【WR】がっこうぐらしRTA_全員生存ルート【完結】 作:アサルトゲーマー
好感度ガバの止まらないRTAはーじまーるよー。
今回はめぐねえに二回目の握手を拒否されたところから。
おかしい…こんなことは許されない…。
おやすみまでの自由時間を使って調べてみたところ、めぐねえの正気度が少ない状態で好感度を上げてしまったのが原因で別ルートに入ったようです。
つまりガバだな!ガハハ!
思い返せば屋上で指を滑らせ、ゆきちゃんの前で「奴ら」をぶち頃してから全てが上手くいきません。これをホモのバタフライエフェクトと名付けましょう。
本来ならリセも視野に入るほどの大幅なガバですが……今後全てノーミスの可能性もあるので、RTAを続行します!!
「あら?佐倉先生は?」
りーさんの質問にうんちしてたっすよと適当な事を吹き込み、それから今日の夜当番を決めましょう。
と言っても安定した生活とクラシック音楽が手に入ったおかげで全員の正気度はグンと上がり、緩くなった空気が蔓延し始めています。
すると何が起きるかと言うと…。
「見張りいるか?コレ」
そう、油断です。数は脅威なものの、バリケードや扉一枚で簡単に進行を阻めてしまえる、もっと言うと夜中になると活動的ではなくなる「奴ら」に対して警戒心が大きく薄れています。
実際雨の日以外はこれでかまわないので、くるみちゃんの話に乗っておきましょう。
「だよなぁ」
という訳で夜中の間は全ての扉を締め切り、朝になると見回りをして安全確認ができたら行動を開始するという風に決まりました。
「それにしても佐倉先生遅いわね。大丈夫かしら…?」
そう言って腰を浮かせるりーさん。あっおい待てい(巡ヶ丘っ子)りーさんが今のめぐねえを見ると正気度崩壊不可避なので自分がイキましょう。
まま、クラシックでも聞きながらだらけておいてくだせえ。
「そう?それじゃあお言葉に甘えて。お願いね、しずくちゃん」
さて、放送室を出たらめぐねえの待つトイレにまで行く…と見せかけて立ち止まり、壁に耳を当てます。これを専門用語で盗み聞きといいます。
「…なあ、しずくってどう思う?」
「どう…って言われても」
「得体が知れない、って言うとアレなのかもしれないけど……正直苦手だな」
「ゆきは?」
「怖い、けど。本当はいいひとだと思う」
はい、このセリフを聞くことでゆきちゃんとの信頼イベントフラグが立ちました。足音を立てないように静かにトイレへ向かいましょう。
ガコォ!!!(消火器につまづく音葉)
「えっ!?」
静かにできましたか……?(小声)
ままええわ(良くない)後でちょっと気まずくなるくらいなのでこのままトイレにイクゾー!
おはようございまーーーーす!昨日の夜は多少気まずかったですがタイムに支障はないから誤差だよ誤差!
またも缶詰メインの朝ごはんを食べた後は朝のうちに学生食堂へ行き、あとはバリケード補強と見回りの時間とします。
今回のメンバーは自分、くるみちゃん、ゆきちゃんです。昨日と同じくりーさんには仕事をめいっぱい与えておきましょうね(1敗)
学生食堂探索はいつも通りなんの面白みもないので倍速です(謎エルフ)
さて、このお時間にゆきちゃんの性能について、お話しします。
ゆきちゃんは戦闘パラメータが最低値に近く、外出には向いていません。しかし直感が頭抜けて高く、なんと全キャラ中1位です。
探索に連れて行くと敵の居る場所を予測してくれたり、隠されている有能アイテムを拾ってきてくれたりするので「えんそく」に行くときには是非連れていきたい人材ですね。
今回はお米やパスタといった炭水化物やレトルトのソースやカレーなどが手に入りました。調味料もあるので根こそぎ持って行ってやりましょう。
「し、しずくちゃん。これ結構重いね…」
うるせえこっちはゆきちゃん以下の筋力だからもっと重てぇんだぞ!!(非戦闘キャラに負けるカス)
ところでそっちに鍋とお米を背負っているにも関わらずいつも通り歩いているツインテールのゴリラが居るんですけどそれは。
「くるみちゃんってすごいよね。強いし力持ちだし…」
おっそうだな(ゴリラを見る目)
でもゆきちゃんだって頑張ってるし(オルガ式詠唱)自分たちは自分なりの方法でやればいいでしょ。
「……うん!」
「おーい、そろそろ行くぞー」
「はーい。…ね、しずくちゃん、手つないでもいい?」
あ、いっすよ(快諾)
ゆきちゃんに手を引かれて三階のセーフエリアに到達、無事任務完了です……。
この探索で好感度が上がり、ゆきちゃんのおててにぎにぎ信頼イベントが発生したので無事レベルアップです!さっそくスキル振りをしておきましょう。
今回取るのは調理レベル1です。美味しいごはんを作れることによって士気やスタミナの回復量、おまけで仲間の好感度がちょびっと上がります。
好感度はいくらあっても困ることは無い上効果も有能で、何かと
荷物を下ろして資材、電力の管理人であるりーさんに報告。家計簿もできる、屋上菜園もできる、ビキビキビキニ123のりーさんは精神面以外ほんと有能っすね…。
「お昼は贅沢にカレーにしないかしら?」
りーさんの提案に頷きを返します。さっそくスキルが活きるときがきましたねぇ!
おーいみんなー!お昼のごはんは鍋ライスとカレーよー!
「ほんとっ!?」
その声に反応したゆきちゃんがわーっと走ってきて、ちょっと減速。
そしてしばらくしてからやってきためぐねえは髪の毛が短くなっていました。
なんで???????
■■■
職員室の中。私は自身の髪に鋏を宛がう。
スッと息を吸い、鋏を握る手に力を込めた。
じゃき、と音を立てる鋏。
さらさらと音を立てて、私の手から髪の毛が滑り落ちていく。
これは、私の決意だ。
せっかく伸ばした髪の毛を切ってしまうのには抵抗があった。だが、生徒と天秤にかけるほどのものではない。
「彼ら」に捕まるリスクは少ない方が良い。だって、私が最後の大人なのだから。死ぬわけには、死なせるわけには。
「みんな、今日のお昼は鍋のお米とカレーだよ」
「ほんとっ!?」
職員室の外からしずくさんと丈槍さんの声が聞こえた。
心配していたしずくさんが孤立していない様子に、思わず安堵の息が漏れる。彼女たちの話し声は弾んでいて、とても楽しそうだ。
それでいい。子供は笑顔でいるべきなのだ。そして、辛い事を抱えるのが大人の仕事だ。
あまりモタモタしていると皆を心配させてしまう。私は髪の毛を自分の机に仕舞うと、すぐに外に出た。
「あれ、めぐねえ?髪は?」
扉を開けてすぐの場所に居た柚村さんが声を上げる。私は髪についた血が取れなくなったから切った、とはぐらかすことにした。
「さあ、お昼のお手伝いに行きましょう。今日はカレーですからね、先生も楽しみだわ」
あまり詮索されたくないからか、思わず足が速くなる。
目指す先は生徒会室にあるキッチンだ。
「ふーん、血がねぇ」
柚村さんの訝しむような声。
私はその言葉を、聞こえなかったことにした。
毎日更新はきつくなってきたのでペースを落として続きます