全てを美少女にしちゃう女神の俺が失われたアレを取り戻すまで   作:一二三 四五八

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突発的女神パニック。

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46) 第17話 オレ、冒険者になります(2)

「よ、ようこそ冒険者ギルドへ。み、皆様、本日はどのようなご用件で当ギルドをご利用予定なのでしょうかっ?」

 

私、ギルドの受付嬢、アニエス・エンデは今絶賛大ピンチであった。

お貴族様の御一考が冒険者ギルドへとやってきて、そのままいつも人気のない私の受付へといらっしゃったのだ。

 

嘘みたいに綺麗な金糸の髪に、夜空を閉じこめたような紫の眼、万色を讃える独特の衣装でもってその姿は呆れる程に美しいとか、この人おんなじ人間ですかっ?

 

あいぇぇぇっ、なんで、なんで貴族っっ!!

 

しかもこの人絶対上級貴族様だもの、立ち振舞いとオーラがもう、凄すぎるものっ。どっかのお姫様って言われた方が自然なんですよっ。ありえないってぇっ!

とりあえず直立不動の姿勢でお出迎え、いつものマニュアル台詞をちょっと丁寧にして粗相のないよう全力で対応しないとっ、私の首が今ピンチっ!!

 

震えそうになる身体をなんとか抑え込みながら私は笑顔を崩さない。わ、笑えてるかなぇ、私ぃ。私なんかブサイクの笑顔で機嫌悪くなったりしないかなぁっ?

 

どうか縛り首は勘弁して下さいっ!!

 

しかし私の緊張とは裏腹にお貴族様は優しくにっこり笑って一礼し、私に向かって丁寧な言葉でこうおっしゃった。ふ、ふくすしぃ……。

 

「ワタシ達冒険者になりたいと思っているのですが、手続きの方をお願いできますでしょうか?」

「はっ、はいぃぃぃっ!?」

「何か問題があるのか?」

 

えぇっ、依頼の方じゃないんですかぁっっ!!

ちょっ、冒険者って結構危険なっ、あ、はい。あ。おつきの人達がいるなら大丈夫そうですね。めっちゃ強そうなお侍様が割り入って私の叫びを問いただして来た。

他にも頼りがいのありそうな鎧の人。あと1人は、斥候なんかな、エロい人。

 

もう皆さん揃ってもっすごい美人さんで。それが霞んで見えるって貴方様はほんとお姫様ですよねぁ。貴方が神かっ?

 

はい、ごめんなさい。なんか私みたいなのが余計な心配してごめんなさい。

問題っ、ありまっせんっ!!

気を取り直して私はなんとかその場を繋ぐ。私の首も繋ぎたいぃっ。

 

「い、いえ、何も問題有りませんよぉ。それではまず皆様の御名前をお聞かせ頂きたいのですが、よろしいでしょうか?」

 

「はいヴィリスカムィと申します。」

 

へぇ虹の橋の。あ、この人お貴族様じゃないわぁ。

女神様だった。じゃあこの綺麗さも納得ですね。なるほどなるほど。

……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な、何してらっしゃるんですか神様ぁっ!!

 

その時、私の思考は完全に真っ白になってしまった。

 

 

やっとこさ冒険者ギルドについたオレ達。外観みると、結構でかいのね?

聞く話によると酒場と各種訓練施設も兼任してるって話だからでかくても当然かもしれんね。その1階は酒場と各種受付を兼ねてるみたいだから結構冒険者の人らが来てるみたい。少なくともギルドに近寄るともう冒険者がいっぱいいるもの。

 

しかしなんだ。めっちゃ見られるなオレら。しばらくずっと道行く冒険者さんから凝視され続けてるんだけども。新人に厳しい所なんかな?

