コソコソ会話文 【実弥ちゃんと瑠璃さん】
瑠「あら?実弥ちゃんじゃない。こんにちは」
実「瑠璃さん、久しぶりです」
瑠「そうねぇ、お互い柱だし、忙しくて柱合会議以外で中々会わないものねぇ」
実「聞きましたよ、また下弦を斬ったそうで」
瑠「えぇ。最近下弦の入れ替えが激しいみたいなの。ちょっと心配だわ」
実「瑠璃さんなら大丈夫でしょう。柱で一番しぶとい海柱様なんですから」
瑠「あらあらまぁまぁ、褒めてくれるなんて嬉しい。実弥ちゃん良い子良い子」(なでなで)
実「ちょっ、やめてくださいっ。子供じゃねぇんだから」
瑠「私から見たらまだまだ子供ですよー」
実「くっ…(やっぱりこの人には敵わねぇなァ…)」
さねみんは瑠璃子に対して敬語。普段を知ってる人からすれば、違和感しかないね!
―――本が好き。特に絵本が好き。
前世でよく読み聞かせをしてあげた。子供にとって絵本は、人生で初めて別世界なのかもしれない。
だって、子供達は目を星の様にキラキラと輝かせ、夢中になって絵本を見るの。其の微笑ましい姿がとっても可愛らしい。
だからもう一回、もう一回と強請られて、ついつい読んであげてしまう。
其れを何回も繰り返して、結果時間が過ぎてしまい、別の先生に怒られたっけ。嗚呼、懐かしい。
ふと、其処で考えてみた。―――絵本って大正にあるのかな?
文字はある。小説はある。本と言う文化はある。
――― でも絵本は如何なのかしら?
私が知らないだけで、あるのかもしれないけど、未だにこの目で見た事は無い。
なので、お姉さん書いてみる事にしたの。
そして、月日を掛けて出来上がった絵本なんだけどね?
*
「瑠璃子さーん!絵本読んでくださいな~」
「今日はこれが良いです!」
「じゃんけんして、勝ったすみちゃんが今日はお膝の上です!」
瑠璃子の書いた絵本は蝶屋敷の三人娘に大変好評だった。
特に動物が出てくる物が良いらしく、今日はうさぎと犬の絵本を持ってきて、瑠璃子に可愛くおねだりをすると、にっこり笑って「良いわよ」と言った。
きゃっきゃっと笑って、縁側に座った瑠璃子の膝の上にすみが、右になほ、左にきよが座る。
「それじゃあ、読むわよ。『ぼくはりんごのおやまにすむ まっしろうさぎ。きょうはおともだちのいぬくんのところにいくんだ』」
瑠璃子の書いた絵本は全てオリジナル作品だ。
思い付く限りの物語を文字にし、絵は自力で何とか描いた。因みに大正時代には既に鉛筆はある。色鉛筆はもうちょっと後に登場する。大正コソコソ豆知識。
元より絵はまぁまぁ出来る方だった瑠璃子だが、子供への純粋な愛が糧となり、今では子供でも親しみやすい、可愛い感じの絵、所謂デフォルメ系の絵なら書ける様になった。恐るべし、子供好き。
何より瑠璃子の恐ろしい所は、読む時である。
鳴滝瑠璃子の前世は知っての通り『保育士』だ。子供を預かり、見守り、育てる場で働いていた彼女には、とある異名が付いていた。
――― 「シェヘラザード瑠璃子」である。
シェヘラザードは千夜一夜物語の登場人物にして語り手の女性の名前だ。
語り手と言えば?と言う質問ならば、答えとして彼女の名前が大体は上がるだろう。
瑠璃子は正に現代版シェヘラザードだった。本を読むのが無茶苦茶上手いと言う意味で。
瑠璃子が務めていた保育園では、園児達のお昼寝前に本の読み聞かせをする決まりがあった。瑠璃子は、其の読み聞かせ担当だった。
この読み聞かせが、園児達にも他の先生方にも大変人気だった。
まず、彼女が本を読むと知った子供達は一目散に駆け寄り、あれ読んでこれ読んで、とせがむ。
そして瑠璃子の膝の上と言う特等席の争奪戦が起きるので、保育園では異例の『瑠璃子の膝上日替わり表』が設置されていた。
そして終わる頃には園児達がうとうとし始めて、良い子でお昼寝する。他の先生達すら眠る程、彼女は読み聞かせが上手かった。
