空を目指す蒼き獅子   作:オパール

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はい、二話目。
特別救助隊の描写って原作じゃあんまり無かった気がする

サウンドステージにあったっけ?


蒼い獅子の再会

『やっぱり緊張するなー』

 

ミッドチルダの公道を、二人の人物を乗せたバイクが疾走する。

運転するのはクラウ・レイヴン。その後ろで、彼の胴に腕を回して捕まっている人物はクラウからの念話に同じく念話で返す。

 

『6年間片想いしてた憧れの人に会うのがか?』

『………誤解を招く言い方しないように。あの人への感情は憧れ、ただの目標と尊敬だよ。ていうか、何回目だよ、このやり取り』

『お前がバカ正直に返してくるからやめられねーんだよ。オレの性格知ってんだろうに』

『まったく………』

『カカッ。まぁ、女房役としちゃあ、あんま他の女のことばっか考えられると腹立つもんで』

『なら、控えるからもうちょっと夫を立ててほしいもんだけど』

『そりゃ無理な相談だ。このクラン・ツァイネル様のアイデンティティが崩れ去る』

 

言って、その「女性」………クラン・ツァイネルはカラカラと笑う。

 

『んで、旦那さんや?』

『なんだい、奥さんや』

『隊舎への道なんだが』

『?こっちで合ってるはずだけど』

『残念、右折するのはさっきの信号の一個手前だ』

「何故もっと早く言わなかったぁ!!」

 

念話を中断、叫びながらその場で180º旋回を敢行。

そのまま正しい道へとフルスロットル。

 

『ヒャッハーやらかしたー!』

『言っとくけど君も連帯責任だからね!?』

『だが断る!』

『わけがわからないよ!』

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「………んで、遅刻ギリギリってわけか」

「………申し訳ありません」

「………なんでオレまで」

「そもそもの原因が何を言うか」

「気付かないお前もお前だろうが」

「………最初ってことで大目に見ようと思ってたが………必要無さそうだな、お前ら」

「「すいませんでした!」」

 

地面に額を叩きつける勢いで頭を下げる、二人して。

周囲の先輩方が苦笑だったり冷たい視線だったりを向けて来る中、目の前の男性………ヴォルツ・スターン防災司令は一つ嘆息して、二人に告げる。

 

「仲が良いのは結構。まぁ、5年の付き合いなら尚更か。………さて、クラウ・レイヴン一等陸士。並びにクラン・ツァイネル通信士」

「は、はいっ」

「なんでしょうか?」

「知っての通りここ、特別救助隊は他の防災課が可愛く見えてくるほどのハードな部署だ。陸上だけじゃなく海上での事故なんかも担当するからな」

「………」

「時には単独で大規模な救助活動に当たることだってある。そこで質問だ」

 

ヴォルツはそこで言葉を区切り、冷徹な視線と声音で続ける。

 

「お前達は、己の全部を擲ってでも要救助者を救う覚悟はできてるか?」

 

「………オレは一介の通信士なんで。まぁ、最悪この生真面目な旦那より優先する必要があれば………」

「ふむ………レイヴン一士は?」

「命を捨てるつもりは欠片もありません」

「ほぅ………?」

 

クラウを見るヴォルツの目が剣呑としたものに変わる。

 

「人の命を救えても、こっちがそれで命を落としたら意味がない。むしろ、救った人に重荷を背負わせるだけだ」

「だから、自分の命を捨てず、なおかつ救える命は全て救う、と?」

「ええ」

「まるで子供の理想論だな」

「ですが、今まで生き残って、それで全て救ってきました。もちろん彼女………クランのサポートあってのことですが」

「………いいだろう」

 

殺伐とした空気が消え、ヴォルツの視線も元に戻る。

 

「まぁ、まだ青さはあるが、そう簡単に命を投げ捨てる発言をしない辺りそこそこ場数は踏んでるらしい」

 

そこでヴォルツは立ち上がり、二人の前に立つ。

 

「では、クラウ・レイヴン一等陸士。クラン・ツァイネル通信士。現時刻を以て、お前達二人をこの特別救助隊に迎え入れる。ここで活躍できるほどのレベルだと、期待している」

「はっ!」

「ありがとうございます!」

「………さて、当面お前達を指揮する奴を紹介したいんだが………まだ来ないのか、あいつは」

 

 

 

「すいません!遅くなりました!!」

 

 

 

ドバンッ!と、自動ドアなのに何故か蹴破る勢いで開かれる。

 

「あっ………」

 

そこにいたのは、艶やかな青色のショートヘアに淡い緑の瞳をした女性。

走ってきたのか、大きく肩で息をしている。

 

クラウが誰よりも憧れ、目標にしてきた女性───スバル・ナカジマがそこにいた。

 

「やっと来たか………何か申し開きは?」

「えっと………目覚ましが、その」

「要するに寝坊だな。後でペナルティ」

「そんな!?」

「いいから、ほれ。今日からお前の指揮下に入る新人二人だ。挨拶」

 

ヴォルツに押され、スバルがクラウとクランの前に出る。

 

「えっと、新人さん………だよ、ね?」

「クラン・ツァイネル通信士です。こっちの生真面目の女房役やらせてもらってます」

「ちょ、クラン………」

「そっか。私はスバル・ナカジマ防災士長です。それで、君は………」

「………僕は」

「………覚えてるよ」

「え………?」

「クラウ・レイヴン君、だよね?久しぶり。………大きくなったね」

「あ………覚えて、くれてたんですか………?」

「うん、もちろん」

「………改めまして」

「うん」

「クラウ・レイヴン一等陸士です!今日から、よろしくお願いします!」

「スバル・ナカジマ防災士長です!こちらこそ!」




クラウとクランのイメージcvを妄想中
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