全てを美少女にしちゃう女神の俺が失われたアレを取り戻すまで 作:一二三 四五八
あ、こっそり第2章の展開アンケート設置してます。
よければご参加下さいませ。
と、とんでもねぇことしちまった。
オレは今2人の女の子に挟まれるようにして倒れている。しかも背中側。家だった娘さんがオレの身体に色々擦り付けてくるもんだからよろしくない。
背中の辺りにゃ吸い付くような小山と書くにゃ大きな山が押し付けられてる。少しでもオレとくっつこうと優しく、でも以外に力強くオレの身体へ巻き付かれたその腕と脚が。なにより彼女から香る春の花みてぇな甘い香りが、オレの色んなモンを今現在高速で削っている所だ。
ちょっとでも逃げようと身体を動かすと、今度はこれを盗賊さんが邪魔をするんだ。この人スレンダーで艷やかな短い青髪の、美形の男みてぇな容姿なんだけど胸だけ自己主張が激し過ぎてね。ピンと突き出したソレをオレが動こうとすると自然と押しつぶす感じになっちまうの。
なんかその、互いの胸が押し合って形変える様を見てるとこう、ね。……もんもんと色々考えちゃうわけなんですよ。そうすっと罪悪感がすげぇのですっ!
すごく、すごく嬉しいんだけどもっ、よ、よろしくねぇっっ!!
それと後ろの子、さっきから耳元で、耳たぶに当たるかどうかの位置で囁きながら息吹き付けるのやめてっ!
「もう離さへん、コレもうウチのモン♥」って君、ナニ言ってんのぉっっ!!
ああぁ、動くと今度は前方から自己主張ロケットの暴力がっっ!!
くっ、このままでは色々まずい。ワカバとコイシがココに居ないことが唯一の救いだ。こ、こうなったら仲間に助けをっっ!!
め、メイルさんっ!!
あ、なんか周りがすっごく混乱し始めたから、めっちゃ警戒してくれてるわ。あ、今オレに構う余裕無いっスよね。なんかすみませんっ!!
ツ、ツルギさんっ。
は、助けを求めると全部斬りとばしちゃいそうなので却下っ!!
あの。あ、あんまり盗賊さんのこといつでも斬り捨てますがって目で聞いてくるの辞めてくんないかな?
彼は被害者なんだっ!!
くっ、こ、こうなったらアンダーっ。君に決めたっ。
って、いい笑顔で親指立てて笑いかけてくんじゃあねぇよぉぉぉっっっ!!
ああ、オメェになんか期待したオレがバカだったぁぁぁっっ!
はっ、す、ステラ。そうだ、オレにはステラがいるじゃねぇかっ!
た、たしゅけてステラさーーーん!
《不服申請。ステラに行き着くまでに時間がかかりすぎています。ステラは遺憾の意を表明し、あなたに異議を申し立てます。》
いやっ、そういうこと今いいからっ。
ど、どうにかなりませんかね、この幸せサンドイッチっ!
《指摘。盗賊の男が目を覚まし、こちらの状況を伺っています。
推論。事態は自然と終息すると予測できる為、今はこのまま残された時間で幸せを噛み締めていても問題ないかと。》
お、おおう。べ、別にオレ噛み締めてなんかねぇし?
《指摘2。いつもよりも3割ほど顔が緩み気味です。その反論には無理がある。》
ばれてるぅっっ。
だってこんな風に女の子に挟まれた事なんてねぇからよぉっ。そんなもん嬉しいに決まってるじゃんかぁぁっ、色んなとこが幸せなんだよぉぉぉっっ!!
《肯定。ステラを貴方のその幸福を容認します。》
やめてっ、そんなおかんみたいな生暖かい視線投げつけんのっ。
耐えられないんだけどぉっ!!
《否定。それよりも不確定名:盗賊がアクションを起こします。対応を。》
「これは失礼、レディ」
あ、あれ? なんか思ったより紳士だこの人。いっちゃなんだけど盗賊っぽくない。だってなんかイケメンが、イケメンゼリフが様になってるんだもの。
こういう人ってだいたい大物なんだよな。
と、ともかく。やっと盗賊さんが離れてくれたからこの状態から抜け出せるぜっ!あのぉ、後ろのオネェさん、いい加減離してクレませんかねぇ?
