今回はテニスコートの事件です。
原作を改変しています。
今回は葉山グループに強いヘイト要素を含んでいます。
「あ、テニスしてんじゃん、テニス!」
私のクラスメイトの戸塚君の依頼で彼のテニスの技術向上を行うことになったのだが、その最中戸塚君は足を挫いて練習が中断し、その介抱を私と由比ヶ浜さんが行なっている時にそれは聞こえた。
キャピキャピとはしゃぐような声のする方向に私たちが振り向くと、葉山君、三浦さんを中心としたトップカーストのグループがこちらに向かって歩いてくる。
三浦さんは私たちチラリと見るとそれを軽く無視して戸塚君に話しかけた。
「ねぇ、戸塚ー。あーしらもここで遊んでていい?」
「み、三浦さん、僕は別に遊んでいるわけじゃ、なく…て… 練習を……」
「えぇ? 何? 聞こえないんだけど?」
間違いなく聞こえていたのでしょうけど、三浦さんの望んだ答えじゃなかったのでしょう。
恫喝するような三浦さんの態度に戸塚君は押し黙ってしまうが、なけなしの勇気を振り絞って再び口を開く。
「れ、練習だから……」
「ふ〜ん、でもさ、部外者も混じってるじゃん。っていうことは別に男テニだけでコート使ってるわけじゃないんでしょ? だったら、別にあーしらも使ってもよくない? ねぇ、どうなの?」
「…………だから」
再び戸塚君が言いくるめられそうになる。
そこで比企谷君が戸塚君を庇うように言った。
「おい、いきなりやって来て随分横柄な物言いだな。 『あーしらも使ってよくない』だと? 良いわけないだろ、ここは戸塚が正式に顧問から許可を貰って使用しているんだ。 誰が使って良いかは戸塚が決める」
「はぁ? だから何なの? あんたも部外者なのに使ってんじゃん」
「俺たちは戸塚から許可を貰ってるから使ってるんだよ、それに俺たちは戸塚から依頼を受けて奉仕部として活動している。 立派な関係者だ。 部外者は男子テニス部とも、奉仕部とも何の関係もないテニス部だ」
「はぁ? 何意味わかんない事言ってんの? キモいんだけど」
どうやら三浦さんたちは、このテニスコートに乱入して遊びたいらしいとのことだ。
本当なら三浦さんの言っていることは、自分たちの意見を正当化するために過ぎないただの暴論であるのだけど、それを言ったところで今の比企谷君のように意味がない。
学校というのは『社会の縮図』だ、だからこそ権力者に平民は敵わない。
社会でも自分の要求を押し通すために権力者が権力を振りかざすのと同じように学校でもそれが行われているのだから。
クラスでいう権力者というのはトップカーストの人たちのことだ、2年F組なら三浦さんもそれに当てはまる。
だからこそ、私たちが何を言っても発言力がないため意味がない、それに三浦さんも私たちの話には耳を傾けたくないみたいだし。
三浦さんと比企谷君の言い争いの膠着状態が続いていると、2人の間に別の人物が割って入る。
「まあまあ、優美子。 そう興奮しないで落ち着けよ」
優しい笑顔で三浦さんを宥めるのはクラスの王子様である葉山君だ。
三浦さんを宥めた葉山君は今度は比企谷君の方を向いて、同じく笑顔で説得するように言う。
「ヒキタニ君も、あんまりケンカ腰にならないでさ。 ほら、みんなで仲良くやった方が楽しいしさ、そういうことで良いんじゃないの?」
「……はぁ?」
一瞬、本当に声が出てしまった。
でも、そんな声が出るほどのことだった。
唖然とするというのは今のようなことを言うのだろう。
この人は何を言ってるの?
葉山君を見て私はそう思った。
一見するとみんなを丸く収めるように良い風に言っているように聞こえるけど、彼の言い分は三浦さんのとほとんど変わらない。
横柄な物言いにもほどがある。
見た感じ戸塚君に遊びでやっているような感じはなかった、葉山君たちもそれを見ていた筈だ、楽しく練習をする必要は何処にもないし、楽しいのは葉山君たちだけで私たちにはメリットも何もない。
つまり彼も『俺たちもここで遊ばせろ』と遠回しに言っているようなものなのだ。
それにさっきから思ってたんだけど何で誰も教師を呼ばないの?