《美人処ばかりですから。皆さん気になるのでしょう。》

そっか。ならしょうがないなっ。

 

「あっ、ご主人サマっ、こっちが受付みたいだよっ!!」

「おおっ、ここかぁっ!!」

「はは、あまりはしゃがれますな。皆の迷惑になりますよ。」

「まぁまぁ。うふふ♪」

 

はしゃぎたくもなるってっ。

だってコレもうゲームの中見たいなんだもんな?

ギルドの中に入ると立派な受付に受付嬢さんが三人並んで仕事してんだ。んでカウンターの向かい、入り口付近にはクエストボード。色んな依頼が書かれたなんか布みたいな紙がいっぱい貼られててな。

 

そんでその横合いにはいきなりドデンと休憩所兼の酒場があって、あ、簡単な雑貨なんかもここで買えるみてぇだわ。とにかくもうここを、ぐるっと回るだけで楽しそうなんだもん。こっから冒険が始まるぜってワクワク感がすげぇの。

ふっ、アンダーの奴も同じ見てぇだな。こういう時だけ奴の存在が頼もしいぜ。

 

《指摘。とりあえず受付にて登録を済ませてからでいいでしょう。冒険者ギルドで発行されるカードは身分証明にも使えます。なにかと便利ですよ?》

 

そういうのもあるのかっ!!

 

よっしゃ、じゃあとりあえずそのカードを手にいれんとな。お、ちょうど空いてる受付があんじゃん。あっこに並べばスグだぜ。

 

「じゃ、みんな登録すませようか。その後飯喰おうぜ?」

「オッケーっ、初ギルドめしっ!!」

「いえーーっ、初ギルドめしぃ!!」

《いえーー。と申しておきます。》

 

「ええ、ふふ。わかりましたわぁ」

「ええ。嬉しそうでなによりです。」

 

ウチノが用意しようとしてたご飯、食べずに来て正解だったぜ。いや別にウチノの飯が食べたくなかった訳じゃないんだけど。結構人数いるしさ。準備するのも大変だし何よりこう、初依頼に初酒場って感じに憧れたんだよ。

 

まぁオレ元々腹減らないんだけどな。女神だから。

《食べる分には問題ありませんから。食事を楽しむ神様も多いですよ?》

 

お、それなら問題ないか。

じゃあ空いてる受付に突撃だ。しかしなんでここだけ空いてるんだろ。初心者用とかなんか理由でもあるのかね?

《回答。空いているならいいではありませんか。面倒がなくていいでしょう。》

 

お、そうだな。とりあえずこういう所はやっぱ愛想が大事だ。

門番さんの時みたく、全力の笑顔でGOだっ!

 

「よ、ようこそ冒険者ギルドへ。み、皆様、本日はどのようなご用件で当ギルドをご利用予定なのでしょうかっ?」

 

おお、オレらみてぇな初顔にいちいち立ち上がって対応してくれるなんざ丁寧な人だなぁ。ちょっと団子パナで美人すぎない所も親しみやすいし。

《指摘。一般にそれは褒め言葉にならないので口に出さない事を奨励します。》

 

流石にそこまで失礼じゃないってば。じゃあサクサク登録終わらせちまおう。

 

 

冒険者登録って結構簡単なんだな。

とりあえずみんな指に針でちっちゃい傷つけて水晶に押し付けたらパァって光ってカードが出来て終わりだった。それでステータス情報がギルドに伝わるんだって。便利。やっぱ魔法すげぇな。

 

《悪用すると個人情報がダダ漏れになるのでよし悪しですよ。入場の厳しい施設等では身分証明として同様のチェックが行われます。》

 

そりゃ警察も真っ青だな。ファルケさんとか大変そうだよなぁ。【皇帝殺し】とか絶対ダメな奴じゃんよ。

 

《誤魔化す方法は幾つか有りますよ。人道的にあまりおすすめしませんが。》

 

……そりゃ聞きたくないなぁ。

んでなんか受付嬢さんだけどなんか偉い人を呼んでくるから待ってて下さいって、すっ飛んでいっちゃったんだけど。それで現在オレらぷらぷらしてますわ。

 