「んふ。いぃや♥」
「ちょっっとぉぉぉ!?」
こいつアンダーちゃんと同じ小悪魔界の生き物だっ。ちょ、そんな、ふぁっ、ぁ、身体弄ってくんのひゃめ、うわわわっ。舌はだめだってちょぉっ!!
あ、アンダーてめぇさりげにミンナにみえねぇように立ち位置変えてんなコラっ。
だ、誰か、助けてぇぇぇっっっ!!
《指摘。友愛行為です。貴方の身に危険はありません。》
そういうこっちゃねぇからっ。そ、そだ。アレを、アレを使えばっ!!
「我が
「うわっ、なんなんコレ?」
よぉしっ今の内。小悪魔2号の目が眩んでいる間に素早く立って距離を取るぜっ!
お、なんか辺りも暗くなって来てたし明かりが出来てちょうどいいんじゃねコレ?てか、改めて今気づいたけどなんか周りからめっちゃ見られとるんだけどっ!!
やっぱいきなり家を人に変えちゃうとかみんな混乱しちまったんだろうな。言葉もねぇぜ。いきなりんなことされたらそりゃビビるだろうしよ。
しかも、なんかあのクールな組長さんが崩れ落ちるように泣いてるしぃぃ!!
や、やっぱそうだよな。オレもショックだったもんなぁ。そりゃオレみてぇな童貞と違って組長さんは色々抱えてるんだ。そりゃショックデケえってっ!
こ、これはアレだ。
完全にアレ案件だ。赦されるこっちゃねぇけどせめてアレしかねぇだろ。
《確認。ステラはアレの内容が気になります。》
んなもん。土下座一択だっ!!
「皆様方、この度はご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありませんでしたっ!」
・
なんとかオレの誠意が伝わったみたいで、街の人みんな最後にゃ笑って許してくれたわ。
なんていい人達なんだろう。オレの住んでた世界じゃ考えられねぇ展開だ。
今じゃ気安く笑い会える仲ってやつだ。ここの人となら仕事も上手くやってけそうだな。なんか一安心だぜ。
やっぱけじめって大事だよな。
《……。》
職人さん達も家娘さんの口利きもあって一件落着。ほんと気のいい人たちだったよ。むしろオレに感謝してくれるなんてなぁ。
さぁこれで最後は。
《指摘。今までずって噎び泣いていた貴方曰くの組長氏だけですね?》
ですよね(白目)
いやね。ずっとこの人、泣いてるんですよ。コレが。
もうね、オレも辛くてね。やっぱ大事だよなぁ、アレって。だってこんな立派そうな組長さんがもうね、ずっと祈るように泣いてらっしゃるんだぜ(遠い目)
正直どうしていいのかわかりません(悟りを開きかけた目)
まぁね。ヤルことなんて1つだしね。よく見るとけじめ案件に備えて組長さん完全に正装していらっしゃるしね。あ、その仮面仕事用のヤツですか。
に、似合ってますよ(涙声)
はぁ。とりあえず頭上げてもらって話会おうか。
《肯定。あなたのその前向きな点はステラも高く評価しています。》
俺はとりあえずその旨を盗賊さんに伝えたんだ。
そしたら盗賊さんが
「女神よ、まずはお聞きしたい。何故私などをお助けに?」
なんて訪ねてきたから素直にこう答えたよ。
「理由なんてないっすよ。目の前で(空から落ちてて)困ってた人を助けるのに、理由なんていらんでしょうに。」
って。そしたら組長さん、いきなり震えだしてな。
ああこの人やっぱり大物なんだわ。自分が受けちまった義理があるから女にされた怒りとか全部腹に収めてくれようとしてるんだ。きっと一本筋の通ったその筋じゃ名のある組長さんに違いないな。仮面もかっこいいし。
こんな若造に助けられた事を気に留めて、男の一物の恨みしょいこむなんざ、なかなかできるこっちゃねぇ。ついついオレはこの組長さんを尊敬の目で見ちまった。
《確認。そんなに男のアレは大事なモノなのでしょうか?》
そんなもん、大事に決まってんだろっ。むしろ一大事だわっ。実際オレだって完全にまだ割り切れたわけじゃねぇからっ。できりゃいつか取り戻したいアレだからっっ!!
