバーまさか俺に警鐘を鳴らすために…。」

 

 

 

 

 

草薙「どうした?誰か電話だ?」

 

俺「リボルバーからだ」

 

草薙「リボルバーだと!?」

 

俺「草薙さん、また面倒な戦いが始まりそうだ」

 

 

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

鞠莉「そんな…どうして…」

 

 

ダイヤ「どうしたのです…?」

 

 

鞠莉「ママが…ママが…浦の星にくる…」

 

果南「嘘!?あの鞠莉のお母さんが!?」

 

ダイヤ「理由はなんですの?」

 

 

鞠莉「言われてない…。でもママは前からスクールアイドルには反対してた…。それに入学希望者も最近、増えていない…だからそのことでくるのかも」

 

果南「どうする?とりあえず千歌たちに」

 

鞠莉「それはダメ!」

 

果南「鞠莉…」

 

鞠莉「私とママの問題に千歌っちたちを巻き込むわけにはいかない…」

 

果南「でも…」

 

ダイヤ「鞠莉さん…今や廃校の危機は私たちだけでなく、むしろ在校生たちの千歌さんたちの問題なのですよ。たしかに鞠莉さんのお母様との問題もあるでしょう。しかし、今は千歌さんにも正直話すべきです。この問題は私たちだけで解決できる問題じゃありませんわ。」

 

 

鞠莉「ダイヤ…」

 

果南「そうだよ、だから鞠莉、千歌たちにちゃんと話そう」

 

鞠莉「うん…」

 

 

3年生は、1、2年生に全ての事情を話した。

 

 

千歌「やっぱりね」

 

鞠莉「え?」

 

千歌「なんか、最近、3年生だけでよく集まってるなって思ってたんだよね」

 

鞠莉「千歌っち…」

 

千歌「でも嬉しかった…鞠莉ちゃんが全部話してくれて」

 

 

果南「ほらね、やっぱり話した方がよかったでしょ?」

 

鞠莉「えぇ」

 

 

善子「それでどうするの?廃校はともかく、マリーのお母さん、聞いた感じだとかなり厄介そうだけど」

 

果南「そうなんだよね…子供の頃から鞠莉のお母さんは厳しくてそれが嫌で鞠莉が逃げ出してくらいだからね」

 

鞠莉「でも脱走の手助けをしたのは果南とダイヤだよ」

 

果南「それは…そうだけど…」

 

 

千歌「とにかくいつも以上に気を引き締めて、私たちの輝きを見てもらうしかないんじゃないかな?」

 

梨子「千歌ちゃんに賛成」

 

曜「うん!きっと私たちの頑張りを見たら鞠莉ちゃんのお母さんも少しはわかってくれると思うよ」

 

鞠莉「でもそんな簡単にいくかは…」

 

 

ダイヤ「鞠莉さん、ここは千歌さんの言う通りですわ。今更、変わったことをしてもそれこそ逆効果、やはり認めてもらうには普段の私たちを見てもらうしかありませんわ」

 

果南「だね」

 

 

花丸「ずら!」

 

ルビィ「うゆ!」

 

 

鞠莉「みんな…そうね…それしか方法はない。当たって砕けろね!」

 

 

千歌「うん!そうだよ!」

 

 

果南「そうと決まったら早速練習、練習!」

 

 

みんな「おー!」

 

 

 

 

 

〜海外某所〜

 

 

商人「お客さん、本当にこの金額でいいんですか?」

 

 

鞠莉母「えぇ、このカードが手に入るなら安いものだわ。」

 

商人「そうですか…ですが気をつけてくださいね、聞いたところによるとこのカードを持っていたデュエリストは次々に失踪したと言われています。私も、なるべくこのカードを持たないようにしてましたから」

 

 

鞠莉母「気遣いありがとう。でもいらない気遣いデスね。私はそこらのデュエリストとは訳が違う」

 

 

商人「そうですか…とにかく金はいただいので私はこれで失礼します。」

 

 

鞠莉母「えぇ、ご苦労だったわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

鞠莉母「2枚目の幻魔のカード…残る1枚が眠る場所は日本…しかもよりによってあの場所とはね。ふふふ、待ってなさい、最後の幻魔!」

 

 

 

to be continued…


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