ついに始まったスクールアイドルCS、東京ブロック決勝戦。
歩夢の対戦相手はUTX学院3年の統堂英玲奈さん。
俺と一度戦ったことのある相手。
だからこそ英玲奈さんの強さは知っている。
そして、勝敗は……。
歩夢「……私の負け…」
歩夢ライフ→0
実況「き、決まったー!!優勝はUTX学院 統堂英玲奈さん!!」
英玲奈「いいデュエルだったな」
歩夢「えぇ、ありがとうございました…。」
英玲奈「悔しいか?」
歩夢「え?」
英玲奈「悔しいかと聞いている」
歩夢「それは悔しいですけど…」
英玲奈「だろうな、きっとツバサも同じ気持ちだったんだろうな」
歩夢「え?」
英玲奈「けど、ツバサはそのあとも観衆の期待に応えた。見てみろ」
歩夢「え…すごいこんなにも盛り上がっている…こんな歓声…聞いたことない…」
英玲奈「そうか、でもこの歓声は私たちのデュエルがもたらしたものだ。なら今はこの歓声の期待に応えなければいけないんじゃないのか。それがスクールアイドルの役目の1つだと思う。泣くのはそのあとでも遅くない」
歩夢「…はい…わかりました!皆さん!たくさんの声援ありがとうございました!!」
歩夢は観客に一礼する。
歩夢はみんなの元に戻ってくる。
歩夢「ごめん、みんな負けちゃった…」
愛「ううん、歩夢は本当によくやってくれたよ、愛さんたちの誇りだよ」
せつ菜「最後まで素晴らしいデュエルでした!」
璃奈「璃奈ちゃんボード 感動!」
果林「歩夢、本当にお疲れ様」
エマ「はい、お水だよ」
歩夢「ありがとう」
彼方「彼方ちゃんの膝枕はどう〜?」
かすみ「彼方先輩、歩夢先輩はそろそろ表彰式ですよ」
彼方「そっか〜じゃあまたあとでね〜」
しずく「歩夢さん、本当凄かったです。」
歩夢「ありがとう、あ、私もう行かなきゃ」
そして表彰式が行われた。
3位決定戦ではツバサさんが勝利し、表彰台には英玲奈さん、歩夢、ツバサが立っていた。
果林もベスト8に入賞ということで表彰されていた。
歩夢はA-RISEの3人の中で唯一入賞した歩夢はかなりインタビューを受けていた。
インタビューが終わり、閉会式が行われ、帰宅の時間になった。
俺たちが集まっているところにA-RISEの3人がきた。
ツバサ「上原さん、それに虹ヶ咲学園の皆さん、今日はありがとう」
歩夢「い、いえ、こちらこそありがとうございました。」
ツバサ「朝香さん」
果林「私?」
ツバサ「あなたのデュエルって本当大胆なのね、勉強になったわ」
果林「A-RISEに褒められるなんて…」
英玲奈「それだけじゃない」
あんじゅ「ほかのみんなもいいデュエルだったわ」
彼方「えへへ〜それほどでも〜」
英玲奈「正直、君たちがここまでやるとは思っていなかった。入賞したのは上原歩夢、朝香果林の2人だけかもしれないだが」
ツバサ「みんなはまだまだ可能性を秘めている。そんな気がする」
かすみ「もちろんです!かすみんの可能性は無限大です!」
愛「はーい、かすかすは静かにしてようねー今大事な話してるからー」
かすみ「かすみんです!」
英玲奈「スクールアイドルとしてもデュエリストとしてもまだこれからかもしれない。だがいずれ、いやもうすでに君たちは私たちの脅威となったようだな」
あんじゅ「また戦えることを楽しみにしているわ、今度はステージの上でもね」
せつ菜「はい!もちろんです!」
ツバサ「それじゃあ私たちはここで失礼するわ」
そう言ってA-RISEの3人は去っていった。
果林「それじゃあ私たちも帰りましょうかね」
しずく「そうですね」
彼方「彼方ちゃんもねむねむだよ〜歩夢ちゃんごめんね〜膝枕はまた今度でいい?」
歩夢「はい、いつでもいいですよ」
愛「よーしそれじゃあ帰ろっか」
俺「みんな本当にお疲れ様。明日は休みだからしっかり休んでね」
かすみ「はーい」
俺たちは解散した。
〜帰り道〜
歩夢「ごめんね」
俺「え?」
歩夢「優勝…できなくて…」
俺「いや全然だよ、歩夢は本当によくやってくれたよ」
歩夢「本当はあなたに優勝のトロフィーあげたかったんだけど…」
俺「そっか…」
歩夢「英玲奈さんに言われたの…あの会場の歓声は私たちのデュエルがもたらしたものだって。そして私たちはその歓声に応えなきゃいけないって。やっぱり英玲奈さんはさすがだな、もっと見習わないと…」