《肯定。ではなにか方法を考えておきましょう。》
え、マジ。ほ、ホントですかステラさん?
《肯定。期待しないでお待ち下さい。》
お、おう。あ、ホントお願いします。できれば組長優先で。
オレがそんな事を脳内でステラと話あっていた時のことだ。組長さんがオレに対しいきなり自分の悪事を懺悔し始めたんだ。
なんでも死ぬような病に侵された母親を救う為に、この人今まで一杯悪いことしてきたんだと。それでもなんとか母親を救いたいって、声を震わせながら言うんだよ。でも話聞いてると何でもいいから悪事に手を染めてきた人じゃなくてな。環境の為仕方なく、仕方なくそうなっちまった可哀想な人なんだなって思えた。
特に親に捨てられて家で辛く当たられてたってトコがもうね。不幸だった頃の自分見てるみてぇで、グッと来ちまう。
自分の母親が助かるかどうかって所でよ、それでも自分がどんな悪事を働いてきたのか言わなきゃ気がすまないような不器用な、筋の通った組長さんなんだきっと。色々環境が揃ってりゃ、そんな道選んでないだろうにな。
へへ、イイぜ。そんなモンも今のオレなら救えるんだからよ。お互い不憫な人生を送ってきたんだ。ちっとはいい目見てもバチなんてあたるかよ。
救ってくれりゃあなんでもするなんって言ってるけどよ。そんなモン必要ねぇ。
だからオレは言ってやるんだ。
「アンタの母さん救うのに、理由なんていらねぇっ。
色々辛ぇ目にあってきたんだろ。
んなアンタに優しくしてくれた、すげぇ母ちゃん、なんだろう。
だったら、んな人が不幸になるなんざそりゃ嘘ってモンだ。だからオレがこの手で変えてやる。掴んだモンみんな健康的な美少女にしちまう、この手でもってな?」
そしたらさ。めっちゃ感動してくれたのよ。
いや、それはいいんだ。うん。
でもね?
「ならば俺は、私はこれより貴方の言葉に従おう。
貴方の望むモノを、貴方に与えられたこの姿で必ず実現してみせる。」
「我が
ま、まぶし、なんかすげぇまぶしんだけどっ、何、何コレぇっ!!
な、なんで組長光ってんのコレっ、若造が光ってんのに負けてられん的なアレじゃねぇよなっっ!?
「こ、光翼の、根源術ッ!!」
「っこ、皇族にのみ赦された尊き血筋の象徴魔術だってっっ!?」
「あ、ありえねぇっ。マスカレイドがなんで光の翼を纏うってんだっ!!」
「な、なんて綺麗……。」
ええ、な、何ソレ、唯の極道さんじゃないのこの人。ちょっ、全然聞いて無いんだけど、聞いてないんですけどっ!?
《不確定名:盗賊から信仰申請あり。ステータスを確認できます。どうされますか?》
え、はい。見たい。超見たいですっ!
