鬼殺の海柱   作:ちまきまき

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コソコソ会話文 【紫陽花とカナヲ】

紫「ん?あ、カナヲ。ちょうど良かった」
カ「?」
紫「これ、此の前退院した隊士の人から貰ったお土産なんだけど、なほ達にも配っておいてくれないか?俺は今から御館様の容態を見に行かないと行けなくて」
カ「(こくん)」
紫「あ、あとな。此の後瑠璃子が来るってアオイちゃんに伝えてくれないか?」
カ「!…瑠璃子さん、来るの?」
紫「久しぶりに声聞いたなぁ…そうだよ、何でも任務で手に傷が出来て、其れを見たあの継子が慌てて蝶屋敷にって。さっき鎹烏が飛んできた」
カ「怪我…」
紫「大丈夫大丈夫!其処まで酷い怪我じゃないって!だから、アオイちゃんに伝言よろしく!じゃあ行ってくる!」
カ「(瑠璃子さんが来る…アオイに伝えたら、お茶の準備しなくちゃ…)」

カナヲも瑠璃子が大好き!
  
 


第八話 乙女の休日

 

 

―――とっても素敵な女性だなって思ったの。

 

 

瑠璃色の髪に、澄んだ水色の瞳。

 

しゃんと真っ直ぐ伸びた背筋が凛々しくて。

 

誰にも優しくて、ちょっとしか年が離れていないのにお母さんみたいで。

 

でも鬼を殺す時はとってもかっこいい。

 

しのぶちゃんと同じ、強くて可愛くて、凛々しい―――とっても素敵な女性。

 

 

初めて会ったのは、瑠璃子さんが柱になってから、初めての柱合会議。

 

 

鱗滝さんに手を引かれてやってきた瑠璃子さんを見た時ね、私、女神様がやってきたと思ったの。

 

綺麗な瑠璃色の髪が綺羅綺羅してて、本当に素敵でとてもときめいたの。

 

女の子の柱は私としのぶちゃん以外にいなかったから、仲良くなれたら良いな、たくさんおしゃべり出来たら良いなって。

 

『こんにちは。海柱になりました鳴滝瑠璃子です。甘露寺さん…ですよね?宜しくお願いします』

 

そしたら瑠璃子さんの方から話しかけてくれて、私嬉しくて嬉しくて、手を握って『宜しくお願いします!』って挨拶したら、ふんわり笑って、『此方こそ』って言ってくれて、凄くキュンキュンしたの。

 

だから、鱗滝さんや不死川さんが好きになっちゃうのも判る。皆が瑠璃子さんを好きになっちゃう気持ちが判る。

 

実は、師範から瑠璃子さんの事、聞いていたの。背筋が綺麗な、自分の許嫁なんだって。あんな師範の目は初めて見たの。

とっても甘くて熱くて、ドキドキしちゃった。本当に炎の様に燃える、熱い恋をしている瞳だった。

 

でも、瑠璃子さんが柱になっちゃったから、婚約破棄って聞いた時はびっくりしたけど、其れでも師範は諦めてなくて、なら自分の力で瑠璃子さんをお嫁さんにするって言ったから、更にキュンキュンしたの!流石師範!

 

だからね、鱗滝さんと不死川さんには申し訳ないけど、師範を応援してるの。

 

 

 

…でもでも、今日だけは私だけの瑠璃子さん。蜜璃だけの瑠璃子さんになってくれる日!師範、ごめんなさい!

 

 

 

 *

 

「恋柱様とお出掛けですか?」

「えぇ、明日行ってくるわね。突然で申し訳無いけど、お昼は用意しなくていいから」

「畏まりました。では、明日の朝食と夕食は軽めのものを御用意します。女性同士なら、おやつも食べるでしょうし」

「有難う、獪岳」

「姉御前の為ならばいくらでも!」

 

キラキラ笑顔の獪岳は今日も可愛い。しかもその後の事もちゃんと判ってる。えらいえらいって頭を撫でたら、ふくふく笑うからもっと可愛い。

 

えっ?継子贔屓だって?其れはしちゃうでしょう?自分の子が可愛くて何が悪い。ぷんぷん!

 

其れにしても、獪岳は割烹着似合うわぁ。

確かに似合うかなって思ったから送ったけど、まさか思った以上に似合うなんて。うちの継子のポテンシャルが高くて、お姉さんにっこり、心はぽっかぽか。

 

さて、話を戻すと、明日は蜜璃ちゃんとのデートです。二人っきりの。

 

本当はしのぶちゃんも誘ったらしいけど、如何やら最近怪我人が多くて忙しいらしい。

カナエさんも兄様も忙しいそう。此の前、お土産のお菓子を渡して喜んでくれたすみちゃん、なほちゃん、きよちゃんの三人娘ちゃん達の情報なので、確かなのでしょう。

そもそも鬼殺隊では負傷なんて日常茶飯事だし、怪我人が少ない方が珍しいけどねぇ。

 

なので、蜜璃ちゃんと二人っきりでお出掛けです。女の子と二人でお出掛けなんて、久しぶりだわぁ。

 

蜜璃ちゃんはいっぱい食べる女の子だから、明日はきっと色んなお店に行くわね。お金を後で確認しないと。

因みに柱の場合、お給料は此方が望んだ分、無限に貰える。お館様は太っ腹ねぇ。此の人が上司で本当に良かったわぁ。なので、いっぱい食べる蜜璃ちゃんは沢山貰っているらしい。

 

しのぶちゃんも蝶屋敷の維持や医療道具の補充の為にいっぱい貰っているそう。

無償で治療してくれる蝶屋敷の維持は大事なので、お姉さん納得。包帯とかは使い捨ての消耗品だからね。衛生管理がちゃんとしてる。

嘗て、上弦事件の際にも其の後の任務の時にもお世話になってる。…あらやだ、上弦思い出したらイライラしてきたわ。彼奴は生きてる。勘と背中の傷が言ってる。あらやだ、私ったら痛い発言してる!

 

なお、私は生活出来る分と獪岳の分、貰っている。屋敷を貰っている以上、其処までは金子の必要性が無い。

勿論、月に一回獪岳にお小遣いは渡しているし、食費は此方から出している。だって、獪岳の作るご飯は美味しいもの!

此の前、『(きのと)』になったので、お給料も少し上がっている筈。やったわね!もうすぐで『(きのえ)』よ!甲になったら、私がいっぱいご飯作ってあげるわね!

 

其処でふと思った。

 

(あれ?ちょっと待って。……如何しよう、何を着て行こうかしら…?)

 

そうだわ、服、如何しましょう?

別にお出掛け用の服が無い訳では無い。無いのだけど…何を着て行けば良いのかしら?あれ?なにがあったっけ?

誰かに選んでもらうにも、しのぶちゃんは忙しいわよね?カナエさん、アオイちゃん、すみちゃんなほちゃんきよちゃんも忙しいわね?いっその事、蜜璃ちゃんに選んでもらう?

 

 

……ううん、待って。…いるじゃない。私と仲良しな素敵な女の子が!

 

 

 

 

次の日の朝。獪岳特製の朝食(軽め)を食べた三十分後に、救世主は現れた。

 

「呼ばれて来たよ~」

「真菰ちゃん、来てくれてありがとう!」

 

そう!鱗滝一門の真菰ちゃん。今日も可愛いわよ~。

 

真菰ちゃんは私と錆兎と義勇の妹弟子にあたる子。

嘗て、最終選別試験を受ける前に幾らか修行を見たのだけど、中々素早くて、最近の子の成長は凄いわねぇと思いつつ、其の速さを生かした戦術を幾らか提案した。凄いのよ、一瞬で覚えちゃって!

真菰ちゃんには才能があったのねぇ。よしよし良い子、凄い子。お姉さんの胸に飛び込んでおいでー。きゃーっ真菰ちゃん可愛い!え?私の胸って大きいねぇ?やわやわでぷにぷに?癖になっちゃう?良いわよ、ほらほらぎゅー!きゃっきゃっ。

 

なんて、事もあったわねー。真菰ちゃんは可愛い。義勇も可愛い、錆兎も可愛い。炭治郎ちゃんも禰豆子ちゃんも可愛い。結局皆可愛いのよねぇ。

 

「恋柱様とお出掛けで、服を選ぶのに困ってるんだよね?お部屋の中に入っちゃって大丈夫?」

「えぇ。一応ある服は出しちゃってるから、好きに見て触って良いわよ」

「わーい!」

 

屋敷の中に入って、私のお部屋まで案内する。ようこそ、私お部屋へ!

起きた時点で既に服は室内に出しているので、あちらこちらに広がっている。中に入った真菰ちゃんは『思ったより多いね』と感想を言った。

 

「私が買った服は少ないけどねぇ」

「ん?私『が』買った服は?じゃあ何でこんなにあるの?わっ、小物可愛い!」

「あ、其れね、実弥ちゃんから貰ったの」

 

途端に真菰ちゃんが固まる。

 

「……実弥ちゃん?」

「あら?知らない?風柱の不死川実弥ちゃん」

「う、うん、知ってるけど…これを?」

 

そう言って、真菰が椿の髪飾りを見せてくれる。其れに頷く。

 

「そうよぉ?」

「風柱様って、こんなに感性ある人なんだ…」

「見た目によらずって思ってるでしょ?根はとっても良い子よぉ?」

「うん。あ、この藤の花の簪は?」

「実弥ちゃん」

「この桜の髪留め」

「実弥ちゃん」

「……この、髪紐」

「実弥ちゃん」

「…………風柱様、多くない?」

 

真菰の言う事は一理ある。確かに多いけど、理由があるのよねぇ。

 

「多分、私の髪を切っちゃった事を気にしてるのかも」

「えっ!?髪切られたの!?」

「事故よ事故。風柱になる前に下弦の壱の討伐があってね。実弥ちゃん、其の討伐で凄く頭も気持ちも混乱してて、私に斬りかかっちゃったの。勿論、不用意に近づいた私が悪いんだけど。刀を避ける時にね、ちょっと切れただけ。でも、正気に戻った時に凄く謝ってくれて。『女性の髪を切ってすみませんでした』って。其れからずっと髪飾りだとか送ってくれるの。さっきも言った通り、良い子よ?鬼への殺意が物凄く高いだけで」

 

そう言えば、真菰ちゃんは『そ、そうなんだぁ』と納得してくれた。良かった、これで実弥ちゃんが誤解されずに済んだわぁ。

 

「(其れにしてはかなり高そうだよね、この髪飾り達。と言うか、簪って…藤の花って…。錆兎、もたもたしてると取られちゃうよ~?何なら私がいっその事貰っちゃうぞ~?)」

「真菰ちゃん?如何したの?お腹空いた?」

「何でも無いよ~。あ、今日の服、これはどうかな?」

 

真菰ちゃんが見せてくれたのは瑠璃色の着物。

 

「これ、とても素敵!瑠璃子に似合うね!」

「あら、其れね。其れ、煉獄君がくれたの」

「ハイ?」

「海柱就任祝いで」

 

すんっ。真菰ちゃんが真顔になった。

 

「……これ、幾ら?」

 

すんっ。今度は私が真顔になった。

 

「……知らないの。でも高いのは間違い無いわぁ」

「これは駄目だね」

「えぇ、私でも判る」

 

そっと、滅茶苦茶気遣いながら着物をしまう真菰ちゃん。ゆっくり入れてね。…何処かで「よもや!」が聞こえた気がした。あら、幻聴かしら?

 

「じゃあ瑠璃子さんが持ってる服ってどれ?」

「えっとね、これとこれと…。あ、そうだわ、真菰ちゃん。ちょっとお願いがあるんだけど」

「なぁに?」

 

私が持っている物を指差して、真菰ちゃんと一緒に服を選んだ。

時は大正。海外文化の物…所謂ハイカラな物が幾らか入ってきているとはいえ、女性は大体和装。なので、取り敢えず和服か袴を選んだ。小物も一緒に選んだ。

久しぶりに女の子と選んだから、すごく楽しかったわ!

 

「きゃー!瑠璃子さん可愛い!すっごく似合ってる!」

「有難う真菰ちゃん。選んでくれて助かったわ」

「良いの良いの!だって誰より先に私に見せてくれたし!あ、でも今度は私と二人でお出掛けしようね!約束だよ?」

「勿論、真菰姫の仰せの儘に」

「ふふっ、楽しみ!其れじゃあ私任務に行くね。お出掛け、楽しんできてね!」

 

任務へと向かった真菰ちゃんと別れ、荷物を持って屋敷を出る。

出る前に獪岳に挨拶すると、膝を付いて拝まれちゃった。「俺の姉御前が尊い…」だとか。獪岳はハイカラ過ぎるワード知ってるわね?行ってきまーす。夕方までには帰ってくるわねー。

 

待ち合わせ場所は蝶屋敷の門前。あそこが一番待ち合わせ場所としては判りやすい。

門に近づくと、既に蜜璃ちゃんが立っていて、私は声を掛けた。

 

「蜜璃ちゃーん、お待たせー」

 

声に反応して、蜜璃ちゃんが気づいて、可愛い笑顔で近づいてきた。

 

「おはようございます瑠璃子さん!きゃー!瑠璃子さん可愛い!服も瑠璃子さんも可愛いですぅ!」

「蜜璃ちゃんも可愛い~」

「きゃあ!ありがとうございます!」

 

今日の服は袴スタイル。水色の着物に紺色の袴を履いている。小さな白いお花の柄と色合いに一目惚れして衝動買いしてしまった、私のお気に入り。

前世から寒色系の色が好きだけど、海の呼吸…水の派生呼吸を使っている上に錆兎達も水の呼吸なので、今ではすっかり青や水色はお気に入り。ついつい、そう言った色の物を買ってしまう。

 

蜜璃ちゃんは何時もの髪型だけど、着ているのは控えめな花柄が可愛い薄桃のお着物。帯はクリーム色に近い柔らかい薄黄色。髪飾りもお花。

あらあらまぁまぁ、可愛いわねぇ。妖精さん見たいで愛らしいわぁ!

 

「瑠璃子さんの三つ編み可愛い!私とお揃いだわ!」

「実はそうなのー。蜜璃ちゃんとお揃いにしたくて真菰ちゃんに頼んでやってもらったのー」

 

そう、服を選ぶ際に真菰に頼んだのは三つ編み。左肩に流す感じでやってもらいました。

私の髪は長い。柱になる前から任務やら特訓やらで、すっかり髪は伸ばしっぱなしで、今では長さが背中の真ん中まである。若干うねうねしているので、お団子にする時はちょっと苦労。

でも獪岳が最近髪のケアやヘアスタイルの勉強もしているので、既に私の髪の管理は彼の仕事。……あら?うちの子有能過ぎ?

 

「嬉しい!お揃いなんて素敵だわ!キュンキュンしちゃう!」

「私も喜んでもらえて嬉しいわ。じゃあ、行きましょうねぇ。今日はいっぱいお話して、おやつも食べましょうねぇ」

「はい!行きましょう!」

 

こうして、私と蜜璃ちゃんとのデートは始まったのでした。

 

 

 

―――― まさか、後ろから見られているなんて気づかずに。

 

 

 

「……尊い…甘露寺と鳴滝さんが尊い…何だあれは女神か?妖精か?地上に舞い降りた天の使いか?然もお揃いだと?はぁ…尊い…」

「判る。すっげぇ判る。拝む。矢張り姉御前は美しい…」

 

女子二人から見えない距離にある草むらで只管「尊いぃ…」と拝む蛇柱と海柱継子。お前等仲良しか。同士を見つけたオタクか。ただし、二人は同担拒否タイプに近い。一番面倒。

其の二人の様子を錆兎と、風柱・不死川実弥は変な物見たと言わんばかりの表情で見てしまったが、取り敢えず見ない事にした。其れが正しい判断である。流石は常識人組。

 

「おい、不死川。何故俺達は甘露寺と瑠璃子さんの後を付け回す様な、男らしく無いマネをしているんだ?」

 

錆兎がそう聞けば、実弥は言った。

 

「最近町で物騒な話があるんだよォ。女子供を狙った胸糞悪い奴等がいるらしくてなァ。元々お館様に頼まれていたんだが、瑠璃さんが甘露寺と町に出掛けるって話してるの聞いちまって、ちょっとなァ…」

 

頭をガリガリ掻いて、ハァ…とため息を付く実弥。説明を受けた錆兎はふんふんと頷く。

 

「確かに其れは見逃せない話だな。二人は柱とはいえ、女性だ。不死川の心配も判らないでもない。よし、二人を見守ろう。何かあればすぐに出られる様にしないとな」

「鱗滝は話が早くて助かる。冨岡とは大違いだなァ」

「まぁ、義勇は言葉が少なすぎて、時折俺でも理解出来ない時があるがな」

「むっ、甘露寺と鳴滝さんが動いた。行くぞ、二人の平穏を守らねば」

「了解です、蛇柱。怪しい奴の処理は任せてください。処理を誰にもバレない方法知ってます」

「乙にしては有能だなお前。鳴滝さんは良い隊士を継子選んだな」

「お前等、仲良くなり過ぎだろォ」

 

やっぱり実弥は突っ込み型だった。

 

 

 

 *

 

「美味しいですね瑠璃子さん!」

「美味しいわね、蜜璃ちゃん」

 

蜜璃ちゃん行きつけのお店はとっても美味しい。今食べている焼き魚定食はお魚がジューシーで、お米も程良い硬さ。お漬物もお味噌汁も美味しい。蜜璃ちゃんの天丼も美味しそうね。

 

蜜璃ちゃんは同じ体型の人よりも、何と8倍も筋肉がある特殊体質なので、其の分基礎代謝が高く、いっぱい栄養を付けなければいけないそう。凄いね、8倍。言葉にするだけなら簡単だけど、8倍って何かかっこいいね。いっぱい食べる子可愛いね。お姉さん、沢山食べる子好きよー。

 

私はそう思っていても、蜜璃ちゃんはいっぱい食べる自分が恥ずかしかったそう。この体質や髪色の所為でお見合いを断られて、鬼殺隊に来たそうな。

蜜璃ちゃんとのお見合い断った子、言い方が駄目ね。お姉さんと言葉のお勉強しましょうね。ぷんぷん、お姉さん怒っちゃうよ!

 

「ご飯終わったら小物見て良いですか?気になっているお店があって!」

「良いよ良いよ、お姉さん、今日は蜜璃ちゃんにいっぱい付き合っちゃう!」

「瑠璃子さんありがとうございます!今度はしのぶちゃんと真菰ちゃんも誘いましょうね!」

「えぇ!」

 

うふふ、やっぱり女の子と話すの楽しいわねぇ。

 

 

 

「「尊い…(目頭を押さえる)」」

「おい、さっきから此奴等同じ事ばっかり言ってるぞォ…」

「気にするな。気にしたら負けだ。多分」

「そうだなァ」

「「尊い…(天を仰ぐ)」」

 

 

 

 

「そう言えば、瑠璃子さん、此の前の任務大変だったんですよね?下弦が現れたって聞きました!」

「うん、下弦の陸。十二鬼月の一番下とはいえ、油断しなかったけど、何とか頸取れたから大丈夫だったわ」

「流石瑠璃子さんだわあ!私ももっと頑張らないと!」

「蜜璃ちゃんは頑張り屋さんね。瑠璃子お姉さんが良い子良い子してあげる」

「きゃっ!嬉しい!」

 

 

 

「ぐすっ…姉御前…なんてお優しい…っ」

「甘露寺はなんて愛らしいんだ…っ」

「あ、不死川、茶のおかわりはいるか?」

「貰っとく」

「すみませーん、お茶のおかわりを」

 

 

 

「あ、蜜璃ちゃんはこれが似合うね」

「瑠璃子さんはこっちが似合うわ!やっぱり瑠璃子さんは瑠璃色の小物が似合いますね!」

「蜜璃ちゃんは桃色が似合うから可愛いよね」

「瑠璃子さんも可愛いです!あ、こっちは如何かしら?」

「あっ、可愛い」

 

 

 

「姉御前が可愛い」

「甘露寺が可愛い」

「「結果、二人が可愛い」」

「(おっ、これ、あの人に似合うなァ…買っていくか)」

「おい、不死川。これ以上瑠璃子さんに送るのは許さん。鱗滝一門が許さん」

「鱗滝一門じゃなくて、てめぇがだろうがァ」

「大体髪飾りやら簪やら、お前と言う奴は…!」

「だったらてめぇも送れば良いじゃねぇかァ」

「俺にそんな度胸があると思うか!?」

「自分で言うんじゃねぇよ」

 

 

 

「可愛い猫ちゃん達の集会だったわね!」

「三毛さんと黒さんだったわね。白さんも来たね」

「三毛ちゃんは瑠璃子さんに似てました!とっても可愛かった!」

「にゃ~蜜璃ちゃん可愛いにゃ~瑠璃子は蜜璃ちゃんが大好きだにゃ~」

「きゃー!蜜璃も瑠璃子さん大好き~!」

 

 

 

「おい、そっち縛ったか?」

「あぁ、まさか猫の集会に集まった二人を狙って噂の奴等が出てくるとは…ある意味凄いな」

「殺す殺す殺す。甘露寺と鳴滝さんに手を出そうとする等、許されざる蛮行だ。おい、桑島、日輪刀を寄越せ。刺す」

「待ってください。だったら此方の匕首は如何です?痺れ薬塗りです。あと、こっちはくしゃみが止まらない薬塗りで、こっちは腹痛起こすやつです」

「全部寄越せ」

「やめろ二人とも。一応一般人だろう、問題起こすな。せめて関節を外せ。こう、ゴキッっと(ゴキッ!)」

「お前もやめろ!お館様に何て説明すれば良いんだァ!(バキッ!)」

「そう言いつつ、不死川も関節外してるだろう」

 

 

 

その後、錆兎達ストーカー軍団はお館様に褒められつつも、『関節外しは駄目だよ』とちょっとだけ怒られた。ただし、お館様も可愛い可愛い二人に手を出そうとした男達に対して、権力で圧をかけたとさ。

 

 

 

こうして、乙女二人の休日は過ぎていったのであった。ちゃんちゃん。

 

 

 

 

 




・鳴滝瑠璃子(23)
この時は炭治郎が選別試験を受ける三週間程前なので、炭治郎とは会っている。
可愛い可愛い蜜璃ちゃんが大好き。真菰もしのぶもカナエもアオイも三人娘も大好き。
ひたすら貢がれているので、自分で買った物が少ない。蜜璃ちゃん程ではないが、まぁまぁ食べる方(基本稽古や任務で消化している)。
獪岳にはちゃんと決まった金額のお小遣い渡してる、しっかり保護者。

・甘露寺蜜璃(19)
お揃いの三つ編みにキュンキュンしちゃう恋柱様。瑠璃子が大好きなので、二人っきりと言う状況に滅茶苦茶興奮して、二日前から着ていく服や小物を選びに選びまくっていた桜餅乙女。
今日だけは蜜璃だけの瑠璃子さんと考えて、すごく悶えた。

・伊黒&獪岳
兎に角推しが可愛い・尊い。推しの笑顔で腹が膨らむ。ただし、同担拒否なので面倒くさい。
獪岳は姉御前への愛ゆえに暗殺術を覚え始めた。才能の無駄遣いとはこの事。

・錆兎
瑠璃子さんにも休日がいるからな、今日だけだぞ。と思いつつ、将来のデート計画を着々と考えている。実行はいつになるのやら…。狭霧山にいる兄姉弟子は歯痒かっただった。あー痒い痒い!

・不死川実弥
一見ヤクザ、中身ちゃんとした人格者。嘗ての事件で混乱状態になり、近づいてしまった瑠璃子の髪を刀でちょこっと切ってしまった。その事を正気に戻った時にすんごく後悔しているので、ちょくちょく髪飾り等を送っている。
義勇とは仲が悪いが、錆兎とはきちんと話せる仲。時々一緒に稽古している。
(同門の二人を除いた)柱の男性陣の中では何気に一番瑠璃子と仲が良い。因みに瑠璃子の事は「瑠璃さん」と愛称で呼んでいる。

・真菰
今度私とデートしてね!二人っきりだよ!鱗滝一門で一番強いのは彼女かもしれない…。


『コメント』
今回は蜜璃ちゃんとのデート回でした。蜜璃ちゃん可愛いよ!最強だよ!

後、やっと17巻とファンブック買えました!いやぁ、すごいですね。何処に行っても単行本無いんですよ。鬼滅の棚がすっからかん。三件くらい本屋さん回ってやっとゲットしました。
足が辛かった…ちょっと腫れた(´・ω・`)
誤字脱字報告ありましたら、教えてくださいな~。
 

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