【WR】がっこうぐらしRTA_全員生存ルート【完結】 作:アサルトゲーマー
ガバの全く存在しないRTAはーじまーるよー。
今回はチョーカーさんを救助してゆきちゃんと感動の再会を果たしたところから。
友情っていいものですよねえ、思わずにっこりしてしまいます。ここまで何度も再走したので喜びもひとしおといった所でしょうか。このようにじっくりと眺めているのを専門用語でロスと言います。
さて、感動するのはここで終わりっ!どっちみちここには生野菜と水しかないから早いうちに校内を綺麗に掃除しておく必要がありますし、備えが無ければ一週間後の雨の日を乗り越えられません。
今後1フロアずつ攻略していく必要がありますがバリケードが無ければ「奴ら」がどんどこ入り込んできてしまいます。しかし知力がカスの本主人公ではまともに板の一枚も張れません。なーのーで、めぐねえに丸投げしちゃいましょう。
「ええっ!今から三階を制圧するって…!?」
だからバリケおなしゃす!「奴ら」は自分とくるみちゃんがボコボコにしておきますんで!
「あ、あたしも…?」
覚醒して間もないくるみちゃんですがこの時点ですでに戦闘能力はトップです。連れて行かない手はありません。
「その、ごめん。まだ気持ちの整理ができてなくって」
連れて行かない手は……。
「今はそっとしておいてほしいんだ」
………。
ああああああああああああああああ!!!(ブチチブ)
いつもと台詞が違うじゃん!!どこかでフラグが足りなかった!?なんで?なんで?なんで?
一日目の夜は大人しく屋上で過ごします。レベルがまだまだ低いのでぶっ続けで活動しているとすぐ氏んでしまいますからね。
今ここで好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。火照った体にコンクリートの冷たさが気持ち良いのら……。
今ここで好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。火照った体にコンクリートの冷たさが
好感度は必要ないので話もせずすぐ寝落ち。
(くるみちゃんを含めたみんなと)
話もせずすぐ寝落ち。
あっこれかぁ!!
通しプレイをしていない弊害がこんなところで出てしまいました!聖なるうんち!
これは再走案件です…。
……が!このフラグが影響して後々のタイムが短縮される可能性がまだあるのでRTAを続行します!
うるせえまともな精神してRTAが走れるかってんだ!
しょうがないので一人でもう一度校内に戻ります。おじゃましまーす(ピンキー)
ところで皆さんはシュレディンガーの猫という話をご存知でしょうか。端折って説明すれば箱を開けるまで生と死のようなムジュンした状態が同時に存在していることを指摘する、たとえ話のことです。
そして目の前の教室なのですが、これも開けるまで中身の事象が確定していないムジュンした小箱なのです。
20%の確率で「奴ら」が少数。79%で「奴ら」が10人程度。1%でモンスターハウスです。扉に手をかけて2割を引けるよう祈りましょう。
引き戸を開けると、そこはゾンビパーリィでした。
祈りました……。祈ったんですよ必死に!その結果がこれなんですよ!
くるみちゃんにフラれて、しゃーなしで一人で安全圏を広げようとして、今はこうして1%を引き当てている!
これ以上なにをどうしろって言うんです!乱数と戦えって言うんですか!
失礼。心の中のバナージが出てしまいました。
もうこうなったら全員ぶち頃すしかありません。ドライバー壊れる^~。
しかし安心魔界神。プレイアブルキャラクター雪野ちゃんにはアイキドーがあります。いくら囲まれようがQTEに失敗しなければ死ぬことはありません。
参考までに書いておきますがスタミナが切れた状態だと入力猶予は20フレームです。0.33秒です。小足見てから昇竜入れれるレベルの反射速度を要求するとかこれもうわかんねぇな。
ドライバーは一本しかないのでミスは一回まで。それを30人前後。致命攻撃が出る可能性はおおよそ2割ですので……オイオイオイ死んだわ雪野ちゃん。まあ死んでもロードすればええやろ。
しかし私はここであることに気が付きました。チキンセーーーーブを行っていなかったのです。
ここで死ねば、アウトブレイク直前まで巻き戻されるということを意味します(絶望)
どうしてっ!なんでこうなるのよっ!なんでっ!なんでっ!
失礼。心の中のりーさんが出てしまいました。前記のとおりでしたのでプレイ中は気が気でありません。せっかく引いたレアキャラもここの攻略次第では水の泡。
心の中でその時不思議なことが起きろ!と内心ライダーに助けを求めています。
さて、この激闘は10分近く続くのですが見どころさんがあまりないので倍速します。
その間お暇になる み な さ ま の た め に
スキップできるイベントとできないイベントの違いについて説明したいと思います。
このゲームのほとんどのイベントはリアルタイムレンダリングという方式で進んでいます。簡単にいえばゲーム中のグラフィックをそのままイベントに流用するものです。これらはスキップできません。
しかし一部のイベントは強制であり、あらかじめ別で撮られたムービーを出力しています。これらがスキップできるイベントという訳ですね。
時間経過で起きるイベントがスキップできて、主人公の行動によって起きるイベントがスキップできないのです。これを忘れると特大のロスをやらかすのでチャートにちゃーんと書いておきましょう(4敗)
おっ、そろそろ全員倒したみたいですね。主人公が血まみれになってセクシー、エロいっ(お姉チャンバラ)なおこのゲームでは血まみれで仲間の前に出ると好感度がやや下がるので心に留めておきましょうね。
しかしすでにHPは真っ赤、スタミナもミリ。ドライバーもはじけ飛んでしまったのでこのまま水のあるお手洗いに行ったら最悪「奴ら」に襲われて死んでしまいます。ここは安定を取って屋上で洗いましょう。いざ鎌倉!
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怪物は、やはり怪物でしかなかったのか。
雪野しずくさんはいつも私を驚かせる。
「…足、なんかついてる」
柚村さんの指摘する声。その声は震え、丈槍さんの頭をぎゅうと抱きしめていることから彼女も恐怖を感じているのが分かる。
よしておけばいいのに、私の視線はまたも下へ。そこには雪野さんの赤く染まった足と、その足首に巻き付いた青白い腕。
雪野さんは今気が付きましたと言わんばかりにその手を拾い上げ、フェンスの外へ放り投げてしまった。
信じられない。
雪野さんはそのまま園芸部用の水道ホースのある場所まで行き、頭から水を被り始めた。
白かったコンクリートが赤と黒で濁っていく。
「あれ全部、血なの…?」
震える声で若狭さんが呟く。信じがたいが、きっとそうなのだろう。
ひとだったものを殺す事に躊躇を覚えない怪物。しかし、柚村さんを助けて「良かった」と言える心の持ち主。
彼女の本当の姿はどちらなのだろう。あるいは、どちらも?
「雪野さん」
その言葉に私はびくりと肩を揺らした。そして一瞬時間を置いて、発言したのが自分だと気づいてから二度驚いた。
雪野さんはその言葉に反応したのか、水を止めて私の方を向いている。
私は何を言うべきなのだろうか。
「あなたは、何者ですか?」
たっぷり数秒悩み、結局出た言葉はどうとでも取れる不確かな質問。
質問の意味が分からないと突っぱねることができたにも関わらず、雪野さんは言葉を選ぶようにして、こう答えた。
「私は、センセイの味方だよ」
差し出される濡れた右手。所々赤黒く染まっているのに妙な魅力を感じさせる少女の手を、私は握ることができなかった。
好評なら続きます