ようやく一区切りつきそうなとこまで来たァァーーー!!
でも次は新世界編前に3D2Yだァ!!まだ一応モテ期継続中のサンジはどうなるのか!!
やる気でろォ。サンジみたいに燃えろォ。
執筆の励みになるので感想、ご評価…やる気のでるのお願いします。
いつの世も、その時代を盛り上げてくれるのは勢いある若き者達だ。
ただ、今の世はかつてない混沌の世界と化している。
白ひげの死は世界の均衡を崩し、とてつもなく大きな影響を世界に与えてしまった。白ひげという大海賊がどれだけ世界の均衡を保つのに貢献していたか───海軍の中にも、その偉大さを感じずにはいられない海兵が存在しているくらいである。
白ひげの死に触発された海賊達が次々と事件を起こしているのだから、そう思わずにはいられないだろう。
そして、マリンフォード頂上戦争から2週間経過した頃、復興作業中により警備が手薄となっているマリンフォードに、頂上戦争にて大いに世間を賑わせたルーキー海賊2人が伝説の存在と共に突如姿を現したのである。
現れた3人は軍艦を奪い、そのままその軍艦でマリンフォードを一周───海における"水葬の礼"を行い、その後ルーキー海賊の1人が単独で広場へと足を踏み入れ、広場の西端にある"オックス・ベル"を
その後、鐘を鳴らし終わった後はもう1人のルーキー海賊と共に、まだ広場に残る───頂上戦争による大きな傷痕に花束を投げ込み、2人は黙祷を捧げたのだ。
そのルーキー海賊2人の姿を取材陣達は大喜びで撮り、その一連の行動は瞬く間に世界に配信された。
だが、その取材陣達は自分達が
当然、そのルーキー海賊2人による行動を世界政府と海軍は挑戦状として受け取った。
白ひげの時代は終わりを告げたが、また新しい時代は始まる。そして、己が新時代を作るのだと───そう思い込ませる事が計画であるとは、気付いた者はいない。
※※※
サンジとルフィが再び世間を賑わせてから数日後、2人の滞在先である女ヶ島に2人の男が現れる。
サンジはその男2人の登場にため息を吐くが、これを予期していたのか驚いた様子はまったくない。
「サンジ!またルフィに無茶させやがって!!」
現れた男の1人、左目付近に火傷の痕がある金髪の男───ルフィの兄の1人である革命軍のサボはかなりご立腹だ。
サンジ呼びがすっかり定着しているのは、大切な弟の船員だから当然なのだろう。もっとも、サンジとサボは頂上戦争で共闘し、あの死地を切り抜けた仲なのだから、付き合いは短くともすでに信頼が築き上げられていてもおかしくはない。
ただ、数日前にマリンフォードに乗り込んだ騒ぎを知ったサボは、いくら警備が手薄といえどあまりにも無謀過ぎると、怪我が完治したとはいえ、再び無茶をさせてどうするのだとサンジに怒っているのである。
「無茶…ね。だが、その様子からして革命軍も
一方のサンジは、仲間達への伝言に誰か気付いてしまったらとそれだけが心配だったようだが、革命軍が気付いてないとなれば、心配する必要はなさそうだと安堵の息を吐く。
「真の目的?」
「こっちの話だ」
「はあー、まったく。ルフィにまた無茶させたのには怒ってるけど、お前達にとってはかなり重要だったってとこか…。
そういえば…
「え、ロビンちゃん革命軍のとこにいるのか!?」
一味の全員がどこに飛ばされたのか記憶しているサンジだが、それを知っているのはおかしいからとわざとらしくないように演技をし、そして驚いている。
その演技力もなかなかのものだ。
ただ、仲間達が記憶通りに同じ場所に飛ばされているのかは心配だった為に、ルフィに続いてロビンの安否が、記憶通りの場所に飛ばされていたのが確認できた事に、サンジは安心し胸を撫で下ろす。
「安心しろ。ニコ・ロビンは無事だ。それに、おれ達革命軍はニコ・ロビンを保護する為に以前から動いていたし、危害は一切加えないと誓うよ。
つっても、そのニコ・ロビンに一緒に来るかって言ったんだけど、革命軍の下で色々とやりたい事があるって…あ、もしかして」
サボは何かに気付いたのか、数日前の新聞を懐から取り出しサンジに事の真相を問い質す。
「このルフィの腕の文字って…意味まではわからねェけど、ニコ・ロビン達への伝言か?」
「正解だ。まあ、サボには隠す必要もないから教えとくか。俺達は数週間前に、シャボンディ諸島で大将黄猿と海軍の新型兵器"パシフィスタ"…それと、七武海の"暴君"バーソロミュー・くまの襲撃を受けたんだ。頂上戦争のちょうど1週間くらい前になるか?」
