例えば鉛筆の家凸から始まるラブストーリーとか(本編完結)   作:マクバ

8 / 8
日刊7位ありがとうございます。シャンフロは偉大だ。

トワと楽郎が付き合いだしたくらいのIFで。この2人の身長って開示されてましたっけ?記憶にないんですよね。。。
楽郎の方が少しだけ高いと思って書いてます。

一応このssは付き合うまでのドキドキがメインテーマです。恋愛って付き合うまでが1番面白いと思うの。漫画とかラノベがそうじゃん?


番外編
楽郎から押せ押せになったら


 つい先日の事だ。トワが俺に告白してきたのは。正直信じられなかった。もし承諾したらその瞬間に、いつもの魔王じみた笑みを浮かべて、本気にした? とでも言われると思った。

 

 それでも俺は承諾した。なぜかって? 好きだからだ。天音永遠のことが。別にスーパーカリスマモデルだからとかじゃない。最近ずっと一緒にゲームでバカやったり、世界1位のゲーマーに喧嘩売ったり、こうして今日みたいに2人でリアルで遊んでいたりしていて思ったのだ。あぁコイツと居るの楽しいな、と。決して落ち着きはしない。俺は鉄砲玉なんて言われるくらいにはドタバタするし、トワも刹那主義を拗らせているから平穏よりも騒動を好む。それでも俺はトワと恋人になりたい、と不相応ながらにそう思ってしまったのだ。だから例えトワの手の平だったってオチになってもいいから、トワに告白された時に承諾した。

 

 そしてその告白は彼女の本気だった。だから俺たちはそのまま付き合うことになった。今もこうして2人で俺の部屋にいる。あんまり外でデートは気軽には行けないからだ。お互いジャージの完全な部屋着でだ。すでにトワは俺のタンスに何着か服を入れているのだ。

 

「なぁ、トワ」

 

「どうしたんだい? 楽郎」

 

「好きだ」

 

 俺のベッドで寝そべっているトワになんの脈絡もなくそういう。彼女は少し照れたように笑って

 

「私もさ。でもなんだい? 急にそんなバカップルみたいなことを言い始めてさ」

 

 勉強机の前の椅子に腰掛けた俺の方に寝返りをうち、こちらをみながらトワはそう言った。その頬は少し赤らんでいる。付き合うまでの自分たちのやり取りからは想像出来ないくらい甘い会話をしている自覚はある。恐らくトワも同じことを考えているのだろう。

 瑠美はバイト、両親はそれぞれ趣味のために外出した。夜まで帰っては来ない。今はまだ昼すぎ。トワが珍しく、1日オフだから楽郎の家でゆっくりしたい、と言って急遽決まった家デートにしてはタイミングは良かったと思う。

 

「いや、確認したかったんだ。自分のベッドに天音永遠が寝てるのが夢じゃないことを」

 

「その言い回しはちょっとキザ過ぎない?」

 

 そう言い放ち、トワはベッドから起き上がった。部屋の外に出るかと思いきや、彼女はそのまま俺の方に向かってきた。そして椅子の向きをぐるりと回し、俺の背中を自らの方に向けると

 

「こっちの方が確認できるんじゃない?」

 

 そう言いながら抱きついてきた。トワは腕を俺の胸の下で重ねるように、全身が俺の体にのしかかるように抱きついてきたのだ。正面から来てたら多分俺の理性は吹っ飛んでいただろう。正直後ろからでもかなりやばいんだけど。

 

「ね? 私だって君が好きさ。じゃなきゃ告白なんてしないよ」

 

 その声は俺の耳に溶けるように入ってきた。どことなく甘い香りがする。香水かな? 

 

「正直に言っていいか?」

 

「いいよ。いいなよ」

 

「俺の理性がオーバーヒートしそうだ。ライオットブラッドを飲んでもいいか?」

 

「ダメに決まってるでしょ。なんで今キメようとしてるのさ」

 

 俺が高校生でトワは24歳。社会人だ。いくら18歳成人になって幾年か経ったとはいえ、高校生と社会人の恋愛、というのは世間の声は厳しい。芸能人をやってるトワなら特にだ。だから俺が高校を卒業するまでは中学生もビックリなほど純情な付き合いしかしていない。リアルでは。ゲームの中はほら……いいじゃん。

 なんで今こんな話をしたかって言うと、俺の理性がもうホントに限界だからだ。トワは俺のギリギリを責めるのを愉しんでいる節があったし、俺もそれを薄々分かってはいたが、どうにもトワは俺を理性的だと思っているらしい。いつも理性が〜といって1度もホントにオーバーヒートしたことがないからかもしれないが。

 

「キメないとやってらんないからさ」

 

