正直、頂上決戦編のみで14話も書くとは思ってもいなかったです。
場所は
サンジに言わせたならば、人魚達が暮らす魚人島と同等かそれ以上───世界最高の
頂上戦争から数日───世界の均衡が崩れ、その影響が徐々に世界各地で起き始めるなか、男子禁制の女入国であるこの国にて、男子禁制の女入国に
「うおっしゃらァァ!!」
先の頂上戦争にて、"火拳のエース"救出成功の功労者の1人───麦わらの一味のコック"黒足のサンジ"が、さっそく更新された
「や、やったぜ…やっと…やっと
海賊は自身の手配書が更新され、懸賞金が上がる度に喜ぶが、サンジの場合は懸賞金の額が
もちろん、火拳のエースを救出する為にマリンフォードに乗り込んだのも、ルフィの手助けをする為であり、決して己の手配書の写真を少しでもまともなものにしてもらうつもりで目立つ行動を取ったわけではない。
恐らく、結果的にそうなっただけ───の、はずだ。
「えぇー、前の
「黙れクソゴムッ!!」
「ぐえッ!!」
昨日、目を覚ましたばかりのルフィはサンジの新しい手配書を見て不満そうだ。
一応、病み上がりである為に手加減はされているが、不満を口にしたルフィに蹴りが飛んでくるのは当然だろう。
「ったく…お前の瞳に俺の顔はどんな風に映ってんだ」
「こっち」
そう口にしてルフィが顔の前に掲げる以前の
黒足のサンジ。懸賞金7700万ベリー。
「こんのクソゴムッ!今日の晩飯は抜きだッ!!」
「ええーーー!?サンジィーーー!それだけはやめてぐれェーーー!!サンジの新しい手配書カッコいいぞォ!!」
「心にも思ってねェだろうがッ!!はあー…ったく、あれだけボロボロだったくせに…たった数日で本当に全快しやがって」
あれだけの死闘を繰り広げておきながら、たった数日でここまで回復するとは───最も、サンジはそこまで深手を負っていなかった事もあり、疲れを癒す為に1日ゆっくり休んでいただけだが、ルフィの生命力には毎度の事ながら驚かされると、己と共に更新されたルフィの手配書を見ながらサンジはそう思わずにはいられない。
「ほら、お前の手配書も更新されてんぞ」
「え?オオ!」
頂上戦争にて、"世界最悪の犯罪者"革命軍総司令官ドラゴンの息子である事が発覚し、王の資質"覇王色の覇気"まで目覚めさせたルフィは、ルーキー世代最高額の懸賞金へと跳ね上がり、今後の動向が常に注目されることだろう。
"麦わらのルフィ"懸賞金4億5600万ベリー。
「おれ、4億超えだってェ!やったァ!!けど、サンジの懸賞金もスッゲェよなァ!!
「へっ、当然だ!!」
前回の人生の経験と記憶という大きなアドバンテージがある事に関しては少しばかり後ろめたさもあるが、それでも努力は一切怠ってはいない。
新しく更新されたサンジの懸賞金額は、まさにサンジの努力の賜物といったところだろう。
エースを救い出す事に成功し、そして手配書もまともなものとなり、懸賞金額もルフィに次いで───ルフィに
"
黒足から
「でもやっぱ写真は
「見比べてんじゃねェよ!あ、おい!何で手書きで前の手配書の懸賞金額書き直してんだよクソゴム!!」
ただ、ルフィにとってはやはり───いや、もしかしたら一味全員、前の手配書の写真の方が良かったと口にするのかもしれない。これは、サンジがどうあっても不憫な星の下から抜け出す事ができないという暗示だろうか…。
※※※
頂上戦争後、更新された手配書が全世界に配布された。
当然、その更新された手配書───賞金首達の中で最も注目をされているのは、海賊王の息子である事実が発覚し海軍の魔の手から逃げ延びた火拳のエースと、その火拳のエースの義弟であり革命家ドラゴンの息子である事実が発覚した麦わらのルフィだろう。
ルフィに至っては、ルーキーでありながらも頂上戦争を引っかき回し、覇王色の覇気まで目覚めさせたのだから要注意人物として新世界の猛者達も気にしているはずだ。
ただ、その猛者達がルフィ以上に警戒心を抱いている人物がいる。
そして、頂上戦争でその人物に
場所は、七武海のドフラミンゴが国王を務める異色の国───新世界に存在する愛と情熱とオモチャの国"ドレスローザ"。
「フッフッフ…フフフフフ!"
