スクスタの主人公が男で決闘者だったら   作:トモカズ

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第8章 「スクールアイドルCS編」
第1話


 

女子生徒A「あ、かすみちゃん?これから練習?」

 

かすみ「うん」

 

 

女子生徒A「そっか〜。あ、たしかかすみちゃんの同好会の部長ってこの前、デュエルカーニバル決勝に出てた人だよね?いいな〜そんな人にデュエル教えてもらえて〜。あ、そうだ!かすみちゃん今度部長さんからサインもらってきてよ!」

 

 

かすみ「え?サイン?ダメダメ!先輩のサインはとーってもレアだからそう簡単にゲットできないの!」

 

 

女子生徒A「そうなんだ〜、残念〜、それじゃあ練習頑張って〜」

 

 

かすみ「う、うん…」

 

 

 

〜数分後〜

 

 

女子生徒B「あ、かすみちゃん、これから練習?頑張ってるね〜」

 

 

かすみ「あ、ありがとう」

 

 

女子生徒B「そういえば、かすみちゃんのところの部長さんってこの前のデュエルカーニバルの決勝に出てなかったけ?凄かったよね〜あのデュエル、私ついつい見いちゃった〜」

 

 

かすみ「そ、そう」

 

 

女子生徒「うんうん、あれだけ強い人がいたら同好会も安泰だね〜それじゃあ練習頑張ってね〜」

 

かすみ「うん…」

 

 

 

 

〜部室〜

 

 

かすみ「むーーー」

 

 

愛「どうしたの?かすかす」

 

 

かすみ「なんでもありません。あとかすみんです。」

 

 

果林「なんでもないって明らかに機嫌悪そうだけど」

 

 

かすみ「なんでもないですー」

 

 

俺「お疲れー」

 

 

愛「あー、ぶちょーお疲れー」

 

 

かすみ「お疲れでーす」

 

俺「あれ、かすみ元気ないな。具合でも悪いのか?」

 

 

かすみ「別になんでもないですー。先輩には関係ありませんからー」

 

 

俺「そっか。あ、果林これ。練習のマニュアル」

 

果林「ありがとう。今日はバイトだっけ?」

 

俺「そう、だからもう行かないと。それじゃああとはよろしく。あ、あとかすみ具合悪かったら無理しなくていいからな」

 

 

かすみ「別に具合なんて悪くありません!」

 

 

俺「そっか、じゃあまぁあとは頼んだ」

 

 

愛「いってらっしゃーい」

 

 

果林「それじゃあ、私たちも早速練習に入りましょうか」

 

 

 

 

〜練習場〜

 

 

しずく「かすみさん、どうしたの?あんなに部長に冷たく接して。部長に何か言われたの?」

 

 

かすみ「べ、別に先輩には何も言われてないよ…」

 

 

璃奈「だとしたら急に冷たくされたら部長がかわいそう…」

 

 

かすみ「え!?そ、それは困るけど…」

 

 

しずく「何があったの?私たちには話して」

 

 

かすみ「うん…実は最近、虹ヶ咲の活動をよく知ってもらえるようになったんだけど、みんな二言目には先輩のことを言ってて、たしかに先輩はすごい人だってわかってるけど、かすみたちだって頑張ってるんだから、もうちょっと褒めてくれてもいいんじゃないかなって…」

 

 

しずく「なるほど…。けどそれはみんな同じだよ」

 

 

かすみ「え?」

 

 

璃奈「私も最近、いろんな人から話かけてもらえるようになった…。だけどやっぱり部長のデュエルカーニバルの話題はよく出るよ」

 

 

しずく「うん、私も。だからねそのたびにもっと頑張らなきゃって思うの。きっとみんな同じことを思ってるよ」

 

 

かすみ「しず子、りな子…。えーそれじゃあかすみんだけ駄々っ子みたいじゃーん」

 

 

彼方「まぁ実際駄々こねてたけどね〜」

 

 

かすみ「ひぇ!彼方先輩、いつから聞いてたんですか?」

 

 

彼方「割と最初から〜」

 

 

かすみ「もう!これじゃりな子としず子への内緒の相談にならないじゃないですか!」

 

 

彼方「う〜ん、でも割とかすみちゃんが大きな声で話してたから否応なく聞こえちゃったんだよね〜」

 

 

果林「まぁ実際、みんな同じ悩みを抱えているってことね」

 

 

