これは鬼滅の刃ではない思われたらすぐに引き返す事をお勧め致します。
それでは、どうぞご覧下さい。
新説 プロローグ 新たなる竜の道+オリ主設定
(ここは……どこだ?)
俺はさっきまで病院のベッドで寝ていた筈だ。病気にかかって入院していたものの、そこまで辛くはなかった。所謂寿命みたいなものだ。
俺は義理の妹である美佐と結婚して、そのまま家庭を築いて、子供も生まれて健やかに育てた。その子供も大人になって、家庭を持って、孫も生まれた。
俺が……いや、俺達がここまで来るのに激動の人生だった。俺と兄を引き取ってくれた夫婦がいて、その数年後には美佐も生まれて、地域の運送会社で幸せに暮らしていた。
でもそこに霧島という男が現れて、運送会社は霧島に吸収されて俺たち家族は一気に職を無くした。数日後には夫婦は自殺して、家族は俺と兄の竜一、妹の美佐だけになった。
竜一は刃物片手に霧島に復讐しようと待ち伏せするが失敗、それからは親戚の家に住まわせてもらったものの、扱いは酷かった。
そして俺達が大人になる頃には、俺たち兄弟は別々に暮らすことになった。俺は大学を卒業して交通省に入省へ。美佐は教師になるために大学へ。
まぁ俺が交通省に入るのも、全ては霧島に復讐するためだが……そんな矢先に兄が焼身自殺を図った。家族は俺と美佐だけになった。
だがそれから数年後、顔を変えた兄がやってきた。そして俺達兄弟2人で霧島に復讐することを誓う。俺が表からで、竜一は裏から……
上手くいかない事も多々あったが、それでも最後には霧島に復讐できた。その後は竜一が裏でやってきた事を自首する事になった。まぁそれが原因で俺達にも被害が及ぶ事にはなるが……昔みたいにこの家族3人なら生きていけると。
そして最後皆で食事をしようって決めていた日……竜一が死んだ。路地裏で誰かに刺された様だったが、誰が刺したのか分からない様で……俺達はまた家族を失った。それでも何とか生きようと決めて、俺は美佐と結婚した。
確かに深い傷跡が心の中にあったが、懸命に生きようと支え合いながら前を向いて進んだ。
そんな激動の人生を歩んで冒頭まで戻る訳だが……
「ここどこなんだ? ん? 声もいつもの感じじゃ無い?」
そこは洞窟らしくて、どうにか手探りで進んだ。そうすると視覚が慣れてきたのか、ようやく鮮明に見えて来た。それで外に出れた。
今は夜らしく、月明かりと星が空を彩る。
耳を澄ませば川の流れる音が聞こえた。その音に導かれる様に俺は足を進める。着くとそこには綺麗な川があった。ちょうど喉も渇いていたために、俺は両手で水をすくって飲む。
その時、ようやく俺の顔が見えた。その顔は……俺の子供時代と一緒の顔付きだった。
(っ⁉︎ まさか時間が戻ってる⁉︎ いや……そんなことは……)
でもそう考えなければ辻褄が合わない。という事は竜一と美佐も時間が巻き戻っているかもしれない!
(そうすれば……今度こそ3人で幸せに暮らせる‼︎)
そう思えると、今の状況も悪くないと思える。今日はもう遅いし、さっきの洞窟に戻って一休みしよう。
この時の俺はこんな短絡的な思考だったが、だがこの後俺はその思考を呪った。
翌朝……洞窟内で休息を取ったが、中々に休めたものだった。急場しのぎでそこら辺の雑草とか集めて敷いて簡易的な寝床を作ったが、意外と休めた。
(まぁ子供の身体だから、大人の頃の様に敏感でないだけかもな)
そう思って俺は朝のうちに移動しようと洞窟を出ようとした。出ようとしたが……
(なんだ? 身体が思う様に進まない……)
何故だか俺の身体は、急に重りを付けられたかのように足取りが重くなった。昨日は全然平気だった筈なのに……
(しかも近付いていくにつれてどんどん重くなっていく様な……)
それでも何とか俺は出口付近についた。そこまで動くのに疲れてしまった為、壁に寄り掛かろうとした……
「っ⁉︎ アァァァァァァッ⁉︎」
寄り掛かろうとした右手が急に痛み出して、壁から離れる様に倒れ込んだ。しばらくの間右手に激痛が走って、その痛みを和らげようと無意識に左手で右手を覆った。
それが数分続いて、ようやく痛みがひいた。それは良かったが……
「……右手が……ない?」
手首より先の掌が無くなっていて、手首は赤いヒビ割れを起こしていた。
「な、何だこれ⁉︎ どうして⁉︎」
そう思ったのも束の間、赤いヒビが徐々に治っていき、最終的に右手が“生えた”。
(お、俺の身体……一体どうなって……っ⁉︎)
「うっ……うぅっ……ガァッ⁉︎」