4億3200万ベリーだと!?フッフッフ、ぽっと出のガキが随分と高い評価を受けてるみたいだなァ!!」
サンジに痛手を───背中に網目状の火傷を負わされただけではなく、背骨まで折られたドフラミンゴは高らかに笑い声を上げながらもかなりのご立腹だ。
そんな大怪我を負いながらも、イトイトの実の力を駆使し最後まで戦場に立っていたのは七武海として───大海賊として世界に名を轟かせるプライド故か…。しかし、そのプライドもルーキー海賊によって傷を与えられ、ドフラミンゴはかつてない怒りを覚えている様子である。
ここまでの怒りを露にするドフラミンゴを、彼が家族と呼び大切にする幹部達も見たことないかもしれない。
その証拠に、幹部以外の下っ端達はドフラミンゴが怒りのあまりに垂れ流しにしている威圧感───覇王色の覇気によって気絶する者達が続出している程だ。
ただ、そんな怒れるドフラミンゴを目にし、誰にも気付かれないように内心かなり喜ばし気な人物が1人───ドンキホーテファミリーの
ドンキホーテファミリー・トレーボル軍に所属する幹部であり、殺し屋として活躍する妖艶な美しさを惜し気もなく醸し出す情熱的な女───コードネーム"ヴァイオレット"である。
そのヴァイオレットは、ファミリーの誰にも気付かれないようにその場を離れ自室へと向かい、そしてドフラミンゴが見たらすぐに切り裂くであろう手配書を取り出して眺めていた。
「ふふふ、あのドフラミンゴに大怪我を負わせ、あそこまで怒らせるなんて…"玄脚"…ふふ、素敵な子ね」
うっとりとした───恋する乙女のような表情を浮かべながらサンジの手配書を眺めるヴァイオレット。彼女は心の底から───この
「会ってみたい…いつか…会えるかしら?玄脚…あなたは私の救世主に…"白馬に乗った王子様"になってくれる?…ふふ、私ったらこんな事を考えるなんて…でも、あなたにはいつか会えるような、そんな気がするわ」
そう呟き、手配書の写真をそっと撫でるヴァイオレットは、本気でそれを期待しているかのような───そんな雰囲気を醸し出していた。
「ありがとう、玄脚のサンジ。あなたのおかげで私は癒された。どうにかまだ…頑張れる」
その手配書を至極大切そうに折り畳みながら、ヴァイオレットは保管する。
サンジは知らない。新しく更新された手配書を、お守り代わりに大切に保管してくれている美女が存在することを…。
そして、この妖艶な美女の望みは、近い将来───必ず果たされる事となるだろう。
*
場所は変わり、同時刻───
「はアァ!?ど、どういう事だよ!?何で"黒足"の懸賞金がこんなにも跳ね上がってやがる!?
まさかおれと戦った時は手を抜いてやがったのか!?」
声を荒げているのは、エニエス・ロビーにて麦わらの一味と壮絶な死闘を繰り広げ、サンジに敗北した"
ジャブラは、エニエス・ロビーにて自身を負かしたサンジが、3億ベリー以上の上乗せで懸賞金が更新されている事に驚いているようだ。
「ジャブラ…煩すぎるわよ…セクハラだわ」
「何でもかんでもセクハラにしてんじゃねェよッ!!あー腹立つ!黒足、次会った時は絶対に殺してやるぜッ!!」
そう口にしながら、今のままでは勝てないと修業に向かうジャブラ。
「どうしたのかしら?…あら?」
そのジャブラを見送りながら、ただ叫んでいただけのジャブラにセクハラと言い放ったエロさ満点の金髪美女───同じく元CP9の諜報員だったカリファは、ジャブラが机に叩きつけた一枚の手配書に気付き、そして驚愕する。
「黒足が…4億3200万ベリー…」
カリファはエニエス・ロビーにてサンジと戦い、そして勝っている。しかし、カリファが勝てたのは、サンジにとってカリファがある意味で相性最悪の相手だったからだ。
『たとえ死んでも…俺は女は蹴らん』
あの状況のなかでよくもまあ言えたものだと───負け惜しみにも程があると当時のカリファは思っていた。ジャブラに勝った事実から負け惜しみではなかったとわかっていたが、それでも今時そんな騎士道精神を持ち合わせている男が存在するとは、カリファは思えずにいた。
しかし、今この手配書を前にしたカリファは同じ事をサンジに対して思えるのか───答えは否。
「黒足…その"騎士道"はいつかきっと、身を滅ぼす要因になりかねないわ。けど…私は嫌いじゃない」
