全てを美少女にしちゃう女神の俺が失われたアレを取り戻すまで 作:一二三 四五八
手の抜き方を覚えようと思う。試行錯誤中です。
ハーメルンの評価100pt達成を記念ヒロインアンケート終了しました。
結果はワカバ・コイシ13票でトップに輝き、見事アレな小説の題材に決定です。
時点はアンダーの9票。追い上げがすごかったぜ。
それでは後日行われるアレな話の更新をお待ち下さいませ。
皆様アンケートへのご協力ありがとうございました!
次は200pt達成の時にまたやろうと思います。
出来たらいいなぁ(遠い目)
10/30 9:00
第4話 オレは初めてステータスを見る(上)
第5話裏 下着ちゃんは履かせたい
のアンダーの行動を大幅変更しました。
気になる方はお手数ですがもう一度ご確認下さい。
「ふっざけんなっ、こちとらお貴族様に早くしろってせっつかれてるんだっ!
いいかげん観念しろや親父っ!!」
「ふんっ、じゃから解体じゃったらいつでもやっちゃるっていうとろうがっ、このアホンダラがっ、こん家に使われとる木の多くは、もう手に入らんような質のええ古木じゃぞ。ただぶっ壊して更地にせぇ何ぞとんでもねぇわっ!!
そげぇことも分からんボケ貴族なんざ、相手にせんでええわっ、ボケっ!!」
おお、頑固な職人の親方と多分若頭みてぇなのが激しく言い合ってるぜ。その周りにゃあ職人達が一杯いるな。大通りの只中で激しく言い合ってるから道行く人達もびっくりしてら。
でも近所の人間は騒いでない感じ。割と日常茶飯事なことなんかな?
【以降小声は()でお送りします。カムィの副音声は表示しません。】
(おお、なんか修羅場だぞ修羅場。ちょっと隠れて見ていこうぜ。暴力沙汰になるようなら止めにゃあならん(お人好し使命感))
(ヴィリス様ぁ、いますぐ割り込んでお止めにならないですかぁ?)
(なんなら拙者が喧嘩両成敗致しましょうか?)
((ヤメたげてよぉっ!))
ヤメて下さい。みんな死んでしまいます。
なんでそんなことウキウキ言ってくるのこの娘。
(いやいや、そっちの方がこじれることもあっし、ここは様子見一択だろ?)
(じゃこの建物の隅にでも隠れちゃおうよ?)
(おっし、こそこそと。)
とりあえず職人達が言い争ってるデカイ家の裏路地にこそこそ入って隠れるオレ達。あんまり人様に胸張れねぇ姿だな。いいけど。
確かに親方が言ってるだけあっていい家だわ。ここらの家って木造建築なんだけどこの家だけ周りの景観を崩さん程度に和洋折衷っていうか、そのいいとこ取りの、変わった作りしてんのよ。なんとなくモダンっていうか、大正時代って感じ?
「んな事いっても、オレラがやらんかったら別のヤツらが呼ばれて更地にするだけだろが。割り切れよ糞親父、立派だろうがなんだろうが、コイツはもう買い取ったお貴族さまのモンなんだよっっ!!」
なぁなぁ、ステラ。この世界って重機とかないよな?
こんな立派な家、どうやって一日で更地にすんのよ。無理でしょ。
《回答。防御魔法と爆裂魔法を併用して効率的に破壊を促し、後は清掃魔法で綺麗にするのが一般的です。この世界の土建屋の技術職は魔道士が多いですね。》
ああ、魔法が発破の代わりなんだな?
(そっかぁこれ爆発させちゃうのかぁ。もったいねぇなぁ。)
(さすがは主殿。この家の良さがおわかりになるようでござるな?)
お、以外な所から反応が。いやもともと日本人っぽいかららしいっちゃらしいか?
(なんとなく西洋と東洋のいいとこ取りしてんなって位だけどな。)
(然り。木もそうとう良いものですぞこれは。)
(詳しいのぉ?)