・
名前 ファルケシアス・フォン・ライブライオス
種族 ヒト族・帝王種
性別 女
職業
レベル 67
BS(バットステータス):なし
信仰:ヴィリスカムィ
筋力 188 (128+60)
耐久 146 (88+41+17)
敏捷 237 (147+70+20)
器用 229 (142+67+20)
感覚 177 (113+54+10)
知識 165 (94+44+27)
精神 157 (107+50)
魔力 119 (76+36+7)
【カッコ内の+は左が美少女補正、右が装備補正】
【ヒトの能力平均の目安は10、レベルにより変動】
HP 4696(3696+1000)
MP 3734(3334+400)
【Rはレア度。RRはダブルレア、RRRはトリプルレア、EXは上限レア】
武器:【EX:細剣・レガイア オブ ヴェンディーナ】
武器2:【 RRR:魔銃フェンリル】
防具:【RR:皇鷹掲ぐ天秤の担い手】
騎乗:【EX:
装飾:【EX:マスカレイドの白仮面】
種族スキル
【R:帝王のオーラ】
【RR:繁殖力】:ヒト種特有の優れた繁殖力。理論上ヒト型のあらゆる生物と子を成せる。
スキル
【RRR帝王学Ⅱ】:あらゆる知識・交渉・指揮判定を代行できる万能技能。
【交渉術Ⅲ】【海賊殺法Ⅲ】【隠密Ⅱ】【運動Ⅲ】【知覚Ⅱ】【礼儀作法Ⅲ】【航海技術Ⅲ】【賭け事Ⅱ】【房中術】【恫喝Ⅲ】【演技Ⅱ】【演奏Ⅱ】【捜索Ⅱ】【軍事教練Ⅲ】【指導Ⅲ】
【虹の調和の狂信者】:調和神ヴィリスカムィを信仰し、その加護を得るもの。自分の一番低い能力値3つにレベルに応じた能力修正を得て、精神攻撃に対し強い耐性を得る。
職業スキル
【EX:海賊女帝の大号令】:場所を問わずに発揮する指揮能力。全判定に強修正。攻撃力に別個強補正を与える。全軍の水域修正を打ち消し、さらに補正を与える、
【RRR:ミリオンスラストⅢ】:超高速の連続刺突攻撃。
【RR:連撃Ⅲ】:高確率で再行動。
【R:ホークアイⅢ】:敵の弱点を見極める鋭い観察力。クリティカル率大上昇。
【RR:ダブルハンドⅢ】:2つの武器を同時に使いこなす技量。攻撃回数アップ。
【RRR:ブラッドバスⅡ】:超高速の連続射撃攻撃。範囲制圧にも使える。
【RRR:女帝の加護Ⅱ】:存在するだけで周囲に影響を与えるカリスマ性。全判定に補正。
【RR:ラックアップⅡ】
上級根源術
【我が
【我が
【我が
ユニークスキル
【RRR:高貴なる血筋Ⅲ】:全ステータス・能力成長に補正。上級職を帝王系に進化可能になり、根源術が上級根源術へと書き換わる。
【EX:死を乗り越えた華Ⅲ】:【RRR:死に征く華Ⅲ】が与えられた試練の克服によって性質を変えたもの。全ステータス・能力成長に強補正。そして幸運に大きな補正を得られる。
【BOSS適正】:一般の個体より優れた能力を持つ。HPが段違いに多く、バステ耐性を持つ。
付加スキル
【皇帝殺し】:討伐称号。貴族に対し全判定に強修正を得る。カリスマ大アップ。
【神殺し】;討伐称号。神族の神聖・精神属性攻撃に対し高い耐性を得る。
【RRR:完璧なる美少女】:自身を完璧なる美少女へと変える。ランクはその度合。
自身の言葉はキレイな言葉へと自動的に変換される。また完璧属性はあらゆる能力と成長に強い補正値を与える。また自身にこのスキルを付加したモノに対し、愛情と信仰心を抱く。その強さは環境に依存する。自身に付加した時のみランク値へと変換される。
【EX:ワールドユニーク】:システム情報です。PC権限において閲覧できません。【快賊義侠・七海のマスカレイド】としてワールドユニークの1人に認定される者。ワールドユニークとはこの世界でも特に優れたエネミーやNPCの上位100人に対し与えられる称号であり、その選抜基準は実力と知名度、世界に及ぼす影響力である。ワールドユニークの討伐に成功した者には、それに由来するボーナススキルがシステムより与えられる。
・
ぶはっっっ!!
な、なんですかコレ、ど、どうなってんだよオイっっ!
なぁステラさんや、この世界ってこんな物騒なヒトゴロゴロおったりすんの?
