スクスタの主人公が男で決闘者だったら   作:トモカズ

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特別編 「夢のせつ菜」

 

〜とある日、部室〜

 

 

せつ菜「お疲れ様です!」

 

 

せつ菜は部室のドアを開ける。

 

 

せつ菜「あれ?誰もいない…。これは…部長デュエルディスク…。部長、デュエルディスク置いたままどこに行ったんだろう…お手洗いかな…」

 

 

 

せつ菜はデュエルディスクを手に取る。

 

 

せつ菜「部長のデュエルディスク改めて見ると変わった造りしてるな〜。どのあたりがサイバースと繋がってるんだろう」

 

 

 

その時、デュエルディスクが眩く光る

 

 

せつ菜「な、何!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜「ん…ここは…」

 

 

 

せつ菜が目を覚ますと見知らぬ光景が広まっていた。

 

 

せつ菜「ここは一体どこなんだろう…。あのビル…Gって書いてあるけど、見たことないな…」

 

 

 

そこにギターケースを背負った少女が通る。

 

 

 

せつ菜「あ、あの」

 

 

???「私?」

 

 

せつ菜「は、はい!あのすいません、私どうやら道に迷ってしまったようで…。ここは一体どこかなのでしょうか?」

 

 

???「ここはゴーハ市よ」

 

 

せつ菜「ゴーハ市?どこかで聞いたことがあるような…」

 

 

 

せつ菜が会話していると小学生と思しき子供たちが前を通り過ぎる。

 

 

 

少年A「なあなああっちの広場でラッシュデュエルしようぜ」

 

 

少年B「うん、やろう」

 

 

 

せつ菜「ラッシュデュエル!?たしか前に部長は夢の中でやったって言っていたデュエル…。ということは私は今夢を見ている…?夢にしてはリアル過ぎるような…」

 

 

???「あの…」

 

 

せつ菜「あぁ、いえなんでもありません。ところでこのゴーハ市ではラッシュデュエルが流行っているんですか?」

 

 

???「えぇ」

 

 

せつ菜「やっぱり!思い出しました。私も知人からこのゴーハ市とラッシュデュエルのこと聞いていたんです!それでいつか私もラッシュデュエルをしたいって思っていたんです!」

 

 

???「そ、そう…」

 

 

 

せつ菜「はい!あ、申し遅れました、私、中が…じゃなくて優木せつ菜と申します!あなたは?」

 

 

???「私は霧島ロミン」

 

 

 

せつ菜「ロミンさんですか。なんか不思議です。ロミンさんとは初めて会った気がしないんです。なんというか不思議な繋がりで結ばれているというか…。あ、すいません、私変なこと言いましたね。」

 

 

せつ菜「そういえばロミンさんもラッシュデュエルをするんですか?」

 

 

ロミン「まぁ一応…」

 

 

せつ菜「そうなんですか!?私もラッシュデュエル用のカードを持ってればロミンさんとラッシュデュエルできたのですが」

 

 

 

 

するとさっきの少年たちがもめている声が聞こえてくる。

 

 

少年A「だからなんでラッシュデュエルしちゃいけないんだよー!」

 

 

少年B「そうだそうだ!」

 

 

 

せつ菜「何やら揉めているようですね、私ちょっと見てきますね」

 

 

ロミン「あ、ちょっと…」

 

 

 

井矢見「いいか、このゴーハ市ではラッシュデュエルは禁じられてるんだよ」

 

 

少年A「そんなの聞いたことないぞー!」

 

 

少年B「そうだそうだ」

 

 

井矢見「お前たち知らないのか、ラッシュデュエルの動画はアップされても全て削除されてる。それだけじゃない、ネットのラッシュデュエルに関する情報は全て削除されてる。これはつまりゴーハ市でラッシュデュエルが禁止されてるってことなんだよ!」

 

 

少年A「そ、そんなのあんまりだよ」

 

 

少年B「そうだ!そうだ!」

 

 

 

少年たちが揉めているところにせつ菜がやってくる。

 

 

せつ菜「どうしたのですか?は!?あなたはワンダーフォーゲル部の井矢見さん!?」

 

 

井矢見「はぁ?お前誰だ?それに俺はワンダーなんとか部になんて入ってないぞ」

 

