最初に遭遇した幽者を倒してからほんの少し歩いてきた辺りで、階段に差し掛かった。その先は少し足場の開けた場所になっているようで、広場はどこか町の交差点のような印象を覚える。
道が浮いているのならば浮かんでいない理由もないとでも言いたげに、家や信号、標識のようなものまで宙に浮いている。もはやここまでくると、道や家などのオブジェクトだけを現実世界から抜き出して、何もない空間に配置したかのような印象さえ覚えてきた。
何より、その広場には入る前から幽者が数体うろついているのが見える。初遭遇だった布を被ったような幽者と瓜二つ──あるいは、全く同じ見た目の幽者だ。
先程遭遇した単独の幽者と今目の前にいる複数の群れ。そのどちらがイレギュラーなのか、あるいは双方そこそこの割合で有り得るケースなのかは分からないが、どちらにせよ初遭遇が単独の時でよかったと思う。
「大丈夫。動きは鈍かった……後ろに回り込まれないようにだけ気を付ければ」
自らに言い聞かせるように呟きながら、ハルバードの柄を両手で握りしめる。見える範囲に3体、きっと死角になっている場所にもいるだろう。一つ大きく息を吸って私は広場へと飛び込んだ。
「まずは、ひとつ!」
ハルバード、という名称は知っていても使い方なんて全く知らない。から、とりあえず両手で握って思い切り振りかぶり、如何にもここを使ってくれと言わんばかりの刃を叩きつける。
地面諸共両断しそうな、でもきっと傍から見たらへっぴり腰気味だろうその一撃はしかし、動きの遅い幽者を捉えて叩き伏せる。初めて遭遇した幽者を斬り捨てた時と同じ、肉の塊に包丁を勢いよく切りつけたかのような鈍い手ごたえが返ってくる。
私は別に、人を傷つけることに快楽を見出す主義でもなければ、殺人鬼でもない。思わず顔をしかめて、それでも最初に自分に言い聞かせた通り周囲に気を配る。
叩き伏せた幽者を無視して飛び退いた私。一瞬前まで私がいた場所を、思っていた通り幽者が囲み始めているところだった。
囲んで攻撃してくるという明確な害意、或いは殺意。私は命の危険を再び目の前に感じて、思わず笑いそうになった膝に辛うじて気合を入れて持ち直した。
知能があるのかないのか分からないような、鈍く光る黄色い双眸達が私にゆらりゆらりと近づいてくる。やはり突き刺さるような殺意は感じるが、流石に三度目ともなれば多少は体も心も慣れてくる。
迎え撃つ姿勢で私は横薙ぎにハルバードを振るって、一番接近して来ていた幽者を吹き飛ばす。さっきより少し手ごたえが浅い。派手に転がっていったはいいが、仕留めたかと言われればそうではないと言い切れる程度の浅い感触だった。
一撃で仕留めることができなかったとはいえ、私は密かに自信を抱いた。正確には、私の持つ得物にだが。
扱い方なんてこれっぽっちも知るはずもないハルバードという武器だが、幸いにして金属の塊を振るっているとは思えない軽さと、私の身の丈程もある長いリーチが手助けしてくれていた。闇雲に、技術のぎの字もないやり方で振るっても幽者には致命的な損傷を与えられている。その自信は、この異常な世界の中不安で揺らいでいた私の心を少しだけ繋ぎとめてくれた。
「やあっ!」
自信のロウソクが消えない内に、私は幽者に囲まれないように次の一手を打つ。吹き飛んだ幽者が起き上がってくる前に、少しでも頭数を減らそうとした。
最も遠くにいる幽者に狙いを定め、駆け寄り、ハルバードの刃を叩きつける。今度は確かな手応えがあった。
幽者の輪を突っ切る形になったのは勿論意図的なことだ。私は幽者を斬った勢いを使ってそのまま180度向きを変える。やはり、彼らの動きは緩慢だ。
代行者としての能力なのかいつもより身体が良く動くが、それを抜きにしても、彼らが私の方を振り向いたのは私が勢いを殺し終わってからだった。
今度は、一番近い幽者に狙いを定める。大きく上段に振りかぶって、突っ込む勢いそのままに振り下ろす。今度はそこで終わらない。幽者の芯を捕らえて倒したことをチラリと見ながら、ハルバードを自分の体ごと一回転させるように振り抜く。遠心力の乗った翼のような刃は幽者を上下に両断し、一気に二体の幽者を消滅させた。少しは、ハルバードの扱いというものが馴染んできたというところだろうか?
