副業持ちの艦娘達   作:maple sugar

20 / 35
バイオハザード3楽しみすぎて昼しか眠れない


エロ本は、時に青春の象徴になりえる

 あの夜からまあ何日か経ったが、お休みはなくなったわけですぐにまた講義をすることになった。

 

 あの日の事は、叢雲があきつ丸を丸め込むことでどうにかなったらしい。自分がハーフであるという事実は黙っていてほしいということだったが青葉に伝えた時点でどうなのだろうか? 

 

 まあ、その時は宇宙の機密を守る装置を使って叢雲の秘密を守ってもらうことにしよう。大井はあれからあってないけれど北上とは何度か会うことがあり、北上曰く

 

「大井っち? まあ、待ってあげなよ。がっつくと嫌われちゃうよ?」

 

 と、言うことなのでしばらくそのことについて話すことなく、俺はしばらくは大人しく鹿島教官の講義を受けることにしていた

 

 あー、疲れた。鹿島教官は俺の今まで休んでいた分を取り戻すためにいつもより張り切って講義を行っており、いつもなら6時には終わるはずなのに時刻はもう8時を回ろうとしていた。

 

 おかげで、いつもより大変な講義になってしまった。「ここまで、明日までに暗記してきてくださいね」と念を押されどうしようもない怠さを感じながらも、俺が提督になるのを待っていてくれている奴らのために提督になるまでは頑張ろうと心に決めながら自分の部屋に戻るのだった。

 

「ああ、ちょっと待ってください」

 

 部屋に戻ろうとする俺を鹿島教官が引き留める。

 

「何だよ? これから俺は残りの時間を睡眠に充てるという重大な仕事が残っているんだけど? あ、もしかしてこれから個人的な講義(意味深)でもするつもりなの?」

 

「ああ、貴方をこの時間まで拘束してしまったのでご一緒にご飯でもと思ったのですが、一緒に憲兵の所に行きたいようですね」

 

「ごめんなさい勘弁してください」

 

 鹿島はニコリと笑う

 

「フフッ、では私の行きつけの所に行こうとしましょうか」

 

 鹿島教官の行きつけかぁ、どんなところなんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさか……いやまさかだよ。あの鹿島教官がいつも行っている店が中華料理屋だったとは……

 

 確かにうまかったが、あの容姿端麗な鹿島教官がいつものツインテールの髪を後ろにまとめ、手袋を取って袖をまくった状態でこってこての大盛豚骨ラーメンをすする姿は何というか色々はかどるものがあった。

 

 鹿島教官の意外な一面が見れたところで俺は自分の部屋に戻る。

 

 

 いつもなら鍵をかけたはずの俺の部屋に何故か艦娘が居座っていて、たまにだが初雪や叢雲が勝手に入ってて俺の部屋でお茶を入れて勝手に飲んでいたりする。

 

そして、そのまま今日の訓練の内容についてや演習の内容などを教えてくれたりする。そんなこんなの内にいつの間にか俺の部屋はたまり場になっていた。

 

しかし、今日はもう艦娘寮が消灯のためうちにいることはないだろう。

 

今日はあの騒がしい奴らがいないと思うと少し寂しいな。

 

「やぁ、提督お疲れ様。ずいぶん遅かったね、講義が長引いたのかい?」

 

そんなことはなかった。しかし、今回はいつもとは少し事情が違う。

 

「……なんでいるんだ? 時雨」

 

 忘れようものか、俺が起きたら襲われかけていたあの時雨だ。

 

「何でとは変なことを言うね提督。君に会いに来たに決まってるじゃないか、こう見えて僕は寂しがり屋で寂しいと死んじゃうんだよ?」

 

 そんなことを言う時雨は俺の椅子の上でジャンプを読んでいた。

 

「さあ提督、疲れたんじゃないのかい? 僕が寝る前の読み聞かせをしてあげようじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしてもお前こんな時間までここにいていいのかよ。叢雲に怒られるんじゃないか?」

 

 叢雲は艦娘寮の寮艦の仕事もしてるらしいから、門限までに帰らないとそれはもうとんでもなく怒られるんだとか。

 

「ああ、大丈夫だよ、僕は艤装もない状態だからね。誰も僕の事なんか気にしないさ」

 

 そうなのか……あれ? 前は前の鎮守府が解体になったから来たって言ってたような? 