治ったと同時に急に激しい頭痛に見舞われた。両手を頭に強く当てて痛みが引くのを待つが効果は無く、次第に痛みが増して気付いたら俺は地面をのたうち回っていた。
それと同時に見えたのは……俺とは違う男の記憶だ。貴族だったが生来より身体が弱く、医者に見せても良くならない。そこでとある医者が特別な薬を処方するも治らなかった男は、我を見失って医者を殺す。
だがその男に後から変化が起きた。だるかった身体が急に軽くなり、体調もみるみるうちに良くなった。これに関しては医者に礼を言いたかった様だが、殺した後だから遅い。
体調が良くなった男はこれを機にあまり出たことが無かった外へと行こうとしたが、そこでさっき俺が受けた現象が男にも起こった。どうやら日の光に当たると身体が吸血鬼の様に崩れるらしい。
そこで男は医者が何の薬を処方したのか調べた。それを摂取する事で完全に外に出れる様にと思っていた様だが、そこで気になるものを見つけた。
“青いヒガンバナ”
どうやらそれが薬の原料になっている様だ。夜のうちは出歩いても大丈夫だったみたいで、その時間帯で探そうとしたが1日数日で見つかる訳もなく、しかも今まで食べていた物が不味く感じた。
その代わりに……そいつは人間を襲って食べた。あの薬はどうやら外も中身も凶悪に変えてしまうらしい。
そこで男は思い付いた。自分と同じ存在を作ってその青いヒガンバナを探させようと……
そこからの映像は……最早地獄にも等しかった。自分の血液を人間に入れ、それと同時に自分と同じ様な存在にする。男は自分の事を鬼の始祖と呼んでいる様だが……その通りでどんどん仲間を増やしていく。
人を襲い、血肉を分けて仲間にし、仲間にした鬼は人の血肉を求めて彷徨い襲って喰らう。その繰り返し……そして、
(っ⁉︎ あれは俺……)
その映像は、俺が恐れを抱きながら誰かを見ているシーンだった。
『ほぅ……さっき殺した子供の顔と瓜二つだが、お前は中々に何か持っている様だな。あの兄妹の様に殺すつもりだったが気が変わった。私と同じ存在となり、私の手足として働け』
俺の顔が映ったシーンから別のシーンに切り替わった。そこには……
(りゅ、竜一⁉︎ それに……み、美佐?)
あれは……忘れるわけが無い。あの顔は子供の頃の竜一と美佐だ。だが2人とも……ピクリとも動かなかった。それも2人が倒れている所には大きな血溜まりが出来ていた……
『さぁ……恐れる事はない。私の血を受け入れろ』
男の指が俺の首をなぞった。そして俺はもがいて苦しんで……
「思い……出した……俺は……」
俺は……あいつに鬼にされたんだ。あいつに無理やり血を入れ込まれて……人間を襲いたい衝動に駆られた。だが俺は……どうにか理性でその衝動を抑え込んで、その状態でここまで来た。
でも、そこまで思い出して何になる?
「この世界に竜一と美佐は……いない……」
今がいつなのかすら分からない。あのシーンを見た以上、服装も現代ではなかった。それよりももっと古い……戦国時代くらいだ。
(それでも……俺は今度こそ3人で幸せに暮らしたかった。ただ……それだけ願っただけなのに……)
「うぅっ……ぐぅっ……あぁっ……」
涙が出た。どうやら鬼になっても涙ぐらいは流せるみたいだ。そこからは……感情に任せてあられもない声で叫んで泣いた。岩の地面に何回も何回も拳を叩きつけて……その度に血が飛び散るが……痛みなんて無かった。
それが数時間続いた。その頃にはもう泣き止んでいて……地面に叩きつけたことによってぐちゃぐちゃになった拳も……元に戻っていた。
「あぁ……俺はもう人では無くなったんだな……」
大切な家族2人を失った喪失感が俺の心を支配しようとした。もうどうにでもなれと……俺の頭に住んでいる悪魔がそう囁いてくる。
だが……
「……そんなわけねぇだろ?」
この世界でも……前世と同じ様に霧島みたいな奴がいる。そいつは自分勝手に……霧島と同じ様に他人の幸せなど関係なく何もかも踏み潰して……勝手に自分と同じ様な存在を作り出している。
そして鬼に作り替えられた奴らも……人を食べなければやってらないといって他人の幸せを踏み潰す。そのサイクルだ。
「そんなの……誰かが止めなくちゃならねぇ筈だ」
だから……
「俺がその負の連鎖を……断ち切ってやる……!」
「そんでもってアイツに……復讐してやる……!」
そう決めた俺は、まず自分の身体をどうにかしようと考えた。各地を練り歩いて鬼を作るくらいだ。作り出した鬼が何してるのか……それが分かるような細工をしているに違いない。謂わば呪いだ。
なら……
(そんな呪いを打ち消す程の事を……俺の身体でやれば良いんだろう?)