今思い出しても、あの時の光景は───出来事はサンジにとってトラウマものだ。
「え、
「…知り合いなのか?」
「あ、い、いや…あー、サンジになら話しても大丈夫か…。その"暴君"くまなんだけどさ…仲間…なんだよ」
「まさか…革命軍のスパイとして七武海に?」
前回の人生で、トラウマを植え付けられた相手である一方、サンジ達麦わらの一味にとっては命の恩人でもあるバーソロミュー・くま。
サンジは、一味の船大工フランキーづてではあったが前回の人生で、バーソロミュー・くまが革命軍の幹部だという秘密は聞いていた為に、サボの話に驚いて見せているだけだ。
ただ、バーソロミュー・くまがどうして助けてくれたのか───その真実は結局知れずじまいだった為に、サボが知っているなら聞きたいところだろう。
「そうか…くまがそんな事を…」
しかし、サンジからシャボンディ諸島での出来事を聞いたサボだが、どうやら真実は知らないようだと、サンジはサボの様子からすぐに察していた。
「くまの身にいったい何が起きたのか…ドラゴンさんは知っているみたいだ。ただ、それについては近い内に話すからって、まだ聞けてないんだ。けど、くまはお前達麦わらの一味も救ったんだと思う…いや、絶対にそうだと思う。それだけは確かだ」
「…そうか」
真実はまだわからない。ただ、前回の人生でもフランキーが言っていたように、バーソロミュー・くまが大恩人だという事だけは、変わらず確かなようだ。
今度こそいつか、その真実がわかる日が来ればいいと───しかし、その真実を知る時、一味は再びトラブルに巻き込まれることとなるだろう。
そして、それはとてつもなく大きなもの。
ただ、それはもう少し先だ。
「サンジィーーー助けてくれよォ、
それはそうと、女ヶ島にはサボだけでなくもう1人、ルフィの兄───"火拳のエース"もやって来ている。
先日のマリンフォードでの再びの騒動を知り、弟に無茶をするなと釘を刺しにやって来たようだが…。
「おいおい、エース。ルフィもそこまでガキじゃねェんだ。海賊が無茶やらかすのは当然だろう」
「わかってるよ!けど、お前がいながらマリンフォードにまた乗り込むなんて誰が想像するってんだ!!」
それはまあそうだろうが、麦わらの一味にとっては必要だったのだから仕方がないだろう。
ただ、エースはルフィが先の頂上戦争に於いて、自分の寿命を10年も削ってまで助けに来たのだという事を知り、今まで以上にルフィに対して過保護になってしまった。
白ひげという恩人が───大切な父親が自分が弱いせいで死んでしまったのもあり、エースがルフィに対して過保護になってしまうのは理解できなくもない。
「俺とレイリーもいたし無事だったからいいじゃねェか」
「ッ、それは…」
老いたとはいえど、共にいたのは彼の"冥王"───伝説の存在だ。
エースにとっては忌まわしい生みの親の元相棒ではあるかもしれないが、ルフィにとっては心強い存在。それをルフィから聞かされたエースが、心中穏やかでいられないのは仕方ないものがあるだろう。
「ルフィが心配なのはわかるが、お前はまず自分の心配をするべきだ。せっかく助かったのにまた捕まったじゃあ、白ひげも報われねェぞ」
「それくらい言われなくてもわかってる!」
「ならいいが…」
エースも先の頂上戦争後にサンジ達と同じく懸賞金が跳ね上がっている。
それも倍額。新世界に名を轟かせる海賊達の中でも、四皇の大幹部クラスの11億ベリーだ。
海賊王の血を引く"鬼の子"。これ程の懸賞金を懸けられるのは当然。いや、もしかしたらそれでも低いかもしれない。
ただ、エースの場合は海賊王ロジャーの息子だからという理由が強く影響している一方、エース自身はその懸賞金額に見合った強さをまだ有してはいないのである。
確かに
「エースは今、
「…ああ」
船長白ひげを失った白ひげ海賊団は、当然ではあるがかなり弱体化してしまっている。他の四皇の海賊団も共通している事ではあるが、四皇である船長と、大幹部達の間にはとつてもなく大きな差があるのだ。
赤髪海賊団も、百獣海賊団も、ビッグ・マム海賊団も、船長を失ってしまったら白ひげ海賊団と同様に弱体化してしまい、新世界に名を轟かせる
四皇の力とは、他とは一線を画しているのだ。
