銃の勇者~HEAD SHOTは基本だろ?   作:ジャージ黒

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街にて

街に戻ろうと門を潜ろうとしたら番兵に捕まった。

 

「勇者様、すいませんがお手に有るものは?」

 

「これか?卵だ」

 

布から出したら、少し驚かれたが直ぐに顔を切り替えて話した。

 

「でしたら、近くに魔物商がおりますので其方に伺ってみたらどうでしょう?」

 

その魔物商というワードを聞いて、直ぐに場所を聞いて伺った。途中、教会らしきものが遠目に見えた。

剣、槍、弓をモチーフにした飾りが鐘塔の天辺に合った。

 

「分かりやすいな」

 

今はそれを無視して魔物商の方に向かう。そこは大きなテントを張った場所だった。中に入ると若干、獣臭がした。

「いらっしゃいませ~どうされましたかな?」

 

後ろから声がして振り向くと黒い縦長の帽子が見えて、少し視線を下に下げると丸メガネをかけた小太りの如何にも怪しい奴が居た。

 

「兵士から此処が魔物商と聞いてな、コレを見てくれ」

 

「ほう、コレは魔物の卵ですかな?」

 

「そうだ、確か灰色狼だったか」

 

「買い取りでしたら卵1個で銀貨80枚です。はい」

 

「いや、今は金に其処まで困ってないからな。時折、外で見かける荷馬車を引いてる鳥が従魔っていうのを兵士から聞いてな、コイツも出来るんじゃないかと思ってな」

 

「成る程、分かりました。でしたら、この孵化器をお買いになったらどうでしょうか?」

 

「なんだそれは?」

 

「こちらは魔物の卵を孵化の補助と負担を和らげ、しかも同時に孵化した瞬間、従魔契約を結ぶものです。はい」

 

「じゃあ、それを2つくれ」

 

「お値段は銀貨120枚です」

 

武器屋とは違って自分で数えて渡す。

 

「はい、丁度頂きました。それとお客様、奴隷に興味はごさいませんか?」

 

怪しくニヤニヤと話し掛けてくる。

 

「外でたまに首輪をしている奴は見掛ける、あれか?」

 

「はい、そうでございます。お客様にはどうやら私と同じような感じが致します。はい」

 

気持ち悪いなこのオッサン。

 

「今のところ、そういうのは要らん。邪魔したな」

 

「またのお越しをお待ちしております…勇者様」

 

最後、小さく言ってたが勇者と言っていた。自分は一言も勇者と一言も言ってないのにあのオッサンは勇者と言いやがった。要注意人物だと頭に入れて城に向かう。

 

 

城門の前にて

「おっ、充鷹じゃん!おーい!」

 

元康がハーレムとおり、手を振り呼び掛けてきた。行かないと面倒そうなので近づいて行く。

 

「どうした?」

 

「今日の成果はどうだったかと思ってな。因みに俺はレベルが8になった!」

 

「俺は10だ」

 

「やっぱり、ソロだとレベルの上がり具合も違うか。後、気になってたんだけど手に持ってるそれって何だ?」

 

「魔物の卵だ。従魔にしようと思ってな」

 

「なぁ、」

 

「やらん」

 

「え~まだ言ってないじゃん!」

 

最後まで言わんでも分かるわ。

 

「残念だが微塵もやるつもりは無い、ホレさっさと入るぞ」

 

「そうだな、じゃあまた明日ね」

 

キラつく笑顔で仲間に話し掛け、城に入る俺と元康。朝まで居た部屋に行くまで元康が一方的に話し掛け、それを適当に返答する。部屋に着くと中で待機していた執事らしき男に言われた。

 

「勇者様、今回は個別にてお部屋を用意しております」

 

との事でメイドに連れられて元康とは離れた場所の部屋に案内される。

 

「此方でございます」

 

どっからどう見ても、部屋のドアって言うよりは倉庫という感じがする。

 

「本当に此処か?」

 

「此方でございます」

 

平淡に返された。

 

中を開けてみると何もない剥き出しのレンガの部屋の中に雑に置かれたベッドが1つのみで布団もなし。

 

「メイドさんもさっさと行ったし」

 

分かりやすく冷遇されている。教会やら街の視線で感じてはいたが此処まで酷いかね。

 

「まぁ、其処まで汚くは無いか」

 

まぁ、ごちゃごちゃした部屋よりこういう方が落ち着く。ベッドに腰を掛けて座り、ステータス画面を表示する。

 

俺が現在、使えそうな銃は灰色狼の手銃と小銃、石の手銃のみ、後は何とも言えないような物しかない。元康が武器屋でやっていたのはおそらく武器のコピーだ。

此処は異世界だからしかもファンタジーだ。俺の場合はコピーは出来ん。此れからも銃のシリーズは増えるとは思うが殆ど運任せが強く、使えるどうかも分からん。

何か強化?する方法無いのか?3武器トリオは多分、昨日言ってたゲームの強化方法とかが有るのだろう。

 

ゲームと言えばそうだな、例えば武器の『合成』とか。

 

 

 

ピロン!

 

新たな武器の強化方法を更新いたしました。

 

「ふふ、親切にどうも」

 

さてさて、どんな物やら。簡単に流し読みをして大体分かったので実施する。

 

まず元となる武器を選ぶ、まぁ実験だから赤風船手銃でいいだろう。

次に素材とする、武器を1から3つ迄選ぶ。同じく残りの風船シリーズを選択する。

 

次に合成には多少の金が要るらしく、今回は本当に少なく銅貨が10枚だった。そして、出来たのがコレだ。

 

 

黒風船小銃

能力未解放・・・装備ボーナス、小マップ5、地図投影

 

 

武器を変えて見てみると玩具からサバゲーに使うようなわりとリアルな現代的な銃に変わった。マップレーダー能力はかなり広くなり25m範囲を索敵出来るようになった。それと地図投影は立体地図を投影するらしい、この城を越えて、街も把握出来る。拡大縮小も可能だな。そして、この強化のデメリットは素材にした武器はカテゴリーから無くなる事だな。また一から素材を武器に入れないといけないらしい。簡単に手に入る武器ならともかく、2度と手に入らないような武器には余りやりたくないな。

 

「さて、この感じだと飯も無いな」

 

窓から見える、外はもう薄暗く夜になりかかろうとしている。部屋から出て、城を出る前に兵士に適当に飯を食える店を聞いて、其所に向かう。

 

「此処だな」

 

正に大衆食堂兼酒場という感じの店だった。入って直ぐのテーブルに座り、店員を呼んで周りを見て良さげなものを指を指して選んで注文する。

 

食べたのは肉のステーキ、パン、野菜のスープを食して店を出た。その際に向こうにある店の隣から荷物を抱えて走る尚文の仲間を見たしかも若干、泣顔で演技と分かるが。方向的に城に向かって行く。

 

「はぁ、騙されたか」

 

触れるものに祟りなし。俺も城に戻り、質素な部屋で夜を過ごした。

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