俺「うん」
歩夢「あの歓声凄かった…きっとμ'sとAqoursのみんなは何度も何度もあの歓声を体験してるんだなって」
俺「でも2組とも最初からそうだったわけじゃないと思うよ」
歩夢「え?」
俺「ちょっとずつ、ちょっとずつ努力を重ねてそして今のμ'sとAqoursがある。もちろんA-RISEも。」
歩夢「うん」
俺「だから、今日の大会は始まりの一歩だな。これから歩夢たちが前に進んでいくための始まりの一歩。あの歓声、いやもっともっと大きな歓声を聞けるようにしていこう。そして見ている人たちに歩夢たちの思いを届けられるようにしよう」
歩夢「うん!」
俺「よし、その意気だ。」
歩夢「あとね…英玲奈さんがもう1つ言ってたの」
俺「なんて?」
歩夢「泣くのは歓声に応えてからでも遅くないって…」
俺「そうか…」
歩夢「いいかな…?」
俺「うん」
歩夢は大きな声で泣いた。
久しぶりに見た歩夢の涙。
けど、あの時見た涙とは違う。
これは前に進むための涙だ。
だから今日はたくさん泣かせてあげよう。
〜翌日〜
インターホンがなる
俺「歩夢どうした?」
歩夢「ごめん、起こしちゃった?」
俺「いや、起きてたけど。なんかこの時間に起きるのが身体に染みついたみたい」
歩夢「ふふ、私も。ねぇ、サンドイッチ作ったんだけどよかったら朝ご飯に食べない?」
俺「おっ、いいね。食べよう、今コーヒー入れるから、さぁ、あがって」
歩夢「ありがとう、お邪魔しまーす。」
歩夢「ねぇ、今日の予定は?」
俺「特に予定はないかなー」
歩夢「そっかー、ねぇよかったら部室行かない?」
俺「部室?」
歩夢「うん…なんというか家に行ってても落ち着かなくて…」
俺「わかった、いいよ。学校いくついでに買い物行ってもいい?」
歩夢「もちろん」
俺たちは家を出て買い物を済ませたあと部室に向かった。
俺「あれ、鍵が開いてる…しかも電気が誰がいるのかな」
俺は部室のドアを開ける
愛「あ、ぶちょー、歩夢ー!おっつー!」
歩夢「愛ちゃん、璃奈ちゃん、しずくちゃん来てたんだ」
璃奈「家にいても落ち着かなくて…。そしたら愛さんが部室に行かないかって誘ってくれて…。しずくちゃんとかすみちゃん誘ったらしずくちゃんが来てくれて」
しずく「私も皆さんと同じで、何故かじっとしてられなくて…」
愛「そーそーかすかすもくればよかったのに〜。あっ、ぶちょーも歩夢もそこのお菓子好きなだけ食べていいからね〜」
歩夢「ありがとう」
すると
せつ菜「皆さんいらっしゃったのですね!」
愛「おっ、せっつー!おっつー!」
せつ菜「お疲れ様です…。なんか家にいてもじっとしてられなくて…」
愛「あー、愛さんたちと同じだねー」
再び部室のドアが開く。
果林「あれ?みんなも来てたの?」
エマ「私たちだけじゃなかったんだね」
彼方「みんな考えてることは同じか〜」
俺「結局かすみ以外は勢揃いか」
歩夢「あ、彼方さん、約束の…」
彼方「あ、膝枕だね〜、いいよ〜おいで〜」
エマ「ふふ、歩夢ちゃん可愛い」
かすみ「はあはあ、あれ?皆さんお揃いで」
璃奈「かすみちゃん、結局来たんだ」
かすみ「こ、来ないとは言ってないもん!ちょっと用事があるって言っただけだもん」
果林「結局全員揃ったわね…」
愛「まーいいんじゃない?考えることはみんな同じなんだよ、さぁ、みんな愛さんとりなりーが買ってきたお菓子食べて食べて」
かすみ「それじゃあいただきまーす!」
エマ「たまにこうやって部室でまったりするのもいいね」
果林「そうねー」
彼方「うんうん」
かすみ「彼方先輩はいつもまったりしてるじゃないですか〜」
彼方「いつもじゃないよ〜ほら今日は歩夢ちゃんを膝枕で癒してあげてるし」
かすみ「って本当だ!」
歩夢「ふふ、準優勝特典かな」
せつ菜「皆さん、これを見てください!」
愛「んー?どったの?」
せつ菜「今、生徒会のサーバーにアクセスしたのですが、同好会への問合せがこんなにも…」
愛「マジ!?」
しずく「すごい数ですね…」
俺「あぁ、もしかしたら俺の時より多いかも…」
果林「すごいじゃない歩夢!」
歩夢「そんな私だけじゃあ…」