 

せつ菜「そ、そうでしたか…失礼しました。(名前が同じそっくりさんなのかな…)」

 

 

少年A「お姉ちゃん聞いてよ、このお兄ちゃんがラッシュデュエルやっちゃダメって言うんだ」

 

 

少年B「僕たち毎日ラッシュデュエルするが楽しみなのに…」

 

 

せつ菜「そうなんですか…。井矢見さん、どうしてこの子たちがラッシュデュエルをしてはいけないんでしょうか?」

 

 

井矢見「何度も説明するのもめんどくさいな、とにかくこのゴーハ市ではラッシュデュエルしちゃいけないっていう決まりなんだよ」

 

 

少年A「嘘だ!そんなのお兄ちゃんが勝手に決めたことじゃないか!」

 

 

少年B「そうだ!そうだ!そんな決まりも法律もどこにもないぞ!」

 

 

井矢見「う、うるさい!年上の言うことを聞かないと痛い目に合わせるぞ」

 

 

 

せつ菜「ちょっと待ってください!」

 

 

井矢見「なんだよ」

 

 

せつ菜「事情はわかりました。つまりあなたが勝手に作ったルールでこの子たちはラッシュデュエルできなくなろうとしてるわけですね」

 

 

少年A「うん、そうなんだよ」

 

 

少年B「お姉ちゃんなんとかして」

 

 

せつ菜「任せてください!井矢見さん!あなたの個人的な理由でこの子たちの大好きなことができなくなるのは見過ごせません!この子たちには、いや世界中のみんなは自分の大好きを大切にする権利があるんです!ましてや年上ならもっともっと年下の子たちの大好きを大切にしてあげないといけないじゃないでしょうか?」

 

 

井矢見「偉そうに…。ならどうする?」

 

 

せつ菜「デュエルです!デュエルで私が勝ったらこの子たちに自由にラッシュデュエルをさせてください!」

 

 

井矢見「なら俺が勝ったらこいつらが持ってるカード全部いただくぜ!」

 

 

せつ菜「ま、待ってください!それはあんまりです、渡すなら私のカードを渡します!」

 

 

井矢見「ほぅ、ならお前のカードを追加だ!」

 

 

せつ菜「そんな…」

 

 

井矢見「怖気付いたか?」

 

 

 

少年A「お姉ちゃん、僕のカードならいいよ」

 

 

少年B「僕も」

 

 

せつ菜「2人とも…」

 

 

少年A「お姉ちゃん、初めてあったけどここまで僕たちの味方してくれた人ははじめてだよ。だからも僕のお姉ちゃんの役に立ちたい。」

 

 

少年B「僕も。お姉ちゃんはなんかヒーローみたいでかっこいい!」

 

 

せつ菜「ヒーロー、私が…。ありがとうございます!2人のためにも私絶対に勝ちます!」

 

 

井矢見「条件を飲むようだな。ならデュエルはラッシュデュエルでつけよう」

 

 

せつ菜「ラッシュデュエル!?私…カード持っていない…」

 

 

井矢見「おや?なら俺の不戦勝だな!」

 

 

ロミン「カードならあるわ」

 

 

せつ菜「ロミンさん!?」

 

 

ロミン「せつ菜さん、私のカードを使って」

 

 

せつ菜「いいんですか!?」

 

 

ロミン「うん、さっき私も思ったの。せつ菜さんとはなんか不思議な繋がりを感じるの。第6感ってやつかな」

 

 

せつ菜「ならそれは多分リンクセンスですね!」

 

 

ロミン「リンクセンス…?」

 

 

せつ菜「はい!私の知人にそのリンクセンスが優れた人がいるんですけど、その人によると言葉では表せない何かを感じることが多々あるらしいんです。特に何か繋がりを感じる時とか。だから多分、私とロミンさんもリンクセンスで繋がっているんだと思います!」

 

 

ロミン「リンクセンスか…覚えておくわ」

 

 

せつ菜「はい!」

 

 

ロミン「せつ菜さん、ラッシュデュエルのルールはわかる?」

 

 

せつ菜「はい!部長に聞いたのでバッチリです!」

 

 

ロミン「部長…?」

 