葉山君たちがやってる事が間違ってるってことは少なくともこの場にいる奉仕部の2人と材木座君は分かっているでしょう?
こうしている間にも昼休みはどんどん過ぎていって戸塚君の貴重な練習時間は過ぎて行ってるのに。
教師を呼んできたら、私たちが許可を貰ってることが調べられるから一発だというのに、誰も動こうともしない。
……はぁ、仕方ないか。
ここは私が教師を呼んできてさっさと追い払いましょう。
そう思ってコートから抜け出して教師を呼びに行こうとすると。
「ね〜、ちょっと隼人ぉ〜 何ダラダラやってんの〜? あーし、早くテニスしたいんだけど」
三浦さんの気だるげで甘えたような声が聞こえて来た。
完全に彼女の頭の中には自分の要求を押し通すことしか入ってない、話の脈絡を何1つとして理解していなかった。
「んー… じゃあ、こうしよう。 部外者同士でテニスで勝負、勝った方が今後テニスコートを使えるってことで。 勿論、戸塚の練習にも付き合おう、強い奴と練習した練習した方が戸塚の為にもなるし、皆楽しめる」
「負けた方は土下座ね! 分かった?」
「……………はぁ?」
また、声が出てしまった。
またピタッと足を止めるほどに唖然とした。
この人本当に何を言ってるの?
葉山君も三浦さんと同じで話の脈絡を微塵も理解していない。
葉山君たちは全員この練習に関係ない部外者だけど、仮にも私たちは戸塚君の方から練習を手伝って欲しいと頼まれた関係者だ。
さっき比企谷君が言っていたそれを理解できてないの?
それにそんな勝負を受けて私たちには何のメリットがあるの?
そもそも勝負なんてしなくても、元々テニスコートの使用の権利は許可を取った戸塚君と奉仕部にある、葉山君たちにはそれをどうこうする権利はない。
それにその勝負に私たちが上手く勝ったとしても、結局は現状維持にすぎないし、負けたら葉山君たちに追い出されて、コートを取られてしまうわけだから私たちには何のプラスにもならない。
そもそもそのテニス勝負のために時間もコートも葉山君たちのために割いてやる必要もない。
それに、戸塚君の練習というのはこの場を上手くまとめるための詭弁だろうし、仮に彼が本当に手伝うとしても三浦さんたちが手伝ってくれるとは限らない。
テニスコートにズケズケと侵入した挙げ句、戸塚君の言い分を無視した三浦さんを見れば到底信用できない。
それに強いやつとやった方が戸塚君のためになるというのは葉山君の勝手な言い分だ。
しかも上から目線のね。
さらに暗に戸塚君を弱いと言っているも同然だしね、まあ如何にもクラスでの人気者である彼の言いそうなことだけど。
結局、葉山君の意見はどちらも尊重しているように見えるだけで、実際に損をするのは私たちだけだというものだ。
三浦さんの主張は明らかに自分勝手な我儘なもの、葉山君のは表面だけは整えているけど、三浦さんの我儘をそれっぽい理由をこじつけて押し通そうとしているだけだ。
「それじゃあ、あんたらも勝負しろし!」
私がそう考えている間も言い争いは続いている。
常識的に考えると比企谷君の言っていることが正論なのだが、ぼっちでクラスの中でカーストの低い彼の言葉を三浦さんたちが聞くわけもなく葉山君の意見に決まりつつあった。
三浦さんが葉山君の意見を間に受けたみたいだ。
まあ、三浦さんからしてみれば正々堂々と後腐れなくテニスコートを使えるんだと思ったらしい。
比企谷君は『勝手に決めるな』と説得をしているが、それらは全て『キモい』だの『みんなでやった方が楽しい』だのという言葉に流されて結局は葉山君の意見通りやることになってしまった。
自分勝手にもほどがある。
呆れながらテニスコートを見ていると試合形式が決まったらしい。
どうやらミックスダブルスで、向こうは当然葉山君と三浦さんのコンビだ。