「アレ美味しそうだねぇ、角煮みたいなのっ!」

「おお、確かにっ。結構みんな手づかみでいってるけど、スナック感覚か?」

「からあげさん、とか? うぅーーん。お腹へったぁっっ!」

 

「やはりヴィリス様のステータスが知れた事が問題だったのですかねぇ?」

「女神、ですからなぁ。仕方なかろうよ。」

 

まだチクっとした指から血が出るかもしらんから手袋ハメれないし。これじゃ飯も喰えねぇしなぁ。……ホントに美味そうだなあの角煮みたいなの。

 

「よし、アタシあれ買ってくるっ。

お金もあるし、いいでしょご主人サマっ、一緒にたべよ?」

「お、ワリィな。頼めっか?」

「モチ、ちゃんと食べさせてあげるしね♪」

「……お、おう。あんがとな。」

「言いっこなしだよぉっ。じゃ行ってきまーす~。」

「たのむわぁ~。」

 

ああ、ホントこういう時のアイツは異常に頼りになんなぁ。

 

「なんのかんの、仲がいいですなお二人は。」

「まぁね。感覚があうしね。」

「うふふ♪」

 

どっちも感覚が庶民で、一番馴染みやすいしね。仕方ないね。

 

あ、お金なんだけどな。

昨日の夜に親方達が家の解体費用として受け取ってほしいっていうから、いくらか貰ってんの。さすがにあんな事でお金貰うのもなんなんだけど、親方達も譲らなくて。正直助かりました。無一文はちょっとツラすぎたからな。

 

結構な額なんでほとんどウチノに預けてあるけどね。これで異世界を堪能できるぜ。帰りに焼き串のおっちゃんとこ寄ろう。フフフ。

ああ……。

 

「ワカバとコイシと、森のみんなにも食べさせてやりてぇなぁ。」

「ふふ、ならこちらでなにか仕事を受けてから、お話が終わったら一端森へと戻りましょうか?」

「いいのっ!?」

「主殿の成したいように、ですよ。みなも喜びます。」

「おっしゃぁっ、こりゃおっちゃんの串大量購入していかねぇとなっ!!」

「あらあらヴィリス様ったら。」

 

ついつい嬉しくて、その場で小躍りしちゃうオレ。よっし俄然やる気出てきたっ。

《ホント娘離れできない父親ですよね貴方。》

合ってまだたった1日で離れられてたまるかっ。断然2人が可愛いわっ!!

 

そんな風にオレが浮かれてた時だ。

なんかアンダーが冒険者さん達から怒られてるんだけどっ!!

 

 

今日はいい酒にありつけそうだ。

 

俺らはその娘に近づきながら、んな事を考えていた。

 

俺はルスト。この街で長らく冒険者稼業をやっているいわばベテラン冒険者って奴だ。まぁなげぇのは経歴だけで実際は中級にすら上がれなかったクズゴミだがな。もう30も半ばを過ぎた今となっちゃあ、パーティからも首にされた天下ゴメンの役立たずってやつだ。

 

毎日日銭を稼いでは、安酒食らってたまに安い女を抱く為に生きてる、そういう男が俺なんだ。

でもな。そんな俺に1つ趣味がある。それが新人いびりって奴だ。新人、いい響きだ。なんも知らねぇ、マッチロ。無知、無垢な希望溢れる若ぇモン。

 

へへ、そういう奴をいびって、汚すのだけが俺の唯一の生きがいって奴さ。

 

そういう奴に間違い教えこんでひでぇ目に合わせてやんのもいいし、授業料として高いゼニ巻き上げてやんのもいい。なんならただいびるだけでも最高だ。その後はどうか知らんが今は俺の方が上。それがなにより重要なんだ。

 

んで今。安宿でいい感じに酒浴びてクズ仲間と一緒にギルドに入ってきてまた呑み直そうとしてたトコなんだがな。なんともいきなり最高の獲物を見つけちまった。どうにも夜の女みてぇなヒラヒラのワンピースきた茶髪の、浮かれきったぺっぴんのお嬢ちゃん。軽やかなステップを踏んで酒場のツマミ売り場にまっしぐらよ。

