あれ、ひょっとしてシエスタってば泳げないんじゃない?
うんそうだよ。お馬鹿って言われないように義務教育と同程度?の学力を身に付けさせ、百メートルを三秒で走れる身体能力を持ってるけど泳ぎは教えたことなかったよ
でもシエスタのことだから教えてなくても泳げたりしないかな?シエスターちょっとおいでー。一緒にお風呂入ろー。うちのシエスタちゃんは十歳になるというのに、少しも嫌がることなく一緒にお風呂入ってくれるのです。可愛いです。テラぷりちー
んでもって、魔王の鎧を材料にして作った大きめのお風呂にて、湯船に顔を付けさせてみたのだけど、、十秒も持たなかったし目も開けれてない。これは泳ぐ以前の問題だねー
うーむ、ハルケギニアに遊泳私設なんてあるのだろうか。お幾らくらいするのだろうか。まあなかったらなかったらで綺麗な湖か海にでも行ってシエスタに泳ぎを教えればいっか。たまには親子で旅行もしたいしね
そんなわけで毎度お馴染み、タルブの村で私たち親子に良くしてくれる黒髪のおっちゃーん!どこかそんな場所知ってたら教えてー!……ほうほう、ラグドリアン湖ってとこが綺麗で有名とな。おっちゃんさんくすー
ということでやってきましたラグドリアン湖。おおー綺麗だわー。湖面の蒼が生い茂る緑豊かな森を映していて人では生み出せない芸術品だね
しかし、有名観光地って聞いてたわりに人いないのね。てっきり水浴びしてる人でにぎわってると思って帽子で耳隠してたのに全くの無駄じゃん。誰もいないことをもう一度確かめると、被っていた帽子をとる
「それではシエスタ。水泳教室のお時間です!」
「はい!母さま!」
森の木陰で水着に着替え元気よく叫ぶ親子。ついでに私の水着は黒のセパレーツタイプで、シエスタは紺色の俗に言うスクール水着です。はっはっは!十年も母さまやっていれば裁縫の腕も上がりますよ。今では大概の服は自作できちゃうもんね!
で、水泳教室だけど
あはははは!母さまこっちー!」
「まてー!シーエースーター!」
水の弾ける音と、きゃいきゃいとはしゃぐ親子の声がラグドリアン湖に響く。…………だってしょうがないじゃん!シエスタときゃっきゃうふふしたかったんだもん!まあ泳ぎを教えるには、最初に必要なのは水に慣れることだから無駄にはならないでしょ
「母さま母さまー!なんか水の中にいるー!」
おお、シエスタってばいつの間にか水中でも目を開けれるようになってる!えー、でなになに?魚でもいたのかなーと私も水中に顔を潜らせたらば……うん、なんかいた。なんだあれ?濃い水の塊みたいのがうにうにしてる
そして、一切の前触れもなく、その水の塊が私に突っ込んできた。湖面を突き破ってくるくる回りながら宙高く飛ばされ、ぼちゃん、と大きな水柱をあげて水没する。視界の端でシエスタが、『私も!私もー!』なんて水の塊にせがんでるけど、これこれシエスタよ。人外になつくの早すぎじゃありませんかね……
「よくぞ参った。呼び寄せる者よ」
ちくせう、シエスタの姿を模してなければファイアで攻撃したのに。だって見るからに水属性のなにかっぽいもんね!
「ダメージなんてないけど驚いたわ!」
浮上して叫んだ私は悪くない。今の普通の人間だったら下手したら死ぬでしょに。それに何だ、この湖の主っぽいのは?
「すまぬ。お前に会えたのが嬉しくて我慢できなかった」
え、なに?今の攻撃じゃなくて抱きついたみたいなものだったの?それにしたってこう、他にやりかたがあるんでないの?あからさまに、胡散臭いものを見る目で眺めた私は間違ってないと思うんだ!
「なんにせよ、お前たちを我は歓迎しよう。我らが神を呼び寄せる者よ」
それから自己紹介したりされたりしたんだけど、ラグドリアン湖に古くから住んでる水の精霊だそうな。シエスタのモノマネするただの魔物じゃなかったのね。ちょうどいいんでシエスタに泳ぎを教えてくれるようお願いしてみたり
そいじゃ帰るねー、となったところで水の精霊が寂しそうな顔をシエスタの姿でしてくれたので、あれからちょくちょくシエスタを連れてラグドリアン湖に遊びにきてます。精霊のくせに私に睦言を囁くなどなかなかに冗談のわかる、私の大切な友達となりました
え、なになに。大事なやからが盗まれたって?私に任せておきなさい!誰が相手だろうときちんと取り返してきてみせますとも!
水の精霊とは家族ぐるみのお付き合いー
ギンガは魔界の神を召喚して攻撃する魔法を持っています
テラファイア、テラウインド、テラクールなどなど(PS2版なのでペタは無し)
世界は違えど各属性の神を呼ぶことができるギンガは精霊から好感を持たれやすいという御都合設定ですw