それでこちらはとりあえず比企谷君が出ることは確定だろう。
もう1人は、戸塚君は足を怪我しているから無理、材木座君は練習でバテているのでダメ、雪ノ下さんはこの場にいないから論外。
そうなると組む相手は、消去法で私か由比ヶ浜さんになるわけだけどおそらく由比ヶ浜さんだろう。
「ヒッキー! アタシ頑張るからね!」
ほら、やっぱり由比ヶ浜さんになるよね…
でも、今までの練習で分かったけど由比ヶ浜さんの運動神経はお世辞にも良い方じゃない。
まだ私の方が動けるだろう。
それに、これなら2人が相手をするのはサッカー部のエースである葉山君。
それに三浦さんも中学時代にテニスでかなりの成績をおさめたと言っている。
つまり比企谷君と由比ヶ浜さんが組んだところで葉山君たちに太刀打ちするのは無理だ。
唯一何とかなりそうなのは雪ノ下さんかもしれないけど、たとえ彼女と組んだとしても体力がゼロの彼女とでは勝てる可能性はない。
だから、私がこの2人に期待するのは勝利することではなく出来るだけ試合を長引かせることだ。
その間に私が教師を呼んできてこの現状を説明すれば、少なくともこの場を収めることはできる。
だから、私が教師を呼んでくれば……
「ちょっと待つし!」
その時、テニスコートに待ったの声が響き渡った。
コートにいた私を含めた全員が声のした方を見るとその声の主は三浦さんだった。
三浦さんは葉山君をチラリと見ると腕を組んで不機嫌そうな顔で私を睨みつけた。
嫌な予感しかしない……
……え? まさか……
「結衣、アンタじゃなくてそこにいる富良野がアタシの相手になりな、そいつのパートナーは富良野に決定な!」
その嫌な予感は的中してしまった……
三浦さんはコートを出ようとしていた私に指差して言う。
「……わ、私が?」
思わず私の表情は固まった。
三浦さんが私を指名した……?
驚いて思わず口から言葉が出てこなかった。
それでも、何とか声を絞り出す。
どうやら、三浦さんは本気らしく私に早くコートに戻ってこいとコートの方を顎でしゃくった。
ちょっと待ってよ、そうなると教師を呼びに行けないのに…
「おい、待て。 この勝負は俺だけで十分だ。 富良野は出なくていいだろ」
「そうなると君1人になっちゃうよ? それならフェアにこっちも俺1人で出るけど…」
「いや、余計な心配すんな。 お前らは2人で出ろ。 俺1人でやる」
「ちょっと待つし! 何勝手に決めてんの? アンタ1人じゃ意味ないんだし! 富良野が出ないと意味がないんだよ!」
比企谷君が自分一人で相手をすると言った途端、三浦さんがすごい剣幕で反論した。
彼女はどうしても私に出て欲しいらしい。
周りも最初は戸惑っていたが、三浦さんに逆らえるはずもなく、私が比企谷君のペアだという雰囲気になってしまった。
……はぁ、これは覚悟を決めるしかないか。
「分かった、比企谷君よろしくね!」
いろいろ不満はあるが、権力者には平民は逆らえない。
私はさっきの顔を引っ込めて営業スマイルを顔に貼り付けて比企谷君の手を握る。
比企谷君も材木座君と同様に女子に免疫がなかったのかいきなり手を握られて少し動揺しているようだ。
だが、すぐに持ち直し、さっきのことについても釈然とはしていないようだが、決まった以上は反論しないのか『……おう』と無愛想に私に返答した。
「なあ、聞いたか? 富良野さんと三浦さんがテニスするらしいぞ!」
「オオッ! マジで⁉︎ これは絶対に見ないとな!」
その時、騒ぎを聞いた野次馬がテニスコートの外に集まってきた。
その中の男子の野次馬が群がり出してなにやら下世話な話をしていた。
それにしても思春期の性欲が隠しきれてないよ…
私には色気がないし、おおかた三浦さんの運動をしている姿が目当てなんでしょう?