(昔の主に数寄者がおってな。おかげでなんとなくわかるのよ。)
(そうなんですのねぇ。)
俺達が小声で割とのんびり話してると、親方がヒートアップし始める。
「それが一番、気に入らん。ここに住んどったジジィは偏屈の困りモンじゃったがなぁ、この家だけはそりゃあすげぇ入れ込んで、こさえたモンさ。儂がまだ若ぇ頃、なんどもなんども土建屋や冒険者相手にむちゃくちゃ言って来やがってよっ。この街の儂らん世代でジジィに困らされてねぇヤツはいねぇくれぇよっ!!」
(じゃあなんでかばってんのよ。ムカつくやつ何でしょ?)
(おやおや。同族嫌悪でござろうか?)
(なんでよっ!?)
(あらあら、うふふ。)
周りを困らせても憎めないヤツっているよね。
「でもよぉだからこそ。この家を、この家に使われてる素材も技術ももう、なんもかんもが、自分のガキ見てぇに思えちまうんだっ!!
そんなもん、これからホイ発破かけますって言われてはいそうですかってナルもんかいっ、認めっられるかそがんことっっっ!!」
ああまぁ。苦労させたれたモン程愛着湧いちまうのはなんかわかんな。オレも手間がかかった
《指摘。そんなことをしてるから過去に不良と思われたのでは?》
うっさいなっもう!(否定はしない)
「ちっ、期限は明日だかんな。そんまでせいぜいガキみてぇにダダこねてやがれ。けどな。明日にゃ壊さなお貴族様も納得しねぇ。他人の家よりゃてめぇの首だろがこのボケ親父っ!!
おう、てめぇら、引き上げっぞっ!!」
「「「へいっ!!」」」
「あの、あっしらは親方と、いっしょに……」
「けっ、勝手にしなっっ!!」
お、何事もなく、終わったみてぇだ。若頭?達が離れてくわ。
でもこりゃあ明日が山場だよなぁ。ちょっとあの親方と話でもしてみるかね?
色々言いてぇことも抱えてんだろ。しゃべりゃちったあ楽になるって。
(あ、あの人こっち来るよ?)
(え、マジ?)
(これは面倒が大きくなりそうな感じですな♪)
(あらあら、いけない人ですね。)
そんな楽しそうに言うんじゃありませんっ!!
「てめぇら、さっきから何ちょろちょろ見てやっ!?
……こ、これは貴族のお嬢様、た、大変失礼しましたぁっっっ!!」
え、ちょっ!!
若頭はいうが早いがオレの前でひれ伏して地面に頭をこすりつけたっ。
あ、待って、勘違い、勘違いだから!
どうしてそうなんのっ!
あとアンダーちゃん、なんか偉そうにふんぞりかえるのやめてぇっ。
【以降カムィの副音声を表示します。】
「
即座に勘違いの訂正を行うオレ。これはいけない。この流れはよくねぇんだっっ!なんで顔変わっても、廻りからこんな誤解されるのオレっ。
「またまたそのような御冗談をっ。そのお姿とお言葉遣い、そしてお付きの方々を連れられていてはごまかしようがありますまい。申し訳ありません。こちらの建物の解体は明日中には必ず終わらせておきますので!!」
「ちッお貴族様の催促かよ。
なんでぇ人情のねぇ。嫌な世の中になったもんだぜ。」
おおい、オレここの物件の取り壊しを頼んだ貴族の娘だって思われとるっっ!!
ちょいちょい、こりゃいかん。
誤解、ホント誤解ですからっ!!
「ほぉ。我が主殿が物の価値も分からんような愚物に見えると?」
「いけませんよツルギさん。ここは往来ですよ。」
「(小声でシャドーしながら)ウチの凶剣さんが黙っちゃいないよぉ?」
親方達の言葉にとたんに剣呑な空気を出し始めるツルギさん。
いやいや、何喧嘩売ろうとしてんのこの娘っっ!!
あとアンダー、てめぇ何気に楽しんでやがんなこのっ。
「わっ、ワタシラはなにか間違いをっ?」
早く弁解しないと。オレがそうして口を開くより、ウチの娘達の方が早かった。
「ワタクシ達の主人はここの持ち主ではありませんわ。ワタクシ達の主人はこの家の造りが余りに立派なモノでしたので、取り壊しになることをお気にやんでおられましたの。」
「その通りだ。そのように喰ってかかられる言われはござらん。」
「そーだ。そーだー♪」
「そ、それは大変なご無礼をっっ、どうか、どうか勘弁して下せぇっ!!」
お、親方も並んで土下座したっ!!
