全てを美少女にしちゃう女神の俺が失われたアレを取り戻すまで 作:一二三 四五八
どこをアレで区切れば良かったか分からんかったんじゃよ。
ハーメルンの評価100pt達成を記念ヒロインアンケート終了しました。
結果はワカバ・コイシ13票でトップに輝き、見事アレな小説の題材に決定です。
時点はアンダーの9票。追い上げがすごかったぜ。
それでは後日行われるアレな話の更新をお待ち下さいませ。
皆様アンケートへのご協力ありがとうございました!
次は200pt達成の時にまたやろうと思います。
出来たらいいなぁ(遠い目)
なんのかんの街へと入ることが許されたオレ達はしばらく街のお偉いさんの到着を待つってことで街の門付近をうろちょろしてみることにした。
なんか門番さんがオレらの事を心配してくれて一緒に回ってくれるって言ってきたけど、貴方絶賛仕事中ですよね?
当然やんわりとした日本の気遣い、遠慮の心でもってコレを断る。
《提案。あなたの遠慮の使い方には疑問を感じます。再定義を。》
聞こえない。聞こえない。
うぉぉ、なんか異世界って感じじゃねぇかっ!
すげぇ、ワクワクが止まらんぜ。
「あらあらうふふ。ヴィリス様ぁ。そんなにはしゃがれますと田舎者だと思われてしまいますわよぉ。」
「
もうなんかこんだけ分からんモンが転がってると何見ても楽しくなるって。だってもうイッツファンタジーっなんだぜっ!
「あ、ご主人さま、アレなんだろ?」
「
「らじゃ!」
「クク、それでは拙者もっ。」
「あらあら。あまり離れてはいけませんよぉ~。」
完全におのぼりさん状態だった。
しかしまぁオレ達みんな美人さんだからかね、行く先々で人からの視線を感じるぜ。オレが今まで感じてた視線とまったく真逆でな。色んな所でで熱い視線を投げつけられるんだこれが。正直悪い気はしねぇな。
だってよ。
オレ
「お、嬢ちゃんたち。一本喰ってかないかい?」
「
「美味しそうな匂いだよねぇ~。」
「はは、そいつは残念だ。」
(はぁ、なんて綺麗な娘さんだっ。いっそ神々しく見えるね……。
見た所はお貴族様の娘さん。しかも相当の大貴族の箱入り娘って所かねぇ。しかし楽しそうにオレら庶民の食い物なんかに綺麗な目ん玉輝かせてくれとる。ま御目付役のねぇちゃんが流石に買い食いは許してくれんわな。)
「これこれ、そう物欲しそうな目でみるなよアンダー殿。いやしく見えるぞ。」
「だってめちゃ美味しそうなんだもん。ねぇ?」
「
(はは、そこまで嬉しそうにされちゃこっちもお手上げだ。ぜひにもウチのモンを喰って貰いたくなっちまう。)
「はは、あんがとな。じゃあコレは俺からのおごりだ。あんたらみてぇな美人さんに喰ってもらったらオレもそいつらも嬉しいってもんサっ!
「
「きゃーオジサマ、素敵ーーーーーー!! あ、アタシが持つねっ!?」
「いいのか親父殿?」
「かまわんかまわん。まぁ、気に入ったらあんたらがまた買いきてくれりゃ、釣りが出るってもんだ。」
「
「またねー、オジサマ。」
「感謝する。また会おう親父殿。」
「おう、またな嬢ちゃん達~!!」
「あらあらもぉ。ありがとうございますぅ。」
(おうおう。御目付様もなんとか納得してくだすった。へへ。なんかいい気分だ。ちょっと頑張ってやろうって気になるわ。俺の串焼きも捨てたモンじゃねぇ。)
ポンと食いもんくれたりよ?
ちなみにめっちゃ美味かった。
串焼きされた一口サイズのなんかのお肉だったんだがよ、なんか塩とレモンに漬け込んださっぱり焼き鳥みてぇな味でよ。食感がこう固めでな、んでも噛みしめると肉汁がジュワってくる、まさしく肉喰ってる味だったな。地鶏系だなうん。美味。
ぜってぇまたいこうっ!!
さりげにメイルさんの分まで入ってた辺り侮れねぇ親父だったぜ。
あちなみに手で持てんからアンダーちゃんやらメイルさんに喰わせてもらったぜ。ひな鳥みてぇな感じで焼き鳥みてぇなモンぱくつくのはなんか妙なキブンだった。
初異世界飯。
それからよ。
「ねぇねぇコレなにかな、魔法陣だよねきっと?(異世界出身)」
「
なんかさ、街の広場までに行く道の上にずっとな。どうみても魔法陣みてぇなのが彫り込まれてんのよ。街の大きさ考えたらすげぇ規模だよな。何なんだろコレ?
