なぜかこの2,3日でお気に入り件数が一気に増えました、ありがとうございます!!(何が起こったんだ??)
正直嬉しいを通り越して驚きが大きいです(笑)(当然滅茶苦茶嬉しいですよ?)
引き続き、どんどん投稿していきますので、楽しんでいただければと思います!!
もし、よろしければコメントや感想など頂ければ凄く嬉しいです!
では、引き続き作品をお楽しみください!!
食事会が始まってからも俺はひたすらコックさんの前に陣取り食事を摂っていた。
勿論一人でだ。
コックさんは、さっきから気まずそうにしているが知ったことではない。
靴を舐める変態野郎として生きていくことだけは、避けられたが代償として失ったものも大きかった・・・他にも何か方法はなかったのだろうか?
まあいいや、今は目の前の食事を楽しもう。
流石、専門のコックというだけあって、どの料理もおいしい。
色々あったが、これだけでもまだ来た甲斐はあったというものだ。
・・・この肉料理うめぇ、口の中でとけたぞ!?
「ふふん、夏樹だっけ?
寂しそうなあんたのために、にこに~が来てあげたわよ?」
俺が素晴らしい食事に夢中になっていた為、人の接近に気付かなかった。
後ろを振り返ると、にこにーがいた、なぜか上機嫌の。
・・・よく考えたらこの人がいなかったら俺もあんな失態はなかったのでは?
かよちんさんとの関係をばらされないよう何とかしなくてはいけなかった時、このにこにーの自己紹介の場面がフラッシュバックしたので、ああなってしまったのだ。
俺のそんな心中を知ってか知らずかにこにーは俺の隣に座ってきて
「それにしても、私も罪よね~??
出会ったばかりの男の子を早速虜にしちゃうなんて~。」
にこにーは、自分に酔ってるかのように手を自分の頬にあて、体をくねくねしながら訳の分からないことを言っている。
「・・・なんのことですか?」
「もう、照れなくてもいいのよ?
私の真似をしちゃうくらい私のことが好きになっちゃんでしょう??」
なるほど、あれをそうとらえたか、それで上機嫌なのか。
そんなわけないだろばーか、と否定するのは簡単だがこれ以上面倒毎が増えるのはもっと嫌だ。
気は進まないがここは話を合わせておこう。
「・・・まあ、刺激的だったので。」
刺激的だったのは間違いない、悪い意味でだが。
だが、この回答に満足したのか、にこにーは嬉しそうに口角をより一層上げて
「ふふん、わかってるじゃない!
でもあれじゃあだめよ?
みんなも引いてたでしょう?
もっと情熱をこめて、そして全力ですることが大切よ!!
そうすれば、さっきみたいにみんなに引かれることもなくなるわ!」
いや、どれだけ頑張っても引かれる運命に変わりはないと思うが・・・。
ていうか、にこにーも凛さんに馬鹿にされてたじゃん。
後、二度とやらないのでそもそもその心配もないけどね。
「というわけで、私が見てあげるからもう一度やってみなさい。」
なぜそうなる?
俺にもう一度死ねと言うか。
「いや、今日はちょっともう疲れちゃったのでまた今度でいいですか?」
「今度ね、いいわよ、じゃあいつが空いてるのよ?
都合のいい日に見てあげるわよ!」
にこにーは、俺の内心など知ったことかと、体をぐいっと近づけ目をキラキラさせながら、そう元気よく提案を持ちかけてくる。
めっちゃぐいぐい来るや~ん。
なぜそこまで?
まじで勘弁してほしいぜ。
「明日の日曜日はどうかしら?
練習も休みだし。」
「いや、明日はちょっと体調が悪くて・・・。」
「何都合が悪いみたいに言ってるのよ、でもまあ明日暇ってことよね!
じゃあ明日ね!
それまでに練習しとくのよ?」
え・・・嘘だろ?
俺が嘘だろと、にこにーに言おうとするが、
「いや~、私も明日に備えて色々準備しなくちゃね~!!」
「・・・そうですね。」
とても楽しそうに語るにこにーを見ると、でかかった言葉も引っ込んでしまった。
くそー、こういうのずるいよな、まじで。
はぁ、まあ一日位いいか・・・。
・・・でもまじで何でここまで乗り気なんだろうか。
「じゃあ明日、朝9時に集合ね。
遅れたら許さないからね。」
・・・待て、9時?
朝の?
・・・嫌な予感が。
「あの、にこにー、それって何時くらいに終わるの?」
「ん?まあ日が沈むまでにできれば上等かしら。」
ボキッ
俺の中で何かが折れた。
・・・あかん、これは死ぬ。
これなら靴を舐める変態野郎で生きる方がマシだったのでは!?
・・・はっ、そうだ!