 

せつ菜「あぁ、すいません、私の部活の部長が私にラッシュデュエルについて教えてくれたんです。あ、そのリンクセンスが優れてる人が部長なんですよ!」

 

 

ロミン「そうなんだ」

 

 

せつ菜「はい!とっても頼りになる人です!」

 

 

井矢見「デッキを調達したか…。まあいい、即興のデッキで勝てるほど俺は甘くないぜ。いくぞ!」

 

 

ロミン「せつ菜さん、頑張って」

 

 

せつ菜「はい!行きます!」

 

 

 

 

2人「ラッシュデュエル!!」

 

 

互いのライフは4000

 

 

 

 

井矢見「先攻は俺がもらう。俺のターン、ドロー!セイント・バード、グレムリン、シルバー・フォングを召喚!そしてグレムリン、シルバー・フォングをリリースしてマックス・レイダーをアドバンス召喚!」

 

 

 

せつ菜「ラッシュデュエルは通常召喚を何度でも行える。モンスター3体召喚からのアドバンス召喚…ラッシュデュエルならではの戦法ですね」

 

 

 

井矢見「カードを1枚セットしてターンエンドだ。」

 

 

 

せつ菜「行きます!私のターン!スペル・アーチャー、魔獣ウォルフラム、ダーク・ソーサラーを召喚します!」

 

 

井矢見「ほう、少しはできるみたいだな」

 

 

せつ菜「さらにスペル・アーチャーをリリースして風使いトルネをアドバンス召喚!トルネのの効果!手札の魔法使い族モンスター はぐれ使い魔を墓地に送り、マックス・レイダーを守備表示にします!」

 

 

 

井矢見「ち、面倒なことを…」

 

 

 

せつ菜「バトルです!ダーク・ソーサラーでマックス・レイダーを攻撃!!」

 

 

井矢見「罠発動!地縛霊の誘い!ダーク・ソーサラーの攻撃対象をセイント・バードに変更する」

 

 

 

せつ菜「なら、風使いトルネでマックス・レイダーを攻撃です!続けて魔獣ウォルフラムでダイレクトアタックです!」

 

 

井矢見ライフ4000→2900

 

 

せつ菜「私はこれでターンエンドです」

 

 

井矢見「少しはやるようだな。俺のターン、手札が5枚になるようにドロー!きた!俺様の切り札が!俺はリザード兵、レッサー・ドラゴン、セイント・バードを召喚!そしてリザード兵をリリースしてアドバンス召喚!こいつが伝説級のモンスターで俺様の真のエース!こい!デーモンの召喚!」

 

 

 

少年A「デーモンの召喚!?」

 

 

少年B「あのお兄ちゃんあんなレアカードを…」

 

 

 

ロミン「そんなにすごいの?あのモンスター…」

 

 

せつ菜「デーモンの召喚…レベル6にして攻撃力2500…あのブラック・マジシャンと同じ攻撃力を持つモンスター…たしかにラッシュデュエルにおいては伝説級のモンスターかもしれませんね…」

 

 

井矢見「さらにフィールド魔法 山を発動!これにより、セイント・バードとレッサー・ドラゴンの攻撃力は200アップする!」

 

 

せつ菜「相手モンスターの攻撃力が全てこちらのモンスターの攻撃力を上回った…」

 

 

井矢見「バトルだ!まずはセイント・バードでダーク・ソーサラーを攻撃!」

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

せつ菜ライフ4000→3800

 

 

井矢見「続けてレッサー・ドラゴンで魔獣ウォルフラムを攻撃!」

 

 

せつ菜ライフ3800→3500

 

 

 

井矢見「これで最後だ!デーモンの召喚で風使いトルネを攻撃!」

 

 

せつ菜「くっ」

 

 

せつ菜ライフ3500→2600

 

 

井矢見「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

少年A「お姉ちゃんのモンスターがいなくなっちゃった…」

 

 

少年B「で、でもラッシュデュエルなら逆転の可能性が残ってるはずだよ」

 

 

ロミン「そうよ、だから2人ともせつ菜さんを応援しないと」

 

 

せつ菜「私のターン、5枚ドロー!私はモンスターを3体セット、そしてカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