《回答。これは……》
まってステラストップっ、まずこの分からんって感じを楽しませてっ!
《肯定。では当機はしばらく貴方を見守ります。》
おう、あんがとな。
「拙者も東方では見かけたことがありませぬな(地域違い)」
「ワタクシも初めて見ますわぁ(時代違い)」
「
「えぇ、下から照らされんのはなんかいやじゃない?」
「有事の際に街ごと外敵を吹っ飛ばす自爆陣ではなかろうか?」
「「
猟奇的過ぎるだろツルギさんっ!
諸共に散華って、ちょっと死狂いすぎるってっ。
「あらあら。それは少しいやですねぇ。だったらこれはバリア魔法を展開するモノではないでしょうかぁ? こう外敵が来た時にぃパキーンっと大きなバリアがぁ。」
「「
たぶんパリンと割れるバリアだっ。
やっぱ科学より魔法の時代だな、おいっ!
そんな妄想に華を咲かせてたオレらに、道ゆくじいさんが答えを教えてくれた。
(こりゃあなんて立派な娘さんだい。自然とこう拝みたくなっちまうわい。さてはお貴族様のお忍び様御一考かね。ふふ、相当の箱入り娘なんじゃろう。周りにあるもん物全てにあんなに嬉しそうにはしゃぎ回っておるわい。
まぁお貴族様特有の理不尽さも感じん。ココは1つジジィが街を教えてやろう。)
「ははは、お嬢さん達、そりゃこの街の清掃魔法陣じゃよ。」
「「
「ほう?」
「あらあらぁ。バリアじゃないのですねぇ……。」
「領主様の一族が雇った魔導師様達がな、魔力を込めることで陣のある場所のゴミなんかを分別して一掃してくれるシロモンじゃよ。所有者識別が組まれてあるからただの落としもんなんかは消えん優れもんじゃよ?」
「「
「なんと。それは確かにすごいものだな。」
「まぁまぁ。お掃除いらずですねぇ。」
おお、オールクリーン、オートクリーン生活じゃんっ!
なんだよもう完全に魔術の時代きてるぜっ。便利過ぎんじゃんか魔術っ。
《半肯定。ある意味では科学より優れた面があるのは確かです。》
(ふふ。あんたらは本来魔道士様を使う側なんだろうがね。しかしこうもベッピンさん達に驚かれると気も良くなるもんじゃわな。ふふ、お貴族様とは思えんわい。ついつい余計なことも言いたくなるの。)
「ああ、だから街はいつでも清潔ってわけじゃ。コイツはの伝説の魔工師サトォ・タナカが考案した大都市魔術の1つでな。今じゃあここらの街じゃ普通にどこでも見かけるもんなんじゃがの。お嬢さん達、よっぽど辺鄙な所からきたのかい?」
サトォ・タナカ。間違いなく転生者だろう。一体何者なんだサトォ・タナカ。佐藤なのか田中なのか。どっちなんだサトォ・タナカっ!!
「「
(嘘が下手なお嬢さんじゃなぁ。そんな綺麗な服着て、丁寧な言葉遣いしとる田舎モンなんぞおらんわい。まぁ御目付役もおるみたいじゃから余計な世話じゃが。)
「まぁ、色々珍しく思ってくれるのはコッチも悪い気はせんが。ここらには
「はーい」
「ありがとな、じいさんっ!!」
「気遣いに感謝する。」「ありがとうございます。」
「はは、こりゃ眼福じゃ。じゃあな嬢ちゃん達。街の散策もええが日の暮れる前に宿をとった方がええぞぉ。」
「
(やれやれ気持ちのいいお嬢さん達じゃった。教えたこっちが元気をもろうたわ。お貴族様も色々おるんじゃのぉ。世間にゃまだまだ知らんことが一杯じゃわいて。帰ったら婆さんにも教えてやらにゃあの。)
とかね。もう色んな所で色んな人が世話焼いてくれる。なんて優しい世界だろうか。美人って凄い。女になったのはアレだけど、すごく嬉しかったりするオレ。
今までさんざだったかったらなぁ(遠い目)
そうしてオレ達が街をぶらついている時だった。
その喧騒が聞こえてきたのは。
「親父っ、いつまで悩んでる気なんだよっ!
納期はまってくれねぇんだぞっ、さっさとこの家取り壊すぞっ!!」
「断るっっ、ワシャこの家は、この家は壊したくねぇっっ!!」
なんだか騒動の予感がするぜ。
閲覧ありがとうございます。
まずは家から、が、頑張るモス。