また、園長が提案した『保護者への読み聞かせ会』はもっと好評だった。
日頃、育児やら家事やら社会やらで、精神的にも肉体的にも疲れ切っている保護者の皆様は、瑠璃子が一度絵本を読み上げると咽び泣き、終わる頃には瑠璃子の事を「まま…」とか「おかあさぁん…」とか「ばぶぅ…」とか言い始めて、帰りはすっきりとした顔で帰る。
そして再び読み聞かせ会が始まると知るや否や、即座に其れに申し込むと言うガチめの戦争が始める。現代の大人は大変なのである。社畜は辛い。
――― そしてシェヘラザード瑠璃子は本日、休業。鬼殺隊の鳴滝瑠璃子へと戻る。
――― 海の呼吸 肆ノ型
――― 水の呼吸 陸ノ型 ねじれ
瑠璃子の刺突を、体を大きくねじり回転させて弾き、ガードをする義勇。其の動きに一切の無駄は無い。
――― 水の呼吸 漆ノ型
水の呼吸の型の中で最速を誇る刺突技が、瑠璃子の額を狙う。
然し、届く前に、ゆらりと瑠璃子の姿が揺れた。
――― 海の呼吸 参ノ型
瑠璃子が揺らめき、雫波紋突きが外れる。最速の技が外れた事に目を見開く義勇。
『海の呼吸 参ノ型 海鏡』は回避技だ。独特な体の揺れが相手の視界を惑わせて、技を外させる。
避けた瑠璃子は即座に木刀で義勇の胴を狙ったが、先に義勇が一歩後退して先端が隊服を微かに掠った。
瑠璃子が次の技を放とうと、ぐっと木刀に力を入れた―――その時だった。
「其処まで!」
見ていた錆兎の静止に二人がぴたりと止まる。と、同時に二人が持っていた木刀に罅が入り、バキッと音を立てて折れた。
パラパラと木片と化していく元木刀を見て、瑠璃子が「あらやだ…」と困り顔になった。
「あらあら、これで何本目?」
「五本目ですね。今月で」
錆兎の言葉に瑠璃子は「ごめんなさいね」と小さく謝罪した。
「後でお金渡すわ。其れで新しいの買ってちょうだいな」
「要らないです」
「お金なんて気にしなくて良いのよ、義勇。折っちゃったの私なんだから。と言うか毎度の事だからねぇ」
瑠璃子がよしよしと頭を撫でると、義勇の口元が薄っすらと緩んだ。そして周りのオーラがぽわぽわし始めた。義勇は幼い頃から瑠璃子に撫でられるのが好きなのだ。この時ばかりは何時もむっつりとした顔が、少しだけ子供っぽい顔になる。
此処は錆兎と義勇と真菰が共同で住む屋敷、別名『水屋敷』。
其の一部は道場となっており、水柱二人や真菰だけではなく瑠璃子も時折やってきては訓練に打ち込んでいる。極稀に柱が来る事もある。
今日は以前から約束をしていた稽古の日。ふぅ…と瑠璃子が一息つくと、錆兎が話しかけてきた。
「其れにしても、瑠璃子さんは海の呼吸を完全に己の物にしましたね。今の参ノ型は凄かった」
「海鏡ね。あれ、動く時にとても気を遣うのよ。こう、筋肉の筋を一本一本動かすみたいに動かないと、上手く体が動けないから」
「そんな事をしていたんですね。義勇の雫波紋突きは俺より早いから焦ったでしょう?」
「うん、すごく。義勇、また早くなった?」
義勇はふるふると首を横に振った。
「真菰の方が早い」
「真菰ちゃんのは反則よね~」
瑠璃子の言葉に錆兎も義勇も頷く。
真菰は兎に角、技の打ちが早い。
威力だけならば、同性の瑠璃子より若干劣るが、それ以上に早く打ってくるので、過去に稽古で何度か、瑠璃子は首を取られかけた。
「私達の中で、威力だけなら錆兎、流麗さなら義勇、素早さなら真菰ちゃんが一番だものねぇ」
「瑠璃子さんの場合は技の間合いが広いから、安易に近づけないです」
「瑠璃子さんの呼吸は技の範囲が広くて、対処に困る」
「一応、其れが極意と言えば極意だからね」
うふふーと胸を張る瑠璃子。
「とは言っても、私としてはもう少し威力が欲しい所ねえ。下弦相手には通じても、上弦相手に通じるかどうか、怪しい所だから」
思い出すのは四年前の上弦事件。童磨は兎に角避けるのが上手かった。