井矢見「おいおい、それだけかよ。さっきまでの威勢はどうした。このデュエル楽勝だな、俺のターン、5枚ドロー!魔法カード 貫通!をデーモンの召喚を対象に発動!これにより、デーモンの召喚が守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える!バトルだ!まずはレッサー・ドラゴンで右のセットモンスターを攻撃!」

 

 

 

せつ菜「スペル・アーチャー…」

 

 

井矢見「続けて左のセットモンスターをセイント・バードで攻撃!」

 

 

せつ菜「ファイア・ゴーレム!」

 

 

井矢見「これで勝負あったな!デーモンの召喚で真ん中のセットモンスターを攻撃!」

 

 

せつ菜「まだです!罠発動!火の粉のカーテン!墓地に魔法使い族がいることによりデーモンの召喚の攻撃力を500ダウンさせます!」

 

 

 

井矢見「今更小賢しい真似を!」

 

 

 

せつ菜「セットモンスターはクリボット。よって私に1800のダメージが入ります…」

 

 

 

せつ菜ライフ2600→800

 

 

井矢見「俺はこれでターンエンド。ちっ、命拾いしたか」

 

 

少年A「今度こそ、絶対絶命だよ〜」

 

 

ロミン「大丈夫、せつ菜さんならきっと」

 

 

 

井矢見「もう諦めたらどうだ?今諦めるならこいつらのカードだけで勘弁してやるぜ?」

 

 

せつ菜「諦める…?それは私がですか…?」

 

 

井矢見「お前以外に誰がいるんだよ」

 

 

せつ菜「生憎ですが、私はデュエルで諦めるなんてことはしません。私の大切な人が教えてくれたことです。デュエルは最後まで何が起きるかわからない。だから最後まで戦い抜くと。それに私にはライフも、次のドローも残っている。なのにどうして諦めなければいけないのでしょうか、私にはまだ可能性が残されているんです」

 

 

井矢見「くっ、せっかく救いの手を出してやったのに」

 

 

せつ菜「そのようなお気遣いなら結構です」

 

 

少年A「お姉ちゃん…なんかかっこいい…」

 

 

少年B「うん…」

 

 

ロミン「せつ菜さん、そのデッキには私のエースカードが眠っているの。そのカードを引き当てれればせつ菜さんに勝機はあるわ」

 

 

せつ菜「ロミンさんのエースモンスターが…わかりました!必ず引き当ててみせます!」

 

 

ロミン「きっとせつ菜さんならできる!」

 

 

せつ菜「はい!(部長…あなたはいつもこんな気持ちだったのでしょうか…みんなの期待を背負ってそして必ず最後には勝利する…。やっぱりあなたはすごいです。正直今私はものすごく緊張してます…けど、みんなの期待を背負ってデュエルするのってすごくワクワクします…)」

 

 

 

せつ菜「行きます!私のターン!ドロー!」

 

 

ロミン「(お願い…きて…)」

 

 

せつ菜「私はクリボットを召喚!そして効果発動!ライフを500支払い墓地のクリボットを手札に加え、そのまま召喚!」

 

 

せつ菜ライフ800→300

 

 

井矢見「今更そいつらを出したところで…」

 

 

せつ菜「そして私はクリボットを2体リリースしてアドバンス召喚!いくよライブ! とことんダイブ! 我慢が限界 オーバードライブ!彩光のプリマギターナ、満を持して本日、初登場!」

 

 

井矢見「な、なんだこのモンスターは!?」

 

 

 

ロミン「せつ菜さん、これが私のエースモンスター、彩光のプリマギターナよ!ていうかどうしてプリマギターナの口上を知ってるの?」

 

 

せつ菜「え?それはですね…なんといいますか…本能的に言ってしまったというか…自分でもよくわからないんです…」

 

 

ロミン「そうなんだ…でもプリマギターナには攻撃力をアップさせる攻撃力があるわ!」

 

 

 

せつ菜「わかりました!私はエレンジェルを2体召喚!そしてリバースカードオープン、魔法カード エレキック・アンプルを発動!エレンジェル2体の攻撃力の合計、1000ライフを回復します!」

 

 

せつ菜ライフ300→1300

 

 