人は食わねぇ……人と同じ様に動物や植物を食べる。ただその前に……
「俺の中を駆け巡っているこんな汚ねぇ血を身体から全て抜き取る」
そんな事できる筈ない……そうだな。本来なら出来るわけねぇって俺も思う。ただ……
(あの記憶を見ていた時……俺の中を何か不思議な力が巡ってる気がした。それにその使い方もご都合主義みたいに見せてくれた)
あれは何かのアニメ映像だったのだろう。全部見えた。だから試してみることにした。
「クレイジー・ダイヤモンド。ゴールド・エクスペリエンス」
口に出した瞬間、人型の何かが俺の目の前に現れた。その2体は同じ人型ではあるものの、色合いや格好が違う。まぁ今はそんな詳しい部分まで突っ込む必要はない。
それよりも今は能力を試してみる。まずはクレイジー・ダイヤモンドからだ。さっきの様に日の光に自分の左手を当てた。すると先程と同じ様な激痛が、身体全体を駆け巡る。
「っ⁉︎ あぁぁぁっ⁉︎ クレイジー・ダイヤモンドォ‼︎」
俺は空かさずクレイジー・ダイヤモンドで欠損した腕を治していく。コイツは本来自分自身を治す事は出来ない。
だが今俺の身体を構築しているものと魂は別々だと思っている。だから俺の魂が完全に消滅しない限り……この腐った様な血が流れている身体は治せる筈だ。
その考えは……どうやら的を射たみたいだ。未だに痛みは引かないものの、左腕は構築できた。
「次に……ゴールド・エクスペリエンス」
コイツは他の物質を生物や人体のパーツに作り変えれる。それならさっきはクレイジー・ダイヤモンドで腕を直さずにゴールド・エクスペリエンスで作り変えれば良いと思うかもしれないが……俺の予想では、それは普通の人のパーツになってしまうかもしれないと思った為だ。まぁ念には念をという奴だ。
それに、人間のままの身体では奴には勝てないと思った。だから鬼の体細胞を残したまま、奴の血だけを抜き出す。
そして今回のゴールド・エクスペリエンスの役割は……そこらにある岩などを動植物に作り変え、その血肉などを摂取……または身体に打ち込む。それからアイツの腐った血に頼らない、全く新しい自分の肉体を創造する。
考えるのは容易いが……実際に実行に移すとなると難しい。それに失敗の確率は物凄く高いだろう……だが……
(俺は決めたんだ。アイツに復讐してやるって……竜一と美佐の仇を取る……!)