何度か型を出したが、当たったのは波打ち三波のみ。だが、あれは瑠璃子を誘う為にわざと受けた為、ダメージがほぼ無かっただろう。
あの飄々とした、笑顔の癖に人を見下している顔を思い出す度に、穏やかな性質の瑠璃子でさえ、苛立ちが増す。
「あの上弦、次会ったらぺしぺししないと!」
ふんすふんすと気合を入れる瑠璃子に錆兎が困った顔で言う。
「あの時は本当に瑠璃子さんが死ぬかと思ったんですから。いくら鬼殺隊にいるからとはいえ、無茶をしないでください」
「……うん、ごめんね。あればかりはお姉さん反省」
瑠璃子は鱗滝に「生きて帰る」と約束をしている。其の約束を破る気は無い。
あの時は紫陽花とカナエをやられた事に頭に血が上って、戦いに挑んだが、其の後が本当に大変だった。
錆兎は過保護になるわ、義勇は離れないわ、入隊したてだった真菰は泣くわで、本当に心配されてしまった。
鱗滝にも三人経由で連絡が行っており、大量の薬草と巻物級の長い長い説教の手紙が来て、瑠璃子の良心がごりごり削られていった。
回復訓練を終えて、会いに行った際には生存を確かめるかの様に強く抱きしめられた。そしてまた説教された。
「(本当に長かったわぁ、おじいちゃんの説教…。まぁ、心配かけた私が悪いんだけどね)」
当時を思い出す瑠璃子。すると、義勇が瑠璃子の背後に回り、じっと瑠璃子の背中を見つめた。
「義勇?どうした?」
怪訝そうな錆兎に答えず、義勇はそっと瑠璃子の背中に手を伸ばすと、指先で背中をなぞった。「ひゃっ!なになに義勇?お姉さんびっくり」と驚く瑠璃子。
謎の行動をする義勇はぼそりと呟いた。
「辛くないですか?」
「!」
其の言葉に、瑠璃子は彼が背中の傷の事を言っている事に気づいた。義勇がなぞっているのは、四年前に切られた場所だった。
「傷の事?平気よ。時々痒くなったりするけど、痛みは無いから」
「そうですか…」
「しのぶちゃんと兄様が協力して作った塗り薬の効果もあって、少しずつ小さく、薄くなってるし。傷自体はやっぱり残るみたいだけど」
苦笑いでそう言う瑠璃子に義勇は言った。
「瑠璃子さんは傷物じゃない」
「待て義勇。発言が何か可笑しい」
「あぁ、これはね『背中の傷なんて気にしないで良いよ。俺の方が傷いっぱいあるから』って言ってるのよ。ねぇー?義勇」
こくりと頷く義勇。
「流石瑠璃子さん」
「そう?でも義勇はもうちょっとお話出来る様にしましょうね?」
「はい」
「あ、そう言えば錆兎。最近、真菰ちゃんの様子が変なんだけど…何か知ってる?」
瑠璃子の質問に、錆兎は首を傾げる。
「変?具体的に何処か変なんです?」
「えっとね、最近何処かへ行っている事が多いの。任務とかじゃなくて、別の、私用なのかな?何だか嬉しそうに出掛けるから、何かあったのかなって」
と言う瑠璃子に、錆兎はぎょっとした表情で義勇を見た。
「義勇?瑠璃子さんに言って無いのか?」
其の問いに義勇は頷いた。
「瑠璃子さんには今日久々に会った。稽古が終わったら言おうかと思った」
「何故鎹烏で伝えなかった!?」
「俺の烏は何処かへ行ってしまう」
「そうだった…!義勇の鎹烏はかなりの年寄りだった…!」
「迂闊だった…!」と頭を押さえる錆兎。今度は瑠璃子が首を傾げる番だった。
「錆兎?義勇?一体何の話をしているの?私のも判る様に言って。お姉さん、仲間外れは嫌よ?」
ちょっとだけ不機嫌そうにそう言う瑠璃子に錆兎は「一旦座りましょう」と着席を促すと、話し始めた。
「えっと、話を纏めると…一年半前、妹の禰豆子ちゃんを鬼にされた男の子、炭治郎ちゃんが、おじいちゃんの所で今修行中で、禰豆子ちゃんは現在何故か長い長い睡眠中。然も、禰豆子ちゃんは鬼になりたての飢餓状態だったにも関わらず、傍にいた炭治郎ちゃんを食べなくて、義勇に対して威嚇をして守った。其れを見て、義勇はおじいちゃんに紹介状を書いた。錆兎も真菰ちゃんも全部知った上で、時々修行をつけてあげてる。そして、任務とかで会えていなかった今の今まで、私に話していなかった…と。これで大体合ってる?」