せつ菜「まだです!私は魔法カード リカバリー・フォースを発動!墓地の魔法使い族3体をデッキに戻して1枚ドローします!私はダーク・ソーサラー、スペル・アーチャー、魔獣ウォルフラムをデッキに戻して1枚ドロー!」

 

 

 

 

せつ菜「きた!私はエレンジェル2体をリリースしてアドバンス召喚!刻め、魂のリズム。怒りのビートで打ち砕け!砕光のエスパレイド!」

 

 

ロミン「すごいせつ菜さん、私のデッキのもう1体のエースモンスターまで引き当てるなんて…」

 

 

井矢見「1ターンに最上級モンスターを2体も…」

 

 

 

ロミン「せつ菜さん…本当に私の…」

 

 

 

せつ菜「プリマギターナの効果!ライフを1000支払い、私のモンスターの攻撃力を相手モンスター×300アップさせます!エキサイト・オン・ステージ!!」

 

 

せつ菜ライフ1300→300

 

 

井矢見「だがその効果を使ったところで…」

 

 

せつ菜「まだです!砕光のエスパレイドの効果!ライフが1000以下の時、相手モンスター2体を破壊できます!私はデーモンの召喚、セイント・バードを破壊します!クライシス・ロック・リベンジ!」

 

 

井矢見「な、なんだと!?」

 

 

せつ菜「バトルです!砕光のエスパレイドでレッサー・ドラゴンを攻撃です!戦慄のドレッドルフラン!」

 

 

井矢見「ぐつ」

 

 

 

井矢見ライフ2900→1500

 

 

せつ菜「これで最後です!彩光のプリマギターナでプレイヤーにダイレクトアタック!!旋律のリフレインショック!!」

 

 

井矢見「うわぁぁぁ」

 

 

 

井矢見ライフ1500→0

 

 

 

井矢見「俺様が負けた…。くそぉ、お前ら覚えてろよ!」

 

 

井矢見はそういうとその場から立ち去って行った。

 

 

 

 

少年A「やったー!お姉ちゃんが勝ったー!」

 

 

少年B「これで僕たちラッシュデュエルできるんだねー!」

 

 

 

ロミン「すごいわ、せつ菜さん」

 

 

せつ菜「いえ、応援してくれた皆さんのおかげです!」

 

 

少年A「お姉ちゃん、あのお兄ちゃん追い払ってくれたお礼に何して欲しい?」

 

 

少年B「なんでも言ってよ!」

 

 

 

せつ菜「お礼ですか…。そんな大したこと私してないですよ」

 

 

少年A「そんなことないよ!」

 

 

少年B「お姉ちゃんはヒーローだよ!」

 

 

せつ菜「そうですか…なら、一つ約束して欲しいことがあります」

 

 

少年A「なになに?」

 

 

せつ菜「それは自分の大好きを大切にすること。そしてなにより他の人の大好きも大切にしてください。約束してくれますよね?」

 

 

少年B「うん!約束する!」

 

 

せつ菜「絶対ですよ?」

 

 

少年A「絶対約束する!」

 

 

せつ菜「よかった」

 

 

少年B「それじゃあお姉ちゃんありがとう!」

 

 

せつ菜「えぇ、これからもいーっぱいデュエルしてくださいね!」

 

 

そして少年たちも去っていった。

 

 

 

ロミン「でもまさか本当に勝っちゃうなんてね。せつ菜さん、私より私のデッキ使いこなしてるんじゃない?」

 

 

せつ菜「いえ!これはやっぱりロミンさんのデッキです。今回は運良くたまたま勝てましたが、このデッキはロミンさんが使ってこそのデッキですよ。それにこのデッキを使っていてロミンさんのこのデッキへの大好きが伝わってきました!」

 

 

ロミン「そっか。ねぇ、せつ菜さん、私最初は半信半疑だったけど、せつ菜さんのデュエルをみて、せつ菜さんが言うように、私とせつ菜さんって特別な繋がりがあるんじゃないかって思ったの」

 

 

せつ菜「本当ですか!?嬉しいです!」

 

 

ロミン「それになんか私たちってちょっと声も似てない?」

 

 

せつ菜「たしかに…言われてみればそうかもしれませんね…。もしかして私たち…」

 