《否定。彼はワールドユニークです。世界でも有数の実力を持った存在。その実力は人類規模ではほぼ上限に等しいといえるのでは?》
こ、皇帝殺しとか、神殺しとか書いてあるんですけどぉっ!!
《回答。討伐称号です。どちらもそれらを殺害した時に得られる称号です。》
想像しとったより100倍大悪党じゃねぇかっっっっ!!
う、うぉぉぉ、いや、でもっ、筋は通ったいい人だし、大丈夫かコレぇっっ。
《あ。》
ど、どうしたんだよ?
《解答。おめでとうございます。たった今貴方のワールドユニーク撃破がシステムより受理されました。あなたが交渉した結果【快賊義侠・七海のマスカレイド】を説き伏せ、彼の象徴アイテムである【EX:マスカレイドの白仮面】を自らの手で破壊させた功績が、正式に撃破判定として認められました。これにより多大な経験値がパーティーに分配され、貴方に撃破称号が贈られます。》
え、いやいやいやいや。おかしいだろソレっ。オレ別にあの人と戦ったりしてないじゃんよぉっっ!!
《通達。状況はウル達の時と代わりません。何もおかしな事などありません。なお今回帝王種からの信仰を得た貴方は正式にこの世界の信仰神として認められ、職業ランクがさらに上昇しました。これにより貴方は女神見習いを上級職である女神に昇級可能です。おめでとうございます。》
ちょ、ちょ、ちょ。
《通達2。この偉業により貴方は前回より申請していた称号スキルの獲得に成功。貴方は新名誉称号【最速で救う者】のレコードホルダーとなりました。素晴らしい快挙です。ぜひこの称号をこのまま維持できるよう、励んでいきましょう。
このままステータスを確認しますか?》
ちょっと待ってくれぇっ、色々飲み込めねぇっっっっっ!!
あとなんか組長の出した羽さっきから熱いしっっ、これもしかして危険なヤツじゃねぇのっ!?
《解答。フォトンウィングには超熱による攻撃判定があります。直撃すれば流石にレベル差から死亡判定は免れません。シャイニングレインの継続を強く推奨。》
やっぱあるんですねぇっ!!
ちょ、組長さん身体動かさないで、羽、羽にモロに当たっちゃうからぁっ。あの、実は恨んでますよね、アレの事ちょっと根にもってる感じですよねぇ、コレぇっっ!!
お、怒り出すにもいかねぇし、いきなり立ち位置変えるのもちょくちょくこっちに手ぇ振りかざしてなんか説明してる組長さんに悪い感じするしっ。
もうこれしばらく耐えるしかねぇじゃんよぉっっ!!
熱、あっつぃ、うぉ、ちょっっ!
ぜ、全然入ってこない。組長さんさっきから周りの人たちに熱く語ってるけども、全然聞いてる余裕なんてないって、コレっ。熱、なんか色々すいませんしたっ!
や、焼入れは勘弁、勘弁してつかぁさいっっ!!
く、組長さん今ナニ誓ってくれてんのぉっ!?