 

「まあ、いいか。ってお前何やってんだ?」

 

「今日は一緒に寝ようかと思ってね。僕が寝る前の読み聞かせをしてあげようじゃないか。ドラゴンボールとハンターハンターどっちがいい?」

 

 とても寝かせるつもりのあるとは思えないチョイスに困惑しながらも寝る準備を始める。

 

「あ、やっぱりダークネスの方がいいかな。読み聞かせしてる途中にそのまま発情しても襲える相手がここにいるからね」

 

「いい加減にしろ! 北斗神拳奥義!」

 

 俺はすり寄ってきた時雨の両脇腹に指を入れ込む。

 

「ふふふ、残念だったね。僕はわき腹には強いんだ────ひゃう!!」

 

 だったら脇に入れてやるまでだ、まあ誰にでも弱点はあるもんだ。

 

 時雨はそのまま飛び上がるように痙攣した。そんなに弱かったのか……新しい発見だな。

 

 そういえば俺は時雨のことを何も知らない。白露についても何かしら知っておきたい。

 

「なあ時雨? ちょっと聞いてもいい?」

 

「何だい? 僕に興味があるのかい?」

 

 時雨は俺の椅子に座りなおすと、俺の方をじっと見て答える。

 

 うーん、なんか怖いな。だって、時雨瞬きすらせずにじっと俺のこと見てくるんだもん。しかも、よく見たら口は口角あげて笑ってるように見えるけど、目は笑ってないし。

 

 ちょっと聞いてみようとしただけなのになんか変に緊張感が出てくる。これ下手に質問していいもんだろうか? 

 

「お前さ、なんで俺の所に来たんだ?」

 

 これは、あたりさわりのない質問をしたと思う。それと同時に時雨に聞いてみたかったところだ。

 

 大井に頭を殴られて夢に白露が出てきた時、「私の妹をよろしくお願いします」と言われた。

 

 しかし、白露にも謎が多いしなぜ時雨があの場にいたのかもわからない。見た感じ大井や山城の様に何かしてくるわけじゃ……襲われかけたが。

 

「なんだ、そんなこと?」

 

 時雨は立ち上がるとベッドに座っている俺の膝の上に乗り俺の腕を愛おしそうに撫でる。

 

 確かそこは俺が初めて時雨と出会った時に時雨に噛まれたところだ。

 

「僕はね、提督に必要とされているならそれでいいんだ。それだけで僕は幸せなんだよ」

 

「でもね、僕は使い物にならないどうしようもない奴だよ。でもそんな僕でも必要としてくれてる提督がいるって知って、君の所に来たのさ」

 

 ふーん、自虐の部分は置いておくとして誰が俺に教えたんだ? まあ、なんとなくわかるけれども

 

「でもお前現役で結構いろいろ頑張ってたんだろ? それで使い物にならないは言いすぎなんじゃないの」

 

「そう……だね。これでも幸運艦とまで言われてたからね。でも僕にはもう……おっと、誰か来たみたいだ。悪いね、僕はもう出ていくよ。ああ、いやいや、僕みたいなやつが君と一緒にいるのを見られたくないと思っただけさそれに、僕も他の艦娘といてあまりいい気分はしないからね」

 

 時雨は俺の膝から降り、帰ろうとする。さっき一緒に寝るとか言ってたのに自由な奴だ。

 

 引き留めようかと思ったが、今日は俺も疲れたからまた来てもらうことにしよう。きっとまた会えるだろうし。

 

 そして時雨は入り口の所でくるりと俺の方を向く

 