「くっ……あぁぁぁぁっ……⁉︎」
だからこんな激痛……死ぬ程の激痛すら今の俺には生温い。
(竜一や美佐が死んだ時に感じた苦しみに比べたら……全然生温い……‼︎)
そう思っている間にも、クレイジー・ダイヤモンドで身体を修復しつつ、飛び散った血液は別で集めさせる。ゴールド・エクスペリエンスはその場の岩などを砕いて動植物を創造し、その血肉を俺に摂取させる。
摂取の仕方は、生肉のまま口の中に突っ込むか、若しくは摘出した血を俺の身体に流し込む。
身体の……あんなグズったれの血が染み込んだ身体の構築と、新しい身体の再構築の同時併用で、俺の精神にはかなりの負担がかかっている。そのせいで今自分が何をしようとしているのかすら分からなくなってくる。
それでも……
奴への復讐は……絶対に忘れない‼︎
そんな思いで俺は……その行為を続けた。
「ハァ……ハァ……」
あれからどれだけ時間が経ったか分からないが、漸く身体が安定してきた。今は真夜中で……あともう少しで夜明けだ。
(この陽を浴びて身体が崩れるかどうか……)
今の俺はそれだけが知りたかった。この身体の隅々まで行き渡っていた奴の腐った血が、完全に俺の中から消え去ったのか確かめたかった。
(これでもし失敗したら……俺は死ぬ。そうなったら俺は……多分地獄に堕ちるんだろうな)
前世で死んだ俺が、なんでこんな可笑しな世界に生を受けたのか分からない。そもそもこの身体は、俺とは違う竜二という人間のものだ。多分俺の意識が乗り移る前の竜二という人間の意識は……アイツに腐った様な鬼の血を入れ込まれた事によって死んだ。
そんな空っぽな状態の身体の中に、入れ違いで俺の魂が入り込んだんだと思う。だからその時点で俺はこの世界の竜二という存在を間接的に殺めている。
(この太陽の光が、この世で見る最後の光景……か。そうなったら仕方ない)
竜一と美佐は……天国に行っただろうか? まぁそうなってくれていたら良いな。あの世で2人仲良く暮らしてくれたら……
もし2人が……何かの間違えで地獄に堕ちていたのなら、そんな事はないだろうと思うが……
(もし……そうなっているのなら、毎日苦しいだろうが……3人で暮らしていけるかもしれない)
基本苦しむ事に間違いはないだろうが……それでも……あの時の様に3人で苦しみを分かち合って、慰め合って……短絡的ではあるが、そんな風に生きていければと思う。そこに……少しでも幸せを感じられるのならば……
(……そんな事、あるわけないのにな)
あぁ……そんな事分かってる。それでも……そんな生き方を思い描いてしまう自分がいる。
だがこれだけは言える……
(例えどんな形でこの命が尽きたとしても……タダでは死なない。あの腐った様な鬼の始祖を……何でも良い……この俺の中に渦巻く怨嗟だけでもアイツに一矢報いてくれれば最低限それで良い……!)
そう思っていると同時に夜が明けて……陽の光が俺に差し込む……
「……崩れて……ない」
俺は……久方振りに太陽の光を全身で浴びた気がした。そしてその陽の光を浴びても俺は……死んでいない。
(あぁ……この世界に神様というものがいるのなら、感謝する)
陽の光を浴びながらそう思っていると、クレイジー・ダイヤモンドが何かを持っていた。それは木で出来た桶の様なもので、その中にはドス黒い液体が……
「そうか、これが俺の中に流れていた奴の血か」
(……なる程。そういう事か)
俺は桶の中に入っている血を地面に垂らした。それも複数回。そして……
「ゴールド・エクスペリエンス、この血に生命を与えろ」
ゴールド・エクスペリエンスが血に濡れた地面に生命を与え始めた。それらは様々な小動物の姿に変えられていく。そして動物に変えられたものはすぐ様散らばる様にここから移動していく。
(この動物達を辿る事で、奴に辿り着ける筈だ)
そして俺も移動する為に歩き始める。鬼になったとはいえ、実戦は皆無だ。だから各地を練り歩き、まずは劣悪な鬼どもを討伐していく。そうして実戦経験を積む。
(いつ奴に辿り着けるか分からない。だが……)
「俺は……必ず奴に復讐する」
この時代の竜一と美佐は……そんな事は望まないだろうが……やると決めた。
それともう1つ……俺の様な思いをする人達を……1人でも減らしていきたい。
俺は復讐心とその想いを胸に……この時代を一歩、歩いていく。
オリ主の設定
名前:矢端 竜二
容姿:竜の道 二つの顔を持つ復讐者に登場する矢端竜二と一緒
現世にて寿命により一生を全うした筈の矢端竜二が『鬼滅の刃』の世界に転生した。家族構成についても原作、ドラマと同じ設定だが、鬼舞辻無惨に自分以外の家族を殺され、また自分に対しては無惨の血を入れられて鬼化してしまった。
竜二は家族を殺した無惨への復讐の為、自ら無惨の呪いを断ち切り、復讐の為……そしてこれ以上自分と同じ様な思いをする人達を出さない為に、どこの時代かも分からないまま歩んでいく事を決める。
プロローグ時点での能力
幽波紋
・クレイジー・ダイヤモンド
・ゴールド・エクスペリエンス
血鬼術
・???
タグには付けていない幽波紋を出させて頂きましたので、投稿させて頂いたのち、小説情報を幾分か修正致します。
また、幽波紋能力については、最初から最後までオリ主にしか出さない設定で行わせて頂きます。
尚、こちらにつきましても作者の気分次第で続けるかどうかを決めますので、悪しからず……