《
・
その後、街の人達と一緒に喋ったり飯喰ったりしたオレらは結構この街の人らから受け入れて貰えたんだと思う。みんな親しげに接してくれるからめっちゃ嬉しい。
名前いったら笑われた時とかちょっとびっくりしたケド、なんか悪い意味じゃねぇなら別にいいや。
今、この場所にいるヤツみんな笑ってんだ。
組長さんも焼入れで気がすんだのか、今じゃ街のヒトらやオレの仲間達と楽しそうに笑って語り合ってる所だ。もちろん職人のヒトらも、門番のヒトらも。
へへ、すげぇよなこの街。こんな街のみんながバカみたいに輪になってくれてよ。オレらよそもんが来た事喜んでくれるなんてオレの世界じゃ考えられねぇよ。
こんなん見てたら一杯元気貰えるじゃんか。
カミサマはできりゃあオレに自分の世界を良くしてくれなんて言ってたけどよぉ。そりゃ、命が軽いとことか、オレの知らないヤなこととか一杯あるんだろうけど。
アンタの世界、捨てたもんじゃないぜ、きっと。
ああ、オレもなんかこの人らに返してぇな。
はは、オレにできる事なんざ知れてるけどよ。それでもなんか返してやりてぇな。貰ったモンを返して、また貰うってキャッチボール。ずっと憧れだったからよ。
《……。》
「ご主人様~、何黄昏てんのぉ。こっち来て一緒に楽しもうよぉ~。」
「旦那はん、ウチと一緒に踊らへん?」
「ほう、ダンスか。ならば私も名乗り出ようか?」
「あらあら、あまりヴィリス様にご迷惑をかけてはいけませんよぉ?」
「まぁまぁメイル殿。この雰囲気、無礼講だ。拙者らも楽しもうぞっ!」
「ちょっ、脚を踏まないで下さいましっ!!」
「おう嬢ちゃん、一緒に踊ろうぜ?」
「ヴィリス様とダンス、わ、私も踊りたいっ!!」
「俺にもチャンスあっかな?」
「関係ねぇよ。頼んでみようぜっ!!」
「うぉぉ、女神様ぁぁぁぁっっっ!」
「おぉ、踊れ踊れっ、ワシら酒とってくるっ!」
「親父らは座ってろ、オレらでいく。……飯もいるな。
ヴィリス様のおかげで今回は丸儲けだ。ちったあ貢献せんとな。」
「オメェ、面倒なヤツじゃのぉ。」
「うっせぇっ、オメェラ行くぞっ!!」
「「「「「はいっ!!」」」」」
「俺らも流れに乗っちゃいません、衛兵長殿?」
「致し方あるまい。できれば見目麗しいお付きの方々にお相手頂きたいな。」
「意外と面食いですね。」
「私も男だという事だ。」
「くく、違いない。」
「おいおい、俺みんなの手、掴んだりできねぇんだぞ?」
《解答。ならば貴方は掴まなければいいのです。……代わりに皆が貴方に手を差し伸べてそれを離さない。ええ、それで問題ありません。》
「そっか。なら、ちょっと踊ってみようかな?」
《肯定。皆が貴方を待っています。虹の橋たる貴方の事を。》
なんだよ、それ。でもま、いいや。
「みんなで笑っていられりゃ、なんでもいいさ?」
《yes my goddess.》
・
俺が街へと出掛けたら、色々あってレベルが上がって。
最後にみんなと友達になった。
ん、オチがないって?
まぁ、不思議でアレな話だからな。そういう事も偶にあるのさ。
ま、どうしても欲しいってんなら、この日みんながあまりに騒ぎすぎてダウンしちまって、次の日偉いヒトとの面会時間が少し遅れちまった位かね。
その間にオレは冒険者ギルドに顔出せたからなんの問題もなかったけどね。
そこでも当然、不思議な事が起こったんだが。
その話はまぁ、次回まで待ってくれよな?
これでようやっと一日だ。すげぇ長い一日だったことは覚えてる。色々あったけど最後にゃ楽しい一日だった。
でもこの時のオレたちは忘れていたんだ。
人々が騒ぎ、森が謡う、その光景を何より憎む存在がいたことを。
憎悪を纏い、人々の破滅を望む漆黒の猫の存在を。
NEXTSTORY
「オレのアレがインフレしてる件」
閲覧ありがとうございます。
これにて15話が終了、第2章は後半戦に移ります。
次回はレベルアップ報告ですね。
その前に100pt達成記念回がはさみますが。
余談ですがファルケさんがいるウチに憎悪の王が街にちょっかいを出してきたら事件は5秒で解決します。ちょっとレベルが違いすぎるので。そんな話が見たい方は下のアンケートにでも投げてやって下さい(白目)
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第2章 憎悪の王との戦闘について
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勘違いで切り抜ける。戦闘などないぜ。
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レベルも上がってるし実は苦戦しない。
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適度に苦戦し、なんとか憎悪の王を倒す。
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死闘の果てに街壊滅。でもハッピーエンド。
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ファルケシアさん本気出す。憎悪の王終了。