銃の勇者~HEAD SHOTは基本だろ?   作:ジャージ黒

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茶番劇そして依頼

朝、まだ夢の中にいた時に昨日のメイドに無理矢理起こされた。

 

「銃の勇者様、王がお呼びです。謁見の間にて来てください」

そう言って消えた、メイド。

 

「まだ眠いんだが、行くか」

 

欠伸をしながら謁見の間を歩き、時折兵士やらとすれ違いながら着いた。謁見の間では玉座に偉そうに王と大臣が居た。そして

 

「よう、充鷹」

 

真剣な表情で話しかける元康と連れ添ってる仲間。扉が開いたのを見て顔だけを向ける錬と樹にその仲間達そして、尚文の仲間が元康の直ぐ傍に居た。

 

「充鷹、お前も来たか」

 

「充鷹さん、遅いですよ」

 

「何の集まりだ、これは?」

 

「それは俺が話す」

 

真剣な表情で話し始めた元康が昨日、部屋にマインが来て、尚文に性的に襲われたらしい未遂だが。

 

「成る程ね、それは大変だ」

 

「ああ、許せねぇ尚文の奴!」

 

下らないな。と頭に思い浮かべると謁見の間の扉が開き、兵士に連れられた尚文。寝起きだったらしく殆ど寝間着の状態でいる。

 

 

「マイン!」

 

元仲間に対して叫ぶ、尚文。そして、睨む俺等。因みに俺は視線を向けてるだけ。

 

「なんだよ、その態度は」

 

「本当に身に覚えが無いのか?」

 

元康が尚文に近づき答える。

 

 

「身に覚えってなんだよ…って。あー!お前が枕荒らしだったのか!」

 

元康が着ていた鎖帷子を指す。

 

「誰が枕荒らしだ! お前、まさかこんな外道だったとは思いもしなかったぞ!」

 

「外道? 何のことだ?」

 

「して、盾の勇者の罪状は?」

 

「罪状? 何のことだ?」

 

「うぐ……ひぐ……盾の勇者様はお酒に酔った勢いで突然、私の部屋に入ってきたかと思ったら無理やり押し倒してきて」

 

「は?」

 

「盾の勇者様は、「まだ夜は明けてねえぜ」と言って私に迫り、無理やり服を脱がそうとして。私、怖くなって……叫び声を上げながら命からがら部屋を出てモトヤス様に助けを求めたんです」

 

「え?」

 

「何言ってんだ? 昨日、飯を食い終わった後は部屋で寝てただけだぞ」

 

「嘘を吐きやがって、じゃあなんでマインはこんなに泣いてるんだよ」

 

「何故お前がマインを庇ってるんだ? というかそのくさりかたびらは何処で手に入れた」

 

 

尚文は予想通り騙されたみたく。身ぐるみを剥がされたと御愁傷様。

 

「ああ、昨日一人で飲んでいるマインと酒場で出会ってな、しばらく飲み交わしていると、マインが俺にプレゼントってこの鎖帷子をくれたんだ」

 

どうやら元康は部屋で休まず、外に出向いて酒を飲んでいたみたいだな。

 

「は?」

 

「そうだ! 王様! 俺、枕荒らし、寝込みに全財産と盾以外の装備品を全部盗まれてしまいました! どうか犯人を捕まえてください」

 

「黙れ外道!」

 

「嫌がる我が国民に性行為を強要するとは許されざる蛮行、勇者でなければ即刻処刑物だ!」

 

「だから誤解だって言ってるじゃないですか! 俺はやってない!」

 

それは無茶だぞ尚文、一度こびり憑いた罪は中々に消えない。

 

「お前! まさか支度金と装備が目当てで有らぬ罪を擦り付けたんだな!」

 

尚文が元康に怒り散らす。

 

「はっ! 強姦魔が何を言ってやがる」

 

それに続いて、錬と樹が援護をする。

 

「異世界に来てまで仲間にそんな事をするなんてクズだな」

 

「そうですね。僕も同情の余地は無いと思います」

 

俺は黙ってる。っていうかコレだけをするために起こしたのか?面倒だな、オイ。

 

「……いいぜ、もうどうでもいい。さっさと俺を元の世界に返せば良いだろ? で、新しい盾の勇者でも召喚しろ!」

 

「都合が悪くなったら逃げるのか? 最低だな」

 

「そうですね。自分の責務をちゃんと果たさず、女性と無理やり関係を結ぼうとは……」

 

「帰れ帰れ! こんなことする奴を勇者仲間にしてられねえ!」

 

更に罵倒する刃物トリオ。

 

「さあ! さっさと元の世界に戻せ!」

 

怒り散らす、尚文。既に冷静さを失っている。

 

「こんな事をする勇者など即刻送還したい所だが、方法が無い。再召喚するには全ての勇者が死亡した時のみだと研究者は語っておる」

 

 

「このままじゃ帰れないだと!」

 

刃物トリオは驚愕してるが俺は予想をしていた。まぁ、怒りは沸くがな。

 

「何時まで掴んでんだコラ!」

 

尚文を押さえていた兵士から暴れて抜け出す。

 

「で? 王様、俺に対する罰は何だよ?」

 

 

「……今のところ、波に対する対抗手段として存在しておるから罪は無い。だが……既にお前の罪は国民に知れ渡っている。それが罰だ。我が国で雇用職に就けると思うなよ」

 

「あーあー、ありがたいお言葉デスネー!」

 

「1ヵ月後の波には召集する。例え罪人でも貴様は盾の勇者なのだ。役目から逃れられん」

 

「分かってる! 俺は弱いんでね。時間が惜しいんだよ!」

 

 

 

ん?尚文が此処から出ようとする前に足を止めて、盾を触り何かを持った。

 

「ホラよ! これが欲しかったんだろ!」

 

金か、それを元康の顔面にぶん投げた。

 

「うわ!何するんだ、お前逃げんじゃねぇ!この腰抜けけが!」

 

お前本当に俺の1個下か?