恐ろしいアイディアが浮かんでしまった、俺って天才なのでは?
「なあにこにー、真姫さんも誘っていい?」
「え、真姫ちゃん?
なんで?」
「いや、真姫さん実はにこにーのこと、結構尊敬してるって言ってたからこの機会にと思って。」
「・・・え、そうだったの?
・・・ふ、ふ~ん、馬鹿にしかされていないと思ってけど、ふ~ん、そうなのね。」
・・・すげえ嬉しそうだな。
滅茶苦茶ニヤケるのを我慢してる。
「まあ?
そういうことなら真姫ちゃんも呼んでいいわよ?」
「よし、決定。」
やった、これで俺の負担が半分に減るぜ!
「ちょっと!!」
こちらの話を聞いていたのだろうまっきーがこちらにズカズカ近づいてきた。
ふっ、もう手遅れだぜまっきー。
「どういうことよ、夏樹!」
「まあまあ、真姫さん。
ツンツンするのはやめて、たまには素直になったらどうですか?」
ここでまっきーが、急にしゃがんできて、座っている俺の顔の高さに自分の顔の高さを調整してきた。なんだなんだと思っていると、突然俺の肩に腕を回し、俺の体を自分の体にくっつけるように力をいれてきた。
突然のことに対応できず、抵抗する間もなく、まっきーの体にぴたっとくっついてしまう。
さらにそれだけでなく、まっきーは自分の顔を思い切り俺の顔に近づけてきた。
その距離わずか10センチほど。
ちょ、近い近いっ!
突然のことに、俺の心臓がバクバクと早鳴っていくのを感じる。
なんだなんだ!?
「ちょっと、夏樹どういうことよ!!」
まっきーが小声でそう俺に言ってくる。
どうやら、周りに聞こえないようにこの態勢をとっているらしい。
「ななな、なにが?」
まっきーの意図は理解したが、見た目は完璧な美少女のまっきーにこうまで接近をされてしまうと、嫌でも緊張してしまう。
体温とか吐息とかめっちゃ伝わってくるし。
そんなわけで、まっきー相手に噛み噛みになってしまった。
中身はへっぽこと分かってるんだが・・・。
「だから、なんで私を巻き込むのよ!」
「だって、にこにーのこと好きなんだろ?
だったら、少しでも一緒にいる時間を増やさないと。」
「・・・でも、私がにこちゃんを尊敬してるとか言わなくてもよかったじゃない?」
「でもにこにー凄く嬉しそうだよ?」
「・・・はぁ、まあいいわ。
まあ、その、尊敬してないわけじゃ、ないし・・・。」
・・・まっきーや、こんな至近距離で顔を赤らめて恥じらうのはやめてもらえないですか?
間違って惚れたらどうするんだ。
なんとか話がまとまり、まっきーが俺とくっついている態勢を解いた。
少し残念だなんて思ってないからね?
「あんたら、なにコソコソ喋ってたのよ?」
にこにーは、俺たちが秘密話をしていたことに怪しさを感じているらしく、ジト目でこちらを見つめてきている。
「ははっ、にこにーのこと尊敬してるのは、秘密だったみたい。
真姫さんが恥ずかしいから言わないでって文句言われてた。」
「へ、へ~、そ、そうなの?」
「・・・え、ま、まあ、ね。」
「そっかそっか、真姫ちゃんも私のこと本当に尊敬してたのね。
じゃあ二人とも明日9時に集合ね!
このにこがあんたら二人を立派に育ててあげるわ!」
「・・・よろしくね、にこちゃん。」
まっきー、そんなに足をぐりぐり踏んだら痛いよ・・・。
そんなこんなで、明日にこにーとまっきーと会うことになってしまったが、ここで意外な乱入者が、
「「あ、あのそれ私も行っていい(ですか)?」」
ことりさんと海未さんだ。
・・・なぜ二人が?
完全にハモッてたし。
「え?なんで二人が?」
にこにーも疑問に感じたのか、二人にそう尋ねる。
「・・・え~と、私もにこちゃんを尊敬してるから?」
「・・・そうですね、私も同じですかね?」
しかし、二人の反応はこれだ。
疑問形じゃないか、何が目的なんだ?
俺が二人に疑惑の目を向けていると、二人も俺の方に視線を向けてきた。
その表情は怒りに包まれていた。
なぜだ!?
一方にこにーは上機嫌だったためか、ことりさんと海未さんの明らかに嘘とわかる発言には気付かなかったようで、
「まったく、しょうがないわね。
あんたらまとめて面倒見てやるわよ!
この宇宙NO.1アイドルのにこにーがねっ!!」
とのことで、急遽明日、にこにー、まっきー、ことりさん、海未さんで集まることになった。
・・・なんだこれ?
つづく