かすみ「そうなんですか…なんかかすみんだけ…」

 

 

愛「まー実際に愛さんたちまだなんも結果残せてないのは確かだし〜」

 

 

せつ菜「部長がAqoursのところに出向いて私たちを紹介してくださって、そこからμ'sとの交流が生まれましたからね」

 

 

エマ「すごいよね、部長は。なんというかなんでもなんとかしちゃうというか。」

 

 

かすみ「だからこそ!今こそかすみんたちが立ち上がる時では!?」

 

 

璃奈「でもどうするの?立ち上がると言っても何をすればいいのかな?」

 

 

せつ菜「そうですね…例えばライブしているところを動画サイトにアップするとか…」

 

 

愛「ゲリラライブを開催するとかもいいよね!」

 

 

かすみ「歩夢先輩は何かいい案ありますか?」

 

 

歩夢「え?そうだね〜うーん。たしかにライブを動画サイトにあげるのはいいと思うんだけどそれは他のスクールアイドルもやってるから何かプラス1できたからいいかなって思うんだけど…」

 

 

果林「プラス1ね〜彼方何かいい案ある?」   

 

彼方「スヤ〜」

 

果林「こら寝ないの」

 

エマ「うーん、何がいいんだろう…」

 

せつ菜「他のスクールアイドルと差別化を図るためのプラス1…」

 

璃奈「璃奈ちゃんボード むむむ」

 

しずく「うーん、たしかに難しいですねー」

 

愛「だめだー!全然出てこないー」

 

 

かすみ「こうなったら皆さんプラス1を考えるのを今日の宿題にしましょう!」

 

果林「宿題…いいの?かすみちゃん、宿題よ?」

 

かすみ「やむを得ません…スクールアイドルのためなら多少の宿題は…」

 

しずく「その情熱、すこしは勉強に回してね、かすみさん」

 

 

かすみ「あーもうしず子、かすみん今いいこと言ったのにー!」

 

 

愛「でもたしかにかすかすの言う通り、みんなでちょっと案出さないのとねいけないかもね」

 

かすみ「その通りです、愛先輩。あとかすみんです。皆さん明日までに何ができるか考えましょう!」

 

 

果林「まぁ、かすみちゃんがそこまで言うならね…」

 

彼方「彼方ちゃんも頑張るよ〜」

 

エマ「うん!私も頑張って考えてくる」

 

 

せつ菜「はい!私もスクールアイドルを愛する者として最高の案を考えてきます!」

 

愛「よーし、みんな燃えてるねー!愛さんも頑張っていい案だすぞー!」

 

かすみ「歩夢先輩もよろしくお願いしますね」

 

歩夢「う、うん…」

 

 

 

 

〜練習終わり〜

 

 

 

しずく「かすみさん」

 

 

かすみ「なに?しず子」

 

 

しずく「今日のこと、やっぱり部長に謝っておいた方がいいと思うの」

 

 

かすみ「わ、わかってるよ。相変わらず痛いところつくなー、しず子は」

 

 

しずく「まぁわかってるならいいけど」

 

 

かすみ「かすみんだって先輩に失礼なことしちゃったって反省してるんだからね」

 

 

しずく「それならよし」

 

 

かすみ「もーなんなのー」

 

 

しずく「それじゃあ私こっちだから。」

 

 

かすみ「むー、バイバーイ」

 

 

 

 

〜夜〜

 

 

かすみ「プラス1…ダメだー!考えても出てこない……はぁ……。あ、先輩、そろそろバイト終わったかな〜電話かけてみよ」

 

 

 

かすみ「あ、もしもし先輩、バイト終わりました?」

 

 

俺「うん、とっくに終わって今風呂上がったところ」

 

 

かすみ「そうだったんですか。あ、あの…今日の…昼間はごめんなさい…その先輩に当たるようなことして」

 

 

俺「あー別に気にしてないから大丈夫だよ。それより具合悪いとかじゃない?」

 

 

かすみ「具合は最高潮にいいです!」

 

 

俺「そっか、ならよかった」

 

 

かすみ「かすみん、その…先輩が羨ましくて…。同好会の活動は学校に広まったのはいいんですけど、みんな二言目には先輩、先輩って…もちろん先輩がすごい人だって言うのはわかってます…。ただかすみんたちだって頑張ってるのに…って思って。だから今日みんなで同好会の知名度を上げるために何かできないかって考えようってなって考えたんですけど…なかなか思いつかなくて…」