いや、親方含めて職人さんら全員土下座してくるぅっ。
な、なんか言わねぇと。頭ん中真っ白だっ。ど、どうするよっ。
「
「あ、ありがとうごぜぇやす。
ああ。お美しいだけでなくしっかりモノを見る目を持った貴族様でいらっしゃる。どうかどうかお嬢様、無理を承知でこの儂の、儂の願いを聞いちゃあ頂けませんか!」
なんかもうめっちゃ人の視線集まり始めたんだけどっ!!
そらそうだよね。こんな小娘相手に立派な男衆が一同土下座してんだもん。
そら視線集めるわっ!
訂正を、早く訂正をっっ!!
「
「お願いしますっ。どうか貴方様のお目にかかったこの屋敷、取り壊さず、せめて解体して他に利用できるよう、こちらの貴族様に口を聞いてもらえませんかっ!」
聞いてよっ!!
オレは今、在りていにいって泣きたかった。
親方と、古い職人さん達一同が、全員地面に頭をこすりつけてオレに到底無理な事を必死に頼み込んでくるんですけどっ!
《混沌。素晴らしい展開です。何故こうなったのか理解不能。》
「儂にゃあ、もう後がねぇんです。どうか、どうかお願いしますっ!!
受けた御恩は必ずどんなことがあってもお返ししますっ。儂ら一同、身体ぁ張って役に立って見せますっっ!!
ですから、どうかっ、御一考をっっ!!」
「「「「「「おねげぇしやっすっっ!!」」」」」」
やーめーてー、そんなゴリゴリ頭こすりあげんのぉっ!!
と、とりあえず止めんと。親方に顔上げてもらわにゃあ罪悪感で死んじまう。
近寄って、肩叩きゃあ大丈夫だろっ!!
《確認。掴まなければ美少女化は起こりません。》
「
どうか
「おお、それじゃあっ!!」
「
「そ、そんははずぁねぇっ。
そんな綺麗な服を着こなして、そんな綺麗な言葉使ってそんな綺麗な佇まいの平民が要るはずねぇんだっ!!
なぁ、たのむ。たのんますっっ、どうか、後生だっ!
この家を救ってやってくれぇっ!!」
完全にヒートアップしちまった親方が言いながらオレに詰め寄ってくるっ!
やべぇ、このままじゃあ親方を美少女にしちまうかもしれねぇ。
咄嗟に身を引いたオレに、しかし親方がなおも詰め寄って来やがる。
うおぉ、もう、うっかり美少女を生み出してたまるかよぉぉぉっっ!!
体勢を崩しながらも、親方だけは掴まないように手を後ろに回したオレにゃあもう隙なんて欠片もねぇのさっ!
そう思った時には遅かったっ!!
転けそうになった瞬間。
思わずその屋敷の壁を掴んじまったオレの背後であのポンと軽い音が鳴る。そんでもうもうと立ち上がる煙と、倒れるオレの背中の下から重なるように女の子特有の柔らかい感触が伝わってきた。
ああ、やっちまったぁぁぁぁっ!!
そう思うってそのままオレが空を見上げたその時だっ。
オレの頭に衝撃がまた奔るっ!!
「な、ん、だとぉぉぉぉぉぉっっっっっっ!!」
なんと空から盗賊じみた格好の若い男が1人、オレに目掛けて落ちて来てるじゃあねぇかっ!!
咄嗟に衝撃を逸らそうと。腕を伸ばしたその先で、またまたポンと音がなる。
親方っ、空から降ってきた男が美少女になっちまったっっ!!
NEXTSTORY
「オレがアレへと出掛けたら」
閲覧ありがとぉございます。
最後のセリフ言わせたかっただけだろ?
もうね、その通りなんじゃよ。
黒のアリス様、誤字報告ありがとうございますっ!
ホントに頭が上がりませんm(_ _)m