 

「充鷹、お前最後まで何も言ってなかったがどう思うんだ?」

 

錬が話しかける。

 

「さあな、この話が嘘か本当だとしても俺に関わりはない」

 

「冷徹ですね、充鷹さんは」

 

 

「えーごほん、勇者様方、王からお話がございます」

 

大臣が俺等に対して話しかけた。

 

「勇者達よ、此れよりそなたらは世界を救う勇者として改めてお願いする。そして、先の盾の罪人を除き頼みたい事がある」

 

「何でしょう王様?」

 

「魔物の討伐依頼だ」

 

「おっ!クエストだ!」

 

「やっとか」

 

「ですね」

 

「面倒だな」

 

「何を言ってるんですか?充鷹さん、大事なチェックポイントですよ」

 

樹が小さな声で教えてくれた。

 

「先んじて依頼は4つ。東西南北に別れている、勇者も丁度4人だ。話し合って、依頼を分けてくれ」

 

大臣が近づき、紙を4枚ずつ渡されるが読めん!

 

あいつらは仲間に読んでもらっいるみたいだな。

 

「あー、俺は残り物でいいから。その代わり、文字が読めんから教えてくれ」

 

「わかった、充鷹。俺等は話し合って決めるから待ってくれ」

 

「では勇者様、会議室をお貸し致しますので其方で」

 

大臣がそう話し、俺達は会議室で依頼を決めることになった。

 

「で?依頼はどんなのが有るんだ?」

 

「じゃあ、僕が答えますね」

 

北、大角鹿〔ビッグホーン〕の討伐

南、鉄鱗蜥蜴〔アイアンリザード〕の討伐

東、魔物が占拠する鉱山の解放

西、滝登大鮭〔クライミングサーモン〕3匹の捕獲

の4つ

 

「話し合った結果、俺は西の鮭を捕獲する」

 

「俺は南だ」

 

「僕は北ですね」

 

「じゃあ、俺は鉱山の解放って言う奴か面倒そうなのを回したなオイ。まぁいいが」

 

 

話し合いという名のジャンケン早いもの競争だったがな。

 

「じゃあ、俺達はそれぞれの依頼達成とレベル上げを行う」

 

「はい、宜しくお願いします勇者様、依頼に関しては随時、報告を致しますので」

 

「それでは解散!」

 

元康の無駄に元気のいい掛け声で解散した。

 

「銃の勇者様」

 

扉を出て横から声を掛けられたので横を振り向くと俺を朝に叩き起こした、メイドが居た。

 

「何でしょう?」

 

「部屋にある、卵が生まれそうです」

 

「何!それは急がないと!」

 

ダッシュで部屋に戻ると今にも卵から割れて出てこようとする、狼が2匹。

 

「おお!」

 

「速いです、勇者様」

 

そして、何故か居る。メイド。

 

「わふっ」

 

孵化器から出してやり、抱っこするとそう鳴いた。

 

「可愛いですね」

 

もう1つの方の孵化器から出して抱っこするメイド。

 

「そういえば、何で卵の状態が分かったんだ?」

 

「私のお昼ご飯にしようと思いまして」

 

「オイこら、ふざけんな」

 

俺の物を自分の腹に入れようとしたのかこのメイドは?

 

「ふふ、冗談ですよ」

 

「なぁ、俺に何をして欲しいんだお前は?」

 

「私をお供にしてください。銃の勇者様」

 

このメイドは何を言ってるんだ?このぬぼーっとした顔で。

 

「何で?」

 

「仕事が面倒なので」

 

「オイこら」

 

「私、料理できます」

 

「俺も出来る」

 

「………」

 

「それ以外無かったのか?………まぁいいや、仲間はどうしても増やさないと思っていたからな。で、名前は?」

 

「アリスです」

 

「得物は?」

 

「風と土魔法が少し出来ます、武器は使った事が無いです」

 

「とりあえず採用だ、此れから東の地域にある鉱山を解放する。城の外で待ってるから準備をしろ」

 

「分かりました」

 

半ば命令で言ったが言うこと聞いて、部屋を出て準備しに行った。

 

「さて、とりあえず卵の殻を入れてみるか」

 

 

卵の殻を拾い、銃に入れる。

 

 

魔物使いの銃

能力未解放・・・装備ボーナス、魔物成長補正(小)

 

 

此れは中々に使えるな。こいつらがあの時の狼のボスみたいに早く大きくなるな。

 

「後は名前だな」

 

左が体の黒合いが強く出ており、さっきから自分の尻尾を追いかけている。右は体の白合いが強く眠そうにして、体を丸めている。

 

「じゃあ、黒い方は夜牙だ」

 

「ワン!」

 

「気に入ったようだな、白い方は雪花」

 

ん?という感じで此方を見てまた瞼を閉じた。それを優しく腕に抱える。

 

「よし、行くぞお前ら」

 

白い子狼を腕に抱えて足元には俺を付いて行く黒い子狼。

 

それを見た城の人達は少し和んだ。

 

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