「……これで最後!」
最初に仕留め損ねた幽者がにじり寄ってきていた。と言っても、最早今の私にとって単独の幽者なんて敵ではない。向こうがこちらをリーチ内に捕捉するより先に、飛びかかって所謂袈裟斬りのように叩き斬った。難なく、あるいは呆気なく、その幽者もまた煙となって消滅する。
脳内で描いていた数秒先の未来が、ことごとく綺麗にその通りになっていった。
単独で怪物の敵陣に乗り込んで、それを全滅させる。まるで映画か何かの主役になったようで、最後の幽者を倒してから私の胸は達成感と爽快感に浸っていた。
戦い方がまだ不格好だったかもしれないが、初めての戦いなのだ。ここから成長していけばいい。最初に幽者と相対した時が馬鹿らしくなってくるくらい、テンションが高揚しているのが自覚できる。どこか期待感のようなものすら抱えて、私はこの辺獄を進む歩みを早めた。
辺獄を歩くうちに、私は2度3度と幽者の群れと遭遇していた。布を被ったような見た目の幽者の他に、デフォルメされた竜のような幽者とも遭遇したが、それでも敵ではなかった。
幽者は全体的に動きが鈍いようで、それこそ囲まれさえしなければ勝てる要素しかなかった。
ゲームで人型のキャラクターと戦うことすら恐怖を覚える私にとって、ホラー作品やSF作品のモンスターのようなものではなくて、どこか愛嬌すら覚えるような見た目なのも私にとっては助けだった。
──後から考えれば、これは慢心だったのだろうと思う。少し最初に上手くいったからといって、調子に乗りすぎた。
「痛ぁっ!? ……あれも幽者なの?」
背中を取られないように、なんて格好つけて立ち回っていた。はずだったのに、戦闘中に突如私の背中は強烈な痛みを感じた。石か何かを思い切り投げつけられたような痛みだ。
涙で滲む視界で後ろを確認すると、巨大なバラを思わせる何かが、花弁の中央にある大きな口をこちらに向けていた。
幸い、防具のおかげで大きな怪我はしていないようだが、それでも痛いものは痛い。
状況からしてあのバラのような存在が私に攻撃してきた犯人なのは間違いないだろう。
痛みをぐっとこらえて睨んでみても、向こうの表情はうかがえない。花弁と口しかないのだから当たり前と言えば当たり前だが、やはり幽者達の無表情は恐怖を煽る。
表情はなくとも、攻撃に際して動作はある。バラの幽者が大きく息を吸い込むような動作を見せた。きっとあれが、私に攻撃してきたときの動作に違いない。もたげた首が振り下ろされるその瞬間を狙って、私は軸をずらす様に横へ跳んだ。
「やっぱり、あいつも幽者!」
拳ほどはあっただろうか、という黒いつぶてがいくつか飛んできたのを見た。壁や地面に当たって音を立てて砕け散る。植物の種のようにも見えたが……今その正体を探っていてもどうしようもない。兎に角近寄って斬り捨てるしかない、と私は地を蹴るべく脚に力を入れた。その瞬間──
「うっ!?」
またも後ろから、今度は強く突き飛ばされるような感覚と共に、地面が迫ってきた。咄嗟に手をついて、顔面から倒れることは避けられたが背中が痛む。
忘れていた。あのバラの幽者だけを相手にしていたわけじゃない。囲まれないように、なんて言いながらこの短時間で二度も背中を取られた。
だが敵は悔む時間はくれはしない。再び、大きな息を吸い込む音にハッと顔を上げる。バネのように腕を使って飛び起きた私は、そのまま再度横っ飛びに飛び退く。
痛む体に鞭を打ち、まずは周囲に漂う幽者達の数と位置を見渡した。交差点のような地形で、見渡しは良い。私は壁を背にした状態で、バラのような幽者までは少し距離がある。そのほかの幽者は4体ほど。
ならば、まずはバラの幽者に突撃するための道を作らねばならないだろう。大きく息を吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。バラの幽者の動きを中心に、幽者達の挙動を探る。
「今なら!」
攻撃の予備動作──バラの幽者が大きく息を吸い込むのを見て、すかさず私は斜めに軸をずらしつつ距離を詰める。その先には頭巾をかぶった幽者がいるが、そこ目掛けて突っ込んだのだからこれでいい。
吐き出された黒いつぶてが脇を掠めていくのを感じながら、ハルバードの槍のようになっている先端部を幽者に突き刺す。元々、こちらの攻撃を回避するという思考自体見受けられなかったこともあって、ど真ん中を捕らえたハルバードが返した手ごたえは重い。突き刺した幽者は振り払うより先に煙と消えたが、戦いはむしろ始まったばかりだ。