………あれ? 待って……?
「三浦さん、テニスウェア着てくれねぇかな? そしたら迸る汗に揺れるおっぱいが……!」
「ああ〜… 女子の運動してる姿はいいよなぁ〜…
想像するだけで鼻血が……」
なるほど…… その手を使えば良いかもしれないね……
……さてと、勝負を受けるなら私も準備をしないとね。
私は『更衣室でジャージを脱いでくるよ』と比企谷君に言ってテニスコートから出て、ある人のところに向かった。
この問題を解消するためにも、まずやらないといけないことはー……
「ねぇ、材木座君、ちょっとお願いがあるんだけどー……」
「はぽん…? いったいどうしたのだ?」
私は未だに倒れている材木座君を営業スマイルを浮かべて起こして『ある事』をお願いした。
「富良野さん、本当にいいのかい?」
動きやすいように更衣室で着ていたジャージを脱ぎ、テニスウェアに着替えてくると言っていた三浦さんをコートで待っていた時、葉山君が私の肩を叩いて話しかけた。
「うん? 何が?」
「いや、ヒキタニ君と一緒だし… それに優美子に強引にテニスさせられたみたいだから…」
「心配ないよ葉山君、比企谷君の足引っ張らないように頑張るよ。 私はテニスが得意じゃないからお手柔らかにね」
歯切れが悪く心配そうな顔をして私に話しかけた彼に営業スマイルで返答する。
今さらになって、心配してくれるような素振りをするならあの時に三浦さんを止めてくれたら良かったのに…
それに、そもそも葉山君がテニス勝負で決めようなんて言わなければこうはならなかったんだよ?
後になって、虫のいいことをしてももう意味がないのに…
そう私が心の中で葉山君に対して毒づいていると、葉山君は私の営業スマイルに気を良くしたのか『手加減はしないけどいい勝負にしよう』とイケメンに似合う笑顔を浮かべてスポーツマンらしいセリフを私に言い自分のコートに向かった。
ドンッ!
葉山君が私に背を向けた途端、私の肩に誰かの肩がぶつけられた。
後ろを振り返るとさっきより不機嫌な顔をしたテニスウェアに着替えた三浦さんが立っていた。
三浦さんは葉山君をちらりと見ると私に顔を近づけて耳元で囁いた。
「あんま、調子に乗ってんじゃねーし、ちょっとばかし綺麗だからって隼人に色目使ってんじゃねぇよ、アンタに身の程をしっかり分からせてやるから覚悟しておきな……!」
そう言うと、私に対する当てつけのつもりなのだろうか、私の肩にもう一度自分の肩をぶつけて自分のコートに入っていった。
あの三浦さんの顔は見たことのある感情を含んだ顔だった。
忘れたくても忘れられない感情を含んだ顔。
あれは私が中学時代にいじめられていた時に向けられた感情だ。
おそらく三浦さんが私に向けている感情は『嫉妬』だろう。
三浦さんは葉山君に対して好意を寄せているということは私にもわかる。
彼女は日頃から葉山君に対して熱烈なアプローチをかけているが、葉山君は自分に対してそういった感情は向けてくれないのだろう。
それでいて、おそらく彼女は嫉妬深い性格だ。
『葉山君が自分以外の女子に優しくして欲しくない』と常に思っているのだろう。
だから、今、葉山君に優しくされた私に対して嫉妬の感情を向けたのだ。
それに、試合の相手に私を指名したのはこの間の教室でのことを根に持っているからだろう。
本来ならあれは、私に対して突っかかってきた三浦さんとはっきり事情を説明しなかった由比ヶ浜さんが悪く、私はとばっちりを受けただけだったのだが、三浦さんはあの後にグループの雰囲気が悪くなったのは私のせいだと認識しているのだろう。
それに、あの時に葉山君が自分じゃなくて、私を庇ったのも彼女には腹ただしいものだったのだろうね。