「ああ、また会えるかはわからないよ。こういう職に就いたからには昨日会えた奴に明日また会えると思ったらいけないんだ。それに僕さっき死亡フラグのセリフみたいなこと言ってしまったみたいだし次に会った時には死体で発見されるかもしれないよ。・・・またね提督」

 

 そして、ドアから時雨は出て行ってしまった。

 

ドアが完全にしまったことを確認した俺は鍵を掛けた。

 

 そして、しばらくするとドアをカチャカチャ回す音が聞こえる。

 

「恐縮です、青葉です。今よろしいですかぁ?」

 

「よろしくないので帰りなさい」

 

 俺はドアを閉める、抵抗する青葉。

 

「何するんですか!! せっかくスクープを持ってきたというのに!!」

 

「今の時間帯に来る奴があるか!! お前を連れ込んでることがバレたら俺まで叢雲に怒られるんだぞ!」

 

 

 

 

 

結局、入れることになってしまった。

 

「全く・・・早く帰れよな」

 

「何ですか貴方は!!レディに対してもっと紳士的であるべきだと主張します!!」

 

夜に男の部屋に押し入ってくる奴の事をレディとは俺は思わない。というかこの間叢雲に痛い目に遭わされたばかりじゃなかったっけ?

 

そもそも、規律がなくてはならない軍においてこうも軍紀を乱されるのはダメなのでは?

 

「鹿島教官にセクハラしてる人に言われたくありませーん」

 

なんてこった、俺も軍紀を乱しておるとな?しかし、そんなことは知らん、記憶よ飛べ!

 

「ぐわっ!」

 

青葉にデコピンしてやった。こやつの頭位ならばこれで記憶も飛ぶだろう。

 

「ここは同じ穴の狢らしく仲良くしましょうよ」

 

お前と同じといわれると腹の立つことこのうえない。

 

そうはいってもよく俺の所に昼夜問わず遊びに来るものだ。艦娘はそんなに暇なのか?

 

俺はこんなに忙しいのに・・・。なんか不公平だと思います!

 

「それで?実際何しに来たんだ?」

 

「ええ、先ほど申しました通り。司令官からの依頼の情報が手に入りましたので・・・というのは建前で単純に司令官のお部屋にお邪魔したかったのとそれからついでに何かネタになるようなものでもないかと」

 

青葉は、そんなことを言いながら周りを見渡す。

 

「ではでは、まずはエロ本でも探しましょうかね」

 

「ちょっと待て」

 

俺は青葉を制止する。

 

「何ですか?あ!もしかして本当にあるんですか!?」

 

「いやないけども!」

 

俺はいったん青葉を正座させる。

 

「じゃあ何で止めるんですか?」

 

「まずいいか?言っておくがそれは男同士で始まるイベントなんだ。しかも、中学生のな」

 

全く、とんでもねぇ奴だ。バカテスを見てないのか。

 

「何を言いますか、今やあなたを慕う艦娘も増えてきました。となれば、皆が求めるものはあなたの情報です!その中でも特に需要があるのはあなたの性癖!英語で言うとプロペンシティ!!」

 

「売る気なの!?俺のトップシークレットを金で売買する気なの!?」

 

そして青葉は俺のベッドの下を覗きだす。探照灯まで持参しやがって・・・。それはそんな風に使うもんじゃないだろう

 

「・・・あぁっ!!??司令官、何ですかこれは!!」

 

え?何?ほんとにあったの?ないよね?俺隠してないよね?

 

まさか俺が無意識に隠してたとか?こわ!無意識怖い!