振り払う手間が省けた分、私にとっては猶予が増えたことを意味する。まだバラの幽者はつぶてを吐き出す準備が整っていない。一気に踏み込んで、ハルバードの射程内まで持ち込んだ。それでも尚、恐怖を含めた感情の変化を見せない幽者達は相変わらず不気味だ。
とは言え私がやることに変わりがあるわけではない。一切躊躇することもなく、私はハルバードの刃を袈裟斬りの要領で振り抜いた。
「さあ、あとは貴方達だけ!」
バラの幽者が陣取っていたのは、私がいたのと真反対の壁側。つまり、残りの頭巾をかぶった幽者達には一時的に背中を向けることになっていた。大した時間ではなかったこともあって囲まれる程距離を詰められていた訳ではないが、警戒に越したことは無い。何せ先程は、私の慢心で立て続けに攻撃を受けたのだから。
両手で握ったハルバードの柄を振り、刃を振り上げるのと同時に私は地を蹴る。特別妙なことをしてこない上に動きも鈍いこいつらならば、今の私にとっては3体いたところで大した障害にはならなくなっていた。
ひとつ。振り上げたハルバードを脳天から垂直に振り降ろし、両断した。ふたつ。振り降ろしたハルバードを接近しながら今度は振り上げ、吹き飛ばすような勢いでこれも両断する。みっつ。振り上げたハルバードの柄を右肩を使って受け止め、振り向きざまに横薙ぎに切り払い、これも両断した。
この広場にもう敵は残っていないことを改めて確認して、私は呼吸を整えながら次の広場へと続くであろう道を見据えていた。
「ふふふ、調子いいみたいだね小夜ちゃん?」
いくつかの広場を切り抜けた私の前に、不意にメフィスとフェレスが現れた。SF作品などでよく見られるワープ、と形容するほかない方法で。道理で最初にここで2人と顔を合わせた時に、いつの間にか後ろにいたはずだ、と私は妙な納得を得る。物理法則とか方法論とか、そういう現実的なものが通用しないのも、短い時間ながらよくよく身に染みている。
「今度は一体何です? 有益な話じゃないなら急ぎたいんですけど」
「有益かどうか、は小夜自身に決めてもらうとしてじゃ。この先にある広間についてのことを話しておこうとな」
「覚えてるかな……? 小夜ちゃんが倒してきた幽者とは別に、辺獄には幽鬼っていう存在がいるってこと」
幽鬼。確かに、幽者と連ねて説明を受けた。そこら中にいる幽者と異なる、少し特別なものだと聞いた。
ついでに、頭に輪っかを乗せている、とも。頭に輪っかと聞いただけでは、俗に言う天使のようなものを私としてはイメージしているが、実際にどうなのかはまだ知らない。
そして2人の話はきっと、その幽鬼とやらがこの先に待ち受けているということなのだろう。でなくば、私にはこの2人を殴り飛ばしたい衝動を抑えられない。
「幽鬼は数が少ない代わりに、幽者より数段強力な力を持っておる。個体にもよるが……」
「場合によっては、代行者も一撃でペシャンコ……うふふ、気を付けてね」
何でもないことのように、あるいは私がそうなる未来を望んでいるかのように語る彼女ら。対する私は実感がまだ湧かないでいた。
彼女らが言うには幽鬼は強い。頭では分かるし、気を付けようとも思うが、何せ幽者には苦戦らしい苦戦もあまりしてこなかったのだ。これで実感を持て、と言われても無茶と言うものだろう。
そんな戸惑いが顔に出ていたのだろうか。愉しそうに笑うメフィスとフェレスが、道の先にある開けた場所を指差す。
「あそこに、小夜ちゃんが初めて会う幽鬼がいるよ」
「一応聞くが、勝手は掴めてきたとみてよさそうじゃな?」
「とりあえず私でも戦えるってことは分かりました。ここの幽者が強いかは知りませんが」
「察しておるように、辺獄の一番浅いこの辺りは幽者の力は強くはない。幽鬼もそうじゃが、基本的には深い所へ行くほどその力も増すと言ってよいじゃろう」
「つまり、ここはまだまだチュートリアル、ってこと。でもその方が都合はいいよね」
それについては、概ねフェレスの言う通りだろう。きっと最初に遭遇した幽者が強い力を持つそれだったとすれば、今ここに私は立っていまい。
つい先ほど、強さに対して実感が沸かないと思っていたばかりだったが、それでもやはり慢心を諫める心がけが必要なのだろう。背後につぶてをぶつけられた時のことを思い出して、私は少しだけ身近に、自身の慢心を戒める術を見つけたような気がした。
深く息をひとつ。余計な考え事を身体から押し出すかのように、長く息を吐く。フェレスが指した先にある道を見据えて、私は歩き出した。
気持ちの整理をつけるために歩いて通路を渡った先に、果たして幽鬼と思われる存在は確かに居た。しかし正直に言えば、イメージしていたものと全く違った、と言っておこう。メフィスとフェレスにまんまとしてやられたと言うべきだろうか。