だからこそ、今回のテニス勝負で私を『身の程を分からせる』と言っていたくらいに叩きのめすつもりなのだろう。
おそらく彼女は『そうすれば、アイツは隼人に近づかなくなる。 同時に調子に乗ってるアイツにこの間の仕返しをすることもできる』とでも思っているのだ。
心配しなくても私は葉山君にそんな感情は持ってないのに…
クラスの女王からのなんとも理不尽な怒りの矛先にされたことにため息をつきながら私もコートに向かった。
「HA・YA・TO‼︎ フゥ! HA・YA・TO‼︎ フゥ!」
葉山君たちとのテニス勝負が決まり、私たちが準備をしていると、いつのまにかテニスコートにさっきより大勢の生徒が集まっていた。
最初は葉山グループだけだったのだが、何処からか話を聞きつけた生徒が、あれよあれよという間に押し寄せてご覧の有様だ。
ここにいる生徒の大半が葉山君の友人、もしくはファンであり、2年生だけではなく1年生、3年生もちらほらと見受けられた。
ちなみに葉山君は、いつもの笑顔に戻って、自分の名前を呼ぶギャラリーの声援に手を振って応えている。
由比ヶ浜さんはアタフタと辺りを見回していて、戸塚君は心配そうに比企谷君を見つめている。
「ねぇ、ヒッキーにふらのん、大丈夫なの? 葉山君はスポーツ得意だし、優美子は中学ん時に女子テニスで県選抜に選ばれてるんだよ?」
勝負が始まる少し前、アタフタと辺りを見回していた由比ヶ浜さんが私たちに何の助言のつもりだか葉山君と三浦さんのテニスの上手さを教えてくれた。
暗に『絶対に勝てないから、三浦さんたちにテニスコートを譲ろう』とでも言っているのだろう。
まあ、女王様の侍女の彼女らしい発言だが、今更取り消すなんてことはできないよ。
それに、貴女に言われなくったって、私もまともな勝負では勝てるわけないってことは分かってるからね。
私は由比ヶ浜さんを無視してラケットを握りしめた。
試合が始まったが、私の予想通り、流れは終始、葉山・三浦ペアにあった。
最初の数プレーこそ私たちはそれなりに渡り合えたけど、三浦さんが私を狙い撃ちし始めたことにより、点差がどんどん開いていく。
それからは葉山君と三浦さんの華麗なプレイの連続。
それらの連携は見事なもので私も比企谷君もろくに対処することができずに点を取られ続けた。
比企谷君も疲れが見え始めて、肩で息をしている、私も正直キツい。
「悪いが、引き受けたのはヒキタニ君だからな。今更手加減するつもりはないよ」
「そうだし、なんなら今すぐ土下座する? だったら許してあげてもいいけど?」
そう私たちに葉山君と三浦さんは言う。
特に三浦さんは嘲笑の視線と態度を隠そうともしていない。
私と比企谷君は黙ったまま試合を続ける。
そんな私たちを心配そうにコートの外から見つめる由比ヶ浜さんと戸塚君。
葉山君たちのプレイを見て沸き立つギャラリー。
「HA・YA・TO‼︎」 「HA・YA・TO‼︎」
ギャラリーのHAYATOコールはさっきよりも激しくなっている。
おそらく、集まってきた野次馬も私と比企谷君がボロボロに負けている光景に満足しているのだろう。
この試合は既に葉山君たちの勝利ムードに入ってるしね。
どうみてもここから逆転は不可能だ、みんながそう思っているだろう。
でも、私ならここから逆転できる……
テニスコートに集まった人たちを試合に熱中させて、試合だけに集中させる雰囲気を作りだすことは出来た。
「フフッ……」
さぁ、そろそろ反撃開始だ……‼︎
感想やメッセージありがとうございます。
ご指摘、感想がモチベーションに繋がるのでコメントをいただけたら嬉しいです。
この主人公はあくまで自分が優先です。
次回は原作とは展開が大きく変わります。