白ひげ海賊団No.2"不死鳥のマルコ"は、救い出したエースをこのまま自分達の手元に置いておいていいものかと、頂上戦争後悩んでおり、そんな時にどうやら赤髪のシャンクスがエースの後見人として名乗り出てきたらしい。
マルコの他、隊長達も赤髪にならばと、エースを任せる事に賛同し、エースも赤髪の説得によって赤髪海賊団へ移籍する事を了承したのである。
ルフィは羨ましそうにしてはいるが、それがエースの為になるならばと納得しており、決して文句を口にしない。何故なら、エースは白ひげの為にも絶対に死ぬわけにはいかないのだ。ルフィもそれを理解している。
そして、シャンクスが後見人として、エースの指導者として名乗り出たのなら、それが決して間違いではなく正しい事なのだろうと、ルフィは尊敬するシャンクスをどこまでも信頼しているのだ。
「ルフィが心配なのもわかる。だが、まずは強くなる事だけ考えろ。でないとお前…あっという間にルフィに追い越されちまうぜ?」
「おれは絶対にエースよりも強くなってみせる!その為に
「!」
エースがシャンクスに指導を受ける一方、ルフィはサンジと共に伝説の冥王に指導を受ける事になっている。
驚くエースだが、考えればすぐにわかることだろう。そうでないと、このタイミングで冥王が姿を現すはずなどないのだ。
「兄弟揃って超大物だな。さすがというべきか…けど、おれも負けてらんねェな!」
そして、そう口にするサボだが現時点でこの三兄弟の中で最も強いのはサボだ。
懸賞金額ではエースに劣っているが、覇気の扱いには最も長けており、サンジと共に赤犬に怪我を負わせたその実力から、7億3400万ベリーの賞金首としてその名を世界に轟かせたのである。
麦わらのルフィ、火拳のエース、革命軍のサボ───最悪の三兄弟だ。
「よし!それじゃあせっかくだからまたもう一度兄弟の契りを交わすか!!エースとルフィには死んだと思われてたしな!最悪の三兄弟って世間に呼ばれてるんだからこの際だ!!」
サボが手に持っていた酒はその為だったのかと、ルフィとエースは顔を見合せ、そして表情を綻ばせる。
「それは仕方ねェだろ!」
「そうだぞサボ!本当に死んだと思ってたんだからな!!」
「おれ達の涙を返しやがれッ!!」
ただ、すぐにエースとルフィはサボに対しこれまでの溜まっていた文句を口にした。
「へェ、エースも泣いてくれたのか!?」
「ッ!?今のは忘れろ!!」
「へへへ、絶対に忘れねェ!!」
そして、三兄弟の仲睦まじい姿を目にしたサンジは、自分がこの場所にいては邪魔だろうとその場所から去ろうとする───
「サンジ!どこに行くんだよ!?」
「お前も交ざれ!」
「そうだ!サンジはおれ達兄弟の恩人だし、ルフィの支えだから従兄弟みたいなもんだからな!一緒に契りを交わそう!!」
しかし、それは三兄弟によって止められ、エースとルフィの恩人として、そして兄弟とは違うも親しい関係として迎え入れられるのである。
「従兄弟盃なんて聞いた事もねェよ!!」
※※※
場所は"
「こりゃあ…すげェな」
「大したものだな。ルーキーでここまでの覇気を習得しているなど…ルフィくん共々に鍛え甲斐がある」
「そりゃあどうも。俺としても、
今のサンジにとってはどうにかできる猛獣達ではあるが、その猛獣達の気配を感じ取りながら、前回の人生でルフィが強くなれた理由を理解させられていた。
そして、この過酷な島で"冥王"シルバーズ・レイリーの指導の下、修業を積めば確実に、前回の数倍以上に強くなれるだろうとサンジは確信する。
最も、サンジはすでに前回の人生の倍以上の強さを有しているのだ。そのサンジが更なる強さを手にしたらどうなるか───冥王レイリーも実に楽しげな様子だ。
「頂点まで登る者を支え、時には導き、時には背中を押し、時には船長の代わりにもなり…その覚悟があるか?」
「もちろんだ。その為に…俺はここにいる」
「よろしい。ならば、君には私が教えられる事の全てを教えるとしよう」
それまで以上の覚悟を持ち、そしてサンジは強くなる事をその胸に誓う。
ルフィを心配した兄2人の襲来。
エースの更新された懸賞金額は11億ベリーピッタシ。誕生日1月1日だし。
サボは、エースより低いけど原作よりは増しての7億3400万ベリー。
エースはマルコ達の説得もあり、シャンクスが白ひげの後継人になり赤髪海賊団に移籍。
それから…えーっと、一応"超新星編"完?