全体的なシルエットは、今までに倒してきた幽者達とあまり変わらない。むしろある一点を除けば完全に同一の見た目だと言っても差し支えはない。
では何がしてやられたのかと言えば、頭に乗っている"輪"だ。確かに、彼女らの言った通り、頭巾を被った幽者のような見た目の幽鬼の頭上には輪が浮いている。それを乗っていると形容したところで何もおかしくはない。
しかし私は勝手な先入観で、あるいはそう思い込むように話した彼女らの話を聞いて「輪の色は白色だ」と思っていた。天使のような見た目なのではないかと思っていた。あれではそれと正反対の印象を抱かせる。
「あいつら、ロクな性格じゃないわ」
どうせあの悪辣な2人のことだ。私がそう思い込むように言葉を選んでいたに違いない。沸々と怒りがこみあげるのを感じながら、目の前の幽鬼を睨む。
こちらにまだ気付いていない彼には申し訳ないが、八つ当たりの対象になってもらおうと決めた。
「たあぁぁぁっ!」
今までの戦いの中で分かったことだが、幽者達の視界と言うのは相当悪いらしい。精々自らの居る広場の中くらいしか他の存在を捕捉できないようで、幽鬼も同じらしい。
だから私は、通路から全力で地を蹴り奇襲をかける。斜めに振り上げたハルバードを肩で担ぎながら突撃。僅かに跳躍し、体全てを使ってハルバードの刃を叩きつけた。
手応えは良好。地面に叩きつけられた幽鬼はバスケットボールよろしく反動で宙に舞い、その隙にハルバードを持ち直して横薙ぎに振り抜く。派手に吹っ飛んでいった幽鬼が倒れ伏すが、未だ消える素振りを見せない。
渾身の二薙ぎだったのだが、メフィスとフェレスが言っていた幽者の数段強力というのは間違いではないようだ。
「くっ!」
周囲にわらわらと、頭巾を被った幽者達が集ってきたのに気付いて、慌てて背後の幽者を斬りつけながら離脱する。幸いにしてバラの幽者はいないようだが、幽鬼がいる影響なのか数が多い。ざっと見るだけでも2桁に届きそうな数だった。
まずは数を減らして、土俵を作らざるを得ないだろう。私はきっと、まだ代行者としては未熟もいいところなのだ。油断と無謀は避けるに限る。
ひとつ、深い呼吸を挟む。焦りと恐れを共に吐き出して、前を見据える。背には壁、良くも悪くも背中を気にする必要はなかった。
ハルバードを斜めに振り上げる。初撃だからこそ全力で行こう。膝を沈め、腰から腕をたわませて、思い切り地を蹴って距離を詰める。着地と同時に振り降ろしたハルバードが幽者を捉え、一撃のもとにその命を刈る。手応えだけでそれを認識して、地面に食い込んだ刃を支点に私の身体を前に投げ出す。
柄を滑っていった右手は刃より少し手前で止めて、刃を持ちあげつつ短く持ったハルバードを横に薙ぐ。眼前に迫った幽者のこめかみにめり込んだ刃をそのまま止めることもなく、自分の身体ごと一回転。
今度は右手を少し手前に手繰り寄せ、遠心力に任せて後ろに控えていた幽者を二体、一息に煙へ変える。
今度は左手を滑らせて、刃の勢いを止めながら構え直す。
考えるよりも先に身体が動いたような感覚だった。戦い方を知っているかのように身体は動く。代行者、あるいは守護者とやらの力であろうかと考えを巡らせるが、一拍を置いて今はそんな場合じゃないと思い出す。
しかし無駄なことではなかったようだ。実際に私は、あるいは私の中の何かが、戦い方を知っていたのを思い出したかのように閃く。
「墜ち……ろおっ!」
魔力──突然頭の中に降って湧いた言葉の意味を理解するよりも先に、その使い方を実践する。
編んだ魔力が竜の翼となって、左手の動きに連なって眼前を叩き伏せた。巻き込まれた何体かの幽者が地面に伏したかと思えば煙と消える。
ともあれ、目の前にいた幽者達は残り2体と言ったところだ。幽鬼も距離を詰めてきていたが、問題ない。もう一度、
諦めて私は、ハルバードを構え、眼前の幽者に突き込む。竜の牙を思わせる鋭い槍部が幽者を貫き、手応えが返ってきたと思った瞬間にはその姿は煙となる。きっと人を突いていれば振り払う必要があっただろうから、そういう意味ではやりやすいと思った。勿論、人を貫くなんてしたくもないが。
ハルバードを突き出した姿勢のまま、遠心力にモノを言わせて斧刃の部分を残った幽者に叩きつける。
「これで、残りは一つ」
流石に私も、全力でハルバードを振るい続けてきたツケが来ていた。意図的に深く、大きく、息を吸って吐く。肩が上下する度にどうにか手に力が戻ってきた。
相変わらず、幽鬼の表情は読めない。そう思っていたが、不意に。迫ってきていた「彼」は「言葉」を発した──
『お家に帰して……』