せつ菜「たしかに歩夢さんへ宛のものもかなりありますが、果林さん宛、それに同好会宛のものもだいぶあります!」
璃奈「それってもしかして…」
かすみ「かすみんたち、ちょー有名人になっちゃった!?」
エマ「それに今日は日曜日だから」
俺「明日になればもっと問合せくるかもな」
彼方「え〜彼方ちゃんインタビューとかされても寝ちゃいそう…」
かすみ「そこは安心してください!かすみんがちゃーんと彼方先輩の代わりに答えておきますから〜」
彼方「本当に任せて大丈夫かな〜?」
俺「これもみんなが頑張った証だよ」
せつ菜「私たちの頑張った証…」
俺「こりゃ明日からインタビュー三昧だな。特に歩夢と果林、インタビューはすごい時間かかるぞ〜。経験者の俺が言うんだから間違いない」
果林「ま、まぁ私はモデルの仕事でそういうの慣れてるし、問題は歩夢ね」
歩夢「ちゃんと答えられるかな…」
せつ菜「心配はいりません!こういうインタビューは部長も同伴なら許可するようにすればいいんです!」
果林「そうね、部長が歩夢をフォローすれば大丈夫ね」
歩夢「あなたはそれはそれでもいい?」
俺「え?あぁ、もちろん」
歩夢「よかった、あなたと一緒なら安心だね」
かすみ「むー、また歩夢先輩ばっかり…」
俺「さ、今日はゆっくりできる日だから思う存分羽伸ばそう。明日からきっと忙しくなるぞ」
〜翌日〜
俺の予想は的中し、同好会は登校際にも声をかけられ、放課後はインタビューが押し寄せた。
練習があるのでスケジュールを決め、なるべくインタビューで練習の時間をなくさないようにした。
歩夢「ふぅ…」
愛「歩夢、お疲れ様」
歩夢「あ、愛ちゃんありがとう」
せつ菜「部長もお疲れ様です」
俺「あぁ、ありがとう」
果林「にしても今回のインタビューは思ってたより長いわね…」
インタビューを終え帰宅しようとする俺たち。
すると校門の前に見覚えのある9人がいた。
穂乃果「あ、いたいた!おーい!」
せつ菜「あれは…」
俺「穂乃果!?」
穂乃果「ごめーん、急に来ちゃった〜」
海未「すみません、今日は遅いから別の日にしようって言ったのですが、穂乃果がどうしてもというので…」
俺「それで穂乃果に押し切られて来たってわけか。ま、いつものパターンだな」
海未「返す言葉もありません…」
ことり「あはは、急に来てごめんね」
俺「いや、全然。あっそうだ、穂乃果とことりと海未以外は、ニジガクのみんな初めてだったなみんな紹介するよ、こっちが」
絵里「3年の絢瀬絵里よ」
希「同じく3年の東條希、よろしくね」
にこ「そして私が宇宙1のスーパーアイドル、矢澤にこよ!」
希「あちゃ〜にこっちまたやってもうたね」
にこ「ま、またって何よ!」
俺「だってさ、かすみ」
かすみ「え?かすみんですか?」
俺「あれ?かすみはどこ1のアイドルなんだっけ?」
かすみ「ふふふ、よくぞ聞いてくれました。かすみんは…銀河1のアイドルなのです!」
愛「あぁ〜かすかす、こっちもやっちゃったね〜」
かすみ「い、今のは先輩がいけないんですよ!!」
俺「ごめんごめん、それから」
凛「1年の星空凛にゃ」
花陽「1年の小泉花陽です」
真姫「1年の西木野真姫よ」
せつ菜「うわーあの憧れのμ'sが勢揃いだー、あ、あのサインもらってもいいですか?」
にこ「サイン〜?そういうのは事務所を通してもらえるかしら?」
希「にこっち事務所なんて所属してないやん」
にこ「う、うるさいわね!例えよ、例え!」
希「そういえばしずくちゃん、璃奈ちゃん、かすみちゃん久しぶり」
しずく「えっと…どこかお会いしましたっけ?希さんのようなお方とお会いしていたら忘れるはずがないのですが…」
希「あー、そっかあの時はうち、変装してたあらね。それじゃあこれから虹ヶ咲のこれからを占ってあげようか?」
しずく「もしかして…」
璃奈「希さんってあの時の…」
かすみ「えっとーなんかあったけー?」
しずく「はぁかすみさんってば」
璃奈「希さんってあの時、遊園地にいた占い師さん?」
希「正解」
かすみ「えー!?そうだったんですかー!?かすみん全然気付かなかった…」
希「ふふ、それだけうちの変装が完璧だったってことやね」
