鍛え上げた身体に黒を基調としたスカート丈の長いメイド服を纏う。あの娘に言わせると小さな紅色の唇をかたく結んだ隙のない顔は美人なのだそうです
私からすればいつも仏頂面で不機嫌そうな顔をしていると思うのですがね
さらにあの娘が言うには、きつい表情に騙されがちだけど、メイド服とカチューシャがよく似合う可愛らしさを秘めた少女でもあるそうです
はぁ……、なぜあの娘が言ったことを思い出しているかというと、あの娘と顔を合わせた時のように私が不機嫌になっているからです
人気のない場所で三人の貴族様に呼び止められ振り向いた瞬間、またかと思ってしまいました
私がこの学院でちょっとした噂になっていることは知っています
トリステイン魔法学院の院長オールド・オスマンがどこからか直々に雇ってきたメイド。下世話なものでは学院長の若い愛人だそうです
学院にいる他のメイドと比べると物腰がやたらと落ち着いていて物静かだが、いつも不満げな表情をうかべている
それは例え貴族を前にしても変わることがない。貴族の不興を買い、いかめしい顔で怒鳴られても変わらない
学院のノリのいい男子学生の間では、誰が私の笑顔を見ることができるか賭けすら行われているようです
それも馬鹿げたことに手段は問わずで…です
学院の生徒は魔法が使える貴族様
メイドの私はただの平民
学院の生徒が私をどうしようと誰からも咎められない。このハルケギニアではそういうふうになっているのですから
人気の無い場所で呼び止められ、ゆっくりと腰から抜いた杖を突きつけられたのはこれで三度目のことでした
「笑え」
命令口調でそう言った生徒も、後ろで見ていた他の二人も卑しい笑い声でした。三人とも貴族という身分でありながら粗野な笑い方でした。杖を突きつけたのは怯える様を十分に堪能するためなのでしょう
昔、母さまが懐かしむように、愛おしむように話してくれた貴族を馬鹿にされた気がして、久しぶりに貴族様たちに対して気がささくれ立ってしまいました
三人の不快な笑い声と違い、私の声は自分でも静謐と思えるほど冷たいものでした
「さて、貴族様」
「なんだメイド」
「魔法が使えるものを、貴族と呼ぶのではありません」
それは母さまが話してくれた言葉。母さまが何度も話してくれた、とある姫様の物語。貴族とは……
「その身に気高き誇りを宿すものをこそ、貴族と呼ぶのです」
目の前の三人が貴族を名乗るのを許せない。こんな誇りのない行為をする者たちに貴族と名乗って欲しくはない。だからこれは三人への私の返答
「忍法・魔封陣」
あなたたちが貴族だということを私は認めません
忍法・魔封陣=特殊スキル封印
マスタークノイチ
転生回数31回 総Lv15128
SPD極振り
シエスタ
Lv82
ATK 1170
DEF 639
INT 1116
RES 752
HIT 973
SPD 4499
できるだけ前と同じくらいのデータを作ってみました