 

 

俺「みたいだな」

 

 

かすみ「え?どういうことです?」

 

 

俺「かすみの相談、これで今日9人目だよ」

 

 

かすみ「9人目って…えーっ!?みなさん、先輩に聞いてたんですか?」

 

 

俺「あぁ。かすみはまだ電話だからいい方だよ。家にまできたやつらもいるから」

 

 

かすみ「家にまで…。それにやつらって…もしかして歩夢先輩だけじゃないんですか!?」

 

 

俺「うん、ほら」

 

 

愛「チィース!かすかす聞こえるー!?」

 

 

せつ菜「かすみさーん、聞こえますかー?」

 

 

歩夢「2人ともそんな大声出したら近所迷惑になっちゃうよ」

 

 

愛「あ、ごめんごめん」

 

 

せつ菜「し、失礼しました!」

 

 

 

俺「こういうこと」

 

 

かすみ「くー、かすみんも先輩の家に行けばよかったー!」

 

 

俺「もう今日は遅いからなやめときな」

 

 

かすみ「くぅー」

 

 

俺「ま、みんなアイディアが出ないってことだから、明日俺も入れてみんなで会議にするから」

 

 

かすみ「はーい…」

 

 

俺「でも、かすみ」

 

 

かすみ「はい?」

 

 

俺「いいところに気が付いたな。もっと上を目指したいって気持ちは大切だと思う」

 

 

かすみ「ですよね!さっすが先輩、わかってますね〜」

 

 

愛「ねぇーぶちょー、デュエルー、そろそろ待てないよー」

 

 

俺「はいはい、ということでかすみ、また明日な」

 

 

かすみ「はーい(なんだかすごい乗り遅れた気分…)」

 

 

 

 

〜翌日、部室〜

 

 

俺「というわけで、今日はこの同好会とみんなの知名度をあげるために何がいいか考えていこう」

 

 

果林「結局、みんな部長を頼ってたのね」

 

 

エマ「うん…考えてもなかなか出てこなくて…」

 

 

彼方「彼方ちゃんも考えたら眠くなっちゃったよ〜」

 

 

かすみ「彼方先輩はいつも眠いじゃないですかー」

 

 

彼方「失礼しちゃうな〜かすみちゃん。今日の彼方ちゃんはお目々パッチリだぞ〜」

 

 

しずく「それでどうしましょうか」

 

 

俺「あぁ、昨日せつ菜と璃奈に頼んで他の同好会がどんなことをやってるか調べてきてもらったんだ」

 

 

愛「おー!りなりー偉いぞー!」

 

 

璃奈「えへへ、璃奈ちゃんボード テレテレ。ネットのことなら任せて」

 

せつ菜「私もかすみさんほどではありませんがたくさん調べてきました!どうぞ見てください!」

 

 

果林「へぇ〜他の学校はいろんなことをやってるのね〜」

 

 

愛「あー、これμ'sとA-RISEじゃない?」

 

 

エマ「2組ともいろんなことをしてるだね。μ'sは学校説明会の時にライブをしたんだー。A-RISEは…」

 

 

しずく「やはりA-RISEは大会での優勝が多いですね」

 

 

歩夢「やっぱりμ'sもA-RISEも誰もが思いつくところでしっかりと実績を残してるね…」

 

 

せつ菜「やはりそれが有名な一因なのでしょうか…」

 

 

 

俺「それもあるけど、2組は自分たちらしさを理解していてそれを最大限いかせる場所を知ってるんじゃないかな」

 

 

果林「自分たちらしさ…」

 

 

かすみ「かすみんたちらしさってなんでしょう…?かすみんらしさといえばちょーかわいいってところなんですけど…」

 

 

愛「うーん、愛さんたちらしさかーうーん」

 

 

俺「あると思うよ。」

 

 

彼方「ダメだ〜考えたら眠くなってきちゃったよ〜」

 

 

愛「こら、カナちゃん寝ないで」

 

 

せつ菜「私たちらしさ…」

 

 

俺「せつ菜は特にわかると思うんだけど」

 

 

せつ菜「私ですか?」

 

 

俺「あぁ、それを巡って俺とデュエルしたしな」

 

 

せつ菜「思い出しました!私たち同好会が再始動した時のことを!」

 

 

愛「なになに教えて、せっつー」

 

 