かすみ「あー、そうだ思い出した!希さん!あの時出来なかったかすみんと先輩のこれからを占ってください!!」
希「えーとそれはまた今度ね、カードがそう告げるんや」
かすみ「むー、ならしょうがないですね」
真姫「穂乃果、今日は大事な用があって来たんじゃないの?」
穂乃果「あぁ、そうだった!歩夢ちゃん!この前のスクールアイドルCS決勝戦、凄かったね!私感動しちゃった!」
歩夢「ありがとう、穂乃果ちゃん」
穂乃果「そこでなんだけど、今度の日曜日、私とデュエルして欲しいんだ!」
歩夢「私と!?」
穂乃果「うん!」
璃奈「でもたしか前の日、今度はスクールアイドルCS団体戦の日じゃ」
穂乃果「だからだよ!この大会で私たちが優勝できるかそれはわからない。でも私はもちろん優勝するつもり!それでね、大会直後の盛り上がっている時、私たちのデュエルをライブ配信すればもっともっとスクールアイドルを盛り上げられるんじゃないかなって」
せつ菜「それはすごいいいアイディアですけど…」
絵里「そうね、これで大会で結果が残せなければ意味がない。そう言いたいのよねせつ菜」
せつ菜「え、あ、いや」
絵里「ごめんなさい、意地悪を言ったつもりじゃないんだけど。でもあなたの言う通りよ。だからこそ私たちは今日という日のために必死に練習を重ねてきた。」
にこ「そうよ、にこにーは生半可な覚悟でものを言ったりしないわ」
真姫「まぁデュエルをするのはニコちゃんじゃないんだけどね」
にこ「ぎく」
花陽「ま、まあまあ。でも」
凛「凛たちは優勝あるのみにゃ!」
海未「穂乃果はこうと決めたら折れないので」
ことり「そこが穂乃果ちゃんのいいところなんだよ」
俺「どうする?歩夢」
歩夢「うん、もちろんそのデュエル、引き受けるよ。穂乃果ちゃんとはいつかデュエルしてみたいって思ってたから。それにあのμ'sのリーダーとデュエル、あなただったら絶対に断らないでしょ」
俺「そうだな」
穂乃果「ありがとう!」
俺「もしかしてそれを伝えるためにわざわざ来てくれたの?」
穂乃果「えへへ」
海未「ほらだから電話で済む話だと…」
穂乃果「だって〜こういうのはちゃんと面と向かって言うのが決闘者の礼儀かな〜って思って」
海未「もう穂乃果は…」
俺「いや、海未いいんだ。海未も穂乃果もありがとう。俺も、いや俺たちもμ'sに会えてよかったよ」
穂乃果「本当!?」
せつ菜「はい!憧れのμ'sとお会いできて私感激です!!」
絵里「それじゃあ、私たちも帰るわ」
俺「なら駅まで送っていくよ」
穂乃果「本当!?ありがとうー!」
海未「すいません、突然きたのにお気遣いいただいて…」
愛「なら愛さんも行くー!愛さんみんなともっとお話したい!」
せつ菜「ではみんなで行きましょう!」
海未「本当になんというか…すいません」
果林「気にしないで海未ちゃん、私たちが好きでやってるから」
そしてμ'sを駅まで送り俺たちはそれぞれ帰宅した。
そして土曜日、俺たちはμ'sの応援がてら団体様の見学に行った。
果林「さすがはμ'sが出るとだけあって人が多いわね〜」
俺「あ、あそこだ」
穂乃果「あっ!みんなー!こっち、こったー!」
海未「すみません、応援まで来てもらって…」
せつ菜「今日はμ'sの皆さんのデュエル、見学させてもらいます!」
にこ「ちゃーんとにこにーのデュエルを見ておくのよ!特にかすみ!」
かすみ「え〜わかりました〜」
しずく「真姫さん、今日は頑張ってくださいね」
真姫「え?う、うん…ありがとう」
凛「あれ〜真姫ちゃん赤くなってるにゃ〜」
真姫「な、なってないわよ!」
絵里「みんなそろそろ始まるわよ」
希「それじゃあまたあとで」
そして大会は開催された。
そして…
実況「き、決まったーー!優勝は音ノ木坂学院のμ'sです!!」
大方の予想通り、μ'sは大会を制覇した。
そして翌日…
凛「準備OKにゃ!」
璃奈「こっちもばっちり」
穂乃果「よーし、それじゃ」
μ'sとニジガク。それぞれ視聴者に自己紹介をし今回の配信の旨を伝えた。
やはりμ'sが参加しているとあってか視聴者の数はどんどん増えていく。
そしてデュエルの時が来た。
穂乃果「いくよ、歩夢ちゃん」
歩夢「うん!」
2人「デュエル!!」
to be continued…