まあそういうことですね。
もうそろそろ柱に会えるかもーなんてウキウキステップしてたらツタ罠に引っかかってしまった。いやあうっかりうっかり。よそ見危険。
「シ、振動ガ……酔イ……ウェップ」
斎賀君ごめん。こればっかりは俺に非があるわ。
「吐キソウ……」
何とか脱出しようともがいて、うっかりブレスぶっ放しちゃったり。まあ山火事にはならなかったんだけど。生きてる木は水分含んでいるからそう簡単には燃えないのだ。これディノバルドの豆知識ね。
で、暴れまわった結果。ブレスが着弾、その爆風でぽーんと吹き飛んできたのがこのサツマイモとなります。……あれ、サツマイモのツルってここまで空高く伸びないよね。あ、さっきのは正確に言うとツル罠だった……?
……ん? 待って? このサツマイモは爆風で飛んできた。このサツマイモ、形は崩れていない。そう、崩れてたり焦げたり炭化もしていない。
つまり俺のブレスを耐え抜いた。……なんだこのサツマイモ!? 火耐性と爆破耐性強すぎないか!?
「ホクホクデ御座イマスネ……」
ぱっかり割ったら綺麗な黄金色してた。出来立ての焼き芋だぁ……。うん、甘い匂い。
甘い……甘い……美味い……。何年振りの甘味だろうこれ。
そんな俺に唐突と蘇る記憶! ウッ頭がー!
――そう、あれは蒸気機関管理所出力マックスで流れるムービー。
うみゃー、ふみゃー、わぁー! と爺ちゃんの背に乗っかるアイルーと受付嬢。爺ちゃん、その重さに負けじとふんぬと背を反らす。
ふひい、と疲れた様子の爺ちゃん。限界ポッポーしている蒸気機関へ、石炭、石炭、サツマイモをぽいぽい放り込んでいくアイルーと受付嬢。
限界ポッポー見てテンション上がった奴らを止める術は爺ちゃんにはなかった。石炭をくべられ、限界突破ポッポーした蒸気機関は大爆発。皆仲良く吹っ飛んだ。
その後、受付嬢は放り込んでいた元サツマイモ、現焼き芋を回収し――。
…………もしかしてお前あのサツマイモかぁ!?
思い出したらそーだ! あの芋そのまま放り込まれてた! 何かで包む、とかせずに蒸気機関にそのままだ! あれ確か蒸気機関の爆発にも焦げ一つなく耐え切ってたなあ!!
あの謎サツマイモ……ここでたくましく生きていたんだな……。焼き芋になった分は俺が責任持って食べるね。うまうま。
「ヌ、斎賀モ食ベトウゴザイマス!」
おう一緒に食べるぞ焼き芋! うんうん、斎賀君強くなってきたなあ。ちょっと前の斎賀君ならこんな熱々のサツマイモ食べれなかっただろうし。
「美味シュウ御座イマス! 甘味! 甘味!」
「――しょい――」
……ん、何の声? また鬼?
「わっしょい! わっしょい!」
えっ誰? わっしょい言いながら歩いてる。こわ。手に持っているのは……焼き芋かな?
じゃあ悪いやつじゃないな。焼き芋好きに悪い奴いないし!
「……ソノヨウナ事、聞イタコトゴザイマセンガ……」
今俺が決めた。
「ハア……? ――待ッテ、チョット待ッテ。サツマイモ? ワッショイ?」
ん、あの人が誰なのか知ってるの? 斎賀君。
「ハワワ……アノオ方ハ、炎柱、煉獄杏寿郎様デハァアリマセンカァ!?」
マジで? 改めて見るとすごい髪色してるねあの人。黄色と赤? 本当に日本人なのかなあ。
そして柱なのかー、そうかそうか。
「ア゛ッ」
へい煉獄さーん! ちょっとバトろうぜー!
ちょっと(モンハン基準)