 

「この黒い髪の毛は何ですか!!??」

 

青葉が見つけたのは黒い長い髪の毛。なんだよまるで浮気の証拠でも見つけたような場面じゃないか。

 

おそらくそれは、さっき来てた時雨の物だろう。

 

「司令官の部屋に出入りする髪の黒い艦娘は知っています。初雪ちゃん、北上さん、しかしこの髪質は最近・・・いえ、ついさっき抜けた髪の毛。今は二人とも艦娘寮にいるはず・・・さては司令官新しい女を作りましたね!!答えてください!!」

 

その青葉の目は嫉妬に狂った目・・・ではなく、新しいネタを見つけた好奇心にまみれた目だった。おそらくまたネタにするつもりだろう。

 

「ふふふ、タダでは教えないというわけですか・・・。では、取引しましょう」

 

「俺に取引とはいい度胸だな?まあ、いいだろう」

 

とは言え別に隠すような事じゃないんだがな・・・。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

まあ、こうなるよな。

 

「どうしました?早くいってくださいよ」

 

「お前から言えよ。どうせあれだろ?言った瞬間何かしらの理由付けてはぐらかすつもりだろ?」

 

「ハハハ、マサカソンナ・・・」

 

おい、片言になってんぞこの野郎。

 

「・・・まあいいか、良いですよ。私はあなたの艦娘ですからね。それに栄えある最初の依頼ですからね」

 

「あれ?そんなこと話してたっけ?」

 

「覚えてないんですか?ほら、時雨さんの事ですよ。言ったでしょう?調べておくって」

 

ああ、そいえばそんなことも言ってたかな?

 

「え?てことはあいつの事なんかわかったってことか?」

 

あんな、変態であること以外謎な、あいつの事をこいつがこの短時間で調べたってことか?

 

「ええ、勿論です。まあ、少し裏の人たちに握らせたり。あまり世間体的によろしくない方法を使えば一発ですよ!」

 

何が一発なんだ。お前は一発豚箱にでもぶち込まれろ!

 

「それによれば、時雨さんはかつて第一線を支えた艦娘の一人だったみたいですね。そのあまりの生存率の高さから幸運艦なんて呼ばれてたみたいですよ」

 

なんだ、あいつ結構頼りにされてるじゃないか。あれだけ自虐っておいて・・・

 

そんな奴が仲間になってくれるんなら心強いな。

 

出来ればいろいろ聞いておきたい、そんなに頼りになるやつなら好みとか知っておいた方がいいだろう。あいつは会う機会ほとんどないからな

 

「で、他になんかないのか?好きなもんとかさ」

 

「はい?なんでそんなことが聞きたいんですか?」

 

「いや、もしそいつがうちに来るかもしれないだろ?そういう時に好感度上げとくのも提督の役目ってやつだよ」

 

それにしても青葉も知らないのか・・・そんなすごい奴が今ここに来てるって。きっとびっくりするだろうな、そんなすごい奴が俺の所に来るんだから。

 

すると、青葉は一瞬きょとんとしたが、青葉は少し深いため息をついた。

 

「・・・司令官。それは・・・無理ですよ」

 

「は?無理なんでだ?」

 

青葉は自分のメモ帳に挟まれた写真を取り出す。そして俺の前に見せた。

 

そこに写っていたのは一枚の書類だった。よく見るとそれは、時雨についての資料だった。

 

時雨のこまごまとした性能が書かれており、その戦果についても記述されていた。

 

しかし、一番に目を引いたのはそこではなかった。

 

「おい・・・これ、どういうことだ?」

 

時雨の資料の一番目立つところに大きな印鑑が押されていた。

 

 

 

 

 

 

白露型二番艦 時雨・・・轟沈

 

 

 

 

 

「どうやら、強力な敵艦隊と交戦して艦隊ごと全滅しているみたいですね。残っているのはほとんど半壊した機関部だけだったそうです。その時の司令官はその責を負われて辞任、今となってはその鎮守府は廃墟同然となっているみたいですね」

 

青葉は自分のメモ帳に写真をしまい込むとメモ帳をポケットにしまい込み俺の目を好奇心豊かな目で聞いてくる。

 

「さあ司令官!私の情報はすべて話しましたよ!今度は貴方に答えて貰う番です!この髪の毛は誰の何ですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




誤字修正、お気入り登録ありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。