 俺が1度トワの腕を解かせて、再度反転する。当然、俺が見上げる形でトワと向かい合う形になる。その距離は近い。当たり前だ、さっきまで密着して抱きつかれていたのだから。

 トワが少し息を飲んだのが見えた。演技じゃなければ、その目は確かにこの先の展開を期待しているように見えたし、俺も恐らく同じような目をしていただろう。さっき述べた世間の目、倫理感なんてものは、完全に2人しか居ない世界と化したここでは関係はない。その事にお互い気づいているのだ。故にどっちかが踏み外すかのチキンレース、ブレーキを踏むか、アクセルを踏み切って思い切り飛ぶかの2択。そして俺は

 

 思いっきり踏み込んだ。

 

「うひゃっう!?」

 

 俺が思い切り立ち上がり(ただしトワにヘッドパットをかまさないように)彼女の両肩にそれぞれ手を置くと、彼女は少し後ずさった。要はブレーキを踏んだわけだ。男子高校生である俺と、芸能人の彼女が理性のラインが違う。当然のことながら俺の方が沸点が低い。その差だろう。

 ただ、彼女も俺の手を退けようとはせず、拒絶の言葉も言っては来ない。付き合う前からの言動を考えればホントにダメなら拒否するだろう。彼女はそういうことが出来るやつだ。だからこそ俺はトワにもアクセルを踏ませるために、さらに自分のアクセルを踏むのだ。

 

 後ずさるトワに合わせて距離を詰める。どんどん近づく。

 

「えっ? ちょっ? 楽郎!?」

 

 言葉の割に抵抗はない。むしろその手は俺を引き込もうとしている。あくまで俺からって体にしたいらしい。そんなのもう関係ないのに。

 俺は無言のまま彼女に迫った。彼女はそのまま下がり続けたが、狭い俺の部屋だ。すぐに彼女の背中は壁にぶつかった。彼女の逃げ道を塞ぐように俺は、右手だけ肩からよけて、彼女の耳のすぐ横の壁に叩きつけるように置いた。

 

「あぁ、ダメだよ。留まれなくなる」

 

 彼女は半ば諦めたようにそう言った。俺は久々に口を開き

 

「いいんじゃないか? それでも」

 

 俺がそう言うと彼女は耳も頬も真っ赤に染めて

 

「そう……だね。いいか」

 

「……んっ!」

 

 俺はその言葉を合図に、引き込まれるようにずっと見つめていた彼女の唇に自らの唇を押し付けるようにキスをした。

 彼女の右手が、俺の左手を掴み、肩から離して、指同士が絡み合うように手を繋いできた。彼女の右手と俺の左手、そしてお互いの唇だけがこの世にあるかのようにそこしか感じられなくなる。

 どれほどしていたのだろう? 5分か10分か、触れ合うだけのキスを終え俺たちの唇が離れる。手だけが未だに繋がっていた。

 

 彼女の熱を帯びた目が俺を見上げる。

 

「あーあ、止まらないよ。これは」

 

 トワは普段の揶揄うような声色でそう言った。だが俺は分かっている。

 

「そうだな。もう止まれない」

 

 もうそんな余裕はお互いにない。トワがゆっくりと俺の体を押す。俺はそれに抵抗されずに後ろに何歩か歩き、やがて足に来た引っかかりに抵抗せずに、自らのベッドに倒れ込んだ。トワは繋いだ手を離さずに、俺の上に寝そべるように乗っかった。さっきの壁ドンとは逆に、俺が床ドンされるような構図になる。

 

「あんまりやられっぱなしってのもやじゃん?」

 

 私の方がお姉さんだし。彼女はそう言って俺の唇を奪った。さっきまで彼女が寝てたからだろうか? 甘い匂いが彼女からだけでなく、後ろからもしてくる。閉じ込められたように彼女の匂いにつつまれる。

 

 口付けをやめ、空いた左手で自らの髪をかきあげる彼女をみて、俺は彼女の頬に繋がっていない方の手をやる。

 

「……うひゃあ!?」

 

 そのまま頭の後ろまで手をやり、繋がっていた手を離して、俺は彼女と体勢を入れ替えた。右手を彼女の顔の横に突き立てる。

 

「……ケダモノ……きなよ」

 

 熱を帯びた目のまま、囁くように放たれたその言葉は俺の理性を完全に溶かしきった。

 

 

 

 

 




終わりでーす。続きはないです。衝動のままに書いてみた。この後は多分瑠美ちゃんが帰ってくるまで汗だくで○○○してるんじゃない?楽郎君だって男子高校生だもの。瑠美ちゃんが帰ってくる直前に理性が戻って2人で慌ててそう。

んー触れるだけのキスして3000文字は薄いかなぁ。。。
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