インフィニット・ストラトス~アイズ・オブ・ソウル~ 作:真神牙
「どうだいザルバ、彼女は?」
『俺の事をちゃんと理解できているようだ、自覚はないようだがな。どうする?』
「今は様子見だね、まだその時ではないさ」
「おい霖之助?早く着替えないと千冬姉に叱られるぜ」
「あぁ、わかってるよ」
一夏の呼びかけにそう答えISスーツに着替える
「ふむ、初めて着たがなかなか機能性に優れてるスーツだね」
「ちょっと慣れないが、IS動かしやすくなるように必須らしいぜ?」
取り留めのない雑談をしながらアリーナに入る
「来たか、よし全員集まったな、今日は前回のおさらいだ。織斑、セシリア、専用機を展開しろ」
「?霖之助には専用機ないのか?」
一夏が疑問を投げつた
「あぁ、政治的な理由で専用機の選定が遅れてるらしいよ。なんせ男性操縦者なんて希少な存在が両方日本人なんだ、海外の企業やらから『うちが開発したい!』っていうメールが沢山来てるようだ」
「そういうことだ、わかったらさっさと専用機の展開しろ」
一夏が言われて慌てて専用機を展開する、見ればセシリアはすでに展開していた
(ふむ、さすがは代表候補生、素早い展開だ)
恐らく2秒ほどの展開速度だろう、代表候補生での平均は3秒ほどらしいので彼女は1秒ほど早いことになる
ちなみに代表レベルで平均1秒、織斑千冬ほどになると0.05秒ほどで展開するらしい
「よし、まずは飛行から始める!」
始めの合図とともにに一瞬にして二人の姿は上空に飛んだ
「ザルバ、貴様がISのサポート用のAIデバイスならあの2機の説明をしろ」
『仕方がない、まずはセシリア・オルコットのブルー・ティアーズは第三世代のBT試作壱号機、BT兵器、即ちblue・Tears兵器とは遠隔無線誘導型の武器で全方位射撃を可能としたイギリスの次期主力兵装だ、対して織斑一夏の白式は打鉄でお馴染みの倉持技研の第三世代の専用機、武装は雪片弐型のみ、だが
「わぁ~ザルルは賢いよ~」
感嘆しているのは確か布仏 本音だったか、昼休みの時に話掛けてきた子の一人だ
「ザルル?」
「ザルバだからザルルだよ~?」
『愛称って奴か、文字数は変わらないが有り難く貰うぜ』
「よし!二人とも前回と同様急降下後に急停止しろ!」
その号令と共に二人は着地した、セシリアは接地する直前に急停止し一夏は地上から離れたところから減衰しながら着地した
「織斑、それでは急停止とは言えん、最低限地上から3mほどの距離から減衰しろ、グラウンドに穴をあけたのがそれほど気にしてたか?」
なにそれ見たい
「森近、初日に専用機の動きを見た感想を述べろ」
急に織斑千冬に話を振られた。なるほど、これが今日の一番の目的か
「率直に言えばオルコット君の動きは物凄く模範的、熟練度の高さが伺えるね、対照的に一夏は乗り始めてから日がたっていないからか動きがぎこちない、というより専用機に振り回されてる感じだね」
「辛辣だなぁ……」
「僕に至ってはいまだ満足に操縦したことがないんだ、それを考慮すれば一夏以上に僕の方がぎこちないだろう」
まぁ、実際乗れば今の一夏よりも上手く乗れる自信はある、裏技もあるし
「これで今日の実習は終了する!他の生徒は見た感想をレポートとして明日までに完成させるのを宿題とする」
織斑千冬のその号令で今日の授業は終了した
授業が終わり更衣室に居た頃
「お、霖之助。今度のクラス対抗戦の特訓に放課後箒とセシリアが付き合ってくれるんだよ、箒が打鉄を一機借りてるから一緒に付き合わないか?」
一夏から放課後の誘いがあった
「すまない今日は先生に寮内を教えてくれるために職員室に用があるんだ、誘ってくれたのはうれしいが辞退するよ」
「それじゃあ仕方ねぇか、じゃあな!」
言葉を発し去っていく一夏を見送った
『クラス対抗戦か奴が水面下で動く可能性があるな』
「どちらにしろ準備はしておいた方がいいだろうね」
僕はザルバと話しながら職員室に向かっていった
一夏と再会できて上機嫌!放課後には甲斐甲斐しく世話してアピール!そんな健気な(自己評価)私が今直面している問題
「というわけで箒さん、部屋変わってくれる?」
一夏との相部屋を賭けた死闘が始ま……
「え?俺と霖之助の相部屋になるんじゃないのか?」
らなかった
「まぁ、いいわ一夏とあの霖之助って奴が相部屋なのは分かるわ、だけど……」
今私は自分の部屋にいる、ボストンバッグ一つで来たので私物が少ないため用意自体は簡単に終わった
「なんでアンタと相部屋なのよ!」
私の部屋は先ほど死闘(予定)していた篠ノ之箒だった
「仕方ないだろ、部屋割りが急に決まったもんで空いた部屋にねじ込まれのだからな」
「だからって、その、恋敵の……あんたと一緒の部屋に住まないといけないの!?」
「その気持ちは分かるが寮長があの千冬さんだ、私たちでどうこう言える問題じゃないだろ」
「それはそうだけど……あぁもう!絶対あんたと会話なんてしないからね!」
「それはこちらのセリフだ」
絶対こいつなんかと仲良くなれない!
___一時間後
「……ねぇ、あんた一夏のどこが好きなのよ」
「会話しないんじゃなかったのか?そ、それに私は一夏のことがすきなわけじゃ……」
「うっさい!てかそんなの通じるわけないでしょ!素直に言いなさいよ!」
____二時間後
「それで!?一夏はどうしたのよ!?」
「そんな時にな一夏がやってきて助けてくれたんだ、いつもつかかっていた私にも関わらず、それが当然だという感じでな」
_____三時間後
「そんなときにね、一夏が『うっせー!鈴は鈴だ!』って言ってくれたのよ」
「あぁ、あいつはそういう時そういうだろうな」
______四時間後
「勇気を出してデートの約束をしたんだ、なのにあいつ当日になると当時仲の良かった男子を連れてきて『みんなで遊んだほうが楽しいだろ?』って言ってきたんだ」
「あぁ……あるわねそういうの」
_______五時間後
「それでね私その時に約束したのよ『私が料理上手くなったら将来酢豚を毎日食べさせてあげる』って」
「そ、それではプロポーズではないか!?」
「それでさっきその約束を覚えてる?って聞いたら『あぁただ飯食わしてくれるって約束だろ?』って言ったのよ!?ひどくない!?」
「ひどいぞ!すっごくひどい!」
_______そしてクラス対抗戦当日
「鈴ぅー!がんばれー!」
「えぇ!今までの事を全部ぶつけて一夏をコテンパンにしてやるんだから!」
私と箒は親友になってた
「……なぁ、なんで箒が二組の鈴を応援してるんだ?」
「さぁね、女の友情かなにかじゃないかい?」
「鈴と話し合ったんだが一夏は一度痛い目に見るべきだ!」
『こいつはまた愉快なことになってるな』
「傍目で見るとものすごく楽しいよ」
そんないろいろな思いが交差してクラス対抗戦が始まったのだった
ザルバ「黒き鉄人が降り立つとき
沈黙を続けた力が目を覚ます
次回『闇照』
それは闇を照らす闇」