 

へへ、まぁまぁこりゃお登りさんがはしゃいじまってまぁ。

 

間違いなく一見さんの田舎もんだ。じゃなきゃこんなしけたギルドの酒場であんなにはしゃぎまわれるかよ。女子供がこんな所で無邪気にはしゃいでちゃいけませんよぉお嬢さん。そんな隙みせちゃあ。

そら俺らみたいのに、狙って下さいって言ってるようなもんですぜ。

 

俺たちは言うが早いが、徒党を組んでその娘達の前に颯爽と躍り出た。さぁ今日も楽しいお仕事の時間が始まりますよっと。

 

「おうオメェ、こんな所で随分なはしゃぎっぷりじゃあねぇかよ、あぁん? 田舎者如きが我が者顔たぁ良いご身分だなぁ。……目障りなんだよ、クソガキがっ!!」

「ここはテメェの地元じゃねぇんだよお嬢ちゃん。なんならオレラが手とり足取り詳しく冒険者のルールって奴を教えてあげましょかねぇ。

へへっ、きっと楽しい時間になりますぜぇ?」

「……ただし授業料はたぁっぷり払って貰うがよぉ?」

「「「がははははははははっっ!!」」」

 

「ふにゃぁっ!!」

 

今日も決まったぜ。精一杯ドスを聞かせた中年ゴロツキどもに囲まれちまってさぁどうでるね、お嬢ちゃん。くくっ、こりゃもう楽しっくてしょうがねぇなっっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事を思っていた時期も、ありました。

 

「何かウチの者がご迷惑をお掛けしましたか?」

「た、たしゅけてっ、ツルギぃっ。アタシなんもしてない、してないよぉっ!」

 

そう聞いてきたのは、黒髪を1つ結んだ娘さん。身なりと武器からして腕が立つって評判の東国由来の剣士職。静かに近づいてくる所作に隙なんて欠片もねぇ。

 

「あらあらぁ。アンダーちゃんどうしたのかしらぁ?」

 

次にやって来たのは初心者どもにゃありえん立派な鎧を身に着けた金髪の目の細い娘さん。移動しながらしっかり後ろの娘との距離を図る腕っこきの防衛職。

 

そんで最後に、その女だ。

 

おっそろしい程綺麗な顔立ちの、デタラメな色を揃えた奇抜な服きた女。だけどもそれがおっそろしく似合いやがる、佇まいが整いすぎてるありえない美女。

まるで自分自身が美の化身だって言わんばかりの出で立ちの、どうみてもお貴族。いやそのさらに上の、雲の上の部類のお人にしか見えなかった。

 

その余りの美しさに俺ら一同、雁首そろえてその場で固まっちまった。

 

「なにかワタシと共にある者に至らぬ点があったのかもしれません。先達の方々、どうかお気をお鎮め下さい。詳しいお話はワタシ達が伺いますわ。」

 

……。

そんな女に頭を下げさせた俺らの未来が一切見えねぇっっ!

 

だ、だれか助けてくれぇっっ!!

 




閲覧ありがとうございます。

頑張れギルドの人達♪


200ptアンケートへのご投票感謝致します。
栄光の一位に輝いたのはファルケさん親子の12票でしたっ!!
なお今回のアンケは接戦でした続いては下着&お家。剣&鎧と、それぞれ1票差という激戦具合。だれがトップでもおかしくありませんでした。

なおエ◯以外の話を望まれる方も大分いらっしゃるみたいなのでここは1つですね。もうお祭りという事でそれ以外の話も1本書いちゃいましょうか。内容はいつものようにアンケートですね。お好きな方を楽しんで頂ければと思います。

あ、内容はあらすじですが作者の活動報告に載せておきました。
よければご確認下され。
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