瑠璃子の言葉に義勇が頷く。錆兎はやれやれと言った感じで義勇を見ていた。
暫くして、やっと理解が出来た瑠璃子は一旦深呼吸をすると、義勇に笑いかけて、言った。
「義勇、めっ!」
「!!」
途端、義勇がちょっと泣きそうな顔になった。
「瑠璃子さん…何故…」
「私、何回も言ってるでしょう?報告・連絡・相談、略して『
瑠璃子がもう一度「めっ!」と言うと、義勇の額を人差し指で小突く。突かれた本人は(瑠璃子さんに怒られた…)としょぼんと落ち込んだ。
「でも、まぁ…炭治郎ちゃんの気持ちは判らないでもないのだけど」
「瑠璃子さん…」
「其れにね、愛する家族を殺したくないのは誰でも一緒よ」
苦笑いの瑠璃子に、錆兎は困ってしまう。
確かに言わなかった義勇も悪いが、自分も悪い。義勇が言っていると思ってしまった自分。
なんと情けない事か!好いた女性にこんな顔をさせるなんて!男失格だぞ!錆兎も落ち込み始める。
「其れにね、禰豆子ちゃんが鬼になった事よりも、大事な事があるわ…」
と、言って俯いた瑠璃子の姿に、錆兎の背筋がピンと伸びた。
「な、なんでしょうか?」
もっと大事な事とはなんだろうか?
緊張しつつ、錆兎は溜まった痰をごくりと飲み込んだ。
そして、瑠璃子は言った。
「なんで…なんで……なんでもっと早く言ってくれなかったのぉ!?私だって炭治郎ちゃんに会いたかったのにぃ!」
「そっちぃ!?」
白い頬をぷっくりと含まらせ、両手を上下に振って子供の様な仕草をする瑠璃子に、錆兎は座った縁側から落ちかけた。
え?嘘?そっち?そっちなんですか!?大混乱の水柱を置いて、海柱はぷりぷり怒る。
「だってだってぇ!新しい弟弟子よ?私の弟弟子なんでしょう?だったら私も早く会いたかった!もっと早く言ってくれたら、お姉さん、いっぱいいっぱいご飯とか作ってあげたのにぃ!折角新しい絵本も出来たから、読ませてあげたかったぁ!」
わーん!と騒ぐ瑠璃子に、苦笑いするしかない錆兎。義勇は新しい絵本と聞いて、(新しい絵本…読んでもらいたい)と顔には出さないが、内心うきうきしていた。
と、言うか思ったのと違うリアクションに、錆兎はちょっとびっくりした。
「なんと言うか…責めないんですか?鬼を連れている事に関して」
鬼殺隊には、身内を鬼に殺された者や恨みを抱えた者が大勢所属している。大方は其れが理由で入隊してくる者が大半だ。
柱の中にも同じ様な理由の者がいる。義勇も錆兎も身内を鬼に殺された者の一人。瑠璃子だって、其の一人。
――― 鬼連れは、決して許される行為では無い。
だが、瑠璃子は首を傾げた。
「どうして?」
穏やかな声色でそう言う瑠璃子。錆兎は驚いた顔で、彼女を見た。
「だって、人を食べていないのでしょう?」
「そうですけど…」
「なら、其れを私は悪鬼とは言わないわ。悪いのは、竈門家を襲い、殺し、妹を鬼にした鬼。炭治郎ちゃんは禰豆子ちゃんを人間に戻そうと必死で頑張ってる。其処に文句は言えないわ。―――何よりね」
瑠璃子は柔らかく、笑った。
「おじいちゃんが認めたんだから、大丈夫よ」
瑠璃子の祖父・鱗滝への絶対的な、信頼。彼が認めたとならば、安心出来る。其の信頼だけ、たった其れだけではあるが、瑠璃子が炭治郎を認めるのには十分過ぎる程の理由だった。
「錆兎も義勇も、おじいちゃんの鼻がとっても利くのは知ってるでしょう?そもそも、お館様に手紙を出していない訳無いじゃない。今、鱗滝一門の三人や血縁関係のある私に対して、何も言われていない以上、お館様は何かしらの考えがあるのよ」
「確かに」
「何より、お館様の御言葉は絶対。でも、実弥ちゃんや小芭内ちゃんは反対しそうねぇ」