そう呟き、サンジの手配書を手にしたカリファは自室へと向かい、そしてベッドに寝転ぶ。そして、手配書をベッドの上に置き、ツンツンと指で写真をつつきこう呟くのだ。
「黒足…あなたはどうして海賊なの?」
どこまでも女性に対して優しく、甘いサンジ。そんなサンジに対し、カリファは1人の女としての想いを口にしていた。その想いはまるで、サンジが海賊でなかったら自身が虜になっていたかのような、そう聞こえてしまうような発言だ。
ただ、CP9のメンバーではなくなった今───サンジを目の前にしたらカリファはどうするのか…。
「うふふ、罪な男ね…"玄脚のサンジ"」
とてつもない色っぽさを醸し出しながらそう呟くカリファの表情もまた、恋する乙女のような───
*
時は同じく、場所は
そのカカオ島ショコラタウンに"カラメル"という名のカフェが存在しているのだが…。
新しい───まともになったサンジの手配書が全世界に配布され、思いの外に世の女性達が良い反応を見せているなか、その手配書を目にした女性達のなかで最も衝撃を受けた人物が存在した。
その人物は、彼の"四皇"の一角───紅一点である大海賊"ビッグ・マム"の娘の1人であり、シャーロット家三十五女。若くしてカフェ"カラメル"を営む、14歳という若さにしては大人っぽく、すでに相当な色気を惜し気もなく醸し出す美少女である。
「あ、あああ、ありえないわッ!?わ、わた、私が
な、何よ!金髪でスーツが似合ってて王子様風で血を流してる姿がカッコ良くて様になってるってだけで、こ、こんな手配書になんか、す、すすす、少しもドキドキなんてしてないんだからッ!!」
そう口を荒げながらも、顔を真っ赤に染めて手配書をチラチラ見ては顔を背けるその美少女は、明らかにその手配書の人物に一目惚れしたかのような反応だ。
「"玄脚のサンジ"ですって!?私があなたを素敵だと思ってるなんて絶対にあり得ないんだから!勘違いしないでよね!!」
いったい、彼女は誰に向かってそれを言っているのか───彼女以外入れない部屋の
シャーロット・プリン、14歳。彼女は年頃の女の子。
サンジが前回と違う行動を起こし、そして活躍した影響なのか───奇しくも、今回の人生では出会う前にプリンがサンジにときめくという想定外の出来事が起きているのである。
もしかしたら、サンジとプリンはフェロモンの観点から見ても、実は相性抜群の男女なのかもしれない。
「サンジ…さん…会って…みたいな」
大人しくなったプリンは、俯きながらぽつりと本心を呟いていた。
その想いは届くのか───いや、もうすでに届いているかもしれない。
何故なら、2人はすでに───
※※※
手配書が更新された事で、想いを寄せてくれる女性達が少しずつ増えているなか、それを知らない当の本人であるサンジはというと───
「サンジくんが女ヶ島で暮らしてくれたら嬉しいわね」
「ホントね!だって、サンジくんの作ってくれる料理本当に美味しいんだもの!」
「胃袋掴まれて虜になっちゃったわ!」
「それに、男に詳しいわけじゃないけど、サンジくんって優しくて素敵だし」
「ここで暮らしてくれないかなァ」
本来は男子禁制の女入国。その女入国、女ヶ島"アマゾン・リリー"にて女性達に料理を振るうサンジは、少しだけ───いや、大きく揺れていた。
サンジにとってアマゾン・リリーは
ルフィを支えるという覚悟はいったいどこにやら───しかし、まさか己がここまで女性達に求められる日が来るとは思ってもいなかったサンジは感動で打ち震えている。
サンジに、まさかのモテ期到来か───。
お待たせしました。ついにサンジの懸賞金額跳ね上がり編です!!
ルフィも原作よりも上がっております。
ルフィに関しては、将来性、それからサンジという強力な船員の存在がその懸賞金額に影響しているのもあります。
海軍も現時点ではサンジの実力が上だと気付いていますが、サンジが献身的にルフィを支える姿は今後の成長の恐ろしさを物語っているということです。
一方のサンジは、純粋にサンジに対する評価ですね。
4億32(サンジ)00万ベリー。
写真はちゃんとしたのになって大喜び!だけどルフィからは前の方が良かったという批判が!!
サンジ「何でだよッ!?」
ゾロ「お前なんてしょせんそんなもんだぞ」
サンジの異名に変化もあります。"
活動報告にてアイディア募集した結果…さっそく決まっちまったぜ!!
そして、到来とはまさかのサンジのモテ期到来!?