 

ロミン「うん…」

 

 

せつ菜「前世で兄弟だったのかもしれませんね!」

 

 

ロミン「えっ…ふふ何それ」

 

 

せつ菜「ごめんなさい、私ったらまた変なことを」

 

 

ロミン「面白いのねせつ菜さんって」

 

 

せつ菜「ところでずっと気になってたんですが、ロミンさんが肩にかけているのはギターですか?」

 

 

ロミン「うん、そうだけど」

 

 

せつ菜「ロミンさんギター弾かれるんですか?」

 

 

ロミン「えぇ」

 

 

せつ菜「すごいです!かっこいいですね!あ、私実はスクールアイドルをやっていて、よかったら今度一緒にライブしませんか!?」

 

 

ロミン「ら、ライブ?いいけど、私歌うのはちょっと…」

 

 

せつ菜「なら、ギターはロミンさんにお任せします!歌うのは私に任せてください!一緒に大好きを届けましょう!」

 

 

ロミン「えぇそうね」

 

 

せつ菜「約束ですよ!」

 

 

ロミン「うん、約束する」

 

 

せつ菜「ありがとうございます!私もっともっとロミンさんとお話しがしたいです!」

 

 

ロミン「そうね、じゃあ何から話そうかな」

 

 

せつ菜「えぇとそうしたらあれとこれと、いやあれも捨てがたい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「…菜。…つ菜」

 

 

せつ菜「ん…」

 

 

俺「せつ菜!」

 

 

せつ菜「あれ…部長…?ここは…部室…?」

 

 

俺「なに人のデュエルディスク抱えて寝ぼけてるんだよ。それとも具合でも悪いのか?」

 

 

せつ菜「あ、いえ、そういうわけでは。あ、すいません、デュエルディスクお返します!部長いつから部室に?」

 

 

俺「いや授業終わったらすぐにきてそのあと母さんから電話かかってきたから部室から出てそのあと島に絡まれてさっき戻ってきたとこだけど」

 

 

せつ菜「そうだったんですか…。すいません、私ってばつい寝ちゃって…」

 

 

俺「本当に大丈夫か?無理しなくていいんだぞ」

 

 

せつ菜「いえ!大丈夫です!さぁ練習に行きましょう!」

 

 

 

〜廊下〜

 

 

せつ菜「あの、部長!」

 

 

俺「ん?」

 

 

せつ菜「前に言ってたゴーハ市とそれからラッシュデュエルって本当にあるんじゃないでしょうか?」

 

 

俺「どうしたんだよ急に」

 

 

せつ菜「いえ、実はさっき部長のデュエルディスクを少し拝見させてもらったらデュエルディスクが光って気がついたら私はゴーハ市にいて、そこで私もラッシュデュエルをしたんです!」

 

 

俺「それは本当か?やっぱりあれは夢じゃなかったのか…」

 

 

せつ菜「はい!夢にはしてはすごくリアルというか、確証はないですけどただの夢とは思えないんです…。だからきっとここじゃない別の世界があってそこにゴーハ市があってそこではラッシュデュエルっていうデュエルが流行ってて…。それでいつかまたそこでラッシュデュエルがしたいなって…」

 

 

俺「そうだな…。あるといいなラッシュデュエル。俺もまたラッシュデュエルしたいからな」

 

 

せつ菜「きっとありますよ!いつかきっと次元を超えてまたゴーハ市に行けますよ!」

 

 

俺「そうだな、その時は一緒に行くか」

 

 

せつ菜「はい!あ、そうだ、私たちのカードでも頑張ればラッシュデュエルできるんじゃないでしょうか?」

 

 

俺「まぁそうだな」

 

 

せつ菜「いつかやりましょうよ部長!今度は皆さんにも教えてあげて」

 

 

俺「それはいい案だな」

 

 

せつ菜「ですよね!うわ〜楽しみだな〜。あ、すいません、今は次のライブにむけて練習ですよね!さぁ、行きましょう!」

 

 

俺「あぁ、最高のライブを期待してるよ」

 

 

せつ菜「任せてください!絶対に次のライブ、成功させてみせます!!」

 

 

 

 

〜fin〜


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