せつ菜「はい!私たちは最初目指す所がお互いバラバラでした。ですが、部長が気づかせてくれたんです。たとえ目指すべき方向が違ってもバラバラだったとしてもそれを認め合い補っていき前に進むことができる 私たちにはそれができるって!」

 

 

愛「そっかー、愛さんたちにはそれがあったね!」

 

 

果林「たしかに目指すところがバラバラなのにそれでも前に進める同好会はそうはないかも」

 

 

エマ「うん!でも私たちならそれができる!」

 

 

かすみ「さっすが先輩〜。でも〜かすみんは最初からわかってましたよ〜」

 

 

しずく「はいはい、かすみさん、あからさまな嘘はやめようね」

 

 

かすみ「むー、嘘じゃないもん!」

 

 

璃奈「かすみちゃん、顔に嘘って書いてある…」

 

 

かすみ「もー、りな子までー!」

 

 

歩夢「うん、私たちならバラバラでも前に進める!」

 

 

せつ菜「ですが、それで何ができるでしょうか…」

 

 

果林「そうね…ソロライブは安直すぎよね」

 

 

俺「いや、いいんじゃないか。ソロで9人がライブやってるところってあんまり無いみたいだし、みんな全体での曲が多いんだ」

 

 

愛「ならソロライブは決まりだね!でもなんかあと一声欲しいな〜」

 

 

しずく「えぇそうですね…何かあるでしょうか…?」

 

 

璃奈「大会…」

 

 

かすみ「ん?」

 

 

璃奈「ソロで大会に出てみるのはどうかな?」

 

 

しずく「たしかにμ'sもA-RISEもグループでの大会の優勝経験はありますが、ソロでの出場はありませんね…」

 

 

せつ菜「それです!さすがです!璃奈さん!私たちが大会でいい結果を残せば各々1人1人が目指す場所があって1人1人が活躍する、そんなグループなんだ!ってところがわかってもらえる気がします!」

 

 

果林「たしかにせつ菜の言う通りね…いいんじゃない?大会?」

 

 

彼方「でもそんなに都合よく大会があるかな〜」

 

 

俺「それはどうかな?」

 

 

彼方「え〜?」

 

 

俺「これ」

 

 

かすみ「スクールアイドルデュエルCS(チャンピオンシップ)…?」

 

 

俺「そう、全国各地で行われる、簡単に言っちゃえばスクールアイドルを対象にしたデュエルの大会さ。エリアはこの前のデュエルカーニバルと同じようなエリア分けがされてるんだ。出場方法はグループ出場と個人出場に別れていてμ'sはグループ出場するって。で、うちは個人出場しようかなって思って」

 

 

果林「へぇー、でもずいぶん準備がいいわね」

 

 

俺「え?まぁ…たまたま見つけたんだよ…」

 

 

歩夢「いいんじゃないかな。この大会。この大会に出ていい結果を残せれば私たちのこともっと知ってもらえると思う」

 

 

愛「それにー、大会でいい結果を残してそっからソロライブすれば知名度倍増でしょー!」

 

 

璃奈「璃奈ちゃんバード ワクワク」

 

 

せつ菜「はい!燃えてきましたね!」

 

 

エマ「うん!私もすごく楽しみ!」

 

 

彼方「彼方ちゃんもさらにお目々パッチリだぞ〜」

 

 

しずく「満場一致ですね」

 

 

俺「ということで、早速こっちでエントリーしておくから、明日から早速ビシバシ指導していくらみんな覚悟しろよ」

 

 

みんな「はい!」

 

 

 

 

 

〜帰り道〜

 

 

歩夢「ねぇ、本当は最初からこうなるのわかってたんじゃないの?だから大会もちゃんと調べてたとか」

 

 

俺「ま、可能性はあるかなって思ってたよ。けどやるかやらないかはみんなが決めることだから、だから俺は敢えて口出さなかったんだ」

 

 

歩夢「ふふ、やっぱりあなたって部長に向いてるね」

 

 

俺「そう?」

 

 

歩夢「うん…これかも私たちを導いてね “部長”」

 

 

俺「うん、任された」

 

 

歩夢「(ふふ、頼りにしてるよ、これまでもこれからも)」

 

 

俺「ん?何か言った?」

 

 

歩夢「ううん、なんでもないよ。さ、帰ろう」

 

 

俺「うん」

 

 

 

これからスクールアイドルCSに向けた日々が始まる。

 

 

to be continued…


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