名前の上がった二人の反応を想像した義勇は「する」と頷いた。
「柱合会議が開かれるわね、これは」
―――
半年に一度、97代目お館様こと
読んで字の如く、柱全員が当主の下に集まり、鬼殺の近況報告や、隊でのもめ事の取り決めをその場で決する。柱は其々の担当地域で鬼殺を行っている為、多忙だが、この時ばかりは全員集合する。
もし炭治郎が入隊すれば、無論、彼と禰豆子に関しての事で開かれるだろう、と瑠璃子は予測していた。
「其処で炭治郎ちゃんに対する決議が行われるでしょうね」
「確実に反対意見が多いでしょう。鬼連れは三大禁止事項の一つですからね」
三大禁止事項は数ある隊律違反の中で、最も許されない三つの違反の事。
一つ、お館様に危害を加える事許されず
一つ、一門から鬼を出した場合、須らく責任を取るべし
一つ、鬼を連れる事、断じて許さず
特に一番罰が重いのは一番目だが、残りの二つも場合によっては『死罪』が言い渡される事がある。
其の判断を決めるのは、柱では無い。お館様である。
「お館様次第って所ね。いざとなれば、実弥ちゃんと小芭内ちゃんは私が何とかするから」
「ありがとうございます。不死川も伊黒も、瑠璃子さんの言葉ならば聞くでしょうし」
今代の柱の中で、特に鬼への殺意が高いのは不死川と伊黒だ。
不死川は瑠璃子達の知る限り、最も鬼への殺意が高い。伊黒は懐疑心の固まりの様な性格。特にこの二人が、炭治郎に反対するだろう。
――― この二人を抑えられるのは、お館様と瑠璃子の二名だ。
お館様は当然だが、瑠璃子は其の性格もあり、今代の柱達にとっては母親の様な、姉の様な存在である。因みに柱の中では二番目の年長。最年長は岩柱・悲鳴嶼。
不死川は過去の事もあり瑠璃子に弱い。伊黒も瑠璃子の独特なペースと穏やか過ぎる性格、何より恋愛相談を快く引き受けてくれる唯一の相談者だ。無下には出来ない。
幾ら鬼に対して好戦的な二人であろうと、瑠璃子には敵わない。これぞ、ママみ。これぞ、姉パワーなのである。
「うふふ、新しい弟弟子なんて久しぶりねぇ~。楽しみだわ~。何食べるかしら?」
「炭治郎なら何でも食べますよ。彼奴、中々根性がありますから」
「あらあらまぁまぁ、錆兎がそんなに褒めるだなんて!よっぽど気に入っているのね!ますます興味が湧いて来ちゃうわ!お姉さん楽しみ!」
「鮭大根」
「義勇、土産として其れは無い」
「べちゃべちゃになっちゃうわねぇ」
無い無いと言う二人。義勇はちょっと拗ねた。
「禰豆子ちゃん、何食べるかしら?あ、寝てるのよね?そもそも鬼って人以外に何か食べるのかしら~?うふふ、会うのがとっても楽しみ!」
・瑠璃子
絵本製作を始めて、以来オリジナル作品を生み出し続けている大正版シェヘラザード。この前、お館様のご子息達にもおねだりされて、絵本を読んであげた。これにはお館様もあまね様もにっこり。瑠璃子もにっこり。
因みに年齢は宇髄さんと一緒だけど、瑠璃子の方が誕生日ちょっと早めなので、二番目。
・義勇
瑠璃子の前だとぽわぽわ幼女になっちゃう水柱。技がとっても流麗。
あと自分の鎹烏がおじいちゃんなので、何時猫とかに食べられてしまわないかハラハラしている。
・錆兎
技の威力なら鱗滝一門の中でもトップクラスの水柱の片割れ。なので、打ち上げ顎打ちは本当に痛い。
・真菰
素早さならトップクラス。某運命のクラスだったらアサシンが似合う。
・鱗滝さん
嘗て、甥孫が死にかけて、めちゃくちゃ心配したおじいちゃん。説教が長いのは心配と愛ゆえだよ。
・不死川&伊黒
義勇嫌い勢。マジで嫌い。
・炭治郎
やっと会えるよ、姉弟子に!
『コメント』
観覧ありがとうございました。此処でちょっとしたお知らせ。
今回のお話で瑠璃子の鬼殺隊過去編は終わり、次回から原作へと進みます!
それでは、インフルに気を付けてくださいね!( *´艸`)