戦う炎の料理人   作:ドミネーター常守

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ぶっちゃけ、フランキーって結構ヤバイですよね…ロビンに次いで…と、個人的にそう思ってる。



毎度お騒がせな

 

 

 話題に事欠かないのは何もサンジ、ルフィ、ゾロの3人だけではない。それが麦わらの一味である。

 

 麦わらの一味にはトップ3の他に、"オハラ"唯一の生き残りである"悪魔の子"ニコ・ロビンも所属しており、更には彼の海賊王ゴール・D・ロジャーの───ロジャー海賊団の母船"オーロ・ジャクソン号"を設計した伝説の船大工トムの弟子の1人である"鉄人(サイボーグ)フランキー"も所属しているのだ。

 

 しかも、ニコ・ロビンは言わずもがなであるが、フランキーも"古代兵器プルトン"復活の鍵を握る超危険人物として政府、海軍に認識されている。麦わらの一味が世界政府、海軍から強く危険視されているのは、この2人の存在も大きいだろう。

 

 司法の島"エニエス・ロビー"で、捕らえられたフランキーは政府直轄の諜報機関"CP(サイファーポール)9"のメンバーの前で古代兵器の設計図を燃やした。

 しかし、政府はフランキーが設計図の写しを持っている可能性もあるのではないかと考えており、未だに───秘かにフランキーの身柄を狙っているようだ。

 

 そして今回、話題に事欠かない麦わらの一味の船員(クルー)がまたしても騒動を起こしているのだが、その人物こそがまさにその超危険人物───フランキーなのである。

 

「おいおい…いきなり懸賞金2億ベリーって…あの"変態"はいったい何をやらかしやがったんだ?」

「あら…サンジも7700万ベリーから一気に4億超えしたじゃない」

「いや…それは頂上戦争とかの一件で…って、今は俺の話はいい。問題はフランキーだ」

 

 そう、その変態ことフランキーの懸賞金額が更新され、麦わらの一味4人目の億超えを果たしてしまったのだ。

 ただ、その理由に関してはサンジも皆目見当もつかない。

 

「とりあえず、フランキーを助けに行かなくちゃなんねェ」

 

 フランキーの居場所の見当だけは───いや、前回の人生でどこに飛ばされたか聞いて知っているサンジはとりあえず、いきなり億超えしたフランキーを助けるべく、サニー号で向かうつもりのようである。

 

「付き合うわ」

 

 もちろん、サンジが行く先にレイジュも在りだ。

 

「レイジュ…覚悟はできてんのか?俺と一緒に行動してるだけでも問題だが、揃って海軍の奴らの前に姿を見せたら、お尋ね者確定だ。それでもいいのか?」

「今さらね。私はもう、ジェルマに縛られるつもりは一切ない。たとえ賞金首になろうとも、あなたと離れるつもりはないわ」

 

 どうやら、レイジュの麦わらの一味加入は確定的で、早くもジンベエの代わりが決定することとなったようだ。

 ただ、サンジからしたら嬉しくもあり、複雑な心境でもあるようで───最も、レイジュの真剣な眼差しに弱いサンジは、それを断れるはずがなく…。

 

「それで、場所は特定できてるの?」

「ああ…恐らく、フランキーは"未来国バルジモア"に飛ばされたはずだ」

「バルジモア…って、確かあの()()()()()の故郷じゃなかったかしら?」

「あ」

 

 現在、海軍本部の科学班のトップを務める天才科学者ベガパンク。その天才科学者の生まれ故郷にフランキーは飛ばされているはずなのだが───サンジは、場所の名前こそ覚えていたが、ベガパンクの故郷であることは失念していた。

 

 だが、レイジュのその発言により、フランキーの懸賞金がどうして跳ね上がったのか、サンジは1つの可能性を導き出すことができたようだ。

 

「どうしたの?」

「天才科学者ベガパンクの生まれ故郷…そんな場所に、()()()()はずがないよな。フランキーの野郎…もしかしたらとてつもなくヤベェ何かに手を出しちまった可能性もある。変態だが船大工としては超一流で、自分自身をサイボーグ化できちまう…アイツも間違いなく天才だ」

 

 前回の人生では起きなかったフランキーのこの一件。

 

 つい最近、ゾロの懸賞金が跳ね上がり、前回の人生の時よりも彼が強くなっていることが明らかになったように、フランキーも同じく───そして、フランキーの場合は政府と海軍に危険視される可能性が非常に高い要素があるのだ。

 

 若き日のベガパンクの研究資料を見て、フランキーがそれを完成させてしまっていたら───いきなり億超えした理由も説明がつくのである。

 

「まったく…あのお騒がせな変態め」

「お騒がせって…あなたには言われたくないと思うわよ?」

 

 ごもっともな意見だ。

 

 たった2人だけのサニー号を走らせ、サンジは仲間を救うべく未来国へと向かう。

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 天才科学者ベガパンクの故郷"未来国バルジモア"。

 

 この国で、その天才科学者が開発したサイボーグ"パシフィスタ"を超える兵器が、とある()()()()()()()()の手によって開発された。

 

「ちッ、数の多さがハイパーだぜちくしょォ!!」

 

 ただ、海軍と世界政府の諜報機関"CP(サイファーポール)"相手に暴れ回るその兵器───"未来兵器(アイアンマン)フランキー"だが、力では勝っているものの、数では圧倒的に負けている状況に辟易しているようだ。

 

 だが、フランキーは顔を覆っていたヘルメットを収納し、不敵な笑みを浮かべる。

 すると今度は、全身を覆っていたアーマーまでもがフランキーの両乳首部分を中心に収納されていく。

 

「仕方ねェ!こうなりゃあ、"黒豹(ブラックパンサー)モード"だ!変ーーー体!!」

 

 そして今度は、赤と金の派手なデザインの流線型のスマートな外観から、黒豹を思わせる黒い外観に瞬時に変身───変体したフランキー。

 ベガパンクの資料の中にあった近未来の科学"ナノテクノロジー"を奇跡的に───変態的な閃きで完成させてしまったフランキーは、様々なバリエーションの変身を可能にしたのだ。

 

「な、何だアレは!?」

 

 驚愕するCP(サイファーポール)の工作員達だが、変身したフランキーは目にも止まらぬ速さで次々と敵を切り裂いていく。()()()()()()()()()()()()()()を誇る特殊な金属の爪と、それを全身に覆うことで無敵に近い防御力を見せるフランキーは銃撃や斬撃をものともせずに次々と、今までのフランキーからは想像もできないような格闘技術を見せつけるのである。

 

「へへッ!おかげで()()()()()()()()だ!ありがとよォ!!

【フランキー・ショックウェーブ】!!」

 

 攻撃を受ける度に、次第に紫色に輝き出したフランキーのアーマー。

 これは、受けた攻撃をエネルギーとして吸収することのできる、この"黒豹(ブラックパンサー)モード"の最大の特徴だ。

 

 飛び上がったフランキーは、地面に降り立つと同時にその拳を地に叩き付け、チャージしたエネルギを一気に放出する。

 

 その衝撃波はとつてもなく、敵の人数を一気に減らして見せた。

 

「今日のおれはスーパー絶好調だァ!」

 

 あのCP(サイファーポール)と海軍を相手に、独壇場の活躍を見せつける"未来兵器"フランキー。

 

「…ん?おお!!」

 

 そして、そんなフランキーの活躍に驚愕する人物達が居り、彼はその人物達に気付き、ヘルメットを収納して喜びを露にする。

 

「サンジじゃねェかッ!!お前どうしてバルジモアにいるんだ!?にしても男上げてんなァお前!!

 さすがは麦わらの一味の"玄脚(くろあし)"様ってか?ん?それと隣の別嬪な嬢ちゃんは…ああ、例のお前の姉ちゃんか?」

 

 フランキーの危機に駆けつけたサンジ───と、最愛の弟に同行してバルジモアにやって来た姉レイジュであったが、サンジはフランキーのあまりにもの変貌ぶりに愕然と───いや、唖然と───いや、とにかく驚いており、何をどう言ったらいいのかわからなくなっているようだ。

 

 その隣で驚くレイジュはただ純粋に、フランキーが披露した未来の科学───"ナノテクノロジー"に対して驚きを露にしているようである。ジェルマの英才教育によって、彼女も一流の科学者としての技能と頭脳を持っている。だからこそ、フランキーが完成させたそれの凄さがハッキリと理解でき、驚いているのだ。

 

「まさかお前が来てくれるとは驚きだぜ!けど、ちょっと待っててくれ!すぐに片付けるからよッ!!」

 

 そう口にしながら、フランキーはサンジも目を見張るほどの格闘技術を見せながらあっという間に敵を全滅させるのである。

 

 フランキーの懸賞金が跳ね上がった理由を、サンジはそれを目の当たりにしたことで理解した。

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 未来国バルジモア。

 

 フランキーが現在、拠点としている海軍の天才科学者ベガパンクの秘密の研究所にて、サンジはフランキーとの再会を果たしていた。

 

「で、奇跡的に完成させちまった未来の科学力を試す為に、飛行訓練を行ってたら世界政府と海軍に目をつけられ、それでこの島に潜伏してることがバレて今に至ると?」

「そういうこったなァ。いやーしかし、サンジの姉ちゃんがおれと話の合う奴で良かったぜ!!」

「実に興味深いわ。"ナノテクノロジー"は完成させるのに数十年…いえ、下手をしたらあと100年単位の月日が必要とされると言われてるんだもの」

 

 興奮気味にそう口にするレイジュではあるが、彼女はフランキーの両乳首をまじまじと───あくまで科学者として観察している。

 

「レイジュに何てもん見せてんだよ変態!!」

「よせよ…照れるじゃねェか」

「誉めてねェよッど変態!!」

 

 最も、その箇所に釘付けなレイジュもレイジュだろう。

 

「サンジ、あなたも素晴らしい食材や料理に出会ったら目を…心を奪われてしまうでしょ?それと一緒よ」

「その気持ちはわかるが納得できるかァ!!」

 

 端から見たらただの変態でしかないのだ。まさかレイジュにこのような、科学に対してのオタクっぽさがあることを初めて知ったサンジは、フランキーに会わせてしまったことを後悔することとなった。ただ、もう時すでに遅し。

 

「あなたとは話が合いそうだわ、フランキー。これからよろしくお願いするわね」

「おうよッ!いやァ、一味にメカニックがもう1人加わるとはッ!しかもこんな別嬪なら大歓迎だ!!」

「ふふ、誉めても何もでないわよ、変態さん」

「よせやいッ!!」

 

 思いの外に意気投合する2人にサンジは愕然とするしかなかった。

 

 それはそうと話は戻り、フランキーの懸賞金が一気に跳ね上がってしまった原因だが、未来の科学を奇跡的に完成させてしまったこともあるようだが、やはりエニエス・ロビーでの一件───フランキーが船大工トムの弟子であることも深く関係しているとのことだ。

 

 世界政府の諜報機関"CP(サイファーポール)"は、フランキーが古代兵器"プルトン"の設計図の写しを所持していると考えているのである。

 ただ、その予想が正しいかは別として、その写しを持っているかもしれないと予想される人物は()()()()この世界に存在している。

 フランキーの兄弟弟子であり、ウォーターセブンの市長───アイスバーグだ。ただ、後者に関しては前回の一件もあり、非常に手出しできにくい状況だ。

 

 そもそも、政府にも居場所が把握され───ハッキリしているアイスバーグが、そんな危険な設計図を手元に置いておくとも考えにくい。裏をかいている可能性もあるだろうが、やはり持っているとしたら居場所を特定しづらいフランキーの方だろう。前回の一件もあり尚のことだ。

 

「で…その古代兵器の設計図の写しを本当にお前は持ってんのか?」

「そんな危険な設計図の写しなんて持ってねェ…と、言いてェとこなんだが…」

「ま、マジで持ってんのかよ!?」

「設計図の写しは、正確には持ってないのは確かだ…が…」

 

 フランキーは一呼吸起き、そして口ではなく、とある仕草でサンジに真相を告げる。

 フランキーはこの島で改造を施し、アップグレードしてスマートになった体の一部を使って、指で頭を叩くことでサンジとレイジュを驚かせるのである。

 

「ま…まさか…図面を…記憶してんのか?」

「おれァ船大工だ。それも超一流の船大工トムさんに鍛え上げられたな。一度見た設計図は絶対にわすれねェ」

 

 そう言い切ったフランキー。

 

 しかし、これは実に大事だとサンジは理解する。サンジにとっては大切な仲間だが、世界政府からしたら超危険人物が2人も一味に所属していることになるのだ。

 

 世界政府と海軍は今でも躍起になって、2人を捕らえようとしている。ついさっきのフランキーを狙っての襲撃でもそれは明白だ。その上、2人を捕らえられないならばと、海賊の手に渡るくらいならばとまた何時、"バスターコール"を───下手をしたらそれ以上の力を持った総攻撃を仕掛けられる可能性もあるだろう。

 

「はあ…ウソップとチョッパー…ナミさんが聞いたら絶対に絶叫すんぞ」

「かもな」

「だが…お前のと違って危険な代物じゃねェが、おれも一度見たレシピを絶対に忘れることはねェ。

 おれは超一流の料理人で、お前は超一流の船大工…自分の腕に強い誇りを持ったプロだ。プロにとっちゃあ、仕方ねェことなのかもしれねェな。超一流だからこそ、二流、三流の奴らとその規模が違いすぎてしまう」

 

 フランキーは確かに超危険人物だ。それも、現在世界で唯一"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読めるニコ・ロビンと同等か、下手をしたらそれ以上の…。

 

 だが、フランキーは決して、世界に混乱を与えるような真似はしないだろう。もう二度と、()()()()を犯すつもりはないのだ。

 

「もし…"プルトン"が誰かの手によって呼び起こされた場合…どうしようもねェクズ野郎…スパンダのような奴の手にそれが渡ってしまった場合…そんな最悪の事態が訪れねェ限り、おれはプルトンの設計図を墓場まで持ってくつもりだ。

 だからよ…サンジ、レイジュ姫さんよォ…この事はどうか3人だけの秘密にしてくれ。最悪の事態が訪れない限り…絶対に誰にも話さないでくれ…これはおれの覚悟で…今は亡きトムさんに誓ったことだから」

 

 そう口にしたフランキーの瞳はいつになく真剣なもので、サンジとレイジュも真っ直ぐ、決して反らすことなくその瞳を捉えていた。

 

「わかった。お前の覚悟はしっかりと受け取ったぜ。この事は絶対に…最悪の事態が訪れない限り絶対に、ナミさんにもロビンちゃんにも…ルフィ達にも秘密にすると誓う」

「なら私は、サンジに誓うわ。この秘密を絶対に誰にも洩らさないことを」

 

 たとえそれが仲間であろうとも───だが、人間誰しも1つや2つ、話したくないことや秘密にしておきたいことは必ずある。

 

 フランキーにとってこれがその1つであり、そしてたまたま───それがあまりにも規格外な内容だっただけだ。

 

 覚悟を汲み取ったサンジとレイジュは約束を必ず守ることをこの場で誓い、この秘密を守り抜くのである。

 

「お…噂をすれば…どうやら、()()が到着したらしいな」

「そうみたいね」

「お前らよくわかったな。それが…"覇気"ってやつか?おれも覚えといた方がいいかもしれねェな」

「なら、シャボンディ諸島に集まるまであと数ヶ月あるから、俺とレイジュが教えてやるよ。

 どうせ、もうこの島にはいられねェだろ?どっかの無人島で、しばらく修業しようぜ。

 幸い、サニー号は回収してあるしな」

「おお!気が利くじゃねェか!サニー号に新機能搭載したかったし助かるぜ!!」

 

 そして3人は、この島をあとにする。

 

 ただ、ベガパンクの研究所にフランキーが居座っていたことが発覚し、世界の宝と言っても過言ではない設計図を見たであろうことも危険視され、後日───フランキーの懸賞金は再び更新されてしまうのである。

 

 "未来兵器(アイアンマン)"フランキー。懸賞金3億9000万ベリー。

 

 ゾロより高くなってしまったのは、それだけ政府、海軍にとって危険な人物だからである。

 

 






ベガパンクの資料見てるわけだし、それを参考に自分をカスタマイズ…アップグレードしたわけだし。
何より、CP(サイファーポール)が諦めるとは思えない。ってことで、フランキーの設定をちょっと盛っております。ただ、変態だけど腕は確かで天才なのも事実。

ってことで、ベガパンクの資料の中にナノテクノロジーについて記されたものがあり、それを読んでしまったフランキーが変態的な閃きで奇跡的に完成させてしまったという。
そして、ナノテクによる鉄の男モードだけではなく、ベガパンクの動物サイボーグを参考に、黒豹モードやら蜘蛛男モードなるものまでも開発。

フランキーの両乳首にナノテクスイッチ───ナノ粒子の格納ユニットが搭載されている。

アイアンマン化どころか、MCU化したフランキー。とてもヤバイ存在に!!

レイジュはフランキーの